ワーキングメモリのレベルが高くなるほど体調や気分による思考力の変動が激しくなります


トレーニングの出来が体調やコンディションによってかなり違います


脳をブーストさせて高スコアを出している人ほどそうなります


ゆっくり脳が強化されていってたとしても、たまたまコンディションの悪い日があったりすると、 変化していないのかという気分になってしまいます


周波のように少しずつ上下しながら上に向かっていくイメージです(株価の上昇トレンド的)





鍛えたワーキングメモリを実際に使って何か新しいことをしたり、日常生活でワーキングメモリ鍛えようとしない限り、 

思考の改善にはあまり繋がりません。



これは作業の慣れによるもので無意識に脳を省エネ化させてしまうことに起因します



 

 





今回の読者さんからの質問です



『現在n-backのアプリをやっています。スコアはあがっているのですが、ワーキングメモリを鍛えた成果の確認をトレーニング教材以外で確認する方法はないですか

何か実用的かつ汎用的な作業で成果を測れないでしょうか❓

例えば、神経衰弱とかはどうですか❓』



僕の答え


ハイレベルな新しい事に取り組むのが良いと思います


新しいなにかかが出来たことで、

ワーメモの強化を確認するのがオススメです


新しい事に取り組まないと、これまでの作業の効率でしかみることができなくなります。

これは事務処理能力や作業の習熟度が主に関係しています。純粋なワーキングメモリとズレが生じます。


注意点としては、

体調による短期変動によりIQでいうと20くらいの誤差がでることです(人による)

ですので、ある程度中期的長期的スパンで取り組むとなお良いと思います。


IQテストへの慣れでIQが上がる事は専門家の間でも問題視されているようです


これはワーキングメモリトレーニング教材であるn-back課題も同様と言えます


テストへの慣れでIQスコアが上がる事が問題視されてるのは 

それが実際に知能が上がったのかそれとも数値だけが上がったのか 

分からないためです



私の意見としては、IQやワーキングメモリのスコアを向上させることよりも、 

自分の目的にそった使い方をマスターしていくことの方が重要です


自分が必要としている具体的技術を高めることを優先すべきです。


トレーニングそのものが目的となっているのは本末転倒ですね


だから、ワーメモトレーニングをするにあたっては、それらの具体的技術が高まったかで成果を測るようにすべきです。


ワーメモ(知性)を鍛える真の意味はスコアの上昇ではなく、

より良い生活を送るためだからです





もっとも、テストや課題を何度もしても全く知性が上がらないということもありません


そのテストを通して、論理的思考力が上がったり記憶力が向上したり語彙が増えたり 

これらの事に対する興味関心が増えて日常でも意識が変わったりとかは十分あり得ます


学校で行ういわゆる「お勉強」をしていても、そのお勉強を通して本質的理解が上がり、論理的思考力や記憶力も向上します



要約すると

①課題のスコアを上げることだけにフォーカスするのは本末転倒

②とは言え、課題やテストのスコアを上げる過程で得られる技術もあり、それが

論理的思考力本質的理解力記憶力などである。


結論

③両者(①と②)のバランスが必要




計画的思考、打たれ強さ(ポジティブシンキング)は高いワーキングメモリが必要です


高いワーキングメモリがある人は難しい決断(道徳的ジレンマ)を迫られたときに強い感情によって理性や思考を失うことが 少ないという話があります。

http://groups.google.com/group/brain-training/msg/b27ee78fa0308463 


これは僕の実体験ベースや塾の生徒さんの傾向でもそう感じられます