「そろばんと算数」シリーズの5本目です。
中学受験の準備としてそろばん(≒珠算式暗算)を習う際に、どこまでのレベルを目指すべきか、について書きたいと思います。
あくまで私の個人的な考えですが、
「3ケタ×3ケタを、数秒で、正確に」
計算できるレベルに到達しないと、中学受験では武器になりません。
少し詳しく説明します。
実践的な計算力を求める場合、どの程度のかけ算ができるかが、いちばん良い目安になります。
この場合の「3ケタ」とは、整数に限った話ではなく、「有効数字3ケタ」という意味です。
つまりは、小数を含んだ計算も普通にこなせなければなりません。
次に求められるのは「速さ」で、上記の3ケタ×3ケタなら、5秒以内でしょうか。
最後に、いくら速くても「正確さ」に欠ける暗算は、正直使い物になりません(壊れた電卓を使っているようなものです)。
10回計算したら、10回正解できるような確実性が必要です。
ちなみに「3ケタ」の根拠は、お察しの通り「円周率を含んだ計算」です。
12×12×3.14=452.16
といった感じですね。
「3ケタ×3ケタ」ができる子は、普通に「6ケタ÷3ケタ」もできますので、出した答えを即座に割り算で検算することで、わずかなテクニカルエラーも防げます。
経験上、ここまでできれば中学受験だけでなく、大学受験でも強力な武器になります。
「理想気体の状態方程式」などが、分かりやすい例でしょうか。
なお、今回の記事で書いた程度の力をつけようとお考えなら、全国珠算教育連盟の暗算検定で言えば「五段」以上を目指して下さい。
長く続いた「そろばんと算数」シリーズですが、次回の記事で締め括りたいと思います。
今しばらく、お付き合いをお願いします。
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