久し振りに,と言っても 1月のことですが,ザ・バンド(The Band)のアイテムの告知がありました.

 そのアイテムとは,2013年3月に ZIONレーベルからリリースされた 『 Tokyo 1987 (ZION-031) 』 で,そのタイトルが示すように,ザ・バンド(The Band)の 2度目の来日最終日に当たる1987年2月25日渋谷公会堂公演のオーディエンス録音を収録したものです.
 今回は,在庫処分的な意味合いもあるのか,商品を 2組購入すると希望者に配布されるギフト・アイテムとしての登場です.

 商品として購入していれば,初回ナンバリング入りステッカー付に限り,当日公演のTV放送を収録した『 Live In Tokyo 1987 (Bonus DVDR) 』 が付属していたのでしょうが,当然,ギフト・アイテムなので付属していません(笑)

 音像は若干遠目ではありますが,曲中のオーディエンス・ノイズも少なく,各パートの出音も相応にバランス良く収録されており,高音質のオーディエンス録音と言えます.

 メーカー情報では
 『1987年に行われた再結成ザ・バンド二度目の来日公演から二日目の東京公演を最高のオーディエンス録音にて収録。
 これまでも数々のミック・ジャガーやローリング・ストーンズ、ピンク・フロイド、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ビリー・ジョエル等の名録音でおなじみのテーパーによるものなので、初心者からマニアまで安心して聴ける高音質を保証します。
 元々再結成ザ・バンドはロビー・ロバートソンを欠いたままで活動が行われたことから軽視されがちで、最初の来日だった1983年の公演に関してもオフィシャル・ビデオなどがリリースされていたにもかかわらず見過ごされているのが実態でしょう。それが1987年の来日となれば、それに輪をかけて知名度が低く、マニアがその公演やテレビ放送があったことをかろうじて記憶しているくらいではないでしょうか。
 今回リリースされる2月25日の公演がそのテレビ収録の行われた日なのですが、そこではヒット曲だけが抜き出された編集で放送されていたのです。ところが、今回のタイトルによって、実際には非常に幅広い選曲、しかも実に素晴らしい演奏を繰り広げていたことに驚かされることでしょう。再結成ザ・バンドが好意的に受け止められなかった要因の一つとして、オリジナル・メンバー以外に加えられたサポート・ミュージシャンの多さが挙げられます。特にドラムがリヴォン・ヘルム一人でなく、常にツイン・ドラムであったことなどは、ロビーの不在以上にファンの不評を買っていたものです。
 ところがこの時のザ・バンドはちょうど一年前にリチャード・マニュエルの自殺という不幸に直面し、それを機にメンバーを削減したシンプルなメンバー構成でライブを行っていた非常に珍しい時期なのです。もちろんドラマーはリヴォン一人ですし、リック・ダンコもベースに専念するなど、初心に帰ったかのようなステージ構成から発せられるサウンドは再結成バンドのベストと呼べるものです。しかもギタリストは前年からジム・ウィーダーが加入、ロビー直系のサウンドとさらに達者なプレイでファンにも認められ、この後もロビーの代わりを務め続けた名手です。もう一人のギタリスト・フレッド、カーター・ジュニアはこの時期だけのサポートだったのですが、彼に至ってはホークス時代の盟友だったこともあり、まったく違和感のないプレイを披露しています。そして83年の時には三人も居たキーボード・プレイヤーはガース専任というシンプルさ。この構成で繰り広げられる演奏を聴くと「ザ・バンドのドラマーはリヴォン一人でいい」と痛感されること請け合いです。さらにこの録音は音像がまた実にオンな状態で、リックのベースの音が非常にクリアーに捉えられている点が大きな魅力。Chest Feverでは亡くなったリチャードのパートを彼が歌っている点は涙なしに聞けません。オープニングがカバー集「Moondog Matinee」からのAin’t Got No Homeというのもレアですが、この曲を始めとして全編に散りばめられたカバー曲の演奏がこの小人数の演奏によって冴えている点もじっくり聞いていただきたいものです。そしてこのツアーではジェファーソン・エアプレインのヨーマ・カウコネンが前座を務めましたが、彼がUp On Cripple Creekで加わるというサプライズもありました。今までベールに包まれていた二度目の来日公演の素晴らしさを演奏と音質の良好で味わっていただける限定のプレスCDがリリース決定です!

 ★オリジナル・リリースは2013年3月です。50セット限定の特別企画』

Tokyo 1987 (ZION-031)
 
 Live At Shibuya Kokaido, Tokyo, Japan
 25th February 1987
 [From Original Masters]

  Disc 1
   01. Intro.
   02. Ain't Got No Home
   03. C.C. Rider
   04. Battle Is Over But The War Goes On
   05. It Makes No Difference
   06. Caldonia
   07. Mystery Train
   08. The Weight
   09. Stage Fright
   10. Evangeline
   11. Chest Fever
   12. People Would Think
   13. The W.S. Walcott Medicine Show
   14. Ophelia
   TOTAL TIME (70:54)

  Disc 2
   01. Java Blues
   02. Up On Cripple Creek
   03. Every Night & Every Day
   04. Willie And The Hand Jive
   TOTAL TIME (27:56)

 Levon Helm : Vocal, Drums, Mandolin
 Rick Danko : Vocal, Bass, Acoustic Guitar
 Garth Hudson : Keyboards, Saxophone, Accordion
 Jim Weider : Guitar Fred
 Carter Jr. : Vocal, Guitar
 Jorma Kaukonen : Guitar (Special Guest on “Up On Cripple Creek”)

  C.C. Rider
 
  Ophelia
 
  Every Night & Every Day
 

[参考]
 1987 Japan Tour
 February
  23 Kousei Nenkin Kaikan, Osaka , JAPAN
  24 Shibuya Koukaido, Tokyo, JAPAN
  25 Shibuya Koukaido, Tokyo, JAPAN


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#2024-01-30

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