今回のテ-マは
”奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」を読み返してみる⑤”です。
・・・という事で読み返してみました。
奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」(9) | WingMakerのブログ (ameblo.jp)
奇跡の災害ボランティア「石巻モデル」(10) | WingMakerのブログ (ameblo.jp)
三菱商事は大震災後、一年間はボランティアを送り続けようじゃ
ないかという事で、4月23日以降チ-ム分けした社員を
3泊4日で送り続けたようです。
次の年まで送り出す社員は1200名。当時一回10人の枠で募った
ところ競争率が、な・な・な・何と4倍。
すごいですね~。みなさんヤル気満々です!
外国の成功者の本に書いてあった内容を思い出します。
人生の中で最も思い出深く、一番の財産になっているのが
ボランティア活動だと。
もし、金をもらって働いているのなら、それはカネをもらって
働いているのだから当然と思える。
しかし、ボランティアはそうではない。
誰からもカネをもらわずに動いている。
これは自分にとって大きな財産になった。
苦しい時や大変な時、自分は誰からも褒められる事を
されなくても、利益が無くても動くことができる人間なのだ
・・・そう自分を思える。
私は意味の無い人間ではない。価値ある人間なのだ。
ボランティア活動はそれを教えてくれた。
私が困った人たちを救っているのではない。
困っている彼らが逆に私を価値ある人間にしてくれたのだ
・・・このような内容の文章を思い出しました。
三菱商事では会社の上下関係を持ち込まない鉄則で
いい感じで成功したようですが、別の本を読んでみると
会社でボランティアに参加して、最初は上手くいっていたが、
途中から上司が、上下関係があるのだから、もっと上を
立ててくれないと困る・・・と言われて、やる気が無くなった
例が挙げられていました。
ボランティア活動ではこれはマズイ例です。
また、アイパッドを使った参考例もあります。
これはボランティアに参加したいという方に話しても
分かりにくい・・・という事で被災地をアイパッドを
使って客観的に視覚化した・・・という例です。
この可視化はボランティア参加者にも使い、ヘドロや
瓦礫の撤去した後と前を比較して見せる。
そうする事で自分たちがやってきた事を比較させる訳です。
心理学でもやる気って自己効力感・・・手ごたえですね~。
これがわかる事。対比させて自分たちがやってきたことが
実際できていることをわからせること・・・
ですから、このアイパッドの利用は非常に理にかなっている。
この本だったかな・・・別の本だったかな・・・
都会に住むボランティアの方って帰る田舎が無い訳です。
とっても田舎に憧れる側面があるそうで・・・
この石巻のボランティア活動は自分たちの故郷を作る
ことなんだよ。そして帰る故郷を活気づける事でもある。
・・・そんな内容の事書いていました。
町中スマイルプロジェクトという企画を立てまして、
石巻市の目抜き通りを総勢1000人のボランティアが
一斉に瓦礫の掻き出しと清掃をしました。
地元に与えたインパクトは大きかったと書かれています。
これには地元の人たちも「力」を感じたと。
そして、ボランティアの力ってどれほどのものか?
・・・と思っていたようですが、この出来事が
被災者たちをいつまでも下を向いてちゃダメだ・・・
と思わせたとも書かれています。
この日を境にボランティアの人たちに地元の人たちは
挨拶するようになり、中には野菜などをもらう事も
あったとか・・・
神出鬼没のボランティア達に自衛隊員たちは困惑したようです。
これは自衛隊側がボランティア達にル-ルがある事が
わからなかった為。
やがてわかってくると理解し始めたようです。
自衛隊と自治体とボランティアを交えた話がされ、
自衛隊はやがてボランティア団体に自衛隊が把握する
全ての避難所、給水ポイント、物資配布などの地図を
手渡されます。
この体制がやがて新たな体制を生み出します。
これで自衛隊の炊き出しのメニュ-とボランティアのメニュ-が
被る事は無くなりました。
そして、食材が自治体からボランティアに届くと、
ボランティアは調理し、デリバリ-で被災された自宅難民に
食糧が届けられたり、自衛隊から小学校での物資配布の際、
女性ボランティアの力を借りたいと打診されたりするように
なります。女性下着や生理用品に関してですね~。
ボランティア募集での説明会では基本、包み隠さず説明する・・・
という事になっているようです。
例えば・・・司会者が「重さ15キロの荷物を8時間運べますか?」
といった質問をします。するとおおよそ100人の参加者のうち
20人が退席します。
最初にリスクを説明して、本気でやる気のある人だけ残る仕組み
・・・それが今回のケ-スのボランティアの仕組みなのだそうです。
1チーム6人位となって作業し、その中で話し合いでリ-ダ-が
決まられ、以降リ-ダ-を通じて連絡が行われる。
リ-ダ-は半日ほど早く、レクチャ-を受ける。
専門講師を招いて行われるセ-フティ-レクチャ-では
「余震などの緊急時の避難方法」「熱中症対策」「危険物の
取り扱い方法」などが教えられる。
各チームにはボランティアリ-ダ-とは別にアシスタントディレクタ-
(AD)が存在する。
ADはボランティアリ-ダ-を通じてボランティアチームを把握し、
作業内容や地元の人との折衝などを担当する現場監督的役割をする。
基本、このADは元ボランティアで構成されていて、初めて
参加する不安や疑問点などを説明する。
AD・ボランティアリ-ダ-・ボランティアグル-プの連携に
よって成り立っている・・・なるほど~。
そいで・・・作業が終わったら、グル-プごとに反省会を兼ねた
ミ-ティングを行って、その情報をチ-ムでシェアしあう。
その内容をグル-プリ-ダ-がADに報告して、その後、
AD同士が集まって各グル-プから上がった成果をまとめ、
同時に改善点、翌日の作業から実施すべきことを話し合う。
すぐに必要と思われる事は朝の朝礼でシェアされる。
これまでのボランティアの気づきとしてあげられた事・・・
「朝礼時にはラジオ体操しよう。作業中の怪我も回避できる」
「避難所暮らしの人たちにはリフレッシュしてもらう目的で
バスを使った小旅行を実現させよう」
「家屋内での作業は危険を伴うので、ヘルメットと革製の
手袋、釘の踏み抜き防止の安全靴を事務局で調達しよう」
基本ボランティアは社協を通して行われるって事。
今回の東北大震災のケ-スでは社協も被災していて、
しかもあまりボランティアを積極的に受け入れなかった。
そこに他のボランティア団体が駆けつけて支援した。
自衛隊が中心的に活動。
やがてボランティア団体、個人ボランティア、企業ボランティア、
それらが自衛隊とも連携して超党派的組織が出来上がり、
成功した。
受け入れ態勢っていうか・・・受け入れ体質?
とにもかくにも人出が欲しい訳ですから、四の五の言って
られない。まずはボランティアを受け入れて、それを
取りまとめる仕組みを早く作る事。
その為には、それに関しても訓練しておく事、
シュミレ-ションしておく事・・・それが大事では?
そうすれば今回のケ-スのように成功するのでは?
「ニ-ズ調査は大切だが、やるボランティアはその後の解決まで
責任を果たすべきだ」・・・今回のピ-スボ-トの山本さんは
そのように言っています。
ニ-ズ調査をやるのはいいが、できないニ-ズもある訳で。
被災者サイドからするとやってくれるもの・・・と解釈する。
それができないと疑心暗鬼になったり精神的に疲労したりする
ことに繋がる。
だから過度な期待は持たせないようにすること