カラヴァッジョとヨハネとBLと【1日5分!日本人のための教養 美女研究所編 その37】
BL。ボーイズラブ。あるいは少年愛。ゲイ文化とはちょっと違うこの世界観。カストラート文化とかにも通じるのかと思われますが、日本においても戦国武将はたいていアレだし、っていうかむしろ光源氏のころからアレだし、西洋芸術界にあっても天才になればなるほどそっち側に引っ張られがちになるというか・・これ、なんなんですかね。いや、不勉強でよく知らないのですが、いわゆる日本におけるBLの世界というのは別に少年にこだわらず、青年や壮年男性男性同士の恋愛もBLって呼ばれるのかな?ただ字義のそのままの意味を使ってここではいわゆる「むくつけき男」になる前の少年を愛するという嗜好のことなんですが。いやもちろんこのボーイズラブ的なこととゲイ的なことがほぼイコールで成り立つという嗜好の方もいるだろうし、ボーイも同性も異性もなんでもあり、というのもあるだろうし、はたまたいわゆるロリータコンプレックスというか、年端もいかぬ少女に云々、という嗜好もあるだろうし、そのへんは個人的なものなので深入りすると誰かに怒られそうで嫌なんですが、ともかく文化として、「少年愛」というジャンルが存在することは確かです。そして、最終的には妖女・サロメに首を所望される、という被虐的エロティシズム感を世界にをまき散らすことになる洗礼者ヨハネが(だからここでは男女間のエロティシズムを象徴しているはずのヨハネが)、少年愛的な素材として扱われるのって面白いな、って思うんですよね、面白がっていいのかな。昨日のダ・ヴィンチの一連の「弟子のサライ」的なアレももちろんですが、洗礼者ヨハネといえばこの人、という天才イタリア人がもう一人。才能とダメンズさが人間としての許容量を超えて破滅へ一直線、の天才画家カラヴァッジョ。イタリアが誇る驚異の天才画家です。まだユーロになる前、イタリアの通貨リラの最高額紙幣100,000リラ札の顔でもありました(そしてこのインフレしてるとしか思えない単位とあいまって、溢れ出る恐ろしさを感じさせるところが好きだった・・)カラヴァッジョ(しかもファーストネームはミケランジェロ)の人生についてはこれまた語り始めると2週間分くらいの連載になってしまうのでいつかの機会に譲るとしても、彼もまた、ゲイの可能性が色濃い天才の一人。そして、その彼が、なぜか偏執的に洗礼者ヨハネを描いています。しかも、・・ど、どこが?どこが洗礼者ヨハネ?? 言われなきゃわかんないよ!(正確には、ヨハネの持ち物である杖や若いころ動物の皮を身にまとい荒野をさまよって暮らしていた、などのエピソードをほのめかしてはいるけど・・)もっとわかんないよ!杖さえ持ってないじゃん!!だから誰・・という有様です。好きな男の子の裸を書きたかっただけでしょう!と突っ込みたくなること請け合い。だって洗礼者ヨハネ、って、イエス・キリストが30歳くらいの時に洗礼を授ける、というのが聖書内での出番の人ですよ。そのイエス・キリストより年上なんだからいいオッサンのなんです、出番の時には。そしてその出番の後、サロメというセクシー悪女に首切られる、という役回り。なのになぜか美しい少年時代の(出番前の)洗礼者ヨハネのヌードを描き続けるカラヴァッジョ。なぜかくも、少年愛との親和性が高いんだヨハネ!!ああ脱線しているのは自覚していますがヨハネ沼から抜け出せません・・