久々の「思い出の映画音楽」

 

記録的な暑さの夏もそろそろ終わり・・・今日は、過ぎ去った遠い夏に連れていってくれる曲を紹介します

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「おもいでの夏」

 /ミシェル・ルグラン

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思春期の少年の微妙な心理を奏でた、美しくも悲しいミシェル・ルグランの曲が素晴らしい!映画音楽人気投票などでは必ず上位にランクされた名曲で誰でも一度は耳にしているはずです

 

ミシェル・ルグラン*「シェルブールの雨傘」*「華麗なる賭け」*「栄光のル・マン」「女と男のいる舗道」などで有名な20世紀後半の映画音楽界を代表する音楽家で、この曲でアカデミー賞作曲賞を受賞しています

 

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15才の夏_

夏の夕暮れの打ち寄せてはかえる波のような静かで切ない曲が夏の終りを告げているようです

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以前、レビューしています!

「栄光のル・マン」

「華麗なる賭け」

「シェルブールの雨傘」

 

 

 

この映画は、17才の夏に東京下町の小さな名画座で観ております。できれば10代で観るべき映画でしょうね(笑)

 

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「おもいでの夏」

1971年/アメリカ(104分)

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監督/ロバート・マリガン

法廷ドラマの傑作といわれるグレゴリー・ペックの「アラバマ物語」(62年)、ジーナ・ロロブリジダのロマンティック・コメディの「9月になれば」など

 

キャスト/

ジェニファー・オニール/ドロシー

ゲイリー・グライムズ/ハーミー

 

何と言っても、この映画はジェニファー・オニール!「リオ・ロボ」(70年)、「イノセント」(76年)などですが、その美貌からすると作品に恵まれなかった気がします。少年役のゲイリー・グライムズは同じ頃、名画座で「男の出発(たびだち)」を観ております

 

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原題は「SUMMER OF ’42」

(1942年の夏)

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1942年の夏、戦火を逃れて美しいし島にやって来たハーミー(ゲイリー・グライムズ)と年上の人妻ドロシー(ジェニファー・オニール)のひと夏を描く青春映画の秀作!

 

誰もが「青春のひと」だったドロシー!

 

青春映画の傑作として、ベストワンに挙げる方も多くいらっしゃいます。それほどジェニファー・オニールの美しさは少年たちの憧れであり願望でした!

 

クライマックスの無音のシーンがすばらしい!

 

憧れから恋へ・・・

美しい年上の人への「憧れ」から、去っていった後に気づいた「恋」のせつなさの少年の心の移り変わりを、しっかりとうつしだしたミシェル・ルグランの美しいメロディがいつまでも心に残ります

 

 

高校生の時に初めて観たこの映画の感想を「映画ノート」に記しており、そのラストで「ボク」はこう締めくくっています

 

「人生ってなんて美しいんだろう!」

「人生ってなんてせつないんだろう!」

 

あれから数十年たった今、同じ想いでいられる自分に少し安心しながら、煙草の煙をくゆらせています(笑)

 

今晩は、夏の終りに誘う名曲「おもいでの夏」を一緒に聴きませんか?