5月17日は東京出張の機会を利用して、翌18日にかけて保存機関車の真空ブレーキを調査してきました。
まず17日、出張先の目黒から竹橋に向かう途中、九段下で途中下車し、遊就館を3度目の訪問。今日は真空ブレーキの取材です。もちろん、靖国神社も参拝。早稲田大学出の海軍主計少尉で戦死した大叔父が祭られています。外国人観光客の手本になるように、二礼二拍手一拝にてキッチリ行いました。
正面側のホース。「触れないでください」という注意書きがあるので、インチの巻き尺を当てることができず、わずかに離して測定。蛇腹ホースの外径はほぼ3インチでした。ホースを繋いでいる鼻の頭のようなカーブした「レの字」管の外径も3インチ。やや細い配管は手が届かず測れません。
そこで炭庫側に回りました。ここで立ち上がり部の配管径を図ると、およそ2インチ半でした。
複雑なのは先端金具。鋳鉄製のようです。
宿は敢えて横浜に取り、翌日の朝、桜木町へ向かいました。110形の真空ホースを取材します。背後のビルに朝陽が反射して、機関車の形式写真は厳しいですね。一度日没後を狙って撮り直すか。
110形のホースは、端バリ下部から立ち上がっていて変則的です。構造・寸法的には靖国のC56と共通です。細い部分の配管径は2インチ2分(2-1/4インチ)でした。端バリから「レの字」管尖端までの高さ13.5インチ、「レの字」管自体の高さは6インチでした。
ホースの先端金具もC56と同じ。金具の厚みは1/2インチ、幅(外径)は4インチ、尖った長手方向の全長は4インチ6分(4-3/4インチ)でした。古典車両の測定にはインチのコンベックスを利用し、インチで読み取ると非常に楽です。さあ、これで寸法の概略は分かったので、9700形に生かすのみです。
同じく9700形関連で、エジェクター排気管も観察。配管径は2インチ半でした。Φ63.5㎜だから、模型ではΦ0.8になります。この継ぎ手部分、IMON横浜店で珊瑚パーツを売っていたので、買っておきました。
国立公文書館では、西武鉄道、秩父鉄道への終戦後の国鉄貨車払下げ、筑前参宮鉄道の払下げも含めた貨車調査を行いました。筑前参宮では、ダベンポート製蒸気機関車の仕様も出てきたりして、貨車以外の車種も記録しました。申し訳ないが西部・秩父の電車はスルーしました。電車と内燃は他の方に任せます。膨大な情報収集ができたので、帰宅翌日の日曜日は資料整理に一日使いました。