一時期,モービル・フィデリティ盤は,ギフト・アイテムとして,シリーズ化して登場していたのですが,先日の オールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band)の 『 At Fillmore East / US Mobile Fidelity Sound Lab 24 KT Gold CD (UDCD 2-558) 』,『 Eat A Peach / US Mobile Fidelity Sound Lab 24 KT Gold CD (UDCD 513) 』 を落とし込んだ 『 At Fillmore East : Mobile Fidelity CD (Gift 2CDR) 』,『 Eat A Peach : Mobile Fidelity CD (Gift CDR) 』 に続き,今度は 1973年8月にリリースされた 『 Brothers And Sisters (ブラザーズ・アンド・シスターズ) 』 のモービル・フィデリティ盤である
Brothers And Sisters / US Mobile Fidelity Sound Lab 24 KT Gold CD (UDCD 617) 』 を落とし込んだ 『 Brothers And Sisters : Mobile Fidelity CD (Gift CDR) 』 が,商品を 2組購入すると希望者に配布されるギフト・アイテムとして登場しました.

この,モービル・フィデリティ盤のギフト・アイテムは,正直,有難いです.

 メーカー情報では
 『当店でも人気の“モービル・フィディリティ”のゴールドCD復刻シリーズ。その最新弾がギフト・リリース決定です。
 アナログ・マスター専門メーカーの“モービル・フィデリティ・サウンド・ラボ(MFSL)”と言えば、世界のオーディオ・マニア達が絶大な支持を寄せる信頼のブランド。音の匠が情熱の限りを込め、大名盤の数々をマスター・テープからデジタル化していきました。そんなシリーズの中で、本作に収められているのは1994年にリリースされた24KゴールドCD『UDCD 617』。ディッキー・ベッツの奮起が奇跡を呼んだ名作『BROTHERS AND SISTERS』です。

【マスターテープ・サウンドを最重視したモービル・フィディリティ】
 アナログ作品のCD化が最盛期を迎えた90年代には高音質CDが数多く登場しましたが、その中でもMFSLは別格でした。
 他の高音質CDは新技術によって圧縮の違和感を減らしたり、素材で読み取りエラーを減らしたりといった「デジタル劣化を抑える」発想のもの。
 それに対してMFSLのポリシーは「マスターテープに刻まれた音を忠実に再現し、余分なものを足したりしないこと」。磁気テープから音を引き出す段階にも目を向けた独自の“ハーフスピードマスタリング”技術を開発するなど、“アナログ録音された音そのもの”を最重視にしているのです。

 そんなMFSLは1987年からレコード会社からオリジナルのマスターテープを借り受け、数々の名盤を1本1本緻密にデジタル化。マスターテープの音をCDに移し替えていく“Ultradisc”シリーズをリリースして行きました。現在はSACDやLPの分野にも進出していますが、本作は90年代の前半期にCD化していたというのもポイント。磁気テープのマスターは経年劣化に弱く、時間が経てば立つほど録音当時の音が失われていく。テープが歪んだり張り付いたりといったケースもありますが、たとえ精密に保管されていたとしても磁気の消失までは防げない。現在では、マスターテープそのものより物理的な溝で記録するLPの方が音が良かった……などという事態も起こりつつあるのです。その点においても“Ultradisc”シリーズは偉業だった。CDの普及期にあった80年代から始められており、高音質を謳う新技術CDの登場よりも早くにマスターテープの音をデジタルに残したのです。
 MFは、そうして引き出したマスターサウンドを24金のゴールドCDに封じ込めた。純度99%以上という金メッキ・コーティングは通常CDの金属薄膜より反射率が高く、エラーを減らすことができる。その狙いも重要でしたが、現在それ以上に重要だと思われているのが保存性。CDのポリカーボネートは保水性があり、内部の金属薄膜(アルミ)を腐食させる(つまり、錆る)。古いCDを光にかざすとポツポツとした小さな点が見えることがありますが、それが腐食して空いた穴であり、これが読み取りエラーの原因の1つになるとも言われています。それに対して金はもっとも安定した金属で自然界では錆びない。もちろん、あくまでコーティングなので限界はあるものの、通常CDとは比較にならないほど保存力があるのです。

【バッキングに底なしの“深み”を感じられる『BROTHERS AND SISTERS』】
 そうして“録音から21年”時点のマスター・サウンドを伝えてくれるのが、本作の『BROTHERS AND SISTERS』。そのサウンドは、聴き込むほど底なしの奥深さにタメ息が漏れる。一聴すると後年のデジタル・リマスター盤より地味で大人しいサウンドなのですが、集中すればするほど1音1音の存在感が増していき、それらが織りなす重層的なアンサンブルに新たな発見があるのです。
 例えば、名曲「Ramblin' Man」。デジリマ盤も立体的ですし、1音ずつが乱舞する派手さがあるのですが、リード楽器が重視されすぎている。メリハリを意識してイコライジングされているのか、ギターやヴォーカルのメロディが派手に飛び交う反面、バッキングの機微が埋もれて聞こえるのです。それに対し、本作はスーパー・ナチュラル。リードが出しゃばらないので派手さには欠けるものの、リズム隊やコーラス・ワークも機微の機微までしっかりと描かれ、そのディテールの細やかさが立体感にもなっている。ベースがアクセントで加えているちょっとした変奏フレーズ、ささやかなドラミング・フィルの立体感など、細やかな妙味が次々と現れては消えていく。そうした「深み」の合間を縫うように流れるからこそ、ギター・メロディも一層説得力が生まれるのです。
 そんなリズムとリードの呼吸感が最大限に活かされるのが名曲「Jessica」。デジリマ盤では明らかに「リード=主/リズム=従」という力関係になっていますが、本作は違う。互いの呼吸感に反応しながら美しいアンサンブルを構築していくのです。もちろん、ディッキー・ベッツが当時狙っていたであろうサウンド、アンサンブルは本作の方。後年のエンジニアが勝手に描いた「BROTHERS AND SISTERSかくあるべし像」に毒されていない、本来の美しさを描ききっているのです。

 “モービル・フィディリティ”によるゴールドCDだからこそ現代まで保持し得た大名盤のマスター・サウンドです。本作の20年後にはMFSLからSACD化も実現しましたが、本作はCDメディアで望みうる最上のサウンドが封じられているのです。今になって現物を手に入れようと思っても、元々が少数限定生産なために困難。その美麗サウンドを1人でも多くの方に触れていただくためのギフト・リリース。どうぞ、じっくりお楽しみください。

 ★高音質CDレーベル「モービル・フィディリティ」盤の『ブラザーズ&シスターズ』がギフト・リリース。
 本来のバンド・アンサンブルを肌感覚で感じられるCD史上最高サウンド盤です。』

Brothers And Sisters : Mobile Fidelity CD (Gift CDR)
 
 Taken From The Original US Mobile Fidelity Sound Lab 24 KT Gold CD [UDCD 617]
 Ultradisc II 24 KT Gold CD From Mobile Fidelity Sound Lab
 "Original Master Recording" Collection

   01. Wasted Words
   02. Ramblin' Man
   03. Come And Go Blues
   04. Jelly Jelly
   05. Southbound
   06. Jessica
   07. Pony Boy

 ※) オフィシャルなので,ブロックされれば削除しますが,悪しからず(笑)

 Ramblin' Man
 
 Jessica
 

[参考]










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#2022-07-26