茨城県つくば市北条地区の竜巻被災地では街としての機能復旧が進められています。僕が取材に伺った際(被災翌日)にも被災した方々が、黙々と自宅周辺の片づけをされていました。

被災地の惨状・・・どこかで見たことがあるなと思ったら、昨年の三陸津波の被災地の映像と同じ感じなのです。竜巻は、まさに陸の津波なのですね。

吹き飛ばされた住宅はぺちゃんこに潰れたり、屋根だけが吹き飛ばされていたり、竜巻の軌跡に位置していた電柱のほとんどがポキリと折れたり、ぐんにゃり曲がったり、中には上部分だけが引きちぎられて、地面に埋設された下部分だけが残っているものもありました。

折れた電柱から伸びる電線には、住宅のトタン屋根の切れ端が、まるで紙切れのようにぺらぺらと風になびいていました。倒壊した家屋の壁には、竜巻発生時には礫と化した瓦屋根の瓦の破片や石や何の欠片だか不明なものまでが散弾銃で撃たれたように突き刺さっています。

片付けられたというか、一箇所にまとめられた瓦礫の山には先が鋭く尖った木材やトタン屋根や瓦の破片やらがうず高く積み上げられていました。多少強い風が吹けば、トタン屋根や瓦の破片が落下してくるでしょう。

被災地の復旧作業で気になったのは、被災者の方々が軽装であることでした。軍手はしていても頭部にはタオルを巻いているだけで、足元も普通の靴のようで、かなり危険な状態で作業しておられるのです。

僕が書くと、少し宣伝も入ってしまうようで申し訳ないのですが、やはり頭部にはヘルメット、瓦礫の粉塵よけとしてゴーグルに防塵マスク、クビを守るためにタオルを巻き、丈夫な長袖の着衣に、耐切創手袋を手にはめ、靴は丈夫な長靴タイプの安全靴を履くというのが被災地での「復旧作業の正装」です。

ニュースでボランティアの方々が被災地に入って復旧作業を手伝っていらっしゃるのを見ました。彼らはきっちりと僕が書いたような復旧作業における正装で作業されていました。

瓦礫が発生する災害では、国や自治体は、常に上記のような復旧作業の正装セットを用意して、いざというときに被災者の方々に提供するということをシミュレーションしておくべきだと思います。

当日、田んぼの中に散乱した危険な異物を素手で取り除いていた農家の方の姿が印象的でした。



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茨城県つくば市北条地区①

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竜巻発生の翌日に被災地まで出かけました。現地の主要道路には多くの見物人の車が溢れ、主要道路は渋滞し、僕がつくば駅から乗ったバスも1時間の遅れが出ていました。

被災地では竜巻被害に遭われた方々が黙々と復旧作業をしていました。その中をきっちりとスーツを着た若い報道関係者やベテランカメラマンなどが狭い町中に拡散して取材に当­たっていました。僕は媒体を持っていないので単なる見物人と同じ。静かに被災状況を撮影したあとに即刻現地から退去いたしました。

町中には報道関係者だけでなく被災地の企業にお見舞いに来た営業関係者や被災者のご家族のほか、見物人の多かったのが目につきました。半そで短パンという軽装で、吹き飛ば­されたトタン屋根の切れ端があちこちにぶら下がったり瓦礫が転がった危険な町中をニヤニヤしながら歩いているのはかなり危険です。火災や倒壊に巻き込まれたり二次災害が発­生しなければいいのですが。

茨城県つくば市北条地区②

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テレビで視聴者映像として必ずのように使われている「ホームセンターの店内から見た集合住宅を襲う竜巻映像」がありますが、ここにはそのホームセンターが左側に写っていま­す。集合住宅からホームセンターの間(田んぼ)の距離が竜巻の幅ということになります。竜巻は集合住宅を乗り越えて田んぼの幅いっぱいに渦を巻いて土手を乗り越えて、北条­の中心街に侵入して行ったのです。

茨城県つくば市北条地区③

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つくば竜巻被災地への野次馬防止(つくば経済新聞)


僕も竜巻発生の翌日に北条に撮影しに行ったのですが、報道に所属していないだけで〝見物者〟にされてしまうのです。それでも構いませんが、被災者の方々の邪魔になるぬようにし、ズケズケと踏み込んでいくような行動だけはしないと心がけて行きました。また一通り撮影したら即刻退去しました。

倒壊した建物を撮影していると、家の前で作業していた方に「オレはこの家の者ではないから撮影しないでくれ」と怒られました。僕は心から「申しわけありません」とお詫びしました。

確かに被災地には見物者と思われる方々がたくさんいて、近隣から車でやってくるためか交通渋滞を引き起こしていました。僕が乗るバスも渋滞で1時間ほど遅れていました。

被災地は悲惨な状況でした。電線にはトタン板がぶら下がり、倒壊した建物からは落下物があり、非常に危険な状態でした。先が鋭く尖った瓦礫も道路側に積まれていたりしている中を半そでに短パンで歩いている若者の見物人がたくさん目につきました。不要な二次災害を引き起こしそうな状況でした。

被災地を見物したいという気持ちはわからぬわけではありません。お前もそうだろう?と思われてもしかたがありません。自称ライターであり、現実は遊び半分の無職じゃないか?と思え荒れているならば、その点は深くお詫びいたします。

防災安全を唱えながら、しかも故郷の街々が被災したというのに、収入が少ないゆえに交通費に宿泊費がなく、昨年の東日本大震災時には何もできなかった自分を恥じてきたのです。ですから今回は、未曾有の災害である「竜巻」を取材したかったのです。その点だけはある程度ご理解いただきたいと思うのです。

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