アーム部はひと段落なんで、ブーム部に移ります。
こいつね
このうち、ブームを動かすための円柱やケーブルチューブなんかは、これまでの説明で作れるんで省略ね。なので残りはブーム本体ってことになります。
ここらへんは、もういいでしょ、って話
このブーム本体(誰がフライングバナナじゃい)なんですが、4分割表示なんかで見て、だいたい察しがつくと思うけど、y軸でミラーモディファイアしてます。
boomの表示方法とか、4分割表示とか、ミラーモディファイアとか、何言ってんのかわからん人は「カーブを使う」や「どこにでもアール」、「 マンインザミラー」を読んで出直しきやがれ。
4分割表示の右下の右側面図でみたらこんな感じで、このミラーOffの時の形状をどうやって作るかって話になります。
実際にOn/Offの違いを確認したい人はプロパティビューのモディファイアタブで「ビューにモディファイアを表示します」アイコンを、選んだり外したりするといいです。
あと、ブームに埋め込んでる円柱も、特に説明しなくても作れるよね。別オブジェクトにしてもいいんだけど、ブームに固定されて動かないんで、ブーム形状の一部としてます。編集モードで作業中にshift+aキー打ちで円柱追加しますた。
なので、残るのは、このバナナみたいな形をどう作ったかなんですが、ぶっちゃけ、2つの円を用意して、その円周の一部分を切り取り、残った部分を線分で結んだだけです。
具体的にはつぎのとおり。
まず、4分割表示ならcontrol+option+qキー打ちで4分割表示を解除してから、7キー打ちで上面図表示に切り替え。この時、もし平行投影になってないなら5キー打ちで平行投影に切り替え。
4分割表示のまま左上にある上面図で作業してもいいけど狭いからね。
ここで作業しても全然OK
上面図にする理由は、円を追加した時、その円がxy平面に平行に貼られるから。上面図だとxy平面を真上から見てる状態なんで、そのまま2次元画像みたいに作業できるからね。
平行投影にしたのは個人の志向です。設計図っぽい。
ついでにshift+sキー打ちでCursor to world origin選んで3Dカーソルを原点に置いときましょう。これでこれから追加する円は完全にxy平面にz軸の高さ0のところに貼られる。
shift+aキー打ち(もしくは3Dビューのボトムバーの追加>メッシュ>円)で円を追加したら、tabキー打ちで編集モードに切り替え。shift+aキー打ちで2つ目の円を追加。重なってるので、後から追加した円の方をgキー打ちで適当な位置に移動。
2つの円が用意できたら、円から、いらない頂点の削除。
頂点選択になってなければ頂点選択に切り替えます。
でもってSelect Boxツールで不要な頂点を選択。
注意)LassoでもCircleでもなんでもいい。自分が使いやすいやつで
xキー打ちで頂点を削除。上側の円も同じようにして不要な頂点削除。
で、下の円の上端の頂点を選んで、eキー打ちで押し出し。適当なところで左クリックで確定。
注意)別に押し出し使わなくても、「インツーザ3D後編」のように選択ツール状態でcontrol+右クリック(バージョン2.90からは右クリックになる)で頂点追加してくってのもでもOK。頂点選択にしてないと機能しない(Select Boxとかだとcontrol+右クリックで頂点追加されんよ)点に注意
eキー打ちをもう一度やって、新しい辺を追加する。で、伸ばした頂点を選んだまま、shift+左クリックで上側の円の下端の頂点を選択。
2点を選んだ状態にしてからfキー打ちで線分で頂点間を結ぶ。
はい、繋がった
同じことをもう片方にも繰り返して、最終的にこんな多角形にします。
aキー打ちで全頂点選んだ状態
この、多角形として閉じた状態でfキー打ちすると面が貼られる。
以上の作業を上面図でやったんで、頂点は全てxy平面上に置かれることになり、例えば1キー打ちで前面図に切り替えると、こんな感じでx軸上に頂点が並びます。
注意)3Dカーソルの位置を含むxy平面と平行な面なんだけど、事前に3Dカーソルの位置を原点にしてるんでこうなる
で、この状態でeキー打ちで上方向に引っ張るとこうなる。
斜めから見るとこんな感じ。
ま、ここまではある程度予測できたんじゃないかと思われ。
で、問題は、最終的なブーム形状は、ちょっと周辺に縁を残して内側が凹んでる点にある。
これをどう作るかなんだけど、例えば押し出した面の頂点群を選んだ状態でshift+dキー打ちして複製して、そのままsキー打ちで少し縮小して、gキー打ちで移動して、こいつ使ってナイフ投影で切り抜いてとか、ちまちまやる方法もあるんですが、かなり面倒なんすよ。
注意)ナイフ投影は説明してない。興味ある人は2.6のマニュアルを読みましょう
↓ナイフ投影
で、こういったときに使うのが「面を差し込む」ツール。
面を差し込む
ツールバーにもあるけど、一発やるだけならショートカットが楽。ショートカットはiキー打ち。上側の面が選ばれてる状態で、iキー打ちしてカーソルを動かすと、選んでる面の形に合わせて内側に面が張られます。適当な位置で左クリックで確定しましょう。
あとはeキー打ちで新しく張られた面を下に押し出しておしまい。
↓eキーじゃなくgキーだとこうなるんで注意
ちなみに、平面を選んでのeキー打ちでの押し出しは平面のノーマル(法線)方向に前後するようになってるので便利っす。
注意)x、y、zキーでそれぞれのグローバル軸での制約移動にも切り替えられるので試してみるといいでしょう。xキーでグローバルx軸、もう一度xキーでノーマル方向をz軸とした座標系でのx軸制約移動になります。ノーマルでのx軸やy軸の決定方法は不明。マニュアル調べたら書いてると思うけど
ここまでできたら、aキー打ちで全体を選択して、rキー打ち、xキー打ちで回転させて、回転中に90と打ち込んで90度回転させ(「メジャー番号とは」でやったスケーリング使った頂点の整列覚えてるかな?)、左クリックで確定しましょう。
ワンチャンで数値指定でもOK。
1キー打ちで正面図にすると、こんな感じ。
あとはsキー打ちで大きさ調整したり、gキー打ちで適当な位置に動かして調整してください。
このままだと、かなりデカイです。10mくらい?
で、最後に裏面にナイフで切れ目入れて押し出す。
裏面にナイフで切れ込み入れて
面選択にして
1キー打ちだと正面図になってしまい裏面が見えないんで、control+1キー打ちします。ただし、これが有効なのはテンキー側のみ。Preferencesで「テンキーを模倣」をチェックしててもダメみたいっす。なので、テンキー無い人は3Dビューのボトムバーからビュー>視点>後メニューで切り替えましょう。
ま、3Dビューをぐりっと回すのでもOK。2、4、6、8キー連打でグルグル回すこともできる。
kキー打ちでナイフツールにして、辺の任意の位置に切れ込み入れるのは以前やった通りなんですが、問題が1つ。今回の形状は長方体じゃない(辺が傾いてる)んで、切れ目入れた後でのスケーリングを使った頂点位置揃えが難しいんすよ。
スケーリングを使った頂点位置揃えについては「メジャー番号とは」ね。
なので今回は、ナイフ状態で最初の切り込み点を決めた後のcキー打ちで、45度単位での制約使います。
この制約を使うことで、割と簡単に水平に切れ目を入れることができるんですな。
さっきバージョン2.6のマニュアル:ナイフ投影のとこで、角度制約(Angle constrain)として紹介されてます。
↓ナイフ投影
「ジャックザリッパー」の時も、これ使ってりゃ簡単だったのよ。ちゃんとマニュアル読めよと。まあ、あの時は頂点群の整列のやり方を学習したということで良しとしましょう。
あとはeキー打ちで押し出して、ミラーモディファイア追加して、位置調整しておしまい。
ミラーモディファイアの設定は次のように、y軸にチェックと、頂点グループ、結合、クリッピングにチェックっす。
頂点グループのチェックの意味は把握してません。
結合は、チェックの下にある「結合距離:」で指定された距離より近い頂点対は1つにしちゃうって設定。
クリッピングは、形状が境界面を超えた時に、そのまま通過させるか、切り取るかの違い。こんな感じで形状を近づけていくと
最終的に境界面を超えちゃうわけだけど、その時にクリッピングしてる、してないでミラーリングされた形状が異なるんですな。
自分で色々設定変えて試してみてください。
ということでブーム本体完成。
ちょい太めだが完成
幅とか、大きさは各自で調整しましょう。円柱埋め込んだりとか。
ブーム部はこれにて終了。
で、バケット部も同じ要領で作れるんだけど、3つの爪をミラーリングで調整するのが面倒だったんで、まず爪以外の部分をミラーモディファイアで作った後、モディファイアを「適用」させて、一つの形状にしちゃってます。
その後、3つの爪を配置。
モディファイアの適用
モディファイアの適用ってのは、モディファイアタブにある「適用」ボタンを押すことです。
こいつね
押すと、モディファイアが適用された形で、形状が固定されます。と同時にモディファイアは消えます。
適用するまでは、色々設定をいじれて、それに合わせて形状が変化するわけだけど、「適用」によって確定されるわけですな。
ちなみにカーブと違って、モディファイアについてはCOLLADAファイル書き出しのオプション設定のGeomタブに「モディファイアを適用」て項目があって、こいつをチェックしておけば、書き出されたCOLLADAファイルにだけ、モディファイアが適用されて、Blender側の編集モデルはモディファイアをキープしてくれます。
なので、このオプションをチェックしてやれば、COLLADA書き出し前にモディファイアを適用する必要はないです。
適用してない場合、例えばミラーモディファイアだと、ミラーの半分の形状しか存在しないCOLLADAファイルになります。
ではでは。