AOCエルミタージュ(Hermitage)はローヌ川の左岸にあり、ぶどう畑は丘の南斜面に広がっています。黒ぶどうはシラー(Syrah)、白ぶどうはルーサンヌ(Roussanne)とマルサンヌ(Marsanne)が栽培されています。

 エルミタージュは18世紀から優れたワインの産地として知られてきました。19世紀半ばまでボルドーの特級ワインにはエルミタージュのワインをブレンドするものもありました。

 赤ワインはシラーを主体に白ぶどうのルーサンヌやマルサンヌを15%まで混ぜて造ることができるルールですが、主流はシラー100%の赤ワインがです。

 エルミタージュではぶどうの当たり年にヴァン・ド・パイユ(Vin de Pille)という甘口ワインが造られます。収穫した白ぶどうを乾燥させた後に搾汁します。「ヴァン」はワイン、「パイユ」は藁(わら)です。ヴァン・ド・パイユという名前は、昔は藁の上でぶどうを乾燥させたことに由来しています。

 ヴァン・ド・パイユはフランスではジュラ地方でも造られています。イタリアではレチョートという名前で同じようなワインが造られています。

 AOCエルミタージュの外側はAOCクローズ・エルミタージュ(Crozes-Hermitage)です。クローズ・エルミタージュのワインはエルミタージュのワインによりも安価です。

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 北部ローヌで高級ワインを生産するAOC(原産地統制呼称)の代表格は、エルミタージュ(Hermitage)とコート・ロティ(Cote-Rotie)です。エルミタージュは古くからワインの名醸地として知られていましたが、

 コート・ロティは「焼けた丘」という意味で、コート・デュ・ローヌの最北端に位置するAOCです。ローヌ川の右岸に広がる東向きの丘がぶどう畑になっています。

 コート・ロティが評価を高めたのは1970年代以降です。1946年にネゴシアンとして創業したギガル(Guigal)社の2代目、マルセル・ギガル(Marcel Guigal)は、コート・ロティの評価を高めるのに貢献したと言われます。ギガル社はコート・ロティに3つのぶどう畑、ラ・ムーリンヌ(La Mouline)、ラ・ランドンヌ(La Landonne)、ラ・テュルク(La Turque)を持っています。

 コート・ロティの赤ワインはシラー(Syrah)をメインに白ぶどうのヴィオニエ(Viognie)を20%まで混ぜることが許されています。「混ぜる」といっても赤ワインと白ワインを混ぜるのではなく、シラーとヴィオニエを一緒に醸造(混醸、co-fermentation)します。白ぶどうを混醸した赤ワインは、ローヌの他のAOCでも造られています。

 シラーが人気を得るようになったのは、1970年代からで、コート・ロティのワインがきっかけになったと言われます。


 スイスに源を発したローヌ川はフランス南部を北から南に流れています。ローヌ川に沿って北から南に下っていくと、ブルゴーニュ(Bourgogne)、コート・デュ・ローヌ(Cotes du Rhone)、プロヴァンス(Provence)と、ワインの生産地が分布しています。

 コート・デュ・ローヌでは白ワインやロゼ・ワインも造られていますが、主力は赤ワインです。

 コート・デュ・ローヌは北部ローヌ(ローヌ・セプタントリオナル、Rhone Septentrional)と南部ローヌ(ローヌ・メリディオナル、Rhone Meridional)に分かれます。北部と南部では気候もワインのスタイルも違います。

 北部ローヌの気候は大陸性気候。栽培されている主なぶどう品種は黒ぶどうがシラー(Syrah)、白ぶどうがヴィオニエ(Viognier)、ルーサンヌ(Roussanne)、マルサンヌ(Marsanne)です。ぶどう栽培面積が南部ローヌの10分の1程度の北部ローヌは、高級なワインを造っています。

 南部ローヌの気候は地中海性気候です。南部では20種類以上のぶどうが栽培されています。主な品種は黒ぶどうがシラー、グルナッシュ(Grenache)、ムールヴェードル(Mourvedre)、白ぶどうはルーサンヌ、マルサンヌのほか、多数の補助品種が栽培されています。

フランス
 プイィ・フュメ(Pouilly Fume)と並んで、中央フランス地区で最も知名度の高いAOC,
サンセール(Sancerre)。そのサンセールの隣にメヌトゥー・サロン(Menetou Salon)というAOCがあります。

 メヌトゥー・サロンは赤、白、ロゼを造っています。ぶどうの品種は、赤がピノ・ノワール、白はソヴィニヨン・ブランです。このAOCは、サンセールの隣に位置するにもかかわらず、あまり名前は知られておらず、そのワインは実力に対して割安だと評価されることがあります。

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 AOCプイィ・フュメはソーヴィニヨン・ブランによる白ワインの産地です。ぶどう畑は プイィ・シュル・ロワール村(Pouilly-sur-Loire)を中心とした7つの村に広がっています。「フュメ」(Fume)はフランス語で「煙」です。ソーヴィニヨン・ブランにはブラン・フュメ(Blanc Fume)という別名もあります。

 なぜ「煙」という名前をぶどうやAOCの名前に使ったのか。二つの説があります。一つはワインが燻製に似た香りを感じさせるからという説です。もう一つは、ソーヴィニヨン・ブランが熟すと果実の表面に白い粉を吹き、それが煙に似ているからという説です。

 1968年にカリフォルニアのワイナリー、ロバート・モンダヴィ(Robert Mondavi)はソーヴィニヨン・ブランによる白ワインを造り、「フュメ・ブラン」(Fume Blanc)という名前で売り出しました。ソーヴィニヨン・ブランの別名、ブラン・フュメ(Blanc Fume)の語順をひっくり返したワイン名です。

 AOCプイィ・フュメと間違えそうなAOCとして、ブルゴーニュ南部マコネ地区のAOCプイィ・フュイッセ(Pouilly-Fuisse)があります。プイィ・フュイッセはシャルドネによる白ワインの産地です。

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