宣伝を頑張るのも、

クラウドファンディングするのも、

豪華な特典を用意するのも、

名前に小ネタを仕込むのも

別にいいんだけど。

肝心の中身が細かく丁寧に作られていないとただただ滑稽になってしまう。

 

具体的に言うと、まずラストに至る構成が効果的に見えない。

終盤に入るまで女学生や男性陣の一対一のシーンが続きその中でそれぞれの関係性がはっきりしていくのだけど、

物語の終わり方がある種投げっぱなしというか、突然抽象的な終わり方をしてしまう。

全員死んだの?みたいな。

それまで同じような構図をとって、我慢強く並行的に関係を見せていたのに、そこに至るまでに個々のドラマが語りきられていないまま強引に物語がひとまとめに回収されてしまうと、じゃあ今までひたすら見せられてきたものはなんだったのかという気持ちになる。

え、あの人とかあの人の話これで終わり?っていう。

一応、ラストに向けて何人かは破滅に向かって行く様相は呈していた気もするが、かなり悲惨な状態になっている人達もいればそうでもない人もいたりして、それぞれの状況がバラバラでものすごく中途半端。そんな段階で、すべてをあのラストで一元的にまとめるには収束感やグルーブが全く足りず、ぶつ切り感が強く、違和感と不条理さだけが残った。これじゃ女子校の登場人物がただ多いだけでその数が何の意味もなしていない、むしろその数を持て余してるように感じた。

 

次に脚本であるが、この物語の基本構造は

「合宿に集まった女子校の演劇部員(とその他2名)が、一人の不在をきっかけに、小さな嘘や歪んだ恋心、劣等感などが暴走して狂気的な状況に陥っていく」

だと思う。少なくともあのラストにたどり着くには、逆算していくとそうなる。

ただ、その狂気に陥っていく過程にかなり無理があるように見えた。

なんというか、人物が状況によって必然的にそうなっていった、というにはそこまでの理由が見えなくて、台本がそうなっているからそうなった、または最初から病気の人達が集まってたから必然的にそうなった、に見えた。

まあこちらが勝手に

・(普通の)女子校の演劇部員

という前提で見てしまっていたので、最初から

・(サイコパスや発達障害や境界性人格障害の)女子校の演劇部員

という話だったならそれはそれでいいと思うけど。いいのか。

 

またシーン一つ一つに関しては、細かいところに目の届いていない雑さがかなり気になった。

倉庫を模したセットはかなり簡素で、劇場そのままの壁に平台や箱馬、灯体などが(舞台装置として)並べられているのみである。照明もかなり明るめで蛍光灯色に近く、なぜか客席の方まで明るかった。

つまり舞台全体がプレーンであり、雰囲気みたいなものはほぼ無い。これは場の手助け無しに、純粋に俳優と演出のみで勝負することを意味している。気分はラーメンズだ。

まず一対一の俳優同士のやり取りに、「作品全体のための統制」という意味での効果的な演出がなされていないように感じた。

個々のやり取り自体はそれぞれ個性的で面白いのだが、間やセリフ、動作全てに少しの冗長さがあり、それ自体は味付けとして悪いことではないが、あくまでもそれが見えた上で統制しているのか、それを同じような構図で繰り返すことがどのような効果を生むのかが意識されていないように感じた。

少しの無駄は繰り返されることで大きな雑味になっていった。比較的のんびりした序盤、緊迫していく中盤、狂気的な終盤と空気が変わっていくに連れて、それらの緩かったものがどんどん削ぎ落とされてシャープになっていくのなら良い効果になっていたと思うのだが、そうではなく、むしろ緩さや雑味が残ったまま無理やり緊迫や狂気を出そうとしているように見えて、意識して統制されたものではないのだろうと感じた。

 

あと気になったのは階段へのハケ。

片方のハケ口は下りの階段なので(しかもたぶんけっこう急な)、

そこにハケていく人はけっこうもたつく。焦ってハケていかなきゃいけない人ももたつくし、2人でハケるときはさらにもたつく。

それ自体はしょうがないと思うのだが、気を使って降りていくのが見えてしまっていたし、降り始めたところで演技が切れてしまっているように見える人もいた。そういうところに細部への演出の意識の無さを感じた。

舞台に残っている俳優が、もたついてる人をどういう扱いにするのか、というところについても工夫無く。だいたい次のシーンは前の人がハケた前提で進むのだが、役者が階段を降りきるのを待って気配が無くなってから進めるならかなり待たなければならないし、少し早めに、俳優が階段付近に行ったら進めるだと人の気配がなかなか消えないし。

これは基本的に一対一のシーンの連続で、更に言うと「前のシーンが終わったら少し落ち着いて次が始まる」の繰り返しである構造上の弊害でもあると思う。

階段にハケるシーンの度に、なんとも言えない締まりのない時間が流れていた。

 

また舞台となっている場の必然性があまり無いのか、総じて人物の出ハケに都合感が強い。

人物が、そこにきた理由を言いながら出てくるというのは、脚本の不出来を自分から告白しているみたいでかなりダサいと個人的には思うのだが、そのへんこだわりないようで何度も繰り返されていた。

 

例えば見に行く劇団の名前が「20歳の国」だったなら、

あんまり細かいことどうこうも気にならないと思う。それは20歳の国が雑っていう意味じゃなくて、そういうのじゃないって色がはっきりしているという意味で。

ただこの団体は「日本のラジオ」で、これは自分の感覚だけど、いかにも濃密で緻密な舞台を作っていそうな名前だったのでいろいろ気になってしまった。

 

あれ一番最初と最後にナレーションついてたじゃん?画家のおじさんの。

だから一応あのおじさんが語り部のストーリーですよっていう構造なんだけど。

 

でまあ研究所の中のシーンとか、おじさんが実際見てない場面もたくさんあるんだけど、
そこは主人公の女の人から聞いてたっていうので補完できる。

だけど最後海に飛び込んだあとのことだけは、絶対にあのおじさんには語れないことなんだよね。

だから、あのおじさんのナレーションがあることで、最後のエラが開いて水の中で幸せに暮らすロマンチックな風景だけは、そこだけは客観的事実じゃない、本当はどうなったかわからないっていうことを構造的に示してるんじゃないかなあと思った、終わり。

夜に起きるようになってしまってから、数か月経つ。
起きるのはたいてい、相撲中継が終わったあとだ。夏の間はそれでも日が差している時間もあったが、この季節になると寒さとともに、街は喪に服したような昏さになる。


川の近くの街だ。
電力は制限される前から、この街の夜はもともと昏い。この昏さの中、『死んでるさん』と呼ばれる死者が徘徊していると聞いたが、俺はいまだに出くわしたことのない。
川の近くに、キリン型の鉄塔がある。
そのキリン型の鉄塔の近くに、携帯型ラジオを持っていく。夜、その鉄塔の付近でのみ、声を拾えるラジオがあるのだ。俺はその声を聴きに行く。

 

「家族! ……本当の家族には言えないあなた日常を送ってください。採用された方には、ひょんめんみゃんもんすう、もうぺんはるもにあ、あごす、よごるよごろてりあ、まくろまふすう……」
深夜のラジオだ。時々、人間ではない違う生き物の言葉も入ってくるのは、この鉄塔が気持ち悪いせいだと思う。
「本当の家族には言えないあなたの日常」を送るという、そういう趣旨のコーナーにもかかわらず、投稿リスナーたちは次から次へと、ありえないシュールな日常を送ってくる。投稿のあまりの狂いっぷりに、パーソナリティの二人は笑い続ける。狂った言葉と、笑い声が、死体の匂いのする川の、小さい範囲に響いている。なぜこのラジオは、ここで聞けるのか。そもそも電力が制限されている中、深夜に聞けるラジオなんて、どうして存在できるのだろう。こんなに人が死んでいるさなか、どうして俺はまたここに、ラジオを聞きに来たんだろう。

 

向こう側で、誰かがこっちを見ている。昏くてよくはわからない。見ることはできない。ただ、存在するときに立てるわずかな音と、気配で、
何かがいるようなことだけはわかるのだ。
俺は思った。あいつも「夜組」なんじゃないか、と。

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The end of company ジエン社 
第11回公演
『夜組』
脚本・演出 山本健介
会場:池袋シアターkassai 
日程:2017年1月13日(金)~23日(月)
料金:
前売 3400円
当日 3900円
高校生割引(要学生証・要予約)1000円
開演時間:
1月13日(金)19:30
14日(土)14:00/19:00
15日(日)14:00/19:00
16日(月)19:30
17日(火)19:30
18日(水)19:30
19日(木)19:30
20日(金)19:30
21日(土)14:00/19:00
22日(日)14:00/19:00
23日(月)15:00
*受付開始は開演の60分前、開場は30分前
*上演時間 約1時間30分
出演
伊神忠聡 兎洞大 蒲池柚番 寺内淳志
中野あき(ECHOES) 由かほる(青年団)
高橋ルネ(ECHOES) 善積元
Web:http://elegirl.net/jiensha/no11yorugumi

【ピグ限定】今年もう桜は見た? ブログネタ:【ピグ限定】今年もう桜は見た? 参加中
今年ももうすぐ満開ですね。
お花見はまだしていませんが、家の目の前にある桜並木を毎日眺めています。
今年も、天気が良くて綺麗な写真が撮れると嬉しい。
こちらは去年以前の写真






個人的に困っていたことが解決したので書いておこう。

私は基本的には、文字入力の時しかキーボードを使わない派の人間で、というかその時しかキーボードを出さない。
これまで、ブラウザの全画面表示と解除は問題なくマウス操作のみでできていたのだが、
ここ何日かで、気づくと解除のみがマウスでは操作できなくなっていた。
で、これまで「クリックして全画面解除」的なポップが出ていた部分には、
「F11で全画面解除」としか出ず、クリックもできないので仕方なしにキーボードで操作していた。

まあそこまで頻繁に使うような機能でもなかったので別にいいか、
という気持ちと
でもそこまで使わないわけじゃない機能だからなんとかしないと意外とストレスだぞ、
という小骨のような思いをしばらく抱えていたのだが、ググってもそれらしい解決は見つからなかったので、あまり使ってる人がいない機能だったのかなと何となく諦めていたのだった。

ところがふとしたことで、どうもChromeの新しいメジャーアップデートが入ったというのを知り、
原因はこれだとはっきりした。
普通こういう仕様変更って、ユーザーに真っ先に通知するものじゃないのかな。
そのソフトを使っている人間が
「なんか変わった?」
と気づいて、検索して、そこで初めて知るってなんかおかしいようなきがするのだけど。

とにかく原因がはっきりしたことで、解決方法もわかった。
Chromeで新しい機能とか仕様を 入れる⇔戻す したい場合、
大抵「chrome://flags」を見てみるといい。
アドレスバーにこれを入れると、通常の設定より細かい機能のオン・オフが行える。
しかしこの試験運用機能、一般ユーザーがいじることをあまり歓迎していないような、
意味不明な項目が長大に並んでいる。
あえて、意味が解らない人はいじらないでね、という見た目にする初心者お断りの方法は理解できないでもないが(勝手に自分でいじってクレーム入れるような人もいるだろうし)
個人的には、今回私が困っていたような
「全画面表示時の解除操作」や、おそらく今回同時に実装された
「開いていないタブの自動解放」
(一定時間でバックグラウンドのタブの内容が手放されて、再びアクティブになった時にリロードされる)
なんかは、普通に使っていても気づく、または不便に思うユーザーもいるレベルだと思う。
そういうレベルの変更を通知なしにされて、その上オン・オフをこんな敷居の高い場所に突っこまれると、戻したくても戻せずに困惑するユーザーはたくさん出てくると思うのだけど。
せめて、ブラウザのメニューから行ける通常の設定画面にその項目を設ける、とかはできないのだろうか。

ともかく、今回の解決方法としては、上記の試験運用機能のページに飛び、かなり下の方(上から3/4くらい)にある

・全画面表示 / マウスロックの簡易画面要素 Mac, Windows, Linux, Chrome OS
ページが全画面表示されたとき、またはマウスポインタがロックされたときの、試験運用版の新しいユーザー エクスペリエンスです。

という項目を「無効」にすれば良い。以前の挙動に戻るはずだ。
ちなみにもう一つ例に上げた「開いていないタブの自動解放」については、

・タブのメモリを自動解放する Mac, Windows
有効にした場合、システムのメモリが少なくなったときにタブのメモリが自動的に解放されます。メモリが解放されたタブは引き続きタブバーに表示され、クリックすると再読み込みされます。メモリが解放されたタブについての情報は、chrome://discards で確認できます。

の項目を「無効」で機能をオフにできる。
高校時代に使っていた携帯をふと見つけて充電をしてみる。
電源が入った。意外と丈夫なものだ。
初めてのカメラつき機種A3012CA。懐かしい写真がたくさんあった。
ただ、充電コネクタが壊れているのでデータを取り出せない。
あのころは、これで撮った写真をパソコンに残しておきたいと思わなかった。
最後のメールを見ると、センター試験が終わった直後だった。
これから一般入試の始まる大事な時期に機種変していたなんて、ずいぶん余裕だったみたいだ。
その次と、また次の携帯は手元にない。どうしてしまったんだろう。
なんとなく記憶を頼りに、いままでつかった携帯の情報を検索してみた。
初代→カメラつき→ムービーがとれる→WIN
そういえばあのころは、携帯に次々に新しい機能が搭載されていって、そのたびにわくわくしていたような気がする。そして我慢できなくなって一年程度で機種変をしていた。
今使っているスマホはもう四年目だ。できれば壊れないで、ずっと使っていたいと思っている。

ふと見てみたブログが、更新されず放置されているのを見るともの悲しくなるのに気づいた。
思い立ったときくらいはなにか書くことにしよう。

見やすいとはいえない映画で、なんだかモヤモヤするような、安心して委ねられないような感覚で見ていた。

ただ終盤に差し掛かっていくにつれたまらなく切なくなり、涙が出た。それほど感情移入していたわけではないので(しかも意図的にそうしないように作られていたと思う)それが不思議だった。


見づらさの理由は単純だ。状況や主人公の心理描写の圧倒的な説明の少なさ、そしてそれによってストーリーの明確な構造が提示されないことだ。

まず主人公の青年がなぜそれほどに飛行機(作り)を愛するのか。そこにはなんの事件もトラウマも描かれない。私たちが確認できるのは、彼の飛行機に対する情熱と衝動のみである。

だから彼は一度も飛行機を作ることに迷わない、あるいはそれは明確に描かれない。試験飛行が失敗しても、恋人がどんな状態でも、飛行機を作ることはしなければならないことの様に彼はふるまう。

それはドラマにならないからだ。迷ったときに立ち返り、再確認するべき論理。国を守る使命感だったり、愛する人を守りたかったり、復讐心だったり、そういう過程を乗り越えて、道に迷ったヒーローは

帰還するのだから。

あるいは、そのような正当な理由なく衝動に身を任せること、それ自体に苦悩するしか残された道はない。だがそんなこともなく淡々と仕事を続ける主人公を見ると、「飛行機作り」はこの物語の(柱であるのは間違いないが)メインテーマではないのだと、「物語」の仕組みに慣らされた私の頭は無意識に判断してしまう。


ではもうひとつの柱である、一人の女性との愛と、その終わりはどうか。

これも実はあまり細かい心理描写はされていないのだ。二人の出会いである関東大震災の場面は、それなりの強調と細かい描写がされているのだが、その数時間の出来事の次に二人が会うのは何年後かの軽井沢(らしき場所)である。

そこで二人は一緒に雨にぬれたり、紙飛行機を飛ばしあって仲良くなるのだが、まあ若い女性、しかも裕福そうなお嬢様が、あからさまに空気のよさそうな場所で、白い服を着て何をするでもなく絵を描いて過ごしていたら、そして一緒に来ているのは隙のなさそうな父親となれば、それはもうその恋が成就するには様々な障害の種が備わっているというものだろう。

しかし、成就は意外とあっけない。主人公は彼女の父親に、特に決意をするでもなく話の流れであっけらかんと愛していると告げ、父親は身分の差を理由に反対するでもなく、話を聞いていた彼女が現れあっさりと承諾し、ただし結核だから治してから結婚しますという。それを聞いた主人公は暗い顔ひとつせずに100年だって待つという。ここまで演出的なタメもあまりなく、ほんとうに淡々と二人の恋は成就する。まあジブリだしあまりギスギスするのも見たくないが、少し肩透かしな印象である。

そうしてその後も、彼女が喀血したり病院を抜け出して一緒に住んだりするのだが、印象的なシーンが二つある。

初夜の場面とタバコの場面だ。

病院を抜け出してきた彼女と同棲することになり、じゃあその前にということで二人は下宿先で即興の結婚式をあげる。ちなみに父親は「父も許可してくれました」と彼女が一言いうだけであり、登場さえしない。障害どころか非常に物分りのいい親父である。そして初夜を迎える二人。電気を消すと「こっちへきて」と彼女が言う。「でも…」と主人公はいうが、「いいの」と彼女はいう。そして同じ布団にはいる。直接的な描写はないが、ジブリでベッドシーンって見覚えがない。まあそれ以外のシーンでも頻繁にチューするこの二人はその時点で珍しいけど。まあ大事なのはそこではなく、「いいの」といわれて「じゃあ」とはいわないけど同じ布団に入ってしまうことである。

タバコの場面というのも同じようなシーンである。

飛行機の設計が大詰めを向かえ、部屋でも仕事する主人公。電灯に布をかぶせて隣で寝る彼女に明かりが当たらないようにする。彼女が「ずっと手をつないでいてほしい」といい、彼は嫌な顔せずに片手で作図をする。しばらくたって「タバコ吸いたい、ちょっと放していい」と聞く。「ダメ」と彼女、そして「ここで吸っていいよ」という。「ダメだよ」と主人公はいうが、「大丈夫」みたいなことをいわれて結局そのまま隣でタバコを吸ってしまう。

これらのシーンを見ていると、ラブストーリーとして安心して見ることもできなくなっていく。彼女が血を吐けば駆けつける、手をずっとつないであげる、だが彼女のために全てをささげることは決してしない。空気のよくない東京に彼女を置いておきながら、昼間は仕事に行きほっておくことになるのだから。しかしそのことを上司や妹に責められても、「飛行機作りをやめることはできない」「僕たちには時間がないんだ」という主人公。仕事(この場合は「やりたいこと」のほうが正しいかもしれない)と彼女、その悩みすらも描写はされない。これは私の思うラブストーリーのテンプレート、二人で困難な障害を乗り越えたり、相手のために自分の全てを犠牲にしたり、からはまったく外れている。逆に言えばハウルなんかは見事にラブストーリーしていると思うんだけど。


以上のようなことから、私は見ていても何だか全て淡々としていて、柱はあれどどちらも本筋ではないような、何を見せられているのかわからない居心地の悪さを感じた。だから、今までの宮崎駿作品のような娯楽性を求める観客ががっかりするのもわかる。

ただ、この「飛行機」と「恋」どちらにも寄らない、寄ることを拒否しているようにさえ見える脚本と演出は、かなり確信的にそのように作られていることは確かだと思う。ラピュタやナウシカ、トトロを見て育ってきたのだ。一本筋の通った話を作れないなんてことはどう否定的に見ても考えられない。だから、そのストーリーの構造をあげつらって批判するのは的外れだと思うし、大人の見方としては、なぜそのような方法を取ったのかを考えて行きたい。


もしこれが吾朗の作品だったら「またつまらんもん作って!」と思うかもしれない。贔屓目が入っているのかもしれない。でもそういう風に思えるのは、ただそれだけではなくて、「なんかいまいちだな」と思いながら淡々としたままこの映画が終わりを迎えようとしているときに、何年かぶりに他人に見られたくない顔で泣いたその感動の理由を知りたいと思うからである。

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実は明日15日から本番を迎えます。
たった15分の一人芝居です。人生二回目の一人芝居。同じ脚本を二人でやるダブルキャストです。人生初のダブルキャスト。なかなか気持ち悪いいい作品になったんじゃないでしょうか。
私はチームDで出ます。
予約はコチラ
http://ticket.corich.jp/apply/44844/iga/

◆タイムテーブル◆ 6月 6日(木)19:00【A】/21:00【B】 7日(金)19:00【C】/21:00【D】 8日(土)14:00【B】/18:00【C】/21:00【A】 9日(日)14:00【A】/18:00【E】 10日(月)19:00【C】/21:00【B】 11日(火)19:00【A】/21:00【B】 12日(水)19:00【C】/21:00【A】

14日(金)15:00【E】/19:00【D】/21:00【E】 15日(土)13:00【B】/16:00【D】/19:00【B】 16日(日)13:00【F】/16:00【E】/19:00【D】 17日(月)19:00【D】/21:00【F】 18日(火)【休演日】 19日(水)19:00【F】/21:00【C】
21日(金)15:00【C】/19:00【D】/21:00【B】 22日(土)13:00【B】/16:00【F】/19:00【C】 23日(日)13:00【C】/16:00【D】/19:00【F

25日(火)19:00【A】/21:00【F】 26日(水)19:00【F】/21:00【D】 27日(木)19:00【E】/21:00【A】
28日(金)15:00【E】/19:00【A】/21:00【B】
29日(土)13:00【A】/16:00【C】/19:00【E】 30日(日)13:00【E】/16:00【F】/19:00【D】

※お客様の遅刻・途中退場対応できません。 ※受付・開場は開演の30分前から。

※【D】伊神忠聡/善積元(※Wキャスト)

脚本、演出:山本健介(The end of company ジエン社)
6月
7日(金)21:00【D-善積元】 14日(金)19:00【D-善積元】 15日(土)16:00【D-伊神忠聡】
16日(日)19:00【D-善積元】
17日(月)19:00【D-伊神忠聡】 21日(金)19:00【D-善積元】 23日(日)16:00【D-伊神忠聡】 26日(水)21:00【D-善積元】 30日(日)19:00【D-伊神忠聡】

◆チケット◆ 全席自由席 前売り・当日券/1800円 ※全チームご観劇のお客様は特典あり ※別途ワンドリンク制

他の役者さんたちはこんな感じ
■Team【A】
杉浦一輝(虚構の劇団) G.K.Masayuki(開幕ペナントレース) ※12日までの参戦になります。 末原拓馬(おぼんろ) ※25日からの参戦になります。
片岡ちひろ
爆裂Q高見司 ※8日11日25日27日28日出演 太田守信(エムキチビート) ※9日12日29日出演

■Team【B】 免出知之(こちらスーパーうさぎ帝国/unit-IF)
杉浦一輝(虚構の劇団)
吉田能(PLAT-formance) →脚本:オカヨウヘイ(PLAT-formance) 立花拓也(BQMAP)

■Team【C】
氏家綾乃(空間製作社/38mmなぐりーず)
佐賀モトキ →脚本:オカヨウヘイ(PLAT-formance)
野田麻衣
目崎 剛(たすいち)

■Team【D】
若宮亮(エムキチビート)
榎原伊知良(THE 黒帯)
堀越涼(花組芝居/あやめ十八番)
伊神忠聡/善積元(※Wキャスト) →脚本・演出:山本健介(The end of company ジエ ン社)

■Team【E】

若宮 亮(エムキチビート)
樋口雅法(レオゴンズ)
井上博之 →脚本:ハセガワアユム(MU
渡辺慎平(劇団昴)

■Team【F】 太田守信(エムキチビート)
原田明希子(スーパーグラップラー/銀色金魚) →脚本・演出:賀茂咲子(銀色金魚)
岩田裕耳(電動夏子安置システム) →脚本:堀川 炎(世田谷シルク)
永山盛平(タイガー/THE黒帯)
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僕の主演した映画が明日(今日)から原宿の小さな映画館で公開されます。短いけれど刺激のある作品になってます。買い物がてら、お時間あったらふらっと見てください。
【予告編】
http://m.youtube.com/#/watch?v=6xWnHn9AODo&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3D6xWnHn9AODo

【上映会詳細】
三代川達第9回上映会
『三代川プラン9・フロム・アウタースペース』
※三本立ての中の「キメラガールアンセム」という作品です。

場所
原宿キネアティック

スケジュール
3月29日
15:30~/17:30~/20:00~
3月30日/31日ともに
13:00~/15:30~/18:00~
料金
当日:1200円/前売:1000円※高校生以下500円
上映会詳細は
http://www.miyokawatachi.com
まで!

【あらすじ】
初日、7六歩を打ち始めたころはまだ雨が続いていた 季節で、 それから10日過ぎてお互い矢倉だろうなと言う頃に なってもやはり雨で、 そのあたりでもう僕は断続的に続けていた会社勤め をやめていた。 ディスプレイに映る、あちこちの身体を無理やりに 繋げた怪物は、 キメラは、君は、もう僕よりはるかに強い棋力を 持っていた。 何故かと言うと君は自立型のプログラムで、 僕が寝たり生活したり水を飲んでいる間に、 勝手にネット上の見知らぬ他人と将棋を指し続けて いて、 そうした数多くの出会いが、君を強くしたのだろ う。 もう早指しでは、君と戦う事は出来ない。相手にな らない。 だから、君と戦う時に僕はこう、条件づけた。

【君と将棋を指す。 ただし一日一手ずつ、23時59分までに1手を指す。 それ以上は手を早めないし、それ以上は手を遅めな い】

24時間、僕は将棋の事を考える。君の事を考える。 たとえ今日1日、何もする事がなくふらふらと外へ出 て行ってしまったとしてもだ。