赤い糸、絡ませて。 -15ページ目

お菓子のこだわり

さぁて。

2月です。


バレンタインムード一色になりつつあります。

乙女の腕の見せ所。ここが正念場。



そしてわたしもまた然り。

そろそろ準備しないと、色々と危険です。


と言うのも、去年のこと。

直前までラッピング用品を決めかねていたので

当日か前日かに、慌てて買いに走ったなら

バレンタイン系の商品の棚がすっからかん


ちょっと笑えた。


去年は、Tさん「14日に欲しい」と言うので

彼には仕事途中で抜けてきてもらって、

渡しに行ったんだった。(記事はこちら


今年は・・・どうなんだろう。

まだ未定です。




Tさんは食べ物になかなかうるさい人。

甘い物も好きで、特にケーキはわたしより詳しい。


なので余計に手が抜けません。

イマイチでも、きっと何も言わないだろうけど。


目をきらきらさせながら、包みを解いて

四方八方からケーキを眺めていたTさんの姿を思い出す。

今年も張り切って頑張らないと。


もう、ハート型のチョコとか作っちゃうか。

去年は遠慮してとても出来なかったけど。

恥ずかしい事この上ないですが、やっぱりバレンタイン。

そういう女の子らしさって出すべきなんでしょうね。


でもやっぱり恥ずかしいので、

箱の隅に小さいのひとつを紛らわすことにしとこう。




お菓子作りでひとつ。


バターが苦手なのですよわたし。


お店で作ってる既成の洋菓子とかだと

調理過程でどうなってようが平気なのですが

自分で作る時だと、何だか、あんまり、入れたく・・・ない。


同じ量のバターやクリームを入れて作るなら

既製品の方が絶対美味しいんだから。

それなら、どれだけその類の物を省いて

そして美味しく作れるかを調整するのが、

お手製お菓子の醍醐味なんだーーー(でも小声。ぼそぼそ)


なんて、エラソーな事を考えてたりします。

ケーキに豆腐とか普通に入れます。

栄養学を少しカジった為に身に付いた、変なこだわり。


同じことを考えてる方もたくさんいらっしゃるようで

料理サイトのレシピでもよく見掛けます。

しかも美味しいときた。


ありがたや、ありがたや。



さて、今年は何を作ろう。




泣いてもいいよ僕も泣くから


先日、ある映画がテレビで放送された日。



この映画は、Tさんにとって

少しばかりワケありなものだった。



わたしも以前に何度か見たことのある映画で

それでも放送される度に、

チャンネルを合わせてしまうのは

その作品と監督の魅力ならではだと思う。


そんなわけで、二人で見たその映画。



後ろから彼の腕に包まれる形で

物語の最後を見終えて、

流れるスタッフロールと映画のテーマ曲。


その曲が流れ始めてすぐ、

「これ、やばいな」Tさんが呟いた。


わたしの名前を呼んで、腕に力が入るのを感じて

その言葉の意味を察したものの、

何も言わずに、わたしはTさんに触れて答えた。



画面に流れる活字をぼんやりと眺めて、

耳に柔らかく響くその曲を聴きながら

やっぱり良い曲だな、なんて思っていたら


「ごめん、ちょっと濡らしちゃった」

と、わたしの耳元を指で拭いながら彼が言う。



それを聞いて、


ん?

ヨダレでも垂らしちゃった?


とか、呑気な事を思ってしまった自分。

最初に呟いた言葉以降、

ずっとTさんが黙っていたものだから。

てっきり寝てしまったのかと。

結構ひどいねわたし。






「泣いてもうた」



はは、と乾いた笑いが入り混じったような声。

落ちてきたその言葉に驚いて、彼の方を振り向くと

わたしを包んでいた腕を解いて

Tさんは両目に腕を押し当てたままだった。


それ以上の言葉は何もなかったし

その体勢のまま彼は微動だにしなかったけれど


確かに、彼は泣いていた。



初めて見た、その姿。



どうしようもない気持ちになったので、

彼の首元に顔をうずめて

精一杯腕を伸ばして、広い背中を撫で続けた。


つらいね

いたいね


そう、心の中で呼びかけながら。

自分の目の奥も、じんわり熱くなってくるのが分かった。



本当なら、彼のこと抱き締めたかった。

Tさんがわたしが泣いた時にしてくれたみたいに、

少しでもたくさん触れて、安心出来るように。


抱いてるのか抱かれてるのかよく分からない体勢で

ああ、これすごく中途半端なカタチだな。って思いながら

それでも、自分に出来るのはこれくらいだと思って

背中を撫でたり、首筋に擦り寄ったり、していた。


寄り添おうとしたわたしに、被さってきた彼の左腕が

わたしを受け入れてくれたように感じて、少し嬉しかった。




その映画は昔、Tさんが当時の彼女と観たものだった。と。


それをわたしに公言しながら

時折、作中の演出に笑い合いながら

何も無いかのように振舞っていても、

それでも最後に何か、思うことがあったのだろう。



吹っ切ったとか、未練だとか、忘れてないとか

そういうものとは別のことで、

そんな思い出は誰しもあるんだと思う。




自分の事だと辛いのは当然だけど

目の前の人がそうなのは、もっと辛いね。


何を思い出したかなんてどうでもよくて

ただ、Tさんが自分のすぐ傍で心を痛めたのが辛かったんだ。



飽きた玩具みたいな


お調子者な人は嫌いじゃない。

お喋りな人は結構好き。

ノリの良い人も好き。


そういう人がいるなら、

いじられキャラになるのも悪くない。



わたしは、あの人に少しばかり近付き過ぎたし

あの人はわたしの性質を見抜き過ぎた。

・・・のだと思う。



面白い奴なんです、彼は。


強引で身勝手で、偏屈なんだけど。

わたしの性質をあっという間に見抜いて

心のガードが弱い部分をどんどん責めてきた。


それで、わたしが照れてあわあわしてる姿を見て

ほくそ笑むような輩です。



そんなやり取りが、ここ最近ヒートアップしていた。


それはそれで、結構楽しかった。



Tさんと出会う前は、

よくこんなタイプの男性を好きになってたな。

だからかな。

嫌なんだけど、嫌じゃない。そんな扱い。



けれど、ある日。

ぱたりとそれが無くなった。


同僚みんなでご飯を食べに行っても

これまでみたいな絡みが一切無い。

彼らと会うのは、恐らくその日が最後だった。


ああ、もう気が済んだのだな。

と思って安堵した反面、なんだか寂しくなった。



嫌なことを思い出す。



だめ。

こういうの、弱いから。


それまでこっちを向いていてくれたのに

いきなり顔を背けられるのが。

調子付いてた自分が、とても恥ずかしくなる。

自分に何か非があったのかと、心配で堪らなくなる。


だから、こういうの、辛い。



相手にしないなら、最初から相手にしないでよ。


好きじゃないなら、最初から好きだなんて言わないでよ。


って、変に昔の境遇と感情が入り混じって

すごくすごく悲しくなってきた。




お調子者は好き。

でも、大嫌いだ。



おはよう。おやすみ。


わたしもTさんも二人揃って夜勤な日。


お肌に悪いけれど仕方がない。

眠気がピークを超えると、

身体がフワフワしたり

今にも爆発しそうな感覚になります。



明け方にわたしの携帯が鳴り

「お疲れ様」と疲れ気味な彼の声がして

「お疲れ様、おはよう」と、仕事の手を休めてわたしは答えた。


こんな時間に話したのは初めてだ。


なんでこんな時間に電話をしてきたのかというと

仕事終わりが同じ時間なら、ちょっと会おうか。とか

Tさんは言うつもりだったらしい。


けれど残念ながら、わたしの終業時間は数時間先。

流石に徹夜明けで待つのは辛いようで

先に終わったTさんは渋々帰宅した。



電話を切る言葉は「おやすみ」で。


おはよう。

じゃ、おやすみ。


なんだか変な会話だな。

時間を飛び越えてるような。




深夜でも明け方でも、いつでも一緒。

どこでも一緒。


そんな気がした。


<撫でる>の効用


いつだったか、

「頭を撫でてもらうと、ストレスが減るんだよ」

Tさんに言ったことがある。



あ。

<ナデナデ>と<いい子いい子>は

同じ撫でる行為でもちょっと違うな、と。私論。



何方かのブログの記事で目にした知識だったと思う。

頭を撫でることで、刺激がダイレクトに脳に達して

ストレスや緊張が和らぐ。とか。


この場合のストレスとは、

苛々とか疲れとかそういう類の事です。



そう教えて以来、

よくTさんに頭をナデナデされる。


疲れた時、腹が立ってる時、苛々している時。



なでなで。



彼の手が、自分の髪を滑る感覚や

伝わってくる手の温かさとか

一定のリズムで触れる感覚が、

とても、心地良くて安心する。



ひとつ前の記事に書いた事件でも、

事後処理で「きぃぃっ!」と頭に血が上っていたのですが

見兼ねたTさんに、ひたすら頭をナデナデ。


ああ、落ち着く。

鎮静効果・抜群。



<撫でる>の効用、是非お試しあれ。です。




なーでなーで。