2023YZF-R15 ノーマルパワーチェック ※新旧比較。 | ダブルアールズマフラー開発 日々の出来事。

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皆様こん。。。ばんわ!ですね。

作業に集中していると1日が本当に早くてあっという間に夕方です(笑)

 

本日はまだスタートしていなかった「YZF-R15 マフラー開発ブログ」をスタート、現在進行形が何車種もある中、全く更新出来てなかったので遅まきながらスタートです。

 

皆さんご存知の通りYZF-R125とプラットホームは同じです。

違いはエンジンでR125が排気量124ccに対してR15は排気量155ccと、31cc大きなエンジンを積んでいるのがYZF-R15です。

 

外装を外した状態で改めて純正マフラーを見てみると。。。

触媒が内蔵されているチャンバー室内の仕様は判りませんが、エキパイ径からサイレンサー部まで外観はYZF-R125と全く同じになっています。

 

以前、GSX-R125とGSXR150をほぼ同時にマフラー開発した事がありますが、GSX-Rの場合は、外観はほぼ一緒ながら、エキパイ径は排気量で太さが全く異なっており、わずか何10ccとはいえ、専用のサイズが採用されていましたね。

 

エンジンを掛けてすぐ判るのは排気音が太くなり、明らかに音圧が大きく、ブリッピングするだけでパワフルに吹け上がる事が掌から伝わってきます。

これはGSX-R150の時もそうでしたが、原付2種であるYZF-R125はユーロの区分ではパワーの上限値が定められており、YZF-R125やGSX-R125の場合は明らかにパワーを抑え込まれている感じなのに対して、そういった区分の無いYZF-R15やGSXR150では有り余るパワーを存分発揮している事がアクセルレスポンスからも伝わってくる感じです。

 

ノーマルのベンチテストをしたこの日は、午前中にXSR125(エンジンはYZF-R125と同じ)のフルエキをテストしており、その事もあってよりリアルに排気量差が感じますし、ノーマルのベンチテストが大変楽しみでもありました。

 

カタログスペックで見てみると、R125が「15PS/10,000rpm」、R15が「19PS/10,000rpm」と、排気量31cc差で何と4PSも差がありますがさてさてその結果は如何に。。。

 

そのグラフがコチラです。

 

クランクシャフト換算値になりますが、カタログスペックを0.1上回って19.1馬力を9,910rpmで叩き出しました。。。排ガス規制が厳しい中、YZF-R15、凄すぎですね。

 

因みにホイール換算値はというと。。。

17.5馬力も出ていますね。これにはビックリです(笑)

このYZF-R15ですが、高速道路での試し乗りはしていませんが、車重も軽いので余裕で車の流れに乗れますし、追い越し加速も心配しなくて大丈夫なパワーを備えてるのが分かりますね。

 

今からちょうど5年前になりますが2019年1月にYZF-R15(おそらくインドネシア仕様)のベンチテストをして欲しいとの依頼があり、台湾製のレース用マフラーも合わせてベンチテストを行っています。

実はその時のマフラーの印象(悪い方の)も残っていたので、23-YZF-R15のマフラー開発は個人的に楽しみでもあったのですが、その話は置いておいてそのインドネシア仕様(2018年式)とパワーグラフを比較してみました。

 

その結果がコチラです。

 

赤線が23-YZF-R15で青線が2018年式です。※あくまで弊社テストにての比較です。

肝心なこのグラフが見えにくくて申し訳ございませんが確認出来るでしょうか?

ピークパワーこそ0.3馬力程、ちょこっと負けていますが、排ガス規制も厳しく触媒も当時の物に比べて倍以上の大きな触媒が入っているのにも関わらず、低速域から中高速域まで23-YZF-R15が圧倒しているのが確認出来ます。

 

触媒に関して排ガス規制の事を少し書くと、2018年当初も「国連自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)」に加盟している日本国内において、当時としてもそれなりに排ガス基準値は厳しかったのですが、ASEAN地域(新興国)はこの基準は適用されてません。

簡単に言うとASEAN地域は排ガス基準値が緩かったという事になり、それらを踏まえて考えると、現在の厳しい排ガス基準値に適合した23-YZF-R15のこのスペックには、ただただ驚きとヤマハさんの凄さが感じられますね。

 

話が逸れましたが、果たしてこのスペックを簡単に上回れる事は可能なんでしょうか??(笑)

この時はノーマルスペックに感動したと同時に少し恐怖感が芽生えていました。。。武者震いとはちょっと違う(笑)

 

という事で本日はこの辺りで失礼致します。

 

※ 因みに2019年1月のYZF-R15に関してのブログはコチラに貼り付けておきますのでご興味のある方はどうぞ。