14時00分~15時00分は、富士塚幼稚園空手道教室の稽古でした。こちらも久しぶりの稽古です。こちらは、「8月は稽古なし」がもう5年以上続いていますので、まあ毎年の事です。
19時00分~20時45分は、大和道場(下福田中学校部堂場)の稽古でした。
さて、タイトルの件ですが、昨日の続きです。昨日は。坂本哲志農水相が8月27日の会見で「新米が出回るのでコメ不足は9月には解消する」と述べ、備蓄米の放出に消極的である事を書きました。坂本農水相は、何故にその様な「楽観的」な見解を述べたのでしょう。
一つ目は、常々「コメは余っている」と言ってきたのに備蓄の放出で「コメ不足」を認めることは、政府の政策の失敗を認める事になるからです。
二つ目は、そもそも、需給調整は市場に委ねるべきものとし、コメを過剰時に買い上げて不足時に放出する役割は担わず、よほどの事態でないと主食用の放出は行わない方針が政府部内で決まっていますので、「この程度」では出来ない、してはいけない、という事なのでしょう。
今回の対応は「政府は何もしない」と宣言したに等しいのです。「コメの流通の円滑化」を卸売業者
に要請するだけ、子ども食堂へのわずかな備蓄米供出の他は何もしないと言っているのです。つまり、平たく言えば、政府が自分たちのメンツしか頭にない、という事なのです。
米を食べる日本人は減っているのに米不足が起きているのは何故なのでしょうか?インバウンドの増加が原因、という人がいますが、影響(増加量)は、約1%程度と言われています。
また、政府も認めています通り、2023年のコメの作況指数は101と、不作とは言えません。猛暑の影響で1級米が減少した他に、日本海側で不作だった影響がないとは言えませんが、それだけでは「米不足」の原因とは言えません。
結論を言えば、いう「農政の失敗」=「コメの生産量低下」なのです。政府が政策失敗を認め、これを是正しない限り、今後わが国は慢性的なコメ不足に直面するのではないかと懸念するところです。
政府はこれまで「コメの過剰在庫」を理由に、農家に厳しい政策を取って来ました。
(1)生産者には生産調整強化を要請し、
(2)水田を畑にしたら1回限りの「手切れ金」を支給するとして田んぼ潰しを始め、
(3)農家の赤字補填はせず、
という風に農家を苦しめ、米の生産を減らして来たのです。
この「米不足」で思い出すのが「バター不足」です。米と同じように、政府の失敗によって需給が不安定化しているのが「酪農」です。コロナ禍で「牛乳余り」が叫ばれていたのですが、今度は反対に牛乳が不足傾向にあり、バターは不足となったのです。
ここにも同じ構図があるのです。
(1)酪農家には減産を要請し、
(2)乳牛を処分したら一時金を支給するとして乳牛減らしを始め、
(3)酪農家の赤字補填はせず、逆に、脱脂粉乳在庫減らしのためとして酪農家に重い負担金を拠出させ、
これにより、酪農家の廃業が増え、生乳生産が減ってしまったのです。
米と同様に、生乳の増産を奨励し、バター・脱脂粉乳の政府在庫を増やしていれば、その買い入れと放出で需給調整できたはずです。それをしないから、牛乳余りになったり、牛乳不足になったりするのです。結果、政府はバター等の輸入を増やす事で対応し、それが余計に酪農家を苦しめる事になっているのです。
食料は、戦略物資です。軍事力以上に大切なものです。政府(自公政権)は、単に軍備を増強すれば国防になると考えている様ですが、決して軍事力だけではないという事、もっと大切な事を認識すべきですが、まあそれを現政権に期待する事は、無駄の大無駄です。