もう10年以上前になります、埼玉県を代表する私立高校となっている開智高校(岩槻)に初めて訪れた時のことです。


あの頃はなぜか県内都内問わず校舎を建て替えたり、リフォームしたりする私立が多かった中で、開智高校はちょっと言葉に詰まるくらい古い建物でした。


「…なんと言いますか、私立っぽくないと言いますか、公立みたいな年季の入った校舎ですね」と私が言うと、


以後、数年に渡って懇意にさせていただいた開智高校のある先生は笑いながら


「いやいや、公立以下ですよ。もはやプレハブ小屋です」とおっしゃっるくらいでした。


しばらく私が訪問することはなくなっていますので、今は違うかもしれません。


ただ当時、その先生が先の言に続けておっしゃっていたことが忘れられません。


「校舎が生徒を育てるわけじゃないですからね」


校舎は生徒を魅力する一つの要因だけれど、校舎の綺麗さだけで選ぶような生徒は募集していない。教育内容、そして生徒の学力の成長を表す進路を見て選ぶ生徒を募集している。だから、教育内容や実際に生徒を育てる教員を大切しているとおっしゃっていました。


教員が大切なのは言うまでもありませんが、建物や設備だって大切です。また、生徒が自らの学校に誇りが持てるよう、広告宣伝だって大切。


すべてに注げる潤沢な資金があることが理想ですが、なかなかそうもいかないものです。


費用は有限ですから、トレードオフの関係に必ずなります。あるところに費用をかける、それは即ち、他のところに当てない or 削るということです。


各校がどこに資金を投入しているのか。それ以降、気にするようになった私学を見る視点の一つです。



所沢教室の陸田がブログを書いていたので、この件について、今回は小学生の子を持つ親の立場で書きます。


ここに書かれている、


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 入塾時点で10点〜30点のケースもたまにあるのですが、これはもうとんでもない状態で、計算すらまともにできないレベルなんです。

 でも、入塾面談でそれを目の当たりにして青ざめている保護者の方に聞いてみると、学校のカラーテストでは90〜100点とっている学校の先生から指摘されたことがないと言われること、少なくないんですよ。

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これ、うちの子もそうでした。


恥ずかしながら講師歴26年の私でも気がつきませんでした。


ここで初めて書くかもしれませんが、うちの子は今年小学4年生になりまして、今年の4月からウィルに入れています。


ウィルに入塾を検討するにいたる当初の目的は、私たち夫婦が共働きのため「何かあった時の託児所代わりに使えるじゃない。」ということ。


それだけがウィルに入塾させる目的で、勉強面での心配はまったくしていませんでした。


たった月10,000円で、いつでも好きな時間から好きなだけ、安全な場所で誰かに見守っていてもらうことができる。学校から帰ってきて、そのまま塾に行ってもらえれば、仕事帰りに寄って連れて帰ることができる。


そこに加えて、東所沢教室は駅から徒歩1分、かつ、駅からほぼ車道に出ないで教室に入れる、ということで小4はまだ早いけれど、入塾させておこうか、というのが経緯でした。


勉強については、学校でのテストはほぼ100点ですし、先生との面談でも「すばらしいですよ。なんの心配も入りません。」と言われてましたし、なにより両親ともに小中学校で勉強に困ったことがなかったですから、1ミリも心配してませんでした。


ところがどっこいですよ。

入塾前の学力診断テストを受けさせてみたら


…まさかの30点未満ポーン


そんな小学生が来たら、入れるかどうか迷うくらいの点数です。


妻に伝えると、妻は私と違って免疫がないですからね。動揺しまくり、慌てふためいては、仕事に手がつかないという状態。


「ま、落ち着こう。」となだめる私。


「え?大丈夫なの?」と妻。


「…大丈夫、ではないかな。そんな生徒、あんまりいないし。」


「じゃあやっぱりマズいんじゃない!」


そこからは、ウィルだけじゃ足りないんじゃないかとか、公文に入っているお友達が多いし、公文も追加しようかとか、自分の仕事をセーブして家庭学習の時間を作ろうとか、出るわ出るわ、妻の意見。


「いやいや、まだ4年生だから。大丈夫だって。十分に時間があるから大丈夫。むしろ今気づけて良かった。今からだったらなんとでもなるから焦らないの。これが小6とかだったら終わってたよゲラゲラ


と、妻をなんとかなだめて、そこからは私と子どもとの対話。プロの話術です。


ここからは長くなるので割愛。


結果、子どもは着々と成長していっています。思っていた半分くらいの速度ですが💦


なかなかポンっ!とは伸びないものですね。ポンっ!と簡単に伸びる生徒もよく見ますから、自分の子もイケるんじゃないか、なんて淡い期待もありましたけれど、そんなに甘くはないですね。


個人的な感覚ですけれど、小学校は学力は二の次で、それ以外のところを育てていってくれているんじゃないでしょうか。


学力については、親がときおり確認しておかないといけないと思います。


「できない」と「やらない」は違う。全然違う。


やっているのに「できない」としたら、それは指導者の責任。


あなた(←指導者)のせいだろ!って言ってやれ。



たまに、やってないのに「できる」奴がいたりするでしょう。


羨ましいと思うよね。

自分もそうでありたいと思うよね。


もしかしたら、やってるのにできないことが恥ずかしいと思うかもしれない。


そんなことないからね。


Easy come Easy goって言って、easy に手に入ったものは、easy に出ていってしまう。


やってないのにできたことには、長期的には価値がない。むしろ次のステージでダメになる可能性を上げてしまっているという意味ではリスクでしかない。


もう一回言うけれど、やってないのにできるはめちゃくちゃ怖いことなの。


「やらない」で「できる」経験をしてしまうということは、イコール「やる」経験を積まずに次のステージに行ってしまうということだから。


中学時代に、たまたまサッカーが向いていて、大して練習しなくてもトップクラスに上手い。みんなから「アイツはすごい」「才能、ハンパない」とか言われていた奴が、サッカーの強豪校に行って、すぐ辞める。なんてこと腐るほどある。


長期的に考えれば、やっぱり一番大切なことはやれるかどうか。できるできないじゃない。


「やる」力とは、重い腰をグッと持ち上げる力です。


その一番大切なことをやっているのに、それでも伸びなかったのなら、伸ばせない指導者に、指導者の技量に問題がある。


何度でも言うけれど、指示どおりやっていて伸びないのなら、それを決して自分のせいにしないこと。指導者の責任にしていい。