デューン/砂の惑星 1984年 アメリカ | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

ドゥニ・ヴィルヌーヴの作品が10/15に公開されるので予習のために・・
基本ストーリーは同じなのでご注意を。


監督    デヴィッド・リンチ
脚本    デヴィッド・リンチ
原作    フランク・ハーバート『デューン』

キャスト
ポール・アトレイデス(ムアディブ)    カイル・マクラクラン
レト・アトレイデス公爵(ポールの父)ユルゲン・プロホノフ
レディ・ジェシカ(ポールの母)    フランチェスカ・アニス
アリア・アトレイデス(ポールの妹)アリシア・ウィット

カインズ博士(帝国惑星学者)    マックス・フォン・シドー
チェイニー(カインズ博士の娘)   ショーン・ヤング    
スティルガー(フレメンのリーダー) エヴェレット・マッギル
スフィル・ハワト(公爵家の副官)   フレディ・ジョーンズ
ダンカン(公爵家の副官)         リチャード・ジョーダン
ガーニイ(公爵家の副官)       パトリック・スチュワート
ユエ(公爵家の医師)          ディーン・ストックウェル
シャダウト・メイプス(家政婦)           リンダ・ハント
ハルコネン男爵                   ケネス・マクミラン
フェイド(ハルコネン男爵の甥)        スティング
ラバン(ハルコネン男爵の甥)      ポール・L・スミス
シャッダム四世(大王皇帝)         ホセ・ファーラー
イルーラン姫(シャッダム四世の娘)ヴァージニア・マドセン

予告編


感想
確か公開時映画館で観た。その後TVでも一度観たか・・・
スティングの「逝った」演技とハルコネンの醜悪さか印象に残った。
さて本編
特殊な香料メランジを産む惑星アラキス(別名DUNE)を巡る覇権争いの話。まず基本設定をナレーションで説明するのは「スターウォーズ」もそうだからしゃーないけど、一度では頭に入ってこない。
航宙士は何かチャチ。もう少し神秘的な演出がなかったものか。
しかし空間の折りたたみなんて、最近の高次元理論があの時代に理解されていたのか?(三体でも出て来たナ)

ハルコネンの醜悪さはこの映画でのウリとも言えるし、デヴィッド・リンチらしくもあるが、よくまあ考え付くものだ。
スティング演じるキレまくりのフェイドは好演。

さすがロックスター。
本人はいたって物静かな人なんだけどね。

ストーリー的にはそれほど難しくはない。

反目する家を争わせる皇帝。それに対し父を殺された息子ポールが現地部族を強化しながら敵に挑む。
ポールがフレメンと合流して力を付けて行く過程が、ちょっと早すぎて時間配分を間違えた感じ。

前半を整理して後半を充実させた方が良かった。
砂蟲はガタイの割りには素直だし(笑)
そんなこんなで「徳川家康」的な立身出世モノやなぁ、と評価。

それから、このDUNEの映画化を途中で断念したアレハンドロ・ホドロフスキーのドキュメンタリー映画「ホドロフスキーのDUNE」がある。
予告編はこちら
1975年に検討が始まり絵コンテまで描かれたが途中でボツになった。これが素晴らしい。ずっと見ていられる。

ボツになった経緯はこちら
映画化されていたら・・・

ヴィルヌーヴはこれをどう料理するのだろうか(ハードル高い)
予告編(後半の音楽がピンク・フロイドの「狂気」っぽい)



あらすじ
それは10,192年のこと。
皇帝シャッダム4世が支配する宇宙帝国。

当時最も貴重だったのは香料メランジ。
寿命を延ばすだけでなく意識を拡大させ、宇宙の航行に欠かせない。香料で突然変異した航宙ギルドの航宙士は、スパイス・ガスで宇宙空間を折り畳む力を得て、居ながらにして宇宙のどこにも行ける。
その香料が産出されるのは一切雨が降らない荒涼とした砂の惑星アラキス。又の名を「デューン(DUNE)」

香料を守る巨大な砂蟲(サンドワーム)の存在。そこには現地民族フレメンが暮らし、救世主の出現を渇望していた。

注目される四つの惑星。
香料の産地アラキス。アトレイデス公爵領カラダン。ハルコネン男爵領ギエディ・プライム。

そして皇帝シャッダム四世のカイティン。



この地での、ある報告を受け皇帝を訪れた航宙士。

反目し合うアトレイデスとハルコネン。音を用いた新兵器を開発中のアトレイデスには人望があり、皇帝には目障り。
一旦ハルコネンからアラキス統治をアトレイデスに移し、その後ハルコネンが公爵家を襲撃するとの作戦を目論む皇帝。
航宙士はアトレイデスのレト公爵でなく、息子のポール・アトレイデスに注意せよと警告。

レトの愛妾ジェシカは声(ヴォイス)を操る女子訓練施設「ベネ・ゲセリット」の出身。

超人クイサック・ハデラックを産むため娘を産むよう命じられていたが、男子を産んだ。それがポール。
ポールに寄り添う三人の側近(ハワト、ガーニー、ユエ医師)
皇帝に仕える、ジェシカの師である教母がポールを見定めるために訪れ、箱の儀式を行う。箱の横に開いた穴に手を入れ、精神攻撃を受ける(手が焼かれる幻覚)
それに耐えたポールに驚愕する教母。


ハルコネン男爵は、甥のラバンとフェイドを使ってアトレイデス家潰滅を目論む。残虐な趣味のハルコネン。

 

アラキスへ赴いたレト公爵とポール、ジェシカ。


移封監督官カインズ博士はフレメンの民でありロトとポールを香料の採掘施設に案内する。だがそこが砂蟲に襲われる。

香料よりフレメンの作業員救出を優先させたロトに敬意を抱くカインズ博士。
戻ったポールは寝室で、毒針の攻撃を慎重にかわしていた。

そこに訪れた家政婦。

毒針が彼女を刺そうとするのを助けるポール。
彼女はフレメンのシャダウト・メイプスと言い、お礼に仲間の中に裏切り者がいると教えた。

その夜ハルコネンの残留軍に攻撃され、ポールと母ジェシカは逃れたがレト公爵は捕まる。

侍従だったユエ医師の裏切り(脅迫されていた)
瀕死のレト公爵の歯に細工をして、死の直前にハルコネンを道連れにしろと言うユエ。だがそれは叶わずレトは死んだ。

惑星の北極に辿り着いたポールとジェシカは、砂蟲(サンドワーム)から逃れてフレメンの部族に遭遇。
香料の影響で彼らの目は青い。部族の長はスティルガー。
彼らは水のないこの星で、特殊な保水スーツを開発して生活していた。体内から出る水分を回収して浄化し再利用。

水なしで数週間生きられる。
ポールは声を使った戦闘法を兵士たちに伝授し、また砂蟲も操れるようになる。


皆はポールをムアディブと呼んだ(声で破壊する時もこの言葉を使う)
部族の頭脳カインズ博士の娘チャイニーと愛し合うようになるポール。


ハルコネンは惑星の管理をラバンとフェイドに任せるが、それから二年の間にポールたちは香料の採掘場をことごとく破壊した。
香料は航宙ギルドにとって重要であり、皇帝への圧力が加速。

ある日ポールは香料の効果もあって予知夢を見る。

未来を開くために「生命の水」を飲む必要があるが、今まで男で耐えられた者はいない。
かつてこの水を飲んで、身籠っていたジェシカが産んだポールの妹アリアには、最初から超能力が備わっていた。
その水を飲み、試練に耐えて更に力を増したポール。


皇帝率いる軍が星に攻撃を仕掛けて来たが、声の武器と砂蟲で圧倒するフレメンの軍。
超能力でハルコネンを殺すアリア。

代表同士の決闘。

フェイドとポールによる短剣での勝負が始まる。

汚い手を使って優勢になるフェイドだが、最後にはポールが相手のノドに剣を突き刺す。

 


その勝利を祝う様に、惑星の乾いた大地に雨が降り注いだ。

 

 

 

今日の一曲
スティングにちなんで

Sting - Desert Rose