シルク2022年度募集馬分析【1~10】 | バッタの一口馬主データ分析室

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  はじめに

 シルクホースクラブの2022年募集馬の全頭診断です。
 期待値評価はS以上、A+、A、B+、B、C+、C、D+、D、Eの10段階です。

 評価は、事前に基準を決め、機械的に出しています。(詳しくはこちら

 そのため、自分の評価と齟齬が生じる場合もあります。【総評】に書いてあるコメントが機械的に出した評価も踏まえた私の最終評です。

 【繁殖成績】は、2022/7/20時点のものです。-が空受、Xが未出走引退、数字が勝利数です。

 管囲横の括弧内の数字は過去に記事にした標準管囲からの差です。

 

 あくまで私個人の評価です。 『私を楽しむ。(それが競馬)』という昔のJRAのキャッチコピーのとおり、皆さんそれぞれの一番があるはずなので、皆さんの一番を大切にしていただければと思います。

 
 

  評価一覧(1~10)

シ01 リアオリヴィア 牡 期待値E
シ02 クードラパン 牝 期待値C+
シ03 プチノワール 牝 期待値E
シ04 オープンウォーター 牡 期待値B
シ05 アトミカオロ 牝 期待値A+
シ06 ロッテンマイヤー 牡 期待値C+
シ07 リビアーモ 牝 期待値C
シ08 ブリスフルデイズ 牝 期待値E
シ09 メリーウィドウ 牡 期待値A+
シ10 シャクンタラー 牝 期待値C+

 

 全体のまとめはこちら

 

 

  個別評価(1~10)

シ01 リアオリヴィア 期待値E

父ロードカナロア 牡 5000万円(10万円)
【馬格】予想馬体重440kg 管囲20.5cm(1.36cm)
【母能力】未勝利 賞金275万円 芝中距離
【繁殖成績】第1仔 出産時6歳 
【総評】
母母は米国2歳牝馬女王のリアアントニア。母の兄弟にリアアメリアと牝系の活力は〇。
しかし、母未勝利で能力的な裏付けはなく、初仔、厩舎△、馬格△と悪条件が重なり魅力的とはいえない。
ロードカナロアの牡馬とはいえ、この母で5000万円はかなり渋いですね。出来に自信があるんでしょうが、それにしても高すぎると思います。

 

 

シ02 クードラパン 期待値C+

父ロードカナロア 牝 4500万円(9万円)
【馬格】予想馬体重448kg 管囲18.8cm(-0.53cm)
【母能力】3勝C 賞金6400万円 芝短距離
【繁殖成績】第2仔 出産時8歳 未
【総評】
母はシルクで4勝。芝1200m準OPで3着3回と能力は上位。
ルシルクから連なるシルクお馴染みの血統ですね。この牝系はとにかくクズがでず、コンスタントに複数勝利馬がでる堅実な牝系です。
初仔はルーラーシップ牡馬で3500万円、7/24の福島デビューは注目です。
初仔ルーラー牡馬→第2仔カナロア牝馬でプラス1000万円ならまあ妥当か。
母現役時に下手に重賞を好走していない分、能力の割には値段も抑えめで、良績の多い第2仔とまさに買い時。
ただ、馬格はそれほど大きくならなそうで、管囲も少し心配な数値。ロードカナロアの中なら一番手ではあるんですが。。。


 

シ03 プチノワール 期待値E

父ロードカナロア 牝 5000万円(10万円)
【馬格】予想馬体重448kg 管囲19.7cm(0.37cm)
【母能力】不出走引退。
【繁殖成績】第11仔 出産時16歳 X3-0-324130未
【総評】
ここまで複数勝馬5頭と非常に優秀な繁殖成績を残してきたプチノワール。第2仔が阪神JFを勝利したローブティサージュで、その仔からリアンティサージュなど複数勝馬もすでに出てきており、ここから広がって活きそうな牝系です。
出産時16歳と母がやや高齢で、測尺もポジティヴな数字ではないので期待値は低く出ていますが、5000万円ならそれほど悪くはない賭けのように思います。


 

シ04 オープンウォーター 期待値B

父ダイワメジャー 牡 3500万円(7万円)
【馬格】予想馬体重524kg 管囲20.7cm(-0.4cm)
【母能力】北米AWG2勝馬。  
【繁殖成績】第2仔 出産時12歳 海海-海-未
【総評】
3代母はBCJF勝馬で繁殖としてもG1馬を出しています。日本で種牡馬となったバトルプランもこの一族です。活力十分です。
母は北米でAWG2を勝っており、能力は十分で、牝系の活力はつながっていると見ていいと思います。輸入前の産駒から重賞好走馬も出ており、繁殖能力も期待できそうです。
これだけの実績がありながら、父ダイワメジャーの牡馬で3500万円は安いですね。相当測尺がひどいのかとも思いましたが、全く問題ない数字。買い要素十分でおいしい募集馬だと思います。
懸念は種牡馬晩年になってからダイワメジャーが奮わないことぐらいですかね。


 

シ05 アトミカオロ 期待値A+

父ダイワメジャー 牝 2800万円(5.6万円)
【馬格】予想馬体重498kg 管囲21.5cm(1.01cm)
【母能力】 アルゼンチン1000ギニー勝馬。アルゼンチンで重賞5勝。 
【繁殖成績】第2仔 出産時7歳 X-
【総評】
母はアルゼンチン牝馬。母父Orpenといえば、サトノダイヤモンドですね。母父Orpenの打率はすさまじく、少ない産駒でリナーテ、ムーンライトナイト、ポレンティアと優秀な馬を複数出しています。
そのような母父実績が買われて輸入されたのが母アトミカオロ。
母はアルゼンチンで重賞を5勝しており、競争能力は十分でしょう。
初仔はなんと12月27日生まれという悲劇で、競走馬にはなれず、その繁殖能力は未知数ですが、母父の日本との相性の良さから十分期待できそうですし、厩舎も文句なしの一流厩舎、牝馬でも期待値の高い種牡馬ダイワメジャーと好材料が揃い踏み。測尺も文句なしです。
値段も手ごろでお買い得な一頭だと思います。しかもそんなに人気ない!買いだ買い!!


 

シ06 ロッテンマイヤー 期待値C+

父エピファネイア 牡 5500万円(11万円)
【馬格】予想馬体重488kg 管囲20.2cm(-0.06cm)
【母能力】3勝C 賞金6035万円 芝マイル
【繁殖成績】第1仔 出産時9歳 
【総評】
母はシルク馬で、忘れな草賞勝馬。その後降級して準OPで頭打ちと能力は上位。
3代母は名牝ビワハイジで母母アーデルハイトは未勝利馬ながらもロッテンマイヤー以外にも複数勝馬を出すなど母として優秀で牝系の活力は素晴らしい。厩舎も〇。
初仔という点がネックだが、この測尺なら問題なさそう。
 

シ07 リビアーモ 期待値C

父エピファネイア 牝 5000万円(10万円)
【馬格】予想馬体重494kg 管囲20.4cm(0cm)
【母能力】OP 賞金13150万円 芝マイル
【繁殖成績】第8仔 出産時16歳 110441-0-
【総評】
3代母は、サクラバクシンオーを出したサクラハゴロモ。サクラバクシンオー以来大物はいないものの、堅実に中央勝馬を出している牝系。
母リビアーモは6勝馬でOP勝馬。繁殖に上がってからも4勝馬2頭と繁殖実績も十分。
出産時16歳と高齢に差し掛かりつつあるのが気掛かり。
19年産のロードカナロアの牡馬が5000万円募集だったことを考えると、牝馬で5000万円は少し盛られた感じもあるが、、、


 

シ08 ブリスフルデイズ 期待値E

父エピファネイア 牝 4000万円(8万円)
【馬格】予想馬体重460kg 管囲20cm(0.39cm)
【母能力】1勝C 賞金500万円 ダマイル
【繁殖成績】第1仔 出産時7歳 
【総評】
4代母にダイナカール。エアグルーヴのいるメインストリームではないものの、母母も重賞好走馬を複数出すなどその活力は断たれていない。ただし、母は1勝馬で能力的な裏付けはなく、牝系の優秀さに頼る形になる。
初仔で牝馬で4000万円は高い。あと1000万円ないし1500万円追加すれば確実性の高い母のエピファネイア産駒に出資できるのであれば、あえてこの馬を選ぶ必要はないようにも思う。


 

シ09 メリーウィドウ 期待値A+

父ドレフォン 牡 4000万円(8万円)
【馬格】予想馬体重516kg 管囲20.2cm(-0.71cm)
【母能力】3勝C 賞金6820万円 ダ中距離
【繁殖成績】第3仔 出産時10歳 31-
【総評】
母は中央ダートで3勝し、準OPで頭打ち。牝馬としては極めて優秀なダート成績。
当然仔もダートでの活躍が期待されるところだが、これまで仔は2頭とも牝馬。それでもダノンレジェンド産駒で3勝、ドレフォン産駒で1勝と十分な繁殖成績を挙げており、牡馬に変わっていよいよ真打登場といったところ。馬格も十分で条件的には文句なし。
心配は近親に活躍馬らしい活躍馬がいないことぐらい。
是非出資したい一頭ですが、測尺公開後順位が爆上がりしたので実績での出資は難しそうです。
 

シ10 シャクンタラー 期待値C+

父ドレフォン 牝 2800万円(5.6万円)
【馬格】予想馬体重492kg 管囲19.0cm(-1.35cm)
【母能力】1勝C 賞金2950万円 芝長距離
【繁殖成績】第3仔 出産時8歳 0未
【総評】
母は中央芝中長距離で2勝。能力的にはそこそこ。
牝系も悪くはないが地味。

初仔はエピファネイアで現状未勝利脱出できておらず。
ドレフォンはやはりベースはダート馬なので牝馬というのも強調出来ない。
その分値段抑え目だが、買い控えの要素が多いように思う。
 
 

  雑感

 ダート三冠の創設の影響なのか、ダート馬がそんなに嫌われなくなった気がしますね。

 メリーウィドウここまで人気になるとは思ってなかったです。

 ダイワメジャー産駒は2頭ともほしいぐらい魅力的ですね。

 今年シルクに回ってきたエピファネイアはみんな質があまりよくない気がします。

 

 

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