論文の追い込みで、引きこもり生活を送っている私。
そんな中、外気温は毎日30度を超え(だいたい33度)、クーラーがなくて日当たりもいいリビングの室温はもっと上
少し涼しくなる夜に作業していると、開けている窓(No網戸)からは変な虫がいろいろ入ってくるし、本当にイヤ〜
扇風機をつけて、虫と戦いながら、暑さに苦しむこんな原始的な生活、いくら昭和な私でも日本では送ってこなかったけど
なんでヨーロッパに来ちゃったんだろって、後悔の念が押し寄せてくる瞬間
でも、今の今になってこんなに追い込まれているのも、全部自分の責任。
直前になって焦りたくないから、割と早めに取り組むタイプの人間ではあるのですが、やっぱり気が重いタスクは先送りにしがち
昔からそうなので、私は自分のことを怠惰で楽しがちなダメなタイプの人間だって、ずっと諦めの気持ちで考えていたんです。
で、参考文献リストを作るのに、Amazonで色々な本の書誌情報を見ていたら、そんな私の気持ちを読み取ったかのような本がおすすめに現れて!
私は普段、自己啓発系は全く読まないのですが、この時はあまりにドンピシャのタイミングだったので試しにサンプルを読んでみたら、私のことじゃん!としか思えない話の流れ
しかも、とっても読みやすいのに、ちゃんと学術的な根拠も示していて、ある程度の信ぴょう性も感じる。
本当はこんな余計な本を読んでいる場合じゃないんですが、やる気スイッチを入れるためにちょっと読んでみることにしました。
やっぱり私が一番勇気をもらえたのは、冒頭の、脳はもともと怠惰にできているという情報。
それをいかに、「すぐやる脳、粘り強くやれる脳」に切り替えていくか、というお話。
そうか〜!
私はずっと、すぐやれる人、粘り強い人、目先の快楽に流されない人って、そういう才能をもった人なんだと思ってたんです。
でもそうじゃなくて、そういう人は目標をはっきりさせていて、脳に報酬を与えながら、目標に向けてタスクをきちんとこなすことを習慣化できてる人たちなんだ!ってことがわかり。
学生時代の仲間はみんな優秀ですが、その中でもずば抜けた資質を持った友人がいて。
彼女は、私たちが空き時間にぐだぐだとファミレスに集って、それが楽しくて、
「もう午後の授業は出なくていっか。さぼっちゃお」
っていうノリに集団でなっていても決して流されず、
「では私は失礼しますわ〜」(←お嬢様だから、本当にこういう言葉遣い)
って、1人でも必ず授業に戻って行ったツワモノ。
そして今でもその調子でとんでもない実績を上げ続けていて、私はそれを彼女が選ばれた資質を持っている人だからだと思っていましたが(実際そうではありますが)、そうやって人は自分の怠惰さを許す言い訳をするんだということも、この本には書かれていて目からウロコ!
本人の資質ももちろんありますが、そういう行動が習慣化できるように、小さい頃からの親の導き方も大切だったんだろうな……。
かなり似た本で、作業療法士の方が書かれた子供向けのものもあるんですが、これも興味あります。
論文を書くとき、自分では意識していなかったけれど無意識にやっていたことが、意外と脳のやる気を導き出すのに効果的だったこともわかって、それでもやる気が高まりました
とりあえず、形だけでも着手する(行動に移す)こと。
タスクを小さく細分化して、これならできるっていう気持ちになること。
そのタスクが終わった時に、その快感をしっかりと味わうこと。
最初から高みを目指さず、合格点ギリギリを狙うこと。
全部なんとなく劣等感?罪悪感?を抱きながらやっていましたが、これで良かったのか!って、脳外科医のお墨付きをもらえただけで、やる気が高まる不思議(笑)
他にも、一度痛い目に遭う(後回しにしたことで失敗した記憶を植え付ける)ってのもあったんですが、確かに私は仕事で一度大きなミスをしたことがあって!
ギリギリだったからなわけじゃないんですが、詰めが甘かったから起きた失敗。
複雑なデザインの装丁の本を出版した時、もう本が全て刷り上がった段階で、カバーにISBNのバーコードが印刷されていないミスが発覚!
デザイン上はもちろん入っていたのですが、複数のカバーを重ねる凝った装丁だったので、何度目かの色校正段階でなぜかバーコードのレイヤーだけ抜け落ちてしまったんです。
その状態で最終の見本刷りが出ていたのに、その脱落に気づかないまま、印刷にかけてしまったのは、責任者の私のミス。
バーコードがない本は販売できないので、書店に配本できません。
このミスがわかった時は本当に生きた心地がしなかったです
幸い、印刷会社の営業担当者の方が本当に優しくて、見落としていたのは自分のミスでもあるからと、無償でバーコードシールを印刷してくれ、工場で手作業で貼る手配もしてくださったんですよね……。
このミスを上司に報告し、会議の席で部署の皆に報告した時も、もうクビになっても仕方がないという心境でしたが、皆さん本当に優しくしてくださって
両親(二人とも編集者)にこの話をした時、父からは「お前、よく左遷されなかったな!」って、逆に感心されました
というわけで、優しくしてもらえたので、心底痛い目にあったわけではないのですが、今でも肝が冷えるイヤーな思い出。
いま脳のやる気を引き出すために敢えて失敗するわけにはいかないのですが、代わりにこうして詰めが甘かったために起きたイヤーな思い出を呼び覚ますと、「ちゃんとやらなきゃ!」って身が引き締まるのは確か。
この本、まだ全部は読めていませんが、少し読むだけでも謎のやる気が満ちてくるので、やらないといけないことをついつい先送りにしちゃう人にオススメします
写真は、スイス在住の皆さんにおすすめの、コープのわさびピスタチオ on 金沢でやったガチャガチャの豆皿
わさびピーナッツはよくありますが、ピスタチオって珍しくないですか?
これ、辛いですが、すごく美味しいです
「自分はできるんだ」って暗示をかけるだけでも脳のやる気を引き出すには有効みたいなので、おつまみを食べながら、根拠のない暗示をかけてがんばります💪