久し振りに オールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band)のアイテムが登場です.

 1971年7月にリリースされ,ロックの金字塔とも言われている 『 At Fillmore East (フィルモア・イースト・ライヴ) 』 の成功から間もなく,1972年2月にリリースされる 『 Eat A Peach (イート・ア・ピーチ) 』のレコーディング期間中の1971年10月29日に デュエイン・オールマン(Duane Allman)をオートバイ事故で亡くし,1972年には,キーボードに チャック・リーヴェル(Chuck Leavell)が新たに加入するも,デュエイン・オールマン(Duane Allman)の事故から約1年後の1972年11月11日に ベリー・オークリー(Berry Oakley)をも,オートバイ事故で亡くしてしまった,オールマン・ブラザーズ・バンドでありますが,度重なるメンバーの死にも関わらず,ベリー・オークリー(Berry Oakley)の後任には ラマー・ウィリアムズ(Lamar Williams)を迎え,バンド活動を継続します.
 そして,翌年の1973年8月にリリースした 『 Brothers And Sisters (ブラザーズ・アンド・シスターズ) 』 は,ビルボード全米アルバム・チャートNo.1の大ヒットを記録,シングル・カットされた "Ramblin' Man" もポップ・チャート2位を記録し,名実共に,アメリカの国民的バンドとしての地位を確立.

 そんな中,翌年に当たる 1974年7月20日英国ハートフォードシャーは,スティーブニッジにあるネブワース・パークにて行われた 「 Knebworth Festivsal (ネブワース・フェスティヴァル) 」 に出演します.
 この時の他出演者は,ティム・バックリィ(Tim Buckley),センセーショナル・アレックス・ハーヴェイ・バンド(The Sensational Alex Harvey Band),マハヴィシュヌ・オーケストラ(Mahavishnu Orchestra),ヴァン・モリソン(Van Morrison),ドゥービー・ブラザーズ(The Doobie Brothers) であり,オールマン・ブラザーズ・バンドがトリを務めています.

 本商品は 「 Knebworth Festivsal (ネブワース・フェスティヴァル) 」 でのパフォーマンスの新発掘のオーディエンス録音を収録し ZIONレーベルよりリリースされた 『 Knebworth 1974 (ZION-223) 』 です.

 音像は近めで,各パートのバランスも相応に良いのですが,正直,ギターが前面に出ていて,ヴォーカルは遠目というか小さめです.曲中のオーディエンス・ノイズも殆ど無く,オーディエンスの手拍子や拍手も遠目に聴こえるので,特別な場所で録音したものなのでしょうか.
 メーカー情報にも記載があるように,録音が途中でステレオ⇒モノラル⇒ステレオに切り替わったり,”Whipping Post” が 10分弱で,且つ終盤部では電池切れの状況なのかピッチが不安定になりフェイド・アウトしてしまうのが残念ではありますが,非常に高音質のオーディエンス録音と言えますし,この日の別音源が新発掘されたのは驚きです.

 メーカー情報では
 『オールマン・ブラザース関連のライブ音源と言えば1988年に実現したグレッグ・オールマンの来日公演を収めた極上オーディエンス・アルバム「TOKYO 1998 FINAL NIGHT」が思い起こされるかと思われますが、今回は遂にオールマン・ブラザーズ・バンドご本尊、なおかつ1970年代の絶頂期ライブ音源のリリースが実現。
 それどころか独占入手による音源ときた。そんな今回お届けするのはオールマンズ最初で最後のネブワース・フェスティバル出演。そもそも彼らがネブワースのステージに上がっていたことすら知らなかったマニアが大半かもしれません。オールマンズがネブワースに登場したのは1974年のこと。

 この年のネブワースはイギリス側がヴァン・モリソンにセンセーショナル・アレックス・ハーヴェイ・バンド。アメリカ側がドゥービー・ブラザーズにオールマンズといったところが主だった出演で、彼らがフェスのトリを務めることになりました。
 その上1970年代ロックにおけるアメリカ南部代表たるオールマンズが初めてイギリスの地を踏んだ機会でもあった。グループ的にも前年のアルバム「BROTHERS AND SISTERS」やシングル「Ramblin’ Man」の大ヒットによって人気の絶頂にあった時期だからこそ実現した訪英だったと言えるでしょう。そんな彼らがイギリスの代表的なサマフェスに招かれ、なおかつ堂々トリをつとめてみせたもの当時の流れからすれば当然の事かと。

 79年ZEPの例を出すまでもなく、彼らのネブワースのステージを捉えたオーディエンス録音も複数存在します。今まで二種類が出回っており、それぞれモノラルとステレオという音質の違いも生まれていました。ところが今回リリースされるのは、今までトレーダー間にも出回っていなかった第三の音源。
 何と言っても特筆すべきは抜群の音質。ステレオで録音されているばかりか、何よりも驚異的な音像の近さ。以前から出回っていた二種類の音源もそれぞれ1974年の野外ライブを捉えたオーディエンスとしては驚くほどのレベルで録音されており、実際ステレオ音源の方はかなりいい線を行っていた。ところが今回の新たな音源はそれら過去のバージョンを軽く一蹴する凄まじい音像。
中でもディッキー・ベッツが弾くリードギターの近さたるや。もはや最前列どころか自分がステージの袖から彼の演奏を見守っているかのごとき音圧。それでいて他のメンバーが鳴らす音も凄まじくクリアーに(野外録音ですのでベースがちょっと弱めですが)捉えられており、ヘッドフォンで聞けばそれらの音が左右に分かれ、ちょっとしたステレオ感すら味わえてしまうのだから驚きであると同時に、相当の好ポジにて録音されたであろうことを確信させてくれる極上クオリティ。

 さらに海外コレクターから提供された今回のカセットはマスターが老朽化する前に作られたバックアップ・コピーだと思われるバージョンで、いわゆるファースト・ジェネレーション。その際にファーストセットを締めくくった「In Memory of Elizabeth Reed」が実際とは間違った位置にコピーされてしまっていたのですが、そこはもちろん今回の限定プレスCDリリースに際して修正。
 また録音がその「In Memory of Elizabeth Reed」で一度モノラルになってしまい、セカンドセットの幕開けとなる「Statesboro Blues」から再びステレオに。しかし「Trouble No More」から再びモノラルとなり、再度ステレオに戻るのは「Les Brers in A Minor」の12分すぎから。その点は惜しまれるのですが、それでもなお全体を通した圧倒的な高音質には驚かされるばかり。仮にLPの時代に今回の音源がリリースされていたとすれば、確実に「サウンドボード」だと誤解されていたことでしょう。
 ただしイギリス人が初めて目にしたオールマンズの長時間ステージということがテーパーには想定外だったのでしょう、フィナーレ「Whipping Post」でレコーダーの電池切れが近づいてしまいピッチが不安定に。結果として最後はフェイドアウトの憂き目を見てしまう点は玉に瑕。

 それは初めてオールマンズの堂々たるステージを目の当たりにしたネブワースの観客にしても同様で、彼ららしく長尺の楽曲や演奏が続くステージでありながら、その驚異的な演奏ぶりに釘付けとなっている様も高音質オーディエンスゆえにはっきり伝わってきます。というのも野外フェスにおける彼らのような長尺ジャムのバンドの演奏となれば途中で喋り出す輩が居たとしてもおかしくない。ところがここでは演奏中に騒ぎが始まるようなことは一切なく、それでいて曲が終わると熱心な歓声が飛び交うというメリハリのある臨場感からも、いかに彼らがグループやディッキーの放つ演奏に圧倒されているかが生々しいほどに伝わってきます。
 そもそも74年はグレッグ・オールマンがソロ・ツアーを行ったこともあってグループとしてのライブの本数が少なく、それ故にアイテムも存在しなかった。そんなオールマンズ絶頂期におけるエアポケット状態と化していた1974年。それが独占入手の極上オーディエンスにしてネブワース出演の記録という貴重極まりない初登場音源。ディッキーのスライドを始めとした大迫力の音像にて、彼らの歴史的なイギリス初ライブの模様を心ゆくまでお楽しみください。これは凄い!』

Knebworth 1974 (ZION-223)
 
 Live At Knebworth Park, Stevenage, Hertfordshire, UK
 20th July 1974
 [From Original Masters / New Source]
 ★世界完全初登場音源
 This has just been transfered from the master cassettes that received directly from the taper ..this has has never been circulated

  Disc 1
   01. Intro
   02. Wasted Words
   03. Done Somebody Wrong
   04. One Way Out
   05. Call It Stormy Monday but Tuesday Is Just as Bad
   06. Midnight Rider
   07. Blue Sky
   08. In Memory of Elizabeth Reed
   09. Statesboro Blues
   10. Come and Go Blues
   11. Ramblin' Man
   TOTAL TIME (79:59)

  Disc 2
   01. Trouble No More
   02. Jessica
   03. You Don't Love Me
   04. Les Brers in A Minor
   05. Drum Solo
   06. Les Brers in A Minor (Reprise)
   07. Whipping Post
   TOTAL TIME (73:11)

 Gregg Allman : Vocal, Keyboards
 Dickey Betts : Guitar
 Lamar Williams : Bass
 Chuck Leavell : Piano
 Butch Trucks : Drums, Percussion
 Jai Johanny Johanson : Drums

 One Way Out
 
 Blue Sky
 
 Ramblin' Man
 
 Les Brers in A Minor (Reprise)
 

[参考]
 マスター・カセットの写真
 











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#2022-10-04