○はじめに
現在まんがタイムきららにて連載中の「しあわせ鳥見んぐ」の聖地巡礼をしたのでご紹介します。
ちなみに本記事は以前原作者のわらびもちきなこ先生や定期船とびしま公式さんに引用リツイートして頂いております。
なお、無断転載となってしまう為、原作のページやコマを載せて比較したり等は行いませんので予めご了承ください。
また、本記事はネタバレを含みますので是非原作をご一読した上でお読みください。
○しあわせ鳥見んぐについて
宮内すず、時庭翼、今泉ひな、荒砥岬の女子大生4人が鳥見(バードウォッチング)を通じて成長していく本作、魅力的な登場人物たちや美しい風景描写、そして何より鳥についてかなり深く学べるという点で、きららのアウトドア系作品の新星と言えます。
もしアニメ化されたら風景や鳥の描写がどのように描かれるのかとても楽しみです。だからマジでアニメ化してほしい!!
もしアニメ化したらたちまち人気が出て聖地が激混みするので、本ブログを参考にして是非今のうちに聖地巡礼をしておくとよいでしょう。
○作品の舞台
本作の舞台は主に山形県です。
この点本作は作中に実際の地名が多く登場する為、聖地の特定はそれ程難しいものではありません。
伊豆沼や飛島などの遠征編を除けば殆どが山形市内が中心です。
○聖地巡礼
今回は数ある聖地のうち、伊豆沼と蔵王以外の聖地を概ね特定し、巡礼しておりますので、順番に紹介します。
①霞城公園(山形県山形市)
第1話から登場する聖地です。
すずと翼が初めて出会った場所でもあり、この2人は基本的にここで鳥見をすることが多いです。
公園内はそれなりに広く、筆者も全ての場所を特定し切れているわけではありませんので、追々更新していければと思います。
図1
図1は第1話で翼が初登場するシーンの画角です。
しれっと大塚あすかさんも初登場しているシーンですね。
場所は山形城二ノ丸の東大手門です。
この画角では写っていないですが、すぐ左側には最上義光の大きな像があります。
図2
図2はすずと翼が初めて出会う場所です。山形城一文字門の前です。ここに座ってすずが絵を描いているところを、
図3
図3の木の裏から翼が覗いていた構図です。
ちなみに、この時のすず目線が図4です。
図4
実際に同じベンチから。鉛筆を持っていなかったので、手元にあった扇子で再現しました。
そして、
図5
図5の方が翼視点です。向かって左側のベンチにすずが座っており、見え方としてはこれくらいの距離感です。
②みちのく芸術大学(山形県山形市)
すずと岬が通う大学です。
モデルとなっているのは山形市内に所在の東北芸術工科大学です。地元の人は「芸工大」と呼んでいるようです。
図6
この三角形の建物が印象的ですので特定は容易でした。
また、第2話では翼がすずに会う為にやって来ています。図6はその時の画角です。
その後、すずと翼は改めてお互いに自己紹介をしますが、その時2人が座っていたのが図7の場所です。
図7
三角の校舎の真向かいにあります。
また、9話や12話に登場する渡り廊下が図8です
図8
ここについては、キャンパス内に同様の構造が数箇所あり、作中の渡り廊下がどれなのかはわかりませんでした。
③トリさんぽchロケ地の河原(山形県山形市)
第3話、4話の聖地です。また、すずとひなが最初に出会う場所でもあります。
まず最初に3話2頁4コマ目の写真です。
図9
場所は馬見ヶ崎川の河原で、目印となる図9の橋は愛宕橋です。
画角は馬見ヶ崎川北岸からのものです。
図10
図10は翼と合流する前のすずが一人で鳥見をしている時の画角です。この屋根付きベンチは4話にも引き続き登場します。
図11
図11がトリさんぽchのロケ地で、翼が鳥見をしていた所です。筆者が訪れた時は夏でしたので、背の高い草が生い茂っていて原作の画角での撮影ができませんでした。また、第4話の扉絵もここです。
図12
図13
こう見るとかなり川の流れすれすれで、結構危険な場所です。滑りやすい為、転んだら最後です。聖地巡礼の際は気をつけて下さい。
図14
図14は図11の場所から前記愛宕橋を見た画角です。3話のラストで愛宕橋を通りかかったひながこの場所にいるすずと翼を見つけるわけですが、実際の距離感は原作より遠いです。
図15
すずと翼を見つけたひなが降りてくる階段が図15です。
馬見ヶ崎川北岸の階段です。
④みち芸の裏山(山形県山形市)
第5話ですず、翼、ひなが鳥見をしたところです。また8話ですずと岬がトビを見ていた場所もここです。
実際の場所も前記東北芸術工科大学の裏にある「悠創の丘」という所です。
図16
図16は5話の最初で翼が車を停めていた駐車場からの画角です。
山形市内を一望できてとても綺麗な場所でした。
図17
駐車場から更に上がったところに図17のような開けた場所があり、5話でひなが合流したあとレジャーシートを敷いていたのもこの辺りです。
また、前述の8話でのすずと岬のやりとりもこの場所です。
⑤イチョウ並木の公園(山形県天童市)
第6話ですずがノーネクタイシジュウカラ(ヒガラ)を見つけた公園です。
また、すずと岬が初めて出会う場所でもあります(焼き鳥屋除く)。
ここは山形市内ではなく、お隣の天童市です。
JR天童南駅から東へ十数分行った所にある「山形県総合運動公園」という所です。
図18
図18は6話の扉絵の画角です。
2022年に開催されたドキドキビジュアル展にて6話1頁目の複製原画が展示された際、そこに添えられていた原作者わらびもちきなこ先生のコメントには「山形県内にあるイチョウ並木のきれいな公園がモデルです」と書かれていたことから、ひょっとしたら山形市外かもと思い特定しました(筆者が訪れたのは夏でしたのでご覧の通り緑色ですが)。
図19
図19はすずがオオタカを目撃した際に座っていたベンチです。
⑥翼とひなの大学(山形県山形市)
作中では翼とひながどこの大学に通っているかは全く言及されていません。また、2人の大学での描写も少なく、あったとしてもかなり限定的で特定の手がかりにはなりません。
唯一はっきりと描写されているのが第9話の扉絵です。そもそもこの扉絵の背景が2人が通う大学なのかどうかもわかりませんが、調べてみたら確かに大学であることがわかりました。
場所は山形大学小白川キャンパスの敷地内です。
図20
9話扉絵と同じ画角で撮影できましたので、ここで間違いありません。
具体的には小白川キャンパスの正門から入ってかなり奥へ行った所にある広場で厚生会館と大学会館という二つの建物に挟まれたあたりです。
翼とひなが山形大学の学生である証拠としては十分とは言えませんが、扉絵でわざわざ2人がここで談笑している以上、傍証としては成立していると言えます。2人の通う大学は山形大学である可能性が高いです。
⑦翼とひなの出会いの場所(山形県山形市)
第15話は翼とひなの過去が描かれています。中学時代、転校初日の挨拶に失敗して落ち込んでいた翼にひなが声をかけた場所です。
場所は山形県郷土館で、大正5年に建てられた山形県の県庁舎と県会議事堂を兼ねた文翔館という建物です。ちなみに大正5年というときららキャラットにて連載していた「紡ぐ乙女と大正の月」のメインキャラたちが10歳、きららフォワードにて連載中の「花唄メモワール」の藤野が11歳の頃です。
図21
特徴的な建物ですので特定は容易でしたが、肝心の扉絵の画角での撮影を失念しておりましたので、とりあえず図21は15話2頁8コマ目の画角です。
図22
門を入って左側にベンチが3脚並んでいます。そのうちの真ん中のベンチが翼とひなが座っていたものです(図22)
図23
ベンチに座る翼をひなが門の外から発見するシーンがこれです。意外と距離がありました(図23)。前述の橋のシーンもそうでしたがひなが翼を見つける時の距離は原作より長いようです。
図24
回想シーン終了後、翼とひなは建物のバルコニーに上がっていますが、バルコニーに上がるには一度文翔館に入る必要があります。入館料は無料ですので問題ありません。
館内からバルコニーに出た所で図24のようなシーンの再現が可能です。
⑧百目鬼温泉(山形県山形市)
第16話にてタゲリを見に来たすず、岬が動画撮影中の翼、ひなと鉢合わせた場所です。
15話のあすかからの連絡にて百目鬼温泉の記載があったことから、特定するまでもありませんでした。
図25
16話の扉絵の画角…になってるかは正直わかりません。撮影地は百目鬼温泉の目の前で、一面田んぼですので扉絵との共通点を見つけられず、一番近しい感じで撮りました。
百目鬼温泉の利用客は殆ど車で来ますので、畦道とはいえ車通りがそれなりに多く、着ぐるみを着て動画撮影をするのはかなり邪魔な気がします笑
このあと第17話で温泉のシーンに移りますが、当然温泉内は写真撮影ができません。そこで筆者が実際に入った様子をお伝えしたいと思います。
図26
図26は外から見た百目鬼温泉の露天風呂の塀です。
写真では分かりづらいですが、「鬼」の字と「温」の字の間に男湯と女湯を隔てる塀があります。17話2頁目を見ると女湯は図26の右側です。ところがこの温泉は男湯と女湯を定期的に入れ替えています。筆者は男ですが、訪れた際は図26の右側が男湯だった為、図らずも4人と同じ湯に浸かる幸運を得ました。
17話を改めて読み返してみましたが、温泉内の構造は完璧に再現されています。丁度すずがいるあたりからお湯が出ています。
作中では出てきませんが、百目鬼温泉には屋内にも温泉があるほか、サウナもあります。
単純に温泉としてすごく良かったので、かなりオススメです。
⑨飛島(山形県酒田市)
原作第19話〜24話は飛島編ということで、
尚、飛島の聖地を巡る上で、山形県酒田市が発行している「
図27
⑨-1 飛島フェリーターミナル周辺
図28
酒田駅から徒歩25分程度のところにフェリーターミナルがあり、
図29
図28のすぐ右側には19話1頁目2コマ目に登場する海鮮丼屋さ
⑨-2 定期船とびしま
図30
図30は19話1頁目4コマ目の定期船とびしまの船首側の姿です
図31
そして図31が19話の扉絵の画角です。
また船内の座席は三人掛けです。
図32
19話は基本的に同船の甲板上での描写が殆どですので、
図33
図33は同船をできるだけ上から撮った写真です。
また、
図34
図34が一番近い画角です。
図35
図35が表紙ですずと翼が立っている所です。
図36
図36が表紙でひなと岬がいるところです。
また少し飛びますが、
図37
同船は右舷側で接舷する為、
⑨-3 とびしまマリンプラザ周辺
飛島に到着したフェリーは、
図38
19話8頁目2コマ目の画角が図38です。
図39
そして同8コマ目の画角が図39です。
⑨-4 第20話の扉絵の場所
前記とびしまマリンプラザから西へ歩いていくとすぐにあります。
図40
狙ったわけではありませんが、
⑨-5 最初のオオルリ発見地
主に第20話2頁目に関する説明です。この辺りは旅館とびしま(
図41
図41は20話2頁目2コマ目の画角です。
図42
図42が同4コマ目の画角です。
そしてオオルリ初登場のシーンの画角ですが、
図43
このようになります。
図44
このようになります。
⑨-6 海水浴場
20話4頁目から登場する海水浴場についてです。
図45
図46
図47
図46、47がハヤブサが登場した辺りです。
⑨-7 海岸遊歩道
20話5頁目でトリさんがハヤブサの解説をしている場所です。
図48
図49
です。
図50
また、この遊歩道を更に行くと、
図51
⑨-8 旅館とびしま
作中で4人が泊まる旅館です。なんなら翼の実家です。
図52
図52は20話7頁目4コマ目の画角です。この「沢口旅館」
図53
図54
そのほか、図53は20話6頁目4コマ目の画角、
⑨-9 鼻戸崎展望台
第21話1頁目で登場します。
図55
図55は21話1頁目3コマ目の、展望台へ向かう途中の道です。
図56
図56は同4コマ目の画角です。
図57
図57が展望台のシーンの再現です。
⑨-10 森
21話にてカラスバトやアマツバメが登場する森です。
図58
こんな感じの場所です。
⑨-11 学校
作中で語られている通り、
図59
図59は21話5頁目2コマ目の画角です。
図60
また図60は第23話2頁目1〜4コマ目の画角です。
備考
筆者は朝のフェリーで飛島入りし、
今回の飛島遠征は聖地巡礼に注力して鳥見があまりできなかったの
⑩熊野大社(山形県南陽市)
原作第27話で岬がフクロウのヒナを撮りに行った神社です。
場所は山形市の南西に位置する南陽市で、
早速27話1頁目1コマ目から鳥居が写り込んでいますが、
図61
この画角は鳥居を裏側から写したものです。
この参道を行った先に神社がありますが、
図62
「ドーナツスタンドmaaru」というお店です。
続いてがこちらです。
図63
図63は同話の扉絵の画角です。
また神社本殿の外観がこちらです。
図64
図64は同話2頁目7コマ目の画角です。この写真の両サイドに「
図65
これくらいです。この図65が岬視点です。めちゃくちゃ近いです。
その後岬は石灯籠の裏に隠れて撮影を始めますが、
図66
フクロウのヒナから見ると石灯籠との距離は
図67
これくらい離れています。岬が隠れた石灯籠は左側のものです。
また石灯籠に隠れた岬から見るとヒナのいる位置との距離感は
図68
こんな感じです。
神社そのものは静かで人もそれほど多くなく、
おまけ
熊野大社の最寄駅である宮内駅の名前を見て、
フラワー長井線は赤湯-荒砥間を走行する私鉄で全17駅です。
図69
図69が路線図です。順番にいくと、
・宮内駅(宮内すず)
・梨郷駅(梨郷あやめ)
・西大塚駅(大塚あすか)
・今泉駅(今永ひな)
・時庭駅(時庭翼)
・あやめ公園駅(梨郷あやめ)
・荒砥駅(荒砥岬)
といった感じです。
ちなみにフラワー長井線は一日乗り放題切符があるようですので、
⑪スーパー(山形県山形市)
2023年9月発売のまんがタイムきらら10月号掲載の第33話にて、蔵王行きの待合せをしていたスーパーです。
東北地方のご当地スーパー(なのだと思います)ヤマザワの松見町店です。
図70
作中では「夜12時迄営業」の文字が消されていますが、それ以外の特徴は図70と一致しています。
念の為山形市内にあるヤマザワの店構えを全て確認しましたが、入口に対して左側に立方体の看板が出ている店舗は松見町店のみで、地理的にも蔵王に近く、前記で紹介した4人の通う大学、みちのく芸術大学(東北芸術工科大学)と山形大学の丁度中間くらいの所にあることから、待合せ場所はここで間違いないかと思います。
◯叡山電車コラボ
2024年9月14日〜
冊子は叡山電車出町柳駅などでもらえます。
図71
①出町柳駅(京都市左京区)
図72
この漫画ですずたちが乗っている「きらら」903号です。
また、この駅ではグッズ販売や展示などもあります。丁度「
図73
図73のショーケースには今回の鳥見んぐコラボのガチャの景品も
図74
ちなみにこのショーケースは改札内ですが、
図75
②元田中駅(京都市左京区)
元田中駅にはすずのポスターが掲示されています(図76)。
図76
また、描き下ろし漫画で紹介されている田中神社がこちらです。
図77
漫画で紹介されている通り、クジャクがいます。
図78
こんな感じで飼われていました。近づいても大人しかったです(
図79
図80
③一乗寺駅(京都市左京区)
漫画の順番的には八幡前駅が先の登場しますが、
一乗寺駅には岬のポスターが掲示されています(図81)。
図81
また、
図82
④八幡前駅(京都市左京区)
ここには翼のポスターが掲示されています(図83)。
図83
また、漫画で紹介されている三宅八幡宮がこちらです。
図84
雑ですが、画角再現してみました。
図85
この狛鳩は鳥居の左右に鎮座しています。
⑤鞍馬駅(京都市左京区)
ここにはひなのポスターが掲示されています(図86)。
図86
ポスター掲示場所はホームではなく駅舎内です。
○まとめ
今回聖地巡礼できた場所は以上です。
他にも特定している聖地は沢山ありますが、時間の関係で周りきれていません。
筆者が関西在住なこともあり、なかなか東北まで行く機会がなく、残りの聖地巡礼がいつできるかも未定です。今後とも聖地特定作業は継続していく所存ですので、また更新できればと思います。
そして何より、「しあわせ鳥見んぐ」という作品がより多くの方に親しんで頂けることを心より祈っています。
また、本記事を以前引用リツイートして下さった原作者のわらびもちきなこ先生、定期船とびしま公式様、誠にありがとうございました。今後も精進致します。
以上、長文失礼致しました。
○マップ
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