iPhoneアプリ開発:AR 目次

 

 てなわけで、残りの2箇所の切れ込みは、まず面選択にしておいて

 

 

 1、wキー打ちで選択ツール(後で説明するけど、とりあえず「Select Box」)に切り替え

 

ちなみに選択ツールはwキー打ちするたびに種類が切り替わる

 

 2、分割したい側面をクリックして1つ選ぶ

 

 

 3、1キー打ちで3Dビューを正面表示に切り替え(平行投影になってなければ5キー打ちで切り替えね)

 注意)まあ、無理に平行投影でなくてもいいんだけど…

 

これでFrontてなる。(Orthographic)は正射影つまり平行投影って意味

 

4、ツールバーで二等分ツール選択(見つからない人は「ジャックザリッパー」参照)

 

 注意)ショートカットのshift+4キー使いたいけど、テンキー側の4キーと解釈されて使えないのよ(テンキー付いてないMacBook Proなんでテンキーを模擬にチェック入れてるせい)

 

 5、ドラッグで分割したい部分を指定して面を二分割

 

これで分割された(側面なので見えないけど)

 

って作業を繰り返して作りました。

 

これで正面の見た目4角形が、実は7角形だっになってるわけだ

 

ってのは嘘で、実際は

 

 1、kキー打ちで一時的にナイフツールに切り替え

 2、切り込みたい面の片方の辺をcontrolキー押しながらクリック

 

 3、1つ目の切り込み点が決まったので、もう一方の辺の切り込み点をcontrolキー押しながらクリック

 4、enterキー打ちで確定

 

 

てのを繰り返して切れ込み入れました。

 直方体だから、これでも綺麗にy軸に沿った切れ込みが入るわけやね。このやり方でも、最初の面選んで正面図で2等分でも、どっちでやってもOK。

注意)その他、ツールバーでナイフツールを選んでおいて、2箇所をそれぞれ切っていくってのでもいいんだけど、それだと、最初の切れ込み位置を辺の中間に指定できないのよ。なぜかcontrolキーが最初のクリックだけ効いてくれない。

 

 といったところで、最初に書いた、後で説明するけど、とりあえず「Select Box」についての説明。

選択ツール

 選択ツールには4種類(選択・Select Box・Select Circle・Select Lasso)があって、基本的に、どれでもクリックでの頂点や辺、面ができるんだけど、ドラッグ時に違いがある。

 

選択

 従来(バージョン2.79)の右クリックでの選択と同じで、クリックしてからのドラッグで、そのまま頂点や辺、面を移動できる。

 

Select Box

 どんな状態でも、ドラッグすると選択範囲を指定する矩形が出る。

 で、すでに選択されている頂点や辺、面があるときに、新しく指定した選択範囲内の頂点や辺、面とどう合成するかの指定が、上のバーに出てる種類から選べるようになってる。

 


 

 それぞれの合成結果はこんな感じ。

 

 

Select Circle

 カーソルを中心に円の選択領域が出て、ドラッグ中に触れたところが追加される。

 

 

Select Lasso

 Select Boxの投げ縄版。

 


 というわけで、選択ツールの使い分けは、クリックして1つの面を選択じゃなく、もうちょっと込み入った選択をしたい時ってことになります。

 クリックして1つの頂点や辺、面を選択ならどれでもいいっす。それで「とりあえず」ってなったわけ。

 

 あと、どの選択ツールを選択してる状態でも以前からあるショートカットで一時的な選択ツール切り替えが可能。

 

 以前からあるショートカット:

 Lasso(追加):control+右クリックからのドラッグ

 Box(追加):bキー打ち、左クリックからのドラッグ

 Circle:cキー打ちからescキー打ちか右クリックされるまで

 注意)このCircleの時はスクロールホイール(Magic Maouseなら表面なでね)での半径変更も可能

 

 ま、キャラクタの造形してる時は、頂点をドラッグできる従来の「選択」が便利っすな。

 Boxは図形編集ツール使ってる人にはとっつきやすそう。

 Circle、Lassoは一応、ショートカットで十分だけど、2.80としてはツールとしても用意しとくか〜って印象。

 

 いずれにせよ、バージョン2.80からは、Select Circle以外の選択ツールで何もないところをクリックすると選択が全解除になるようになりました。Blenderに慣れてた人はビックリするよね。まあUndo効くので問題ない。こっちの方が他のアプリと同じ操作感だし好印象。

 他のアプリと同じ操作感といえばもう1つ。aキー打ちでの選択。

 これまでのaキー打ち

 

 すでに全選択だったら全解除、そうでなければ全選択

 

という変態仕様だったのが

 

 いつでも全選択

 

に変更されました。めでたい。

 ただし、ダブルクリックみたいに、タンタンと連続でaキー打ちをする、つまりaaキー打ちだと

 

 全解除

 

するみたい。全選択じゃない状態でaaキー打ちすると、一瞬全選択されて全解除するあたり、バグみたいにも見えたりするけど、多分手抜きだな(決めつけ)。

 

 ということで本題戻ります。

 側面に切り込みを入れ終わったら、いよいよ辺を移動させて形状変更。

 

 

 この時に気をつけないといけないのが、辺を移動させる時に正面図から見て奥行きであるy軸については動かさないこと。

 動いちゃうと、正面図から見えてる面が、平面じゃなくなっちゃうからね。

 

 

 エッシャーじゃないんだから。

 ということでgキー打ちxキー打ちで移動、gキー打ちzキー打ちで移動とか制約付き移動で調整するように。

 

 ちなみに3Dビューのボトムバーのビュー>エリア>四分割表示メニューを選ぶことで、正面図、側面図、上面図、右上は自由視点という4画面構成になります。

四分割表示

 ショートカットはcontrol+option+qキー打ち。もう一回打つと元の画面に戻る。

 

上面図、側面図見るとねじれた面だってのがわかる

ないから、こんな平面

 

 ぶっちゃけ、ここで右上の自由視点側で辺を選択しておいて、左下の正面図側にカーソルを持って行ってgキー打ちして移動させれば、y軸を動かさずに辺を移動させられるんすよ。

 これは「インツーザ3D後編」のリンク選択のところの余談で話したことと関係してて、この時は、新規に頂点の置かれる位置は、画面に表示されてる投影面と平行な、3Dカーソルがある平面上だって言ったでしょ。で、移動については、移動対象の各頂点の存在する、投影面と平行な面上を移動するって仕様っす。

 正面図の投影面ってのはxz平面なわけだから、頂点はどう動かしてもxz平面と平行にしか動かなくなるわけです。

 

 

 四分割表示だと、この作業を、側面を選ぶために一旦平面図以外の視点状態にして辺選択、その後で平面図に戻して移動ってやらずに、カーソルで2画面を行き来させるだけで済んだりするので便利。

 なんだけど、辺の選択に[頂点選択・Box Select選択ツール、透明表示モード]を利用すれば、もっと簡単に正面図だけでこの作業をやれるようになります。

 

 まず、辺の選択に頂点選択てのは、辺の両端の2頂点を選ぶことで辺を選択するって意味です。で、その2頂点を選ぶのにBox Select選択ツールで矩形選択使う。

 

 

 ただし、正面図だと矩形選択も何も、選択したい辺の両端は前後に並んで手前側しか見えてませんがなって状態になる。

 

 

 そこで使うのが透明表示モード。

透明表示モード

 透明表示モードてのは、面に隠された後ろの頂点や辺も見せます&選択できるようにしますモード。3Dビューのボトムバーの透明表示ボタンで切り替えます。

 

透明表示モードの切替ボタン

 

  注意)画面ちっちゃいとボトムバーをスクロールさせないと見えません。カーソルをボトムバー上に持っていって、スクロールホィール(Magic Mouseならマウス表面を撫でるね)でスクロールさせましょう

 

 透明表示は斜め視点だとこんな感じになる。

 

 この表示だと、直接クリックや矩形選択で後ろに隠された頂点も選べるんですわ。

 不透明表示との違いがわかるかな〜

 

こっちは不透明表示

 

 透明表示モードだと後ろに隠された頂点も選べるてのが重要で、これは正面ビューでも同じで、矩形選択すると結果はこの通り。

 

注意)ちなみに、この図は選択したら、結果、選ばれるってのを合成してる図です

矩形指定中に選択状態が連動して変わるわけじゃない。まあ変わるとわかりやすいけどね…

 

 


 あとはgキー打ちで好きな位置に動かせばいい(もちろん正面図表示での話)。

 

 こんな感じで、いろいろな方法があるんで自分にあったやり方でやりましょう。

 とりあえず、これでアームの形状を、正面図から見てこんな感じに仕上げる。

 

 

 全体を選択してx軸制約スケーリングでちょっと長細くしたり、全体を移動させてローカル原点位置を左下よりにずらしたりもしてます。

 基本的には以上!

 なんだけど、私はこれに味付けでベベル(Bevel:面取り)を適用したりしてる。

ベベル

 ほとんどの工業製品は90度に切り取ったエッジ(Edge:端、フチ、ヘリ)とかは残さないんすよ。

 手を切るからね。

 

こんなエッジの効いた工業製品はあぶねーよ

 

 普通は、エッジに斜めに面を入れたりして、手が当たっても怪我しないようにしてるわけよ。

 

これでちょっと安全

 

普通はこんな感じ

 

たまに無茶するデザイナーいるけどな

 

 面取りとかRを付けるとかとも言います。Rてのは半径(Radius:ラディウス)の意味で、エッジを丸める時の曲線の半径のことです。

 

 

 で、これをやってくれるのがベベルツール。

 面取りしたい縁の辺を選んでおいて、ベベルツールでドラッグすると斜面になります。

 

 ワンチャンで分割(segment:セグメント)数を増やすとより滑らかになってよ。

 

 

 油圧ショベルでは、全選択してからベベルで面取りしますた。

 

 

 これで、ぐっと工業製品ぽく見えるというね。

 

 その昔、楕円を高速に描画する処理を実装して自慢する天才ビル・アトキンソンに、難癖を付ける天才スティーブ・ジョブズが「でも角の丸い長方形(RoundRect:

ラウンドレクト)が描けないんじゃなあ」と言ったというエピソード。

 「そんなの必要っすかねー」と実装をめんどくさがるビルを外に連れ出して、あちこちにあるRのついた看板やらを見せて説得したというね。

レボリューション・イン・ザ・バレー、50ページ:Round Rects Are Everywhere!より

 

↓こっちは原文サイトね

ラウンドレクトなんてそこら中にある!

 

 まあ、しかし、RoundRectがあるとないとじゃ全然違うよね。

 今のAppleの製品とか見てて、RoundRectがないとか考えられんし、ありがとうジョブズ的な。

 

どんだけRoundRect好きなんだ俺達みーたーいーな

 

初期のMacのメニューバーとか

わざわざソフト的にRつけてたしな

 

 タントアール。

 いやそれゲームのタイトル。じゃまた。