“年輪データ開示問題” 何が問題なのか | 民営文化センター

民営文化センター

民営の文化センターを開設するのが夢。このブログを書いているうちに何かヒントが掴めると思ってやっています。不器用で華やかさに欠ける画面ですが、少しでも世の為人の為になればとwrite everything forever

 

 

 

素敵なオウンゴール

ちょうど10年前に書いた記事です。

 

 

 

正義感が強く正直な研究者のお陰で、

594 は不動のものとなりました。

 

 

 

今後、アマチュアの歴史研究家のレベルとパワーが飛躍的にアップすることでしょう。

 

 

 

地方で大きな古代遺跡が発掘された場合、現地説明会で「このような所まで大和王権の支配力が及び・・」などと いい加減な解説をやっていると、強烈な野次が飛ぶ場面も見られるかもしれません。

 


 

 
 

“年輪年代測定法”は20世紀にアメリカで始まった年輪を利用して樹木の年代を判定する方法で、過去の気象条件を反映した「暦年標準パターン」が地球規模でデータ化されており、樹木が伐採された年を特定できる。

 

 

 

この方法は国際的なスタンダードとして支持されており、これを無視しての議論は成り立たない。

 

 

 

奈良文化財研究所(プロ)が市民団体(アマ)に訴えられ、部分的に破れた、ということはプロと裁判長は共に歴史の真実が明らかになることを快く思っていない ということになる。

 

 

 

 

彼らは米田良三氏の“法隆寺移築説”が広まると都合が悪いのだ。大宰府観世音寺の創建が607年、心柱の伐採が594年なら常識的なインターバル、大和朝廷により斑鳩に移築され法隆寺を名乗るのが710年。

 

 

 

移築を絶対認めたくない者達は100年の誤差の根拠を新たにでっち上げたいのであろうが、相手が「暦年標準パターン」では最早「詰んだ!」と言えるだろう。

 

 

 

引用

年輪年代データの一部開示命じる 奈良文化財研究所保有、東京地裁

 奈良文化財研究所(奈文研、奈良市)を運営する国立文化財機構が、遺跡で出土した木材や木製品の年代を1年単位で特定する年輪年代測定法の基礎データを不開示としたのは違法として、市民団体「日本古代史ネットワーク」(東京)が決定取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁(岡田幸人裁判長)は23日、一部の開示を命じた。

 

 

 奈文研は1980年から研究に取り組み、弥生時代を代表する池上曽根遺跡(大阪府)の建物の柱を、保有するデータを使い従来の想定よりも約100年古い紀元前52年と判定した。670年の焼失後に再建されたという法隆寺(奈良県)の五重塔についても、心柱が伐採された年代を594年とするなど妥当性を巡り大きな論争が起きた。

 

 

 判決後の記者会見で団体側は「信頼性が検証できない状態が是正されるという大きな意義がある。第三者の追検証が可能になる」と強調した。

 

 

 団体側は、測定の基準となる「暦年標準パターン」の作成にミスがあり、飛鳥時代以前は実際の年代よりも約100年古く判定されていると主張している。