オケオの歴史 | 大学受験の世界史のフォーラム ― 東大・一橋・外語大・早慶など大学入試の世界史のために ―

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オケオ

オケオは,現在のベトナムの南部,メコン川下流域で発見された,港の遺跡である。


オケオとは


オケオは,ベトナム南部,メコン川下流のデルタ地帯に位置している。


この地では,第二次世界大戦中の1942年に遺跡が発見された後,1944年に発掘作業が行われ,それによってこの地に海港都市が存在していたことが明らかになった。


このオケオは,1世紀頃から6世紀頃にメコン川下流で栄えた港市国家である扶南の外港であった。


扶南は,1世紀頃からメコン川下流域で成立し,インドと中国の間を結ぶ海上貿易によって繁栄したが,オケオはこの扶南の主要な港であったと考えられている。


オケオの遺物と東西交易


オケオは,長方形の形状をしており,住居などの建物が立ち並び,都市の内部には水路が走り,扶南の都へとつながっていた。


その遺跡からは交易品とみられるさまざまな各地の工芸品などが出土しており,ローマ帝国の金貨,インドの神々の像,漢の鏡なども発見されている。


このように,オケオの遺跡は,早くも1~2世紀頃から,海の道と呼ばれる海上ルートを通じて,ユーラシアの東西を広く結ぶ交易が活発に行われていたことを証言している。