FAIRFAXで通勤+α -15ページ目

屋久島道中チャリ栗毛 (10) ~頂上~

熱湯をかぶった私です。
(きっと、水泥棒をした天罰だろう)

坂道を押し続けています、次はどんな事が待っていたのでしょう。

つづきをどうぞ・・・。

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一体何時間押して上がっているのだろう?


1時間?

しんどい・・・、ただ、ただ、しんどい。


2時間?

もう嫌だ!何で自転車なんて押して上がってるんだ!ここに自転車を捨てて上ってやる!
(それでは、ただの登山です)


3時間?


もう頭の中は真っ白です。


数m先を行く、Mさんがずっと「頑張れ!」と声を掛けてくれます。


いつまでこの坂は続くのだろう?


そればかり思っていました。


もうダメだと何度思ったことでしょう。


私は、ずっと下を見て自転車を押していました。


これ以上、坂を見たくない、まだまだ上り坂が続く景色を見たくない!


そんな思いがあり、下を見ていた気がします。


そんな時、前に自転車を押していたMさんが、


M「yamahiro君!早くこい!」


と言った途端。


ウォォォォォォォォォ!!!!!!


という声が聞こえます。


私は、その声に反応して、やっと顔を上に上げました。


目の前にいた、Mさんの姿が消えていこうしています。


え?


そうです!


ついに坂の頂上です。


慌てて自転車に跨ります。


そして、頂上までの数mを漕いで上がりました。


ついに頂上です!


その瞬間。


ウォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!


叫んでいました。


頂上からは、海が一望できました。


山頂には尾根は無くすぐに、下り坂でした。


ほんの数秒間の山頂からの景色でした。


でも、この景色だけは今でも、はっきりと目に焼きついています。


普段全く感動なんてしないのですが、


私はきっと感動したんだと思います。
(普段感動なんてしないから、自分が感動しているのか判らないのです。汗)


下りの最中にMさんが叫んだ意味が判りました。
(きっと、私と同じだったんだと思います)




つづく・・・。

屋久島道中チャリ栗毛 (9) ~亡き者~


ひたすら自転車を押し上がっている、ホルマリン漬け、もとい、私。

あるものを見つけてしまいました。

つづきをどうぞ・・・。

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坂の途中に、資材置き場のような場所がありました。


そこに目に止まったのは、水道です。


二人してすぐにホースが繋がっている水道に吸い寄せられました。


私「Mさん!水浴びしよ!」


M「そうだな!、しよっか!」


ごめんなさい、はっきり言って水泥棒です。
10年以上前のことで時効ということで見逃して下さい。<( _ _ )>


話を進めます。


M「じゃぁ、yamahiro君、先にいいよ」


私「え!いいんですかぁ?」


M「いいよ、疲れているンだろうし」


私「じゃぁ、お言葉に甘えて、お先です!」


そういって、私はホースの先端握り、頭の上にかざしました。


M「じゃぁ、いくよ」


そういってMさんは水道の蛇口を開いてくれました。


私「あいよ!」


さぁ、頭から水浴びだ!と思っていた、


次の瞬間。


私「ギャァァァァァァ~~~~~!!!!!


始めは何がなんだか判りませんでした。


熱い!!!!! 熱い!!!!!!  熱~い!!!!!!!!


なぜか頭の上から熱湯が降ってきました。


慌ててホースを投げ捨てます。


長いホースの中にまだ、水が残っていたようで、


その残っていた水が、この灼熱の太陽の下で熱せられ熱湯に変身していたのです。




し、し、死ぬかと思った。


い、今、この男、私を亡き者としようしのでは、あるまいか?!!!!
(私の走りがあまりにも遅いので足でまといになったのか!)


や、殺らなきゃ、殺られる。
(バカです)


一瞬、殺意が芽生えました。
(完全なノイローゼの出来上がりです)


Mさんがすぐ声を掛けてきました「大丈夫か!」


私「大丈夫じゃない!」


私のコッケイな姿を見て、Mさんは大爆笑、私も何だか可笑しくなってきて、二人で大笑いでした。


数秒後、冷たい水が、全身火照った体を冷やしてくれました。


「真夏に水浴びをする時は、ホースの残り水を出し切ってからにする。」


26歳で一つ賢くなったyamahiroでした。



つづく・・・。


屋久島道中チャリ栗毛 (8) ~山越え~

ドン亀のようなスピードでしか走れない私。

こんな感じで、どうするの?

つづきをどうぞ・・・。

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相変わらず遅い私です。


急には早く走れません。
(そりゃ、そうだろう)


何度も何度もMさんに待っていてもらいました。 <( _ _ )>


何度も何度も休憩を取ってもらいました。 <( _ _ )> <( _ _ )>


おまけに、荷物はリュックに入れて持ってきていたので、背中が暑い。
(背中からのこんなに熱が出ているとは知らなかった私)


終いには、そのリュックもMさんのキャリアに積んでもらう始末。
(迷惑かけっぱなしです)


そんな感じで進んでいたのですが、


出てきました。


山越えです。


よーし!!!!、気を取り直して!


体の力を振り絞ります。


おりゃー!!!!


ダンシング12回の後は、シッティング12回のペースで進みます。


坂をグイグイ上っていきます。


どうだ参ったかぁぁぁぁ!!!!!!!


これが、俺の本当の走りだぁぁぁぁぁ!!!!!!






って、そんなことが出来る訳がありません。


速攻で足付きです。
(当然です)


漕いで坂を上がれない人間の、次の選択肢は?


そうです。


押すのです。


自転車を押して上らなければならないのです。


とにかくキツイです。


体に火を点ければ燃え出すのではないかというぐらい、


日々アルコールを摂取していましたので


「歩くホルマリン漬け」とまで言われていた私。


そんな男が、真夏の灼熱の太陽の下で自転車を押して上がっているのです。


暑い! 暑すぎて、体が自然発火しそうです。


頑張れホルマリン漬け、負けるなホルマリン漬け!




つづく・・・。