ランニングのモチベーションアップを図りたい山田です。
前回は「ブレーキ筋」こと、
大腿四頭筋のストレッチを紹介しました。
今回のテーマは、
「ハムストリングス」
前回の記事を読んでいない方は、
合わせて読む事を強くオススメします。
大腿四頭筋の役割を知っていないと、後々困るので(^0^;)
まずは解剖学の話から・・・
ハムストリングスは、大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋の
3つの筋が集まった筋肉です。
表面にあるのが大腿二頭筋長頭・半腱様筋、
その下にあるのが大腿二頭筋短頭・半膜様筋です。
大腿二頭筋は坐骨から始まり、腓骨に付着する為、
「外側ハムストリングス」と呼ばれます。
半腱様筋・半膜様筋は坐骨から始まり、脛骨に付着する為、
「内側ハムストリングス」と呼ばれます。
また、腓腹筋とハムストリングスで、
膝窩を構成しています。
主な作用は股関節の伸展・膝関節の屈曲です。
ハムストリングスは面積が大きい為、
強力な伸展と屈曲を生み出します。
そのため、通称「アクセル筋」と呼ばれています。
関連する筋肉:大殿筋
膝関節の運動では、
大腿二頭筋は外旋に、
半腱様筋・半膜様筋は内旋に関与します。
スポーツの場面で考えると、
短距離のスタートやジャンプ動作、
投球やパンチなど、様々な場面で活躍します。
例:歩行時に出た前足を、後ろに引き戻す
〜ハムストリングスが硬いとこんな状態に〜
・肉離れを起こしやすくなる
強力な股関節の伸展・膝関節の屈曲を持つ為、
筋肉の硬さが肉離れを引き起こすリスクになります。
また、一度肉離れを起こすと繰り返しやすくなる
と言われています。
・パフォーマンスの大幅な低下が起こる
様々な動きに関係する為、
ハムストリングスのしなやかさが重要になります。
特に下半身の安定を担っている為、
動きが崩れやすくなります。
「下半身のブレ→上半身のブレ」に繋がる事を
押さえていただきたいです。
・基礎代謝が下がる
ハムストリングスは大きな筋肉の為、
エネルギーを多く消費します。
基礎代謝が下がることで痩せにくい体型になり、
同時に免疫機能が低下すると言われます。
※ハムストリングスだけが原因ではないため、
詳しい検査が必要です。
いざ、ストレッチ!!
※今回は左のハムストリングスを伸ばしています
①.長座の姿勢で背筋を伸ばして座る
〜Point〜
足首を伸ばしておく(底屈位)
※坐骨神経が緩む為胸をしっかり張る
〜悪い例〜
足首が曲がっている(背屈位)
猫背になっている
②.姿勢を維持したまま、胸を膝に近づけていく
〜Point〜
背筋はしっかり伸ばしておく
股関節を軸に上半身を折りたたむイメージ
③.背中を丸めて起立筋・広背筋と一緒に伸ばしていく
〜Point〜
股関節を軸に胸を膝に近づけていく
〜悪い例〜
背中だけが丸まっている
膝が曲がっている
※膝を曲げると大腿二頭筋の長頭のみが伸びる
★一連の動きはこんな感じです↓
ジャックナイフストレッチ
①.足首を持ち、膝を胸に近づける
②.体の方向に手を引いていく
③.②の状態から膝を伸ばし、膝を押し込むように手を引く
★一連の動きはこんな感じです
★ストレッチはどれくらい伸ばすのか?
筋肉の伸ばし方を知っていても、
「どの程度伸ばして良いのか?」が
分かっていないと勿体ないです。
ストレッチ全体に共通する事なので、
ポイントを載せておきます。
・ウォーミングアップの場合
→軽く反動をつけて20回×3セット
・クールダウンの場合→息を吐きながら20秒×3セット
・痛みが出るまで伸ばしきらない
急性期の肉離れなどではストレッチをしない
★大腿四頭筋とハムストリングスの関係
2つの筋肉は、
ジャンプやランニング動作で力を発揮します。
特に膝の屈伸運動に関与し、その働きはとても強力です。
つまり、片方だけを鍛えたりストレッチすると、
バランスが悪くなります。
この2つの筋肉の場合、
特に下半身のバランスが崩れる可能性があります。
よく、
「どこの筋肉が大切なの?」
と訊かれる事があります。
本音を言ってしまうと・・・
「大切じゃない筋肉なんて無い」
と答えたいところではあります。
私自身、高校時代に2回、
ハムストリングスの肉離れを経験しています。
800mの練習ですら肉離れを起こすわけです。
つまり、スピードを求められる競技では
柔軟性を問われる筋肉だと思っています。
この体験談、参考になりましたかね・・・?
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