ワイン生産地のロワール地方の東端は中央フランス地区です。サントル・ニヴェルネ地区(Centre Nivernais)とも言います。この地区はかつて赤ワインの産地でした。ぶどうの品種はガメイとピノ・ノワールです。1860年代にフィロキセラという害虫がぶどうの樹を壊滅させました。ガメイの樹はすべて引き抜かれ、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)に植え替えられました。現在は主にソーヴィニヨン・ブランによる白ワインの生産地として知られています。

 中央フランス地区で有名なAOCはプイィ・フュメ(Pouilly Fume)とサンセール(Sancerre)です。この2つのAOCに対応する生産地はロワール川を挟んで対向し、ソーヴィニヨン・ブランによる白ワインで競っています。サンセールは1936年に白ワインの産地としてAOCを取得しました。その後、1959年に赤ワインの産地としてもAOCを取得し、量は少ないもののピノ・ノワールによる赤とロゼも造っています。

ロワール
 オルレアンはロワール地方で最も北方に位置するワイン生産地です。オルレアン市を含む13の村で構成されたAOC(Appellation d'origine controlee、原産地統制呼称)です。2006年にVDQS(Vin Delimite de Qualite Superieure、原産地名称上質指定ワイン)からAOCに格上げされました。

 AOCオルレアンはシャンパーニュやアルザスよりは南ですが、シャブリとほぼ同じ北緯48度に位置します。オルレアンには赤、白、ロゼがあります。赤ワインの主力品種はムニエ(Meunier)です。緯度の高い場所なので、酸味が強く、軽い味わいの赤ワインです。白ワインの主力品種は(Chardonnay)です。

 オルレアンの中でカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランだけを使って、ややしっかりした感じの赤ワインを造る区域があります。この区域はAOCオルレアン・クレリー(Orlean Clery)を名乗ります。
 コトー・デュ・ロワール(Coteaux du Loir)はトゥール市の北方、約40キロの場所にある、赤、白、ロゼのAOCです。このAOCはロワール(Loire)川の支流であるロワール(Loir)川沿いにあります。カタカナで書くと本流も支流もロワール川ですが、スペルが違います。支流のロワール川は「e」が付きません。

 AOCジャニエール(Jasnieres)は白ワインのAOCです。AOCコトー・デュ・ロワールと入り組んだ形で存在しています。

 これら2つのAOCは、ぶどう栽培面積がそれぞれ数十ヘクタールと小さいAOCです。1950年代に霜による大被害を受けて以来、衰退の一途をたどりました。しかし、1970年代にほかの場所からこの地方にやってきたワイン生産者がこの地方のワイン造りを再生しました。

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 ロワール川右岸の白ワイン産地として知られるヴーヴレイ(Vouvray)の対岸はモンルイ・シュール・ロワール(Montlouis sur Loire)という村です。

 モンルイはヴーヴレイと同じく、長期熟成型の白ワイン、スパークリング・ワイン、ロゼなど、シュナン・ブランによる多様な白ワインを造っています。

 モンルイのぶどう栽培面積はヴーヴレイの4分の1ほどしかありません。モンルイにAOCが成立したのは1938年です。AOCが成立するまで、モンルイの白ワインは、ヴーヴレイの名前で出荷されていました。


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 ロワール・エ・シェール県の県庁所在地になっている古都ブロワ(Blois)の南約15kmに位置するシュヴェルニー(Cheverny)は1993年にVDQS(Vin Delimite de Qualite Superieure、原産地名称上質指定ワイン)からAOC(Appellation d'origine controlee、原産地統制呼称)に格上げされました。VDQSは単位面積当たりのぶどうの収穫量やアルコール度数などがAOCよりも緩やかな規格でしたが、2011年に廃止されました。

 シュヴェルニーは白ワインが中心のAOCですが、赤とロゼも造っています。白ワインはソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)をメインに、シャルドネ(Chardonnay)やシュナン・ブラン(Chenin Blanc)やオルボワ(Orbois)がブレンドされます。赤ワインはガメイ(Gamay)とピノ・ノワール(Pinot Noir)がメインで、カベルネ・フラン(Cabernet Franc)やマルベック(Malbec)がブレンドされます。ロゼではピノー・ドーニス(Pineau d'Aunis)もブレンドされます。マルベックはロワール地方ではコット(Cot)と呼ばれています。

 AOCシュヴェルニーには24の村が含まれています。これらの村の約半数の村で構成するクール・シュヴェルニー(Cour-Cheverny)は白ワインのAOCです。このAOCが使っているぶどうはロマランタン(Romorantin)という品種です。ロマランタンはシャルドネに似た品種で、数百年前にはロワール地方で広く栽培されていましたが、現在ではクール・シュヴェルニだけで栽培されています。

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