黒子のバスケ 灰崎祥吾

 

 

 

 

 

170Q ただのヒマつぶしだ

 

「あ゛あ゛? お?お前… 
さっきアツシに勝った奴じゃん けっこうやんな…」

「おーこわー 女のケリじゃねーぞ」

『あれぇ お前…さっき試合出てた奴?
…やっぱり!近くで見ると負け犬ってツラしてんな』

『うええ~マジで!?そんなカスがなんでそんないい女に慰めてもらえんの?カンベンしてよ!』
『番号教えてよ!今度どっか遊び行こーぜ!ね!ね!』
『えー』
『まー口説けるわきゃねーか われながらないわー』
『それより 今 なんか言った?』
『なんだ…見た目のワリにお前…ケンカ慣れしてんのな』
『お前みたいの マジイラつくわ』

「オイオイ いきなりオレにボール投げるけつけるなんて
いーい度胸だな リョータぁ」 
「別に復讐的なそれらしい理由なんてねーよ
強いて言えばヒマつぶしだ 
バスケなんてどーでもいいが 
なんかオレが辞めてからキセキの世代とかやたら騒がれるようになったからよ
お前ら5人のうち1人から もう一度その座をうばっちまおうと思ってな 
ふと思い出して取り返しに来ただけだ
実際オレはスタメンだったわけだし 倒せば誰も文句は言わねーだろ
それに次の相手がお前ならなおさらだぜリョータ
なんせお前は オレに一度も勝てないまま うやむやに5人目と呼ばれるようになったからな」

「買わねーよ 言ったろリョータぁ ほしくなったからよこせっつってるだけだ バァカ」
 


 

171Q オレのもんだ
 

『もーらいっ』
『いーじゃねーか 別にィ
お前もよく人のもん食うじゃん』
『いつも言ってんだろォー? 
ハラ減ってるとかそーゆーんじゃねーんだよ 
人が食ってるもんってやたらうまそーに見えるからよぉ ついな』

『ふーん黄瀬涼太…ね』
『カンだけどななんとなく けっこうやりそーじゃん 
そんで 仲良くはなれなさそーだ』

「足だけはひっぱんじゃねーぞ馬鹿ども」

「はっ やっぱりお前とは仲良くやんのはムリだわ 
なんせ オレとスタイルがやたら似てっからなァ」

「あーダメダメ そりゃもうお前のもんじゃねえよ」

「オレのもんだ」

 


 

172Q ジャマすんじゃねーよ…!
 

『ついこないだ入った奴が寝ぼけてんじゃねーよ
練習中だってオレに勝てねーのにどーゆーつもりだ?』
『ナメられたもんだぜオレも
練習なんてテキトーに流してるに決まってんだろ
いいぜ… じゃあ ちょっと本気で相手してやるよ』


『おーワリワリ 今終わったわ
すぐシャワーあびっから ついでに一緒に入る?』
『あー アイツなんかオレに勝負挑んできて負けたトコ』
『つーわけだ じゃーなリョウタ君』


「何が『安く売ってねぇ』だ 笑わせんなよ
この程度でよく言うぜ
チョロすぎてヒマつぶしにもなんねーよ」


「それはさっき第2Qに見たぜ もうお前のもんじゃねぇ
オレのもんだ」
「手本見せてやるよ さっきまでお前が使ってた技のな」

「そーいや前も
そうやってはいつくばってたなぁリョータ
そーだそーだ しかも女もとっちまったんだっけ?
みじめだなァ つくづく
まー ヤったらすぐ捨てちまったけど
はははははは」

「あ゛?」

(なん…だと…)

 


 

173Q やめとけよ
 

(…っくそが…!
ダメだ あいつら(キセキの世代)の技だけは
オレにも奪えねえ…!)

『あ゛あ゛!?赤司テメェ…今なんつった!?』

(赤司の言う通りだったってのかよ…けど…認めるしかねーな…
リョータ…テメェは強い…)

(ならもうどうなろーが知んねーよ…!ぶっつぶしてやる…!
気づいてねぇとでも思ったかよ?
テメェが足を痛めてることを…)

「終わりだ!」

「…ダイキ」
「知るかバァカ 何しようがオレの勝手だろがァ」
「そうか…じゃあなおさらぶっつぶしてやんねーとなぁ
知るかっつってんだろォ?
あいにく オレはお前らと違ってバスケをなんとも思ってねぇんだよ
やめてほしけりゃ 力ずくてやってみろよ」

 


 

207Q ようこそ
 

「うぃーす」

「へーへー 次からは気をつけますって」

「あいてっ」
「おわぁっっ!?誰だテメ!?」
「あ゛あ゛!?マジかよ!?こんなんが…!?」

「あ゛ー おれも見ててムカツクわ」
「あ゛あ゛!?てめぇケンカ売ってんのか!?」

 


 

208Q 大丈夫です
 

「すいませーん カゼひいちゃって……」


「いやマジで熱39度ぐらいあって咳も… ゴホッ ゴホッ」 

 


 

209Q できるさ!
 

(こんなバスケ見たことねー)

 


 

211Q じゃーな
 

「おらっ」
「相変わらず弱えーなぁ リョータ君よお」 
「なんかオレ間違ったこと言ったかよ?
文句あんならせめて一回くらいオレに勝ってから言えよ」

「あ゛?なんだテツヤじゃねーか」
「あー そーだけど ハハッ
何しに来たんだお前バカか
別にオレと仲よくもなんもなかったろーが」
「っせーなー バスケにあきた そんだけだ バーカ
つかれるし 汗クセーし 女と遊んでる方がよっぽど楽しーぜ」
「ホント バカだなお前
実はオレが根がマジメだとでも思ってんのか?
世の中いい奴ばっかじゃねーんだよ
本当に悪い奴や 恐ぇ奴だっているんだぜ
じゃーな 同情なんてズレたこと思ってんじゃねーよ
残ったお前らの方が かわいそうな目にあわねーとは限らねーんだぜ」END

 

 

 

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