
色々と問題を抱えるZZRくん。
結局、夏のツーリングにも間に合わず、未だ病に臥せっています。
先日、友人から不吉な事例を聞きました。
ピストンリングの亀裂で、エンジンに負荷がかかった時だけ亀裂が拡がって圧縮抜けがあるというものでした。
この事例だと停止状態で圧縮測っても無意味な上に、停止時に判別するためには腰上オーバーホールをするしか手段が無いという恐ろしい話

夏の怪談並みに背筋が寒くなりますw
まぁ、ピストンリング云々は一旦置いといて

「圧縮抜け」の可能性はあるので、圧縮圧力の測定をすることにしました。
圧縮が低い場合はバルブクリアランスの調整ということになります。
(これまた初体験)
圧縮測定するために必要な道具。
コンプレッションゲージです。
俺のは 2,000円弱で買った安物ですが、こんなのでも充分測定できます

まずはシートカウル、フューエルタンク、エアクリーナーケースを外します。
次に、プラグキャップを抜いて、イグニッションコイルを外します。
ここから、1番から順に測定していきます。
まずは1番のプラグを抜きます。
プラグを抜いたら、ついでに焼け具合も確認しておきましょう。
①中心電極:形状の崩れ(磨耗・溶け)なし、乾燥した黒い焼け具合(正常)
②中心電極碍子部:灰色っぽく乾燥した焼け具合(正常)
③アース側の中心電極:白っぽい焼け(正常)
④アース側の周辺電極:黒い焼け具合(正常)
アース側の周辺電極の黒い焼け具合は少しツヤがありますが、濡れてはいません。
プラグを抜いたら、コンプレッションゲージを挿し込み、圧縮測定します。
手順は、
① コンプレッションゲージを上から押さえつけて圧力が抜けないようにする
② スロットルを全開にする
③ セルを回す
これだけです。
コツは、左手でコンプレッションゲージをギュッと押しつけて、右手でスロットルを全開にしながらセルを回す感じです。
出た値が正常ではない(低すぎる)場合は圧縮抜けしている可能性もあるので、複数回やり直して値を出しましょう。
2番。
若干中心碍子部が黒い気もしますが・・・
まぁ、濡れてるわけでもないし、このくらいなら許容範囲でしょう。
同じように、2番も測ります。
こんな感じで、1~4番全て測ります。
3番(左)、4番(右)。
どちらも1番と同じような感じですね。
バランス良く焼けてます
ということは、点火不良(燃調不良など)の可能性は低いと考えて良いのかしら?
で、圧縮圧力チェックの結果。
サービスマニュアルによると、標準値は 6.3~10.0kg/cm2 です。
1993~2006補足版(N型用)によれば、N型の圧縮標準値は 7.7~12kgf/cm2 だそうです。
<1回目>
#1: 10.5kg/cm2
#2: 10.5kg/cm2
#3: 10.5kg/cm2
#4: 11.0kg/cm2
<2回目>
#1: 10.5kg/cm2
#2: 10.5kg/cm2
#3: 9.5kg/cm2
#4: 11.0kg/cm2
なので若干高い結果となりました。
というわけで、取り急ぎ圧縮は全て標準値内であることが確認できました。
やっぱり、サービスマニュアルはちゃんと年式に合ったものを用意すべきですね
(あたりまえ)