シルク票読み完全解説②~これであなたも票読みマスター~ | バッタの一口馬主データ分析室

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私を楽しむ。それが競馬。

 大変遅くなり申し訳ございませんでした。

 待っていてくれた一部の方、お待たせいたしました。

 

  票読みの工程

 票読みの工程は大きく分けて

①抽優票、一般票数の順位読み

②順位を元にした抽選確率読み

③最終中間発表後、急伸馬を発見して補正

④必要実績読み

の4つに分けられます。

 今回は④に絞ってお話しします。

 ①~③についてはこちらの記事をどうぞ。

 

  実績額ボーダー順位予測

 実績読みの難しさは、票数とのリンクの低さにあります。

 普通に考えれば一般票の200位の実績額が、必要実績額になるので、必要実績は一般票と強くリンクしそうな気がします。

 それでは、それを検証するために、第三回中間発表の票数、最終票数、実績額を対比してみましょう

 なお、今回は、中間発表から必要実績を推測する方法を考察する関係で、最終中間発表のあった60頭を対象とします。

 中間票からの予測だと中間一般票の順位と最終実績順位の相関が0.81、中間抽優票と最終実績順位の相関が0.82とあまりにも低い数字。

 抽優、一般票の順位の相関が、補正を行ったものとはいえ、0.96と高い数値をたたき出していることを考えると、あまりにも低いです。使い物にならないと言ってもいいです。

 なお、今年は、一般票よりも抽優票の相関の方が高いですが、例年は一般票の相関の方が抽優票の相関よりも明確に高いので、この傾向が制度変更ゆえなのか、それとも今年だけの減少なのかはこれから検証が必要になってくるでしょう。

 さて、いずれにせよ最終中間発表の票数と最終結果の相関が、0.8そこそこでは話にならないので、これをこのまま使うわけにはいきません。

 

  実績ボーダー額と募集価格との相関

 では、どのような工夫ができるでしょうか。

 実績額との関係ですぐに思いつくのは募集価格との相関です。

 例えば、一口5万円の馬と一口20万円の馬に申し込んでいる層は、明らかに20万円に申し込んでいる層の方が実績額が高いことが予測され、同じ票数でも20万円に申し込んでいる層の方が実績額が高くなりそうな感覚があります。

 この感覚が正しいのか確かめてみましょう。

 

【5000万円以上】

 実績順位の方が一般票数の順位よりも高い馬は、18頭中16頭(1頭は同率)と一般票の数の割には実績順位が高いことが分かります。

 

【3000万円未満】

 実績順位の方が一般票数の順位よりも高い馬はわずか21頭中わずか4頭であり、一般票数が多い割には実績順位が低いことが分かります。

 
 どうやら、募集価格の高い馬は一般票の数の割には実績額が高くなりやすいという仮説は正しいようです。
 では、どのように募集価格を実績額に加味すれば、適正な補正になるでしょうか。
 これについては、こちらの記事の『試行錯誤』の項目で検証をしています。
 この記事は、2年前の記事ですが、その後の研究により、一般票数に募集価格の四乗根をかけるのが、最も相関が高くなるという研究結果が出ています。
 では、実際に、シルク票読み完全解説①で得られた昨年度の一般票数予測に募集価格の四乗根を掛けたらどうなるのか確認してみましょう。
 相関0.90というそこそこの結果が得られました。 アーモンドアイが悪さをしているので、アーモンドアイを外れ値として処理したら、0..91と相関を0.1ほど上げることに成功しています。

 

 ということで、必要実績の相関を高めるには

①中間発表の一般票数から一般票の最終結果を予測

②予測最終票に募集価格の4乗根を掛けて補正を掛ける

という方法が一番よさそうです。

 現状、これ以上相関を上げる方法は見つかっていません。

 

  実績額ボーダー予測

 必要実績額の予測は、こちらの記事をご覧ください。

 ざっくり説明すると、前年度の結果から、実績ボーダーが上がる要素、下がる要素を挙げて、それぞれの影響を予測し、最後に総合するという手法で具体的な実績ボーダー額を予測します。

 

 その後は、予測した実績順位に実績ボーダーを当てはめて最終結論を出してフィニッシュです。

 

 

  おわりに

 以上、シルク票読み完全解説②でした。

 遅くなり大変申し訳ございませんでした!!!

 実績額ボーダー予測は、中間発表前と中間発表後でやり方が微妙に違うんですが、もう力尽きたので、それについては、あるかどうか分からないシルク票読み完全解説③で書きたいと思います。

 マニアックな記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

 みなさんの票読みライフ(?)にお役に立てれば幸いです。