日曜日の朝、LPで好きな曲を聴いてみた。
昨今、アナログが見直されていることの真意を確かめる意味もあった。
10年以上のブランクがあり、まずプレーヤーの掃除から始めた。
ターンテーブルのゴムプレートはシャワーで洗わねばならなかった。
20年位前、中古レコードショップで買った3枚だが、いずれも状態がよく、チリチリ音はほとんどなく、ミニ・コンポにも関わらず音の良さは確認できた。
シーカーズの“I’ll never find another you”はアビーロード・スタジオでの一発テイクの現場にいる臨場感が味わえた。
タイガースは学生時代、問題にしていなかったのだが、今聴くとメロディーも歌詞も心地よい(廃墟の鳩 )。
ポリドール・レコードは昔から録音の良さには定評があった。
ピーター、ポール&マリーも良い音で楽しめ、貧乏時代(学生時代の懐事情)のリベンジを果たした感がある。
昔は音を出すまで手間がかかる分、わくわく感があり、頭出しがない分すべてのコンテンツが大事にされ、
録音にかかわった技術者たちへの敬意も見えない形で払われていたのではないか、とこの年になって気が付いた。
今後もCDは生き続けると思うが、その出現時の興奮は自分の中ではもうない。
レコードはかろうじてキープしていたが、カセットの大半を処分してしまったのは大失敗であった。
自分の信念を貫くことの大切さを思い知らされた。