めちゃめちゃ面白い台湾語ドラマ×3 | 台湾華語と台湾語、 ときどき台湾ひとり旅

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台湾華語は研究中、台湾語は独学中、台湾へはいつも一人旅!の、たまりが、台湾華語と台湾語、台湾旅行と台湾映画と台湾ドラマ、そして台湾文学について語り尽くします

(ネタバレあります!)

台湾語ドラマ。本土劇とも言う。以前『熱海恋歌』でツライ思いをして(過去記事)、危うく「台湾語ドラマ」嫌いになりそうだったあの日……。

ところが最近、セリフの大部分が台湾語なのにちゃんと普通に面白いドラマが結構あって、台湾語学習者には嬉しい限り。

先鞭はやはり『花甲男孩轉大人』(2017)でしょうね。主演の盧廣仲が金鐘奨主演男優賞をとって話題にもなった。台湾ドラマ特有の「中だるみ」もなく役者さんはベテランから新人までみんな上手で、本当に面白かった。何より盧廣仲の歌が最高に良かった。

原作は楊富閔花甲男孩》というエッセイ。楊富閔本人も花甲の同級生役としてチラッと出演している。エッセイは買ったけど台湾語がバンバン出てきて読むのけっこう難しい。

同じくエッセイを原作にしたドラマが『俗女養成記』。

俳優陣が超豪華。面白くないはずがない!笑って泣いて、最後に元気をもらえる『花甲』とちょっと近いタイプかも。ちょっと違うのは70年代生まれ女子の現在(少なめ)と子供時代の回想(メイン)という二重構造になっているとこ。だから当時の台湾の様子がよくわかり歴史の勉強にもなる。

セリフはほぼ台湾語。特に第6集、台北で働いていた主人公 陳嘉玲が仕事も結婚やめて台南の実家に帰るところからあとはほぼ100%近い。陳嘉玲役の謝盈萱のナレーションも全部台湾語!!

で、第6集が本当に面白かった。8月20日の自由時報にも書いてあったけど↓

謝盈萱さんの演技がもう最高だった。子供時代の回想シーンも考えさせられる回だった。70年代、台湾では「国語」教育が徹底化された時代。学校で台湾語使用が見つかると罰を受けた、そのエピソードが描かれている。「說國語比較高級」と小学生の子が台湾語しか話せない祖父母や両親を諭す場面などは胸を痛める人も多いだろう。

それにしても『花甲男孩轉大人 』もだけど、エッセイからよくこんなに面白いドラマが作れるもんだなあ。原作エッセイも普通に面白いが、ドラマはそれを上回るくらい面白い。ホントよくできてる! 

もう一つ今視聴中なのが『用九柑仔店』。原作は同名タイトルの漫画。

こちらは今第3集まで見た。上記の『俗女〜』がカラっと楽しいコメディなのに対し、こちらはちょっとシットリ切ない感じの台湾語ドラマ。あと、台湾語率は『俗女〜』の方が高い。主役の張軒睿くんがあまり台湾語得意じゃないのかナレーションも中国語だし、セリフもけっこう中国語が混じってる。高校の時に台北に引っ越した設定になってるけど、にしても他の人に比べるとちょっと下手すぎ?

なので台湾語の勉強には『俗女〜』の方がよさそう。何度見ても笑える場面が多いから繰り返し視聴も充分可能。逆に『用九〜』の原作漫画はほぼ中国語なので中国語を勉強したい方にはいいかもです。

あ、もう一つ、李國毅主演の『靈異街11號』もけっこう台湾語率高い。けどワル系台湾語が多いから真面目女子にはちょっとアレか。

それにしてもこの李國毅、『俗女〜』の溫昇豪に吳慷仁、イケメン達の台湾語は本当にセクシー♡♡♡