0.5.田村
名前を名乗ると終りかと思えば
カメラのフラッシュは次々と増え
質問の数が増加する
しばらくマイクを向けられたが
私は無視して道の真ん中をあてもなく歩こうとする
そのときであった
サイレンの音が近づいてきて
パンダのような車から現れ
銃を持って威嚇する制服姿の男の人が現れた
「殺人容疑と道路交通法違反とその他諸々の罪で逮捕する!」
「逮捕?私はなにもしていない。ただ生きようとしただけです」
そう答えると
制服の男は携帯に電話をかけ応援を呼んだようであった
厄介ごとであることをようやく察した私は
パンダのような車を踏みつけながら
道路にある渋滞中の車の上を踏みつけながら逃げ始めた
道の脇から白い自転車と白いバイクが追いかけてくる
しつこいなぁと思いながら
ふみつけながら走っている車のミラーを剥ぎ取り
白いバイクの目の前に投げつけた
「うわー危ない!」
そういって白いバイクは転倒
その間にも私は車の上を走る
制服の人影が見えなくなりひと段落着いたトコで
私は路地裏へ隠れる
そして研究所の血に染まった服を脱ぎ
下着姿のままテクテクとあるく
そして、どこか食べ物のない場所がないかと
さまよっていると
無防備にも門が開いてる家にたどり着いた
表札には田村
とあった
私は門が開いてるので
そこから家に侵入した
鍵はかかっておらず
普通に入り込めた
まずは冷蔵庫を探す
研究所の食べ物同様
冷蔵庫にあるもので済ませてしまおうと
冷蔵庫から色々取り出し
てきとうに見繕う
料理は無理だと悟っているので
出来上がったものだけを選ぶ
食べおわり
食器を片付け
家を出ようとした時だった
「そこで何をしている!」
とパンツ一丁の男が頭をバスタオルで拭きながら現れた
「ちょっとだけご馳走になりました」
私は普通に返した
「どこから入った!」
「玄関から」
「警察に突き出すぞ!」
「それってなに?美味しいの?」
「・・・」
その男は運が悪かった、あきらめようとした顔で部屋を出た
そしてすぐに部屋の外から話し声が聞こえる
(なぁ・・・、榊原。変なのがいるんだが)
(田村のことだどうせ、くだらない物だろ)
(変な女の子が勝手に家の中に入ってきてご飯食べて・・・)
(女の子って、奥様に逃げられて幻覚見てるんじゃ?)
(そうか、幻覚か・・・。ありがとな榊原。)
その途中まで聴くと
ごはんありがと
そうひらがなでメモがきをのこし
私は外へ出た
(大事な書類に落書きが~)
と叫び声が聞こえた気がしたが
私は気にしないことにした
とりあえず、電話の名前と探偵事務所とがつながってるかもしれないと思い
電話の発信源を割り出し
私はそこへ向かうことに決めた