今日、10月23日はハンガリーの祝日で

土曜日から4連休だったのだけど

週末こそ落ち着かなかったものの

久しぶりに心落ち着けて寝ることも出来て

ブログを書く気力も出た、そんな4連休。

だから、ブログも連投・長文になりました。


冬に備えて、蜂蜜レモン、生姜、ニンニクを作りました。

先週、日本人の友人が何人も風邪&発熱でダウンしていて

この前、映画コンサートのチケットをくれた友人も風邪・・・数日前に「高熱でた」とメッセージ来てたし
(周りがみんな風邪なのに、幸運なことにわたしだけ頗る元気・・・あれ、おかしいな)

風邪だけは絶対に嫌だなぁと思ったので

健康的な冬に備えて、冬支度。


生姜には、乾燥柚子を。レモンには、甘みが加わるのでリンゴを。

美味しく出来ると良い。



それはそうと、今日は10月23日、祝日。

1956年の10月23日は、市民が政府に立ち向かったハンガリー動乱」の日で、今日はハンガリー人にとってとても大切な日の1日のようです。


本当は、国会議事堂での国旗掲揚セレモニー(9時)に行こうと思ったのだけど

Instagramで色々見てたら、興味だけでその周辺へ行くのはちょっと怖くなったので

なんとなく、途中だったオペラの対訳を書きながら暫く自宅待機。


お昼頃、日差しもポカポカ陽気だったので、お散歩に。

まず、国会議事堂に。

目的は、丸く切り抜かれた国旗を見るため。

国旗についてはWikipediaに書いてあるのだけど・・・

色々思うことがありました。

その後は、目の前の農業省の前を通って、自由広場に行きました。

農業省・・・ここにも穴が開いた国旗。

それと、壁の一部には丸い鉄球がついてるのだけど

これはハンガリー動乱の時の銃弾の跡を、敢えて修復せずに残したもの。

これを見るのも、今日のお散歩の目的の一つ。


その後、自由広場に行ったのだけど

国会議事堂と自由広場の間にある、ナジ・イムレの銅像。


大きなお花が手向けられてました。


「自由」って何だろうなと思いながら歩いてたら

「リストがここに住んでたよ~!」って書いてあるプレートを見つけました。
(これくらいのハンガリー語は理解できるようになってきた…と思う。多分間違ってないはず。)

何階に住んでたのかも書いてある謎の親切心に、一人で少し笑ってしまったけど

1階がお洒落なオシャレストランになっていたので、いつか行ってみたい。


そしてその後は、鎖橋を歩いて渡ってブダ王宮にお散歩。


本当に良いお天気で、「紅葉(というのか?)も映える!秋だ!」と思い込みました。


帰りは少し遠回りをして、コルヴィン映画館に寄りました。

これも、今回のお散歩の目的の一つ。

映画を見る為ではなくて、銃を持った少年の銅像を見るのが目的だったのだけど

ハンガリー動乱の時、ここは一番激戦が繰り広げられた場所と聞いていたので。

この近くにショッピングモールがあるので(色々入ってる!)比較的行くのだけど

全然気付かなかったプレート等もあって・・・


ここにもたくさんのお花が手向けられていました。


これまでブダペスト中には、たくさんの(面白い&不思議な)銅像があるなとは思っていたのだけど

こうやって見ると、凄いなぁと思うと同時に、いろんなことを考えるきっかけになりました。


15時からオルバン首相の街頭演説があるのは知っていたのだけど、なんとなくそれも自宅待機。

というか、お散歩していたら胸いっぱいになって、満足になったので自宅待機。

恐怖の館、怖くて行けてないけど、いつか心の準備が出来た時に

(心の準備出来てなくても、意味のある日に)行けたらいいなぁと思えた一日。


町中に国旗がたくさん掲げられていました。



色々な国、ご縁がある中、ハンガリーを留学先に選んで良かったなぁと改めて思えたお散歩でした。
(京都にいた頃は、アルゼンチンに嫁いでしまったお友達と二人で、頻繁にこういうお散歩をしていたのだけど・・・彼女が一緒だったら!と何度も思いました)
またしても演奏会の話。


10月22日はフランツ・リストの誕生日らしいのだけど

リストの誕生日に、学校でパイプオルガンをフィーチャーしたコンサートがあったので行ってきた。

「売り切れ」ってなってたけど、ダメもとで行ってみたら、立ち見で入れました。


「大ホールのオルガンコンサートかぁ。オルガン聴いてみたいし、えりちゃんもオケに乗ってるし、せっかくだから行ってみよ」

っていうかなり適当な気分で行くことにしたのだけど、これも行って良かった。


最初、ハンガリー国歌の斉唱(オルガン伴奏!)から始まったコンサート。

舞台も華やかだし、オルガンもライトアップされてて本当に綺麗でした。


国家斉唱の後、司会の人や学長が長い事お話してるなぁと思ったのだけど

式典も兼ねたコンサートでした。
(何も調べずに直感だけで演奏会に行ったから知らなかった)


本校舎が完成した年である、1907年の5月15日にこのオルガンが初めて演奏されたという事にも驚いたし(111年前!!!)

どうやら1967年以降、音が鳴ってなかったっぽいことにも驚いたし

その間、本校舎そのものの改修もあったりして(2010年~2013年に改修工事してたそうな)

この日、リストの誕生日にオルガン復活!ということでした。


オルガンのことはよくわからないし

こんなに大きなオルガンを聴くのは初めてだったけれど

体がブルブル震えるというか、内臓に響くし、毛穴もパカーと開く感覚。

当たり前なんだけど、こんなにたくさんの大きなパイプが鳴るから

ホール全体の空気が鳴るというか、ブルブル。

音の圧が凄かった。


話してる人が「とてもユニークでカラフルな音色です」って言ってた(と思う。ハンガリー語だからよくわからない)けど

本当にその通りで、重厚感溢れる音から、ピロピロした音まで、色んな音がして、とてもワクワクしました。


立ち見で少し疲れてしまったので、

休憩後のプログラムは、帰宅してネットのライブ配信(ライブ配信をしていることを休憩中知った!)でゆったり鑑賞。


ハンガリー語がちゃんと解れば、

せっかく貰った、このオルガンの歴史・詳細が書いてある

パンフレットの内容が全部読めるのに、1割も理解できないのが悔しいなぁ。


とりあえず、善き演奏会その②。
この前、コンサートカレンダーを見ていたら

とても面白そうなプログラムのコンサートを見つけたので行ってきた。

学校のホールで行われるコンサートは、在学生は無料の学生券が用意されているのがとても有難い。


昔、「トリビアの泉」という雑学テレビ番組でも取り上げられたことのある

ジョン・ケージの「4'33"」が、大ホールにて、オーケストラで「演奏」されたのだけど

もう面白くて面白くて仕方なかった。


学部生の頃、西洋音楽史の授業で

「なかなか演奏される機会がないですが、こんな作品があります」

って教わった曲が、やっと。

3楽章編成という事は、今回初めて知ったのだけど

大編成のオケが舞台上に居ながら4分33秒間、全員が「休み」という、圧巻の曲。

Wikipediaには「ピアノで演奏されることが多い」って書いてあったけど、贅沢にもオケ!



これは、「演奏」が始まって直後の写真で・・・

隣に座ってた作曲専攻のイスラエルの子と一緒に写真を撮ってみたんだけど

演奏開始から、曲が終わるまで(正確には指揮者が棒を置くまで)

ホール全体がワクワクしている空気に包まれていました。

指揮者もちゃんとタクトを振る、というかポンっと合図していたし

みんなが「音」に耳を澄ませてて、誰かの咳払いにホッとするというか、不思議な感覚。


演奏会の1曲目のプログラムということもあるかもしれないけど

あんなに集中し続けて音に耳を傾けたのは初めての経験だったし

あんなに客席全体と一つになった感覚を味わったのも初めての経験でした。


その後は、アイヴス、コープランド、バーンスタイン、エリントンという

アメリカを代表する現代作曲家たちの作品で、最後はドヴォルジャークの新世界!というアメリカンなプログラム。
(新世界とはアメリカのこと、と昔学んだ)


プログラムを見た瞬間に「うぉぉぉ!すごい!アメリカン!」とテンションが上がって

当日は体力的・体調的に行くか迷ったけど、やっぱり行って良かった。


アイヴスに関しては、これまた西洋音楽史の授業で

「この人は素晴らしい作曲家ですが、同時に有能な保険屋さんでもあります」

という先生の言葉だけを覚えていて・・・

「保険屋さん!すごい!この曲好き!」と思って聴いていました。

先生の言葉って、どうして本題ではなくて、エピソードだけを強く覚えてるんだろうか・・・。


とりあえず、善き演奏会その①でした。
タイトルの通りなのだけど

失ってから、過ぎ去ってからわかる大切さは、重みというか、有り難みが凄いよなと。


この前、コンサートに行きました。

今、ブダペストではCAFe BUDAPESTという芸術音楽祭みたいなものがブダペスト中で行われているのだけど


そのイベントのうちの1つのコンサート。

イベント冊子を見ていて「あ、これ行きたい。このホールなら、当日発売の学生券(開演一時間前から発売)やな。レッスン終わったら直行しよう。」と思っていたのだけど

当日の夕方、ヴァイオリンのお友達から「今夜、君が好きそうなコンサートがあるよ!チケットあげる!開演20分前にホールの前に来て!」と突然連絡を貰ったので

よくよく聞いてみたら、わたしが行きたかったコンサートのオーケストラメンバーだったようで、有り難くチケット頂戴することに。

何のコンサートだったかというと、サイレント映画を上映しながら、新しく作曲したオーケストラ曲を演奏するというもの。


お友達のお陰で、スクリーンも見やすくて(首が痛くならない)、指揮者も邪魔にならない、程よくオケも見える(けど邪魔にならない&ちゃっかり友人も視界に収まる)、というとても満足な席で楽しむことができました。

このサイレント映画は「最後の人」という映画で、実は昔から見たいなと思っていたのを、イベント冊子を見るまで忘れていました。

学部生時代、大学院の論文指導ゼミでも大変お世話になった龍村先生が、学部3年生くらいの時の授業で

「この映画は絶対見ておくべきです!」

とおっしゃっていたもので

「ポピュラー音楽論」というタイトルの講義だったかな・・・とりあえず映画音楽や、戦前・戦後の日本大衆音楽をたくさん聴いた、夏の集中講義でも

(担当して下さった先生のお名前や専門分野は忘れたけど)

「昔は映画に音はありませんでした。だから映画を上映しながら、その場でオーケストラ等が音楽をつけていたんです」

とおっしゃっていたのを、頭の隅っこの何処かで強く覚えてたことも思い出せました。

セリフが何もない(2ヶ所だけ、ドイツ語の字幕が出てきたけど)のに、ストーリーと心情が手に取るようにわかって、素晴らしかった。

この前受けていた、オペラワークショップで教えて貰っていたことにも通ずることがあって、本当に行って良かった。

作曲された曲もとても素敵で美しくて、あっという間の70分でした。





その時は、ぽけーっと聞いていただけなのだけど

後になって、というか今になって「あぁぁぁ!」と思うことが多い毎日。



先週の音楽史の授業で、古代ギリシャにおける「3種類の音楽」をやったのだけど、まさに学部1年生の第1回目の「西洋音楽史」で柿沼先生がお話ししていた内容そのもの。

授業中、要所要所で「これも知らないと恥ずかしい事ですよ。」と、先生がよくおっしゃっていたのを思い出しました。

当時は「細かい・・・細かすぎる!」と思っていたし「恥をかく・・・ことよりもこれは2回生前期まで続く必修単位だし、単位は死守しないと」となってたし、沢山のことを「聞いてるだけ」だったけど。

「音楽を学ぶ者として、知っておくべき曲が沢山あります」ということで、定期試験でも筆記試験の他に、「曲を聞いて、そのタイトルや年代、作曲家を答える」というリスニング試験もあったのだけど

リスト音楽院の大学院入試では、まさにそのリスニング試験(通称:イントロ・ドン)が課されていたし

ふとした時に「あ、これって昔のあれかな」と思い出せることがポロポロ。

その時に聞いたこと、接していたものを理解・消化して、自分のからだの一部になっているとは到底思えないけれど

師匠の「消化には時間がかかるんやで。食べて直ぐには細胞にならんやろ?」という言葉に救われると共に

昔の自分と今の自分がリンクするというか、その都度不思議な感覚になります。


楽曲分析の時間にも「バッハのこの曲は弾いたことあるかな?ピアノの子達は知ってるよね」と先生が皆に質問した曲が、高校生の頃

「声楽科でもこの曲集は全部やっておいた方がいいから、入試の課題曲にする1曲だけでなく、最後の15番まで勉強するよ!入試で弾く曲は、全部勉強した後で一番合ってるのを選ぶよ!」

と、ピアノの先生が何度もお尻を叩いてくれた曲でした。

永久に終わらないんじゃないかと思うくらい、めちゃくちゃ時間かかったけど、最後まで根気強くお尻を叩き続けてくれた先生に感謝。

今、見直してる・・・というか、より明確に取り組んでる発声も、コレペティの先生が大きな愛で、とても厳しく教えてくれているけど

「理解なんて伴わなくていい!それは今じゃない!やるだけ!それだけ!」と言われるの、本当にその通りだな、と。


またしても長くなってしまって、反省。
ちょっと長いけど、たまには学校の授業のことを。

特に写真とかはなし。


今週は、通常の授業の他に、月曜日から土曜日まで毎日4時間、オペラワークショップがありました。

ドイツのベルリンから演出家のフランクさんを招いてのワークショップ。

自分が与えられている課題にそれぞれが取り組むスタイルで

ワークショップと言えど個人レッスン的な時間で、自分のレッスン時間にスタジオに行けば良かったのだけど

みんなのレッスンを見ていても本当に楽しくて

結論から言うと、心がアップアップだったけど、とても楽しくて素晴らしい時間でした。


初日は全員一緒で、一切歌わずに、3時間ノンストップ。その後ちょっと休憩して、約1時間。

文字の如く部屋中を走り回ったり、グルグルその場でスピンしたり、大声で笑ったり、大声を出して泣いたり、発狂しながら突進したり。

初日に一番時間をかけて取り組んだのは、枕投げ。

「みんなで大きな輪になって、一つの枕を様々なシチュエーションを作って、無言で25回連続で投げ合ったところで止める」

という簡単なゲームなのだけど、それがとても難しかった。

床に落としたら、それが例え24回目でも最初からやり直し。

「届いてないってことは、それが残り1回だろうが2回だろうが、ゲームクリアにならないよ」

っていう先生の言葉が胸に刺さりました。


枕が冷たかったり、臭かったり、熱かったり、聖なるものだったり、アイコンタクト禁止だったり、25回の中にエネルギーの波を作ったり。

「怒り」をテーマにしていた時、枕が崩壊してスタジオ中が綿だらけになっても、枕投げは続行。

最終的に、綿をかき集めながら投げ続けたのだけど、とても楽しかったし、面白かった。



2日目からは、それぞれの課題レッスンだったのだけど、先生が20世紀初期のフランスオペラが得意ということだったので

わたしはプーランクの「人間の声」の1部分を課題として渡されていたので、取り組んでいたのだけど。

フランス語がほぼ初心者の私には凄く難しくて、音楽も難しくて、当初渡されていた部分から大幅カットしてもらいました。

登場人物が女性たった一人というオペラなのだけど、とてもサイコロジーな作品であること、それは現代にも通ずること

あと、歌手マリア・カラスの存在がきっかけで、この作品の作曲に至ったというこぼれ話も教えてくれました。

(作曲の経緯はわたしが無知なだけかもしれないけど。
帰宅後、教えてくれたことを頼りにYouTube探検してたらプーランクがそれを喋ってるの見つけることができたのだけど、
古い映像でボケてたけど英語字幕がついてたから分かったものの、語学が出来るようになりたい。)


「さぁ、部屋中の物を破壊して、全てを壊して、歌う環境を整えてから歌って」
「もっと壊せると思うよ~。まだコントロールしてるでしょ?もっともっと~!」
「もっと出来るはずだよ~。どんどん良くなってるから、ボーダーを越えてごらん」

と言われて、色々とバンバン・ハッスルして、寝転んでジタバタしながら歌っていたら、

ワークショップが終わった今、手のひらや膝にはアザが出来てるし、お尻も痛いです。



音楽のことを色々書くと、どうしてもわたしは長くなってしまうので、ここで止めます。



ただ、ほかのみんなのレッスンを見ているだけで、とっても楽しかった。

そういえば今年のオペラの学生は、1年生と2年生合わせて7人で、そのうち、ハンガリー人はたった二人。

メキシコ、ベトナム、スロバキア、カザフスタン、日本っていう、とても国際色豊かなメンバー。

スロバキア、ベトナムの子はハンガリー語が分かるし、今のところ普段はハンガリー語で進んで、適宜英語を言ってくれてる授業が多いのだけど

今回のワークショップは英語で行われました。

でも先生の話す英語がとても速くて、頭フル回転でした。


なにより、ふとした時に見せてくれた先生の演技が素晴らしくて、先生を見ているだけで心が動いて泣きそうになったりしていたので

Facebookの投稿にはとっても鮮やかな舞台の写っていたし、演出した作品を見てみたいと思いました。

あと、お芝居も。

先生のホームページを見たら、今年度のプロダクションは、ハノーファーとフライブルクと書いてあったし

劇場のホームページ(英語ページがない・・・その点ハンガリーは英語ページあることが多い気がするから嬉しい)に掲載されてる写真も、とても配色鮮やかで現代的な衣装でワクワクしたので

ドイツには劇場オケにいる仲良い後輩もいるし、留学している大学院の同期もいるし、是非ハンガリーにいるうちに訪れてみたいと思いました。