ハマスホイふうの屋敷が主役☆ | へっぽこハンター日記

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新米ハンターのコトワがハンティングした音楽、映画、書物や芸術一般について語ります。

『レイス』観ました。

旧作につき、ネタバレあります。

 

 

19世紀に建てられた古い屋敷に住む家族、

デニース(ジャクソン・ハースト)とケイティ(アリ・ヒルズ)夫妻と、

思春期の娘ルーシー(キャサリン・フランシス)。

 

経済的な事情で屋敷を手放すことを検討しているときに、

ケイティの妊娠が判明し、

夫婦はどうするべきか悩みます。

 

一方、ルーシーの部屋で奇妙な現象が続き、

彼女は「幽霊がいる」と言い出します……

 

 

 

 

まず思ったのがこれはレイスちゃうということ。

 

レイスっていうのは、

遠くに行っている人がその地で亡くなるとき、

魂が地元に帰る現象のこと。

 

遠くにいるはずの人を家で見かけて、

帰郷したのかと家族が思ったら、

ちょうどその時間にその人は亡くなっていたという話、ありますよね。

これがレイスです。

 

 

そして、この映画の幽霊は、

今お母さんのおなかにいるこどもで、

中絶されないように訴えており、

もし中絶されたら、

こどもの魂を供物として受けるモロクという悪魔がやってくる、

というのがこの映画の流れです。

 

 

そんなばかなとしか言いようがありませんがね……

供物を送る悪魔崇拝者がいないのに、

なんで受け取り手の悪魔が急に出てくるのか……

神父(ランス・ヘンリクセン!)の説明もへんてこだったし。

 

 

ただ、すでにこどもがいる、

しっかりした大人の女性でも、

経済的に不安があれば、

こどもを産むかどうかこんなに悩むんやな……って思ったりした。

 

となると、マジで日本の少子化対策間違いしかないな~と思った。

一時的な給付金なんかあぶく銭だよ!

みんなの給料を上げて、

消費税廃止しない限り、

誰もこども産んでくれなくなるよ!!

(`Δ´)

 

てなことをぼんやり考えながら観てて、

なんかこう……

中絶反対派の主張を見させられてるような気になりました……

 

 

そりゃ、赤ちゃんに罪はないけど、

産んでも育てられなくて悲惨なことになるケースは実際にめちゃくちゃあるやん。

 

昔よりマシになったとはいえ、

やはり出産は女性の体にすごい負担をかけるし。

 

あと、妊娠はひとりではできないのに、

そのあとの責任は女性だけにかかってきがちなことも謎だし。

赤ちゃんを遺棄した若い女性は責められるけど、

その父親はなにをしていたのかは誰も聞かない、みたいなね。

 

そのへんの事情を全部無視し、

一律中絶はダメってそらアカンでしょ。

産むかどうかは本人が決めるべき。

 

と、ブツブツ言いながら観てしまいましたね。

幽霊の見せ方もイマイチで、

(ルーシーといっしょにベッドで寝転がってたときは笑ったけどw)

これはオススメできません。

 

 

 

しかし、その残念な内容を補って余りある主役が、

この映画にはいました!

 

それはこのお屋敷です!!

ポスターの雰囲気からもたぶんマジで主役なんです!!

(≧▽≦)

 

 

ちょっと調べてみました!

 

ウィスコンシン州のニーナという地域には古いお屋敷がいっぱいあり、

自治体で保護活動もされているようで、

ここでロケをしたそうです。

 

この映画の中でも図書館司書の人が教えてくれるシーンがありますが、

こうした古いお屋敷のことを最初の持ち主などの名前で呼ぶのも、

映画のとおり。

 

映画ではクラークソン・ハウスとなってましたが、

本当はサイム・ギルバート・ハウスというところのようです。

 

the syme-gilbert house

 

 

 

​​不動産サイトで見つけた。

(≧▽≦)

 

93万ドルぐらいだそうです。

売ってるの、これ?!

(≧▽≦)アハハ

 

イタリアネイト様式という19世紀後半にアメリカで流行した建築様式で、

軒の装飾的な腕木(ブラケット)に特色があり、

細かい部屋がいっぱいの複雑な間取りです。

 

ヴィルヘルム・ハマスホイの絵のような、

昼もうっすら暗い、

独特の雰囲気の室内がめちゃくちゃ良い!

 

 

この映画のお屋敷の室内の画像が見つからなかったので、

ハマスホイの絵を貼っておきます。

 

ほんとになんでこんな構図の絵を描くのか……

ホラーだよね……好きです!!

へっぽこハンターコトワでした!

(*´∀`)♪