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バイエルン ミュンヘン と インテル の収益源比較

Football financeで、バイエルン(ブンデスリーガ1)とインテル(セリエA)の収益源が比較されていました。


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※1ユーロ = 113円で換算


総額で見ると、バイエルンが約330億円でインテルが220億円。
(ちなみに、アジア最強の浦和レッズの収入は80億円くらい)
今はユーロ安なので、ユーロが以前の水準に戻ると、世界と日本の差はもっと開いてしまいます。

インテルは収入の60%が放映権料に対して、バイエルンは収入の55%を営業努力による商業収入から得ています。
それ以外にも、入場料収入という観点で比較してみても、バイエルンの方がインテルの2倍の入場料収入を得ており、それだけ多くのお客さんを入れる営業努力を行っている印象を受けます。

放映権収入や広告費というのは、景気の影響を受けやすい収入なので、どちらの方が健全な『ビジネス』をしているのかは一目瞭然です。収益源はバイエルンの方が手堅いです。

サッカークラブをスポーツビジネスのコンテンツと考えると、
まずは魅力的なサッカークラブ (コンテンツの基盤) を作ることが大切で、
魅力的なコンテンツが出来上がれば、自然と注目されお客さんも集まってきます。
お客さんが集まってくれば、魅力的なメディアになり、広告費や放映権収入も得られるようになります。

つまり、先ずは魅力的なコンテンツありきで、クラブ側はお客さんやサポーターにとって 『応援する理由』 を作れるマーケティング戦略を立てることが重要になります。

そういった意味で、バイエルンの収入源の数値からは魅力的なコンテンツを作り上げるマーケティング戦略や現場の営業努力が感じ取れますし、それが全ての収益への相乗効果を生んでいるように思います。


(参考)
Two models of economy, Bayern vs. Inter (Football finance)

どうやったらサッカーが上手くなれるの? への解

先日、TOCのトレーニング後に子供達が今矢さんに 

「どうやったらいつも集中して良いプレーができるようになるんですか?」

という質問をしていて感じたことがありました。


今回のW杯で、日本代表とスペイン代表のパスの本数がどれくらい違うかご存知でしょうか?
パス本数で言えば、2倍の差があったそうです。(総数か、一試合当たりの平均かは忘れました・・・・・)

どうして、スペインのサッカーはあれだけ精度の高い、「止める、蹴る」 ができるのか?
それは、スペインが日本の2倍の数の 「止める、蹴る」 を高い意識で日々繰り返しているから、
「止める、蹴る」の経験値に2倍の差があります。

どうして、ブラジルやスペインはあれだけ試合巧者なのか?
それは、小さい頃から日本人の2倍も3倍も 「試合を経験」 しているから、
真剣勝負の経験値に2倍~3倍の差があります。

サッカーに限らず、経験値の差は、人生の「引き出しの数」の差になっていきます。
だけど、スペインやブラジルが今大会確実に優勝する流れにあったかと言えば、そんなことはない。
そこにはある種の不確実性がありました。


何でもかんでも数字で語れると何かつまらない気もしますが、
残念ながら、世の中の99%は数字を用いた何らかの法則に支配されているように思います。
研究職時代に、化学や物理に触れていて感じました。

だけど、残りの1%は人間の不確実な「感情」や「本能」によるイレギュラーに支配されているのだと思います。
経済や生物という分野は、化学や物理と違い、逆にこの1%のイレギュラーに振り回されます。
これも、金融や生物化学に日々触れながら感じた経験則です。


ようするに、TOCの子供達が上手くなるには、
質の高い練習&試合を、高い意識で、他の誰よりも、できるだけ沢山経験する必要があるということです。
それは、以前紹介した「成功者への10000時間の法則 」にも当てはまります。

まずは、そこに辿り着くこと。
残りの1%は運と感情に任せて。


もっとシンプルに言えば、

好きなことを見つけて、好きなだけそれに取り組める環境があればいい。

きっとそこから天才が生まれてくるから。 (大人が邪魔しなければ・・・・・ですが。。)

2010東京都社会人2部リーグ(第7節)

2010東京都社会人2部リーグ(第7節)

vs NTT東京サッカー部@アミノバイタルフィールド(40分×2本)
4-1 (2-1、2-0) → 順位表
【得点】
山下(森永)
吉村(門田)
小貫(山下)
吉村(沼田)

【スタメン】

    小貫 吉村

森永  山下 佐藤翔 門田

小寺 佐藤貴 西村 日高  

      山中


【交代】佐藤翔→長井、小貫→前田、門田→沼田
【リザーブ】 前田、阿部、牧山、小山、沼田、長井、坂本
【スタッフ】 今矢、岩崎、水野、鶴


【コメント】
気候が暑ければ暑いほど自分たちのサッカーが生きる。
そんな自信が少しずつプレーの中に見えるようになっています。

前半からゲームをコントロールし、主導権を握るWU。
DFラインと中盤のコンビネーションは試合を重ねる毎に精度が高まっているようです。
前半13分にはポゼッションで押し込みながら、山下のミドルシュートで先制点を奪います。 (1-0)

いい流れで主導権を握れたのもつかの間、ここ4試合無失点を続けていたという結果が油断を生んでしまったのか、
前半20分には相手のセンタリングがこぼれたところを痛恨の失点。 (1-1)

けれども、自分達のペースは崩さずに、失点から2分後には縦に早い連動を見せ、
門田の絶妙なクロスを吉村が冷静に決め逆転。 (2-1)
その後も何度か決定機を作るも、前半は2-1で終えます。

後半に入ると相手の運動量が落ちてきたのか、ゲームをコントロールできる時間も増えてきました。
開始6分には山下のスルーパスを小貫が冷静に押し込み待望の追加点を奪います。 (3-1)

その後は、何度かゴール前で決定機を作るも、なかなか決めきれない展開が続くも、
終盤には沼田からのクロスを吉村が技ありゴールでダメ押し。 (4-1)
5試合ぶりの失点をしたものの、いつも通りの 「自分達のサッカー」 で3ポイントを追加です。

次節は今シーズン前期最後の試合です。
ここをしっかり勝って、トップで後期へ折り返したいところ。


2010東京都社会人2部リーグ WUランキング (第7節終了時点)

【得点ランキング】
3点 小寺、小貫
2点 森永、金田、沼田、吉村、山下
1点 日高、篠、門田、佐藤翔、前田、坂本

【アシストランキング】
3点 山下、門田
2点 小寺、小貫
1点 金田、大成、吉村、大成、前田、森永、沼田

【出場試合数】
7試合 山中 佐藤貴 日高 森永 山下 佐藤翔
6試合 大成 金田 長井 西村 小貫
5試合 前田 沼田 小寺 門田 吉村翔
4試合 篠
2試合 坂本
1試合 一政、牧山

【無失点時の出場試合数】
4試合 山中 大成 佐藤貴 日高 森永 山下 佐藤翔 金田 長井 前田
3試合 西村 小貫 沼田 小寺
2試合 篠 門田 吉村 坂本

【警告】
イエロー
2枚 金田 
1枚 大成、篠、門田、日高、佐藤翔、吉村


引越し

さらば新宿のビル群
photo:01



今度はもっと緑の多い街へ引っ越します。

やっぱり、自分は緑が多くて風が気持ち良い場所の方が好きですね。

都会も便利だけど、何か落ち着ける時間が作り難い気がしました。

これからは井の頭公園も近いので、5年ぶりくらいですが、自主トレーニング再開して、なまった体を鍛え直そうかな・・・・なんて思ったりもします。

そう言えば、ランニングシューズまだ持ってたっけな・・・・・・

ブラジルのサッカークラブの負債が大変なことになっている

下記のデータは2009年度におけるブラジルのプロサッカークラブの負債額一覧です。
大分や東京Vなどのケースが可愛く見える・・・・・・


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負債額上位のクラブでは、Fluminenseの約1.4億ユーロ (=約154億円)です。 ※1ユーロ=110円で換算
Jリーグクラブだったら間違いなく救済は不可能でしょう。

原因は、
・ブラジル人プレイヤーの主要な移籍先となるヨーロッパの金融危機問題
・それに伴うユーロ安 と ヨーロッパクラブの財政難
この2つが大きいように思います。

ブラジル人プレイヤーの移籍問題は以前もブログに取り上げましたが、
日本が物作りの輸出国家であるように、ブラジルもサッカープレイヤーの輸出(移籍)国家と見ることができます。
ドル安の影響を受けるブ ラジルの選手移籍市場 (本ブログ)

そうなると、必然的に輸出先の景気であったり、為替の変動を受けるのは止むを得ない部分ではありますが、
この数字を見ていると、近々デフォルト(債務不履行)が起こってもおかしくないのかなと思います。

2014年のブラジルW杯でそれなりの資金が世界からブラジルに流れるでしょうから、その資金をどう活用するかも重要なポイントになってくるのではないでしょうか。


(参考)
The debts of Brazilian clubs in 2009
 (Football Finance)

2009/2010 ヨーロッパリーグにおける広告収入を比較



Average revenue from sponsorship on the jerseys of five major European football leagues:
Leagues
Country
2008/2009 2009/2010
Rate
Bundesliga Germany
5.97 million Euros 6.26 million Euros +4.9%
Premier League England
5.33 million Euros 4.81 million Euros -9.8%
Serie A Italy
3.62 million Euros 3.52 million Euros
-2.8%
La Liga Spain
2.50 million Euros
2.64 million Euros
+5.6%
Connect one France
2.46 million Euros 2.19 million Euros -11.0%
 

ヨーロッパの5大サッカーリーグにおける、ユニフォームスポンサー(広告費)平均値の増減です。
ドイツはダントツトップの6.26 million Euros (=約7億円)です。 ※1Euros = 110円で換算
やはり平均入場者数の多いドイツは、広告費も沢山集めることができます。 → ヨーロッパの観戦者数

広告費は景気の影響を受けるといいつつも、きちんと入場者数を集めることができる魅力的なリーグには自然と集まるということでしょうか。

こう見ると、スポンサーを集めることのできた国がW杯で良い結果を残せたことになっています。
ドイツ (+4.9%)
スペイン (+5.6%)

まぁ、偶然だとは思いますが・・・・・


(参考)
Average revenue from sponsorships in sweaters 10.09
 (Football finance)

W杯でのオシム語録

オシム氏による今大会の総括です。

オランダは欧州のモダンサッカーを創ってきた。その貢献を忘れるべきではない。
しかし、数年先の世界のサッカーを考えると、きょうの試合はスペインが勝ってよかったと思う。
スペインサッカーがモデルの一つとして他の国に広がっていくだろう。

日本もスペインサッカーを目指すという方法はある。
しかし、一晩でスペイン人に生まれ変わることはできない
スペインモデルはあくまでも参考情報だ。

日本は日本サッカーを目指す以外にはない。
大事なことは、スペインサッカーはスペインサッカー独自のメンタリティを持っているということだ。
スペインやドイツやイタリアなどは「自国リーグのサッカー」と「代表のサッカー」を上手くリンクできています。
日本も 「日本サッカーはこれだ」という文化を、Jリーグとどうやってリンクさせながら作るかが大切なのだと思う。

スペイン以外にも幾つかの国は素晴らしいサッカーをしていた。
私の言葉では、マルチカルチャーのサッカーと言いたい。

その一つがドイツだ。
一人の監督に長期間チームを任せて、計画的にチーム作りを進めてきた。

日本サッカー協会も、しかるべき監督に長期間任せて、
日本人のメンタリティ、体格にあったサッカーとはどういうものか、
数年後の世界のサッカーがどういうものかを想像して、
今から準備を始めてほしい。

一番大切なことは忍耐力です。
半年毎、一年毎に方向転換していては、育成はできない。
強みを活かすのは経営戦略においてもとても大切なこと。
正直、「日本人の強み」ではドイツのような「力強いサッカー」で世界一を目指すのは厳しいと思う。

今回のワールドカップでもう一言付け加えたい。
優勝候補とか、ビッグスターのいる国とかが、
実はメディアが作り上げた虚像に過ぎなかったことに触れたい。

選手も人間であることを前提にメディアは扱ってほしい。
人間はミスもするし、心が傷つくこともある。

この世で最も美しい生物である人間の営みとしてのサッカー、
そういうポジティブな世界観をもって、
サッカーという人間の芸術活動に取り組む若者を育んでほしいのです。
そうなんです。
サッカーは芸術になり得るんです。
そのためにも、どれだけ「観客の想像を越えるプレー」ができるか?が大切なのだと思います。

Jリーグで良いプレイをすることだ。
Jリーグでもっとはしる。
Jリーグでもっとリスクを冒す。

そうでなければ代表だけが短期間で勇気を身につけることはできない。
Jリーグのレベルアップをしなければ、代表のレベルアップはない。

サッカーファンも代表だけを応援するのはやめてほしい。
選手たちはJリーグの一つ一つの試合のディテイルにこだわってプレイの質をあげてほしい。

ファンはもっと選手にプレッシャーを与える応援をしてほしい。
お客さんのプレッシャーがサッカーのレベルを向上させるのです。
スタジアムを満員にしようではありませんか。

アマチュアサッカークラブを運営していて感じるのは、Jリーグを盛り上げるための土台作り(例えば、街クラブとJリーグの関係であったり、ジュニア年代のサッカー環境だったり、社会人のサッカー環境であったり)が、まだまだサッカー先進国に比べて質が低いように感じたりします。

もっと、多くの年代のプレイヤーが「サッカーを楽しめる環境」を増やしていかないと、本質的にサッカーファンを増やすことは難しいのでは?と思う今日この頃です。

日本のアマチュアサッカーは、様々なルールやしがらみに縛られ過ぎて、本質的にサッカーを楽しむことができていないような気がするんですよね・・・・・・

ルールを守る >>>> サッカーを楽しむ  の構図。
だから、純粋にサッカーだけを楽しめる人口が減って、サッカーファンも増えない。
要するに、「ルールの遵守」というフィルターが強過ぎる。
W杯やプロリーグならまだしも、プロとは程遠いアマチュアサッカーに同じレベルを求めてどうする・・・・・・

そんな気がします。

(参考)
「きょうのオシムと世界標準」 (田中晃)

世界一と同時に スペインがどうしても欲しかったイエローカード

美しいサッカーで世界一になりつつ、さらにフェアプレー賞までもらったスペイン。
その中心選手のイニエスタが、ルールを破ってでも、どうしても欲しかったイエローカードがありました。

延長後半11分、セスクのパスを受けたイニエスタは右足を振り向いた。

シュートは遠かったオランダのゴールに突き刺さり、イニエスタはそのままスタンドに 駆け出しながらジャージーを脱いだ。規定から、イエローカードは覚悟のうえだった。アンダーシャツには「ダニ・ハルケ いつも一緒だ」と書かれていた。警告を受けても、どうしてもこれを見せたかったのだ。彼に。

ダニエル・ハルケはバルセロナ出身。エスパニョールの主将や、21歳以下のスペイン代表としても活躍した。だが、昨年8月、遠征先のイタリア・フィレンツェのホテルで急死した。急性の心臓疾患、26歳の若さだった。同じバルセロナを本拠地にするエスパニョールの中心選手として、イニエスタやシャビ、プジョルには、おなじみの仲間だった。


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(写真:産経新聞)


亡き友に捧げた決勝ゴールとイエローカード イニエスタ (Yahoo!スポーツ)

ルールを守ることは大切だけど、もっと大切な『感情』がそこにはあります。

本当に大切なものは何か?

ルールに縛られずに、自分の 『感情』 に問い質してみることも時には必要なのではないでしょうか。

政治も新しい時代へ

W杯決勝と同時に昨日賑わっていたのが 『参院選』 でした。

自分は経営者という立場になってからというもの、日本政府の経営感覚に疑問を感じるようになっていたので、
選挙でも 『経営感覚』 のある候補者&政党に投票しました。

なので、今回の みんなの党の躍進と、若手ベンチャー起業家の当選は本当嬉しい限りです。

従来の 『大きな政府』 というのは、経営者の視点で考えるとどう考えても永続性はないと考えます。

数字で見ると、企業も国も組織永続の本質は、 『収入 - 支出 > 0円』 の永続です。
企業であれば、 売上 - 経費 > 0円 の永続
国であれば、 歳入 - 歳出 > 0円 の永続

大きな政府とは、税収(歳入)を増やして、ばら撒き(歳出)も増やします。
国の成長のためのばら撒きでなく、票集め(=人気取り)のためのばら撒きをします。
なので、使われた税金の投資効果はほぼありません。

企業で例えるならば、何らかの利権や、何らかのしがらみによって、
利益を高める力の無い事業にバンバン投資し、利益を高める力のない人材にバンバン給料を渡す行為です。
会社の成長性も低く、借金も増えて、資金繰りが途絶えた時点で終了(組織崩壊、全員解雇)となります。

小さな政府とは、その逆です。
国の予算獲得も、配分も最小限に留めます。
無駄に税金を集めないし、必要最低限の公共事業のみに税金を配分し、後は民間の競争原理に任せます。

企業で例えるならば、
利益を高める力のある最小限の事業に投資し、利益を高める力のある人材に十分な給料を渡すことです。
組織全体としての 『成長戦略』 を進めるので、投資に対するリターンも大きく、会社組織もどんどん強くなります。
このシステムだと、頑張りたい人が、頑張った分だけ成果を得られるというポジティブな連鎖も起こります。

だから、必然的に努力する人としない人の格差も広がるわけですが、
この 『頑張った成果による格差』 を否定するのが、旧態依然の政治や文化です。
頑張っても給料が上がらないし、頑張らなくても給料は下がらないから、本来頑張れる人も頑張らなくなります。

従来の思想では、頑張って1人だけ報酬が増えることがなぜか『悪』になります。
まさに、競争の否定です。
運動会でも、なぜか皆並んで一緒にゴールすることになります。

ただ、どうしても体の障害を抱えられたり、頑張りたくても頑張れない方や、
スキルのミスマッチングで、頑張っても思うような成果を上げられない方もいると思います。
そういった方を考慮し、国民全員を平等にセーフティネットで支えるというのが、新しい政治のあり方だと感じます。


今の政党の中で、『小さな政府』 を掲げているのは、みんなの党だけのように見えました。

そのみんなの党が躍進している姿に、少し希望を感じることができました。
まだまだ日本もやれるんじゃないか?

この結果が、経済羅針盤である日本の株価にどう反応するか注目してみたいと思います。

世界一美しいサッカーの誕生

スペイン vs オランダ

どちらのチームも基本的にはワールドクラスのポゼッションサッカーですが、その質は微妙に違って、
オランダは距離感が少し遠く、個の力を生かすポゼッションサッカーで、
スペインは距離感を縮めて、集団の力を生かすポゼッションサッカーです。

ポゼッションサッカーを分析していて最初に気が付いたのも、この『距離感』でした。
距離感が違うだけで、全然やれるサッカーも変わってきます。
それは、守備でも攻撃でも。

ちなみに、日本人はどちらかというと、距離感を遠くする癖があるようです。
おそらく、小さな頃から、「グランドを広く使いなさい」 と言われているからでしょう。
だから、全員が距離感を広く取りすぎて、ボールからどんどん離れて、結果 『間延び』 します。

広くグランドを使うのも一つの戦術ですが、それには圧倒的なスタミナと、圧倒的なスキルが必要になります。
オランダにはそれができますが、DNAレベルで考えると、今の日本には少し不向きなのかなと自分は思います。

スペインやブラジルはサッカーと同様にフットサルも盛んであるが故に、
フットサルによってその距離感が自然とフットサルサイズに矯正されているのでは?と感じます。
だから、サポートのポジショニングが良い。

ポゼッションサッカーで最も重要なのは、この距離感を調整する 『ポジショニング』 であり、
そのポジショニングから連動性を生むのが 『シンプル』 なプレーであり、
それらが上手く調和することで 『美しいサッカー』 が生まれます。

そして、ようやくスペインのサッカーが 『世界一美しいサッカー』 へと辿り着きました。

この『美しいサッカー』にも、まだまだ進化系があると思うんですよね。
今大会ではその片鱗が垣間見えました。

4年後、8年後、12年後・・・・・
その辺りで、進化系の『美しいサッカー』が見られることを期待しています。