新和同開珎 中字類 小字 沖ノ島出土銭 | 和同開珎ー皇朝銭専科のブログ

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今回は 和同開珎 中字類の中で最も希少な 小字 をご紹介いたします。
しかも人気の
沖ノ島出土銭
です。
本銭は小字の中では比較的大型ではございますが、潤縁と言うまでには至らないものです。

中字類は長屋、母銭、中字、小字と大きく分けられ、さらに中字はその銭径によって大様、中様、小様と分けられます。
一般的に中字、といわれておりますものはこの中の中字中様もしくは小様あたりが8割、、あとの1割5分以上が長屋と大様です。

今回ご紹介させていただきます小字、や母銭とはそれほど希少なもので、通常まず見つけることのできないものです。
ただ気をつけなくてはいけないのが、中字中様や中字大様を母銭代わりにして作られた贋物の二次写し銭です。
一般的にネットで出回っている24mm程度のサイズのもののほぼ全てはそれであり見た目のみが本物と変わらない・・というものです。

簡単な見分け方は珎の右縦引きがくの字にやや湾曲しているのが特徴です。


しかしながら本来、この小字は当時の流通銭を母銭代わりにしたものであるために見極めにはそれなりの勉強が必要です。
一説には当時の私鋳銭、、という説すらあるものですが、一応は小字として細分化されているものです。
本銭は小字の中では比較的大振りな個体です。


小字は和同開珎中字類末期の鋳造銭で修正に修正を加えられ初期の長屋と比べてもシャープさが失われているのが特徴で、おまけに小さな個体は人気が低く、実際の希少性では長屋よりはるかに少ないのに案外安く入手できることがあるのですが、先にも述べたようによほどの自信がない限り24mm程度の個体は避けるのが無難です。
もちろん本品は見た目や、サイズだけでなく、化学分析も行っており、間違いなく皇朝銭期の鋳造物であることは確認済みですのでご安心ください。

かなりレアなものですし、状態も御覧のとおり素晴らしいものですので、和同開珎を専門に研究されていらっしゃいます方や、皇朝銭上級者に特にお勧めの逸品といえます。

細分類  新和同開珎 中字類 小字 沖ノ島出土銭
外縁外径  24.72-24.72   mm
外縁内径  20.05   mm
縁幅比 0.081
縁厚   1.50-1.46     mm
内厚   0.95-0.83     mm
量目    3.70     g

(素人による簡易計測のため多少の誤差はご了承ください)