和美師 音緒の日本の言葉 9
今日の大和言葉は生きもの
生きとして生けるもの
「生きとして生きるもの」とは、
この世に生きているすべてのもの。あらゆる生物。
日本の古くから知る動物
犬、猫、鶯、鯉、蛍、蛙、鈴虫などは大和言葉です。
まだまだあります。
象
「象」(ぞう)のことを象(きさ)と呼んでいました。
大陸から伝来した象牙を見た人が、
表面にある細い線を木目のように見え、
未知の動物だと思いました。
「さき」は木目をさす言葉です。
その未知の動物である象を「きさ」と呼びました。
兎馬
「兎馬」(うさぎうま)とは驢馬(ろば)のことです。
驢馬の特徴の耳が長いことから兎を連想し、
そこからつけられた呼び名です。
鵠
「鵠」(くくい)とは白鳥のことです。
「くくい」、「くぐい」、「くび」などと呼ばれていました。
これは、鳴き声からつけられた呼び名です。
かわらひこ
「かわらひこ」とは蝶のことです。
川の上をひらひら飛ぶものという意味です。
とても美しい言葉で表現です。
同じ蝶でも蛾のことは、「ひいる」と呼びます。
「舞い上がる」という意味の動詞「ひいる」から
呼び名になったそうです。
みんな今では聞いたことのない呼び名ですね。
今日はここまで、音緒でした。