美女研究所

ストレスがたまりがちな外出自粛中のちょっとした時間に、知ってたら面白いお話や大切な人との雑談のネタになればいいな、とおもってやってみてます。

  • 24Sep
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      Leather Jardin ZARAの新作香水レビュー

      ネットショップにいきなり40%オフというセール価格で登場し、瞬時に売り切れたZARA EMOTIONS by Jo Maloneシリーズの第四弾(?)。特にプロモーションとかもされずに粛々と新作が公開されていくうえに、いきなりセール価格とか意味がよくわからない・・発表当初の盛り上がりは何だったんだ、と、不思議でたまらないのですが、とにかく、セール初日に手に入れた此方の一本。Leather Jardin。直訳するなら「革のお庭」。今回は砂漠にインスパイアされたシリーズということで、四種類リリースされているうちのNo,4です。色とボトルがめちゃくちゃかわいい。ゴールドの蓋、ガラス瓶に印字されたテキスト、美しい色合い。高級感がすごい。そして何がすごいって、どんな香りなのかもさっぱりわからないまま、ネットショップでブラインド・バイするというこの運試し感! もうほんと、香水ガチャかよ!って感じ。しかも、最初のころは結構詳しめにそれぞれの香りを解説してくれていたJo Malone女史も、どんな理由かはわからないけど最近はざっくりとシリーズのコンセプトを説明してくれるだけで、個別の香りについてはコメントなし。サイトに書かれた素っ気なさ過ぎる文章を頼りに買うこのスリル!!いつも一緒に盛り上がるMちゃんは果敢に二種類買ってたけど、チキンな私は一種類しか買えなかった・・だって怖くて・・だってこの香水に付いて明かされてる情報ってフレグランスピラミッドにグレープフルーツ、ローズ、ほのかなレザーのノートがあらわれます。これだけ。こっこれだけ・・????まあこれだけ読むと、全部私の好きな香りなので、ばっちりなんじゃないか、と思う。グレープフルーツとローズは、いわゆるジョーマローンのいわゆるレッドローズ(私の一番のお気に入りの定番香水)と同じわけだし。そう信じて買ってみたわけですが・・いや全然違うわ。レッドローズかすりもしないわ。グレープフルーツもローズも、ものすごい探さないと出てこないわ。革だわ、これ。革!!!いや、革の香り好きなんですよ。あと革の香りの香水が必ず持ってくる煙草感も好き。好きなんですけど。グレープフルーツとローズ、ほのかなレザーって言ってなかった??というかそれしか言ってなかったよね?!なのにローズはだいぶ分厚い革のカーテンを何枚もめくった先にやっと見つかる程度。グレープフルーツに至っては、スプレーしたその瞬間に、あ、今グレープフルーツが通りかかったかも、革のドアの向こうを。という程度。しかも通り過ぎたまま帰ってこない。レザー強すぎ。ほのかなんてもんじゃない。イメージと全然違う、というか、虚偽広告なのでは・・?というレベル。若干の甘味は、ハードリカーの奥に潜む甘さ。苦くて甘い。ウィスキーの後味みたいな。でも美味しそうという感じではない。幸せ感が出る感じでもない。「もはや人生の酸いも甘い」も、のうちの甘いほう、みたいな甘さ。ドライだけど、クールではない。ドライでウォーム?物凄いリッチ感はあるんだけど、それは大都会のきらきらしたゴージャスさではなくて、それこそ砂漠のお城の、真っ暗な空に浮かぶ満月のようなリッチさ。いわゆる、スルタン的な砂漠の王が、月の美しい夜に、ラクダたちに運ばせたゴージャスな革のソファーを敷き詰めて、薔薇の花が焚火の火に浮かび上がり、葉巻とお酒を楽しみながらグランピングしてるような。でもそのスルタン自体が纏っている香りではなくて、その夜の香り。月下の砂漠のグランピング自体の香り?のですが。のーでーすーがー。これはハマる。ある種の匂いフェチにはたまらない香りだと思う!まず、オッサンくさくない。リッチな男性向きの方向性でありながら、金持ちのオッサン特有の変な甘さというか、女子に媚びたような嫌らしさが全然ない。ムスクも香らないし、私が超苦手な「海、水の香り」の要素、皆無。まあそりゃそうだ、砂漠だからね!そしてこの革、動物的でありながら、生物(ナマモノ)的ではない、ドライすぎる動物系。ムスク、ってやっぱりちょっと生物(ナマモノ)的動物じゃないですか。内臓的、って言えばいいのかな・・汗とかそういう、内側からにじみ出るものと切り離せないというか。でも革って、そういう内臓とか、分泌物とか、ナマっぽいものを全部そぎ落とした後の、でも動物の香り。誰に似合うかって言うと、アラジンのジャスミン姫の忠実な親友にして超絶イケメン、ラジャー(虎)いや実際の虎が香水をするわけないとかそういう話ではなくて。そもそもディズニーファンタジーですから。ラジャー、ナマっぽくないでしょ。だってファンタジーだから!でももしもラジャーという生き物がいたとしたら、そのラジャーに抱きついたら、きっとこんな香りがするんじゃないかな、したらいいな、という。同じ文脈で、私の永遠のヒーローであり世界で最も美しい男であるエイシンフラッシュにも。実際これ付けて寝たら、エイシンフラッシュの夢見たわ・・だから個人的には、実はすごく気に入っています。家ではいつもつけてる。ただ、ナマっぽさを一切排除した状態でつけるほうがいいと思うので、汗とか、高い体温とか、その他体臭とかは厳禁、という感じがします。ドライに、ファンタジーのレベルまでナマっぽさをなくして、ドライすぎる革と、その奥の薔薇の香りに抱かれるのがいいような。でもいずれにしてもものすごく人を選ぶ香水だと思うので、ブラインド・バイにはご注意を。まあいま、欠品中ですけど・・

  • 01Mar
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      VETIVER PAMPLEMOUSSE ZARA香水レビュー

      媚びない女の香水は巴御前と聖帝に・・二度目のレビューとなりますが、ZARAの香水、EMOTIONSのシリーズより、VETIVER PAMPLEMOUSSEベチバー・パンプルムスをお届けいたします、というのは本日、二本目が届いたから。一本目を無事使い果たし、リピート買いと相成りました!こんどは90ml、たっぷり使えます!!前回のレビューでは、巴御前に似合いそうな香り、と表現したのですが、その後も印象はほとんど変わりませんでした。最強の女武者にして絶世の美女、われらが巴御前。すごく単純に言うなら、とりあえずグレープフルーツの匂いです。っていうかパンプルムスってグレープフルーツのことなので、そのままなんですけれども。つまり第一印象としてはかなり酸っぱい、柑橘系の果汁の香りそのもの。セクシーさも可憐さもけだるさもなく、そして甘ささえもほとんどない、グレープフルーツのあの香りです。・・そう、これだけだと、大人の女性が使うにはちょっといまいちですよねー。そもそも酸っぱい香りって、一歩間違えるとかなり危ない。汗とかアンモニアも、酸っぱいという意味では同系統の匂いだから、ちょっとでも間違うと不快なにおいの方向に転んでしまう。なのでわたしこれ、特に夏の男性が使うのは気を付けたほうがいい気がしています。場合によっては汗とか、体臭と親和性が高いような気がして‥そしてそっち側に転ぶと、このフレッシュで爽やかな香りが一気に不快な酸っぱいにおいになってしまう気がして・・危険!なんですけどー。私のようなほとんど汗をかかない、しかも普段から体温が低い女が使うと、絶妙にちょうどいいような気がしています。つけた瞬間の弾けるようなフレッシュさは結構すぐに落ち着き、肌から立ち上るのはグレープフルーツというよりも蜜柑の皮の香り。いわゆるオレンジピールの甘さとほろ苦さ。公式のディスクリプションにもグレープフルーツ、マンダリン、ベチバー、とありますが、このマンダリンの香りが、とてもいい。だからこの香水を色で表すなら、黄色よりも断然オレンジ。橙色。グレープフルーツのみずみずしい感じよりも、ビターなチョコレートに覆われたオレンジピールのような、ちょっと遠いところにある甘さが絡んできます。その具合が、絶妙にいい。そして、グレープフルーツとオレンジという二つの果実の光あふれる陽気さに、落ち着きを加えてくれるのがベチバー。やっぱり果実って、木の上のほうにできるものだから、それだけだとちょっと軽すぎるというか・・大学生くらいまでのお嬢さんが元気いっぱいで使うのならともかく、大人の香水としては物足らないと思うのですが、ベチバーという植物根っこの香りが重心をとってくれます。つまりこれ、花の香りが一切香らない、果実と根っこの香りなんですよね。なんというか、質実剛健。花の香りというのは畢竟、虫を誘い込み、花粉を媒介してもらうためのもの。つまり、他者に媚び、誘い込むための香り。そしてこれは、蠱惑的な花の香りを一切排した、植物の屋台骨たる根っこと、成果物たる果実の香りなのです。だから当然、セクシーさはない。甘さも、探せば見つかる、という感じで、人を誘い込むような甘さはない。ふわっとした感じでもなく、シャープでやたらとキレがいい。つまり、退かぬ、媚びぬ、顧みぬ!!な香り。やばい、サウザー様出てきた・・巴御前に似合う香りというのはまさにその通り。木曽の山の中で一緒に育った源氏の御曹司・木曽義仲と恋仲であり、共に戦場を駆け巡る女武者だった巴御前は、平家物語にも「色白でとても美人だった」と描かれているくらいの美女、しかも超強い。巴の活躍もあって、平家との戦を勝ち上がり、木曽から京の都へと駒を進めた木曽義仲ですが、出世した男は当然、田舎の幼馴染よりも都の洗練された姫君に夢中になってしまいます。戦場で泥まみれ、汗まみれで一緒に戦った女と比べて、香を焚き染めた十二単を身に纏い一度も日に焼けたことのない肌を持った貴族の姫君は別の生き物のようだったことでしょう。いやわかるよ義仲。そりゃそうだと思う。そして巴は辛かったと思う。女として、それはとてもつらい。最終的に女として幸せだったかどうかについては、平家物語の「木曾最期」をどう読むか、によるとは思いますが、日本史最強の美しき女武者は、恋人であり主君である義仲が戦に破れ、死地に赴く直前まで一緒に戦います。二人の最後の会話は、義仲「巴、この義仲が最期の戦に女を連れていては恥となる。お前は逃げろ、そして生きろ」巴「ならせめて、最後の愛の証に・・あの敵の首をねじ切ってから行くから、ちゃんと見ててね!」というものすごく色気のないものでした、いや、だからこそ、泣ける。巴ちゃんたら、愛する人への最後の言葉が、武力依存だなんて。いやこれ普通なら、「いやです離れたくない」とか「あなたのいない世界で生きて行けっていうの?」とか、そういう愁嘆場になるところですよ。その言葉があってこそ、義仲だって「愛しているからお前だけは生き抜いてくれ」とかさ、「俺のために未来を見てきてくれ」とかさ、ロマンチックな返事もできるってものじゃないですか。最後の手柄立ててくからちゃんと見ててね、なんて言われたら、「お、おう」としか返事、できないじゃないですか。そして巴御前はその言葉通り、向こうからやってきた敵の首をさくっとねじ切って、そのまま颯爽と駆け去っていくわけですが。実はこの最期の場面の前に、義仲はもう一つやらかしているんですよね。京の都で貴族の姫君と結婚させてもらってどっぷりハマっていた義仲は、最後の戦が始まっていざ出陣、というときにその姫との別れを惜しんで、姫の館にこもって出てこない、という醜態をさらしています。出陣させるために配下の武将が数人、腹を切っていさめなければならなかったというダメ男っぷり。戦支度万全で共に戦うつもりだった巴は、さぞかしがっかりしたことでしょう。もうこれ、結構マジで嫌いになるレベル。だからこそ最後は、愁嘆場にしなかったのかもしれない。さんざん、姫君と別れを惜しんでみんなに迷惑をかけた義仲に見本を見せるかのように、ことさらに勇ましく、ことさらに颯爽と、最期の別れを切り上げたのかもしれない。それが巴御前としての誇りでありプライドだったのかも。と、そんなことを思うにつけ、やはり彼女に似合うのは人を、男を誘う花の香りよりも、退かない媚びない顧みない、果実と根っこの香りなんじゃないかと思うのです。いや~香水のレビュー書いてて巴御前と聖帝サウザーが似ていることに気づく、というミラクル。アウトプットするって面白いですね。(なんだそのまとめは)

  • 09Feb
    • 【ネタバレ】麒麟がくる最終回感想

      ありていに言って、号泣した麒麟がくる、最終回。毎週一緒に見ていた甥っ子(6歳)は、怖いことが起きそうな場面になると私の膝によじ登ってくるのが慣例ですが、テレビを見ながらリアルに涙を流す大人などあまり見たことのないであろう彼は、本能寺の変そっちのけで私の顔にくぎ付け。「ねえ、ベニカちゃん泣いてるよ、本当に涙が出てる!! ねえママ、ベニカちゃんから本物の涙が出てる!」と大騒ぎでした。本能寺の変は見なくてよかったのか、甥っ子よ。これまでに何度も何度も見てきた本能寺の変。なんならゲームでは、織田信長として、あるいは明智光秀として、果ては森蘭丸として体験したことすらある本能寺の変。でもこんなに切なく美しい本能寺は初めて見た。っていうか本能寺の変で泣くことがあろうとは。織田信長にも明智光秀にもそれほど思い入れのない私が。というか、うん、これはいわゆる史実としての織田信長と明智光秀のお話というよりは、戦国時代という過酷な世界の中に咲いたあまりに切なく、あまりに可憐な「おっさんずラブ」の物語でした。そしてわたしは信長と光秀というより、「我儘プリンス信長とモテ執事・十兵衛」という男同士の恋物語を、二人の姉目線(ドラマの中での帰蝶目線に近い)で見守りつつ、そのラストに涙したのでした。それもどうなの、とは思うけど、事実泣けたんだから仕方ない。このドラマの主人公・明智十兵衛光秀は、誠実で優しい人格者。周りの濃すぎるキャラたちに振り回されつつも、とにかく権力者にモテます。信長からモテているのはもちろん、無名のはずの若いころから斎藤道三親子に始まり松永久秀、十三代将軍足利義輝、三渕藤英、細川幽斎などなど、当時のスターたちに激モテ。歴史の表舞台に出てからは十五代将軍足利義昭に偏愛され徳川家康に恩人と慕われ、さらには時の帝にまでかわいがられる。本人が何をしなくてもモテる。いるだけでモテる。それはさながら、少女漫画のヒロインのように。いうなれば、花より男子の牧野つくしちゃんのように。そして、少女漫画のヒロインのように、ある意味で八方美人。誰にでも優しく誰にでも誠実に尽くそうとする。生き馬の目を抜く戦国時代の武将のはずなのに(笑)そしてもう一方の主人公・織田信長は、純情可憐にしてヤンデレ一直線の我儘プリンス。あるいみ道明寺司くんに近いんだけど、ちょっといろいろこじらせてる。父親を早く亡くし、母親に愛されなかったせいか承認欲求の塊だし、たぶん精神的には男性に恋するほうなんだろうなあ。 妻である帰蝶は、母親役をこなしてくれていたとはおもうけれど、やっぱり男、年上のできる男に認められ愛されたいという重度のファザコン気質。そしてその愛されたい願望、承認されたい願望は、進むべき道を示してくれた光秀への依存という形で固まっていく。けれど、好きで好きでたまらなくて、褒められたくてたまらないその相手は、誰からも愛され大切にされるモテ男、しかも八方美人。俺だけを愛してほしい、俺だけを見てほしい、俺だけをほめてほしい、という信長の愛と嫉妬は、どんどん彼を暴走させてしまう・・と、いう、終わってみればどこをどう切っても光秀と信長の恋物語。最終局面に至っては、明智光秀・推定55歳と織田信長・推定49歳のおじさん二人の愛憎劇を、推定年齢45歳の帰蝶(あるいは私)が涙しながら見守るという超展開。そして、悲劇の結末ともいえる本能寺の変は、恋物語としては悲しい、けれど美しいハッピーエンドだったな、と思います。本能寺の直前、信長は光秀に、足利将軍・義昭を殺せ、と命じます。光秀が足利将軍家に仕えていたころ、信長からのヘッドハンティング(「将軍なんか捨てて俺んとこ来いよ」)を断っています。つまり光秀は、信長よりも義昭を選んだことがある。そして今、決定的に、義昭よりも自分を選べ、と迫るヤンデレ信長。そして、「こんな戦早く終わらせて、二人で茶でも飲みながら暮らそう。そして子供のころのようにゆっくり眠りたい」という究極の愛の告白をするヤンデレ信長。それはできませぬ、と答える光秀。そして、運命の本能寺。攻め入ってきた相手が、自分を殺すであろう相手が光秀であることを確認し、「是非もない」と笑う信長。壮絶に、けれど明らかにうれしそうに泣き笑う信長。いや~、愛だわ。思えば光秀はたくさんの権力者に愛されたし、愛されたけれど、それはどこか優等生的な愛情のやり取りで、死ぬ死なないの局面については、光秀は参加していないんですよね。戦国時代なんだし、愛する人を守るためには誰かを殺さなければならないことだって多々あるはずなのに、光秀は常に命を守る側。たぶん光秀が誰かの命を積極的に奪おうと思ったことは、このドラマの中で一度もないと思う・・戦国武将なのに。そしてそんな光秀が、ただひとり、たった一人だけ、自分の意志で相手の命を消そうと思った相手になることができた信長。私はそれは、嬉しかったと思う。愛する人殺すということは、相手の命に対して責任を負うということ。愛する人の命を背負って生きるということだと思うから、そうやって光秀の「特別」になれて、信長は満たされたと思うの!ずっと愛されたかった、ずっと選んでほしかった、ずっと認めてほしかった信長は、最期でやっと、自分の落としどころを見つけることができたと思う。もちろん、もっとわかりやすく「選んで」もらえたら、光秀が足利義昭を殺して、二人で茶を飲みながら穏やかな晩年が迎えられた・・かもしれないけど・・その場合、光秀は足利義昭の命の責任を背負って生きることになってしまうから、それはそれで、信長にとっては満足いくルートではない気がするし。やっぱり究極の愛の成就って、愛する人を殺すことなんじゃないのかなあ・・そして殺されたほうにとってはそれが最も幸せな死に方だと思う!そして、だから、少なくとも信長にとっては本能寺の変は、最高のハッピーエンドだった。そう思って死ねたはず。ただまあ・・光秀側については別の解釈ができそうな表情ではありました。なんていうか、愛情の高まりの末に愛する人を殺した、というより、ヤンデレすぎて闇落ちした恋人と決別出来て晴れ晴れとしたようにも見えたしねえ。そしてそれはそれで、正しい。信長の愛情とその供養はそれとして、八方美人だった光秀が取捨選択、あるいは断捨離できた新たな門出というのが光秀側の真実であったとしても、それはそれで感動的。二人を見守ってきた従姉妹目線の私としては、二人とも、それぞれよかったね、と言ってあげたいw信長、もう頑張らなくていいよ。ゆっくりおやすみ。十兵衛、間違ってないよ。最適解だったよ、よく頑張ったね。そしてそんなおじさんたちの愛情が成就した本能寺が終わり、まさかの、大返しと山崎の戦いがスルーされるという斬新な構成。というかまさかまさかの、明智光秀生存説(から天海僧正説?)をほのめかすラストシーン。ハッピーエンド(?)な明智光秀物語ってすごい。斜め上過ぎる・・けども! タイトルが「麒麟がくる」で、麒麟にこだわり続けちゃった以上はこれは仕方ない。何らかの形で、麒麟を呼ぶものは明智十兵衛光秀なんだ、ってほのめかさなきゃいけないし。建前上、綺麗に収めるには必要な落としどころだし、涙は本能寺で流しつくしたから、最後はアレでよかった。憎たらしい藤吉郎ごときに打ち取られてボロボロになる十兵衛なんて見たくなかったし。脚本家さんのコメントを読んだら、私の解釈とはずいぶん違うところもあるようだったけれど、書き手だけの作品として完結する小説と違って、ドラマの脚本には様々な人の思惑が重なる。とくに今回の大河については、役者陣のそれぞれの思い入れがとても有機的で、ドラマの筋書きにも、解釈にも大きく影響を与えていたように思います。実際の歴史上の人々がどんな人だったかはわからないし、間違ってもこのドラマの中の人々のようだった、とは思わないけれど、決められた世界線をたどる物語のなかで、それぞれの(演じる人の思いも含めた)生の感情や気持ちが無理なく発露して、そしてそのうえで、史実とあまり変わらない結末に決着した、というのがすごい。予定調和といえば予定調和なのだろうけれど、それを超えた何かに感じられました。素晴らしいドラマを1年間見せていただきました。結果論だけど、帰蝶はエリカ様じゃなくてよかったと思うな~。あの役は、線が細くてエキセントリックな美女よりも、鈍感力すら感じる貫禄美女のほうが似合ってる。川口春奈、あっぱれ!そして家康という人も描かれ方によってこれほど印象が変わる人も珍しい、という人物なので、今回の風間俊介くんもなかなかよかったし、再来年の「どうする家康」はめちゃくちゃ楽しみだけれども。(いやその前の「鎌倉殿」が楽しみ過ぎて倒れそうだけども)大河ドラマってやっぱりいいなあ・・一生に一度くらい、エキストラで参加してみたいなあ・・

  • 01Oct
    • TUBEROSE NOIR(ZARA EMOTIOMS)香水レビュー 夜に香る花とは・・の画像

      TUBEROSE NOIR(ZARA EMOTIOMS)香水レビュー 夜に香る花とは・・

      だいぶ間が空いておりますが、ZARA EMOTIOMSの香水シリーズのレビューをお届けします。今回はTUBEROSE NOIRチュベローズ・ノワール。直訳すると黒いチュベローズ。この世に存在しない花ですね~というのは、ローズという名前はついているもののチュベローズは薔薇とは全く違うお花。ありていに言ってこれです。全く薔薇じゃない。そして黒くもない。なので「黒いチュベローズ」の「黒い」は、現実的なお花のことを言っているのではなくて、イメージ上のことですね。チュベローズって、白くて小さな可憐な花・・ともいえるのですが、その香りは妖艶で催淫効果があり、しかも夜に強く香るといわれています。夜だけに咲く花、夜に強く香る香りって、それだけで妖しくロマンチックですもんね・・チュベローズは「月下香」とも呼ばれているし、有名な「夜来香」や「月下美人」なども夜に咲く花ですよね。どれも名前からしてセクシー炸裂!なんですが私ずっと不思議だったんですよ、なんでわざわざ夜に咲くの?と。光合成するにしても虫を誘うにしても、昼のほうがよくない?夜に咲いて香って、一体何の得があるの?と。それが今回判明しました! これはつまり、夜行性の虫を誘うため。熱帯地方では昼間は暑すぎて、虫でさえ動きが鈍いということがあるようで、夜、気温が下がってから動き出す動物が多いそうです。そしてそんな夜行性の虫のため、夜に咲き、香りで虫たちを誘うのがこうした花々。・・・ちょっとロマンチックなのかどうか微妙なところではあります。夜行性の虫って・・夜の蝶とかならいいけどちょっとなんていうか・・という・・ともあれ、その香りはとても濃厚で甘く、そして熱帯特有のけだるさを感じる蕩けるような香り。いちばんわかりやすいのは多分、ハワイでレイをかけてもらった時の香りだと思います。あの、日本の花々の香りとは違う、気温とともに南国の空気感を運んでくるような、楽園の始まりのようなこの世の終わりのような。ZARAのTUBEROSE NOIRも、まさにそんな香り。ほとんどほかの要素はなく、これぞチュベローズ。「黒い」とあるのはおそらく夜をイメージしたもので、ナイトブラックや、イブニングドレスに似合いそう、ということなのでしょう。たぶん、コレクションの中で最も「女」を意識したものなのではないかと。でも実際は、意外とそうでもないような気が・・甘く濃厚で蕩けるような花の香り、以外の要素がないので、とても素直です。時間とともに変化もほとんどしない。そしてわたしはそこがとても気に入っています! ずっと同じテンションで甘い、というのはなかなか貴重。ムスクとかその他のセクシー系のにおいが追いかけてくるかと思いきや、ただただお花の甘い香りで貫き通しているところはむしろ潔い。なのであまり「夜の黒さ」は感じられないかな、と。どちらかというとあの白い花びらの、ちょっとぽってりした重たげな風情を引きずる感じで、キレッキレの黒のイブニングドレスよりはややしどけなく着崩したサマードレスに似合いそう。冬であれば、もこもこしたコートとかに合わせたら寒くても幸せ度が上がりそう。甘さ以外の「苦味」とか「酸っぱさ」とか「辛さ」とかが何もなく、かといってお菓子やお砂糖方面の甘さとも違うので、これ、意外と誰にでも好かれる香りなのではないでしょうか。誰がかいでも「甘いお花の匂い」以外の感想にならなさそう、というのはとてもいいことのように思えます。チュベローズを調べると大抵「この香りをかぐと男女が見境なく愛し合ってしまうため、夜はチュベローズの花畑は立ち入り禁止だった」みたいなやたらとセクシーでミステリアスな挿話とともに紹介されるんですけど・・この香りでそんなに欲情するなら、レイをかけてお客さんを歓迎してくれるハワイのホテルは阿鼻叫喚でしょうよ、と突っ込みたくもなりますし、なんか私にはそういう感じは思い起こさせないなー。どちらかというとフラワーバスの後パラソルの下でお昼寝、みたいな、セクシーじゃないほうの欲求が募る。セクシー系なものとかコトって、基本、コミットを要求されるじゃないですか。精神的にも肉体的にもいろんな意味で、力がいるというか?今急に思い出したんですけど、15年くらい前かな、当時、日本に遊びに来ていたイタリア人の友人がコンビニの立ち読みかなにかでいわゆる「アダルトコミック」を目にしてしまったらしく、興奮気味に「日本人って、ベッドであんなに汗だくになるの? かき過ぎじゃない、汗!?」と聞いてきたことがあるのですが、そういえば昔のアダルトコミックはやたらと汗かいてたような印象があるな・・最近はそうでもないのかな・・と、まあそんなに直接的な意味で言いたいわけでもないんですが、ともあれ「セクシャルなこと」って心身ともに重労働だと思うんですよね。たとえば「誘惑する」って大変な重労働だし、女が男を誘惑しなきゃいけない時って、公私はともかく、相当重たい理由と決意があるときだし。でもこのチュベローズの香りには、重たい目的も意識的な誘惑や、汗をかくような重労働は似合わない。ただ怠惰にごろごろぬくぬくしていたい・・そんな香り。似合うのはなんといってもこの時のクレオパトラ。絶対女王として君臨していれば、男のことなんて誘惑しなくていい。だから身に纏うその濃厚に甘い香りは、男性のためのものではなく、女王自身がその盤石の自信に酔うためのもの。実際のクレオパトラは結構な綱渡り人生で絶対女王とは程遠かったとは思いますが、この絵にはその傲慢と気怠さがある。女というのはいろいろ大変だから、なかなか絶対女王というのは見当たらないけれど・・あえて言うなら、卑弥呼?あるいは実はパンクな癒し系、コリラックマにも似合うかも!(※私はリラックマグッズコレクターです)

  • 25Sep
    • とらやとピエール・エルメ、まさかのコラボの画像

      とらやとピエール・エルメ、まさかのコラボ

      わたし甘いもの、ほとんど食べないんですけど。でもとらやの最中とエルメのケーキと、モンブランとマロングラッセは積極的に食べます。そんなとらやとピエール・エルメがまさかのコラボ!あのイスパハンが羊羹に!?という驚きに逆らえず、買ってしまいました…実食の結果、これ、すごいわ。とらやの最中が好きな理由は、甘さが透き通っていてキレがいいからなのですが、その透明感とキレはそのままに、ちゃんとフランボワーズ、ライチ、そしてローズの味がする。のに、食感は紛れもなく羊羹。羊羹を飲み込んだあと、口の中に漂う濃厚な薔薇の香りの意外性、でもちゃんと和菓子。日仏を代表するお菓子司の本気のコラボ、味わわせていただきました!

  • 14Sep
    • 今日は・・

      今日は、わたしが人生で一番お世話になっている人のお誕生日です。いつも本当にありがとう、そしてお誕生日おめでとうございます。とっくに、予定よりも長すぎる人生になってしまいましたが、これからも毎年のお誕生日を祝える人生でありますように。ところで、私のなかでは謎に島津家ブームが到来していて、これまではそれほど注目していなかった戦国時代にもメキメキ詳しくなっていっているのですが!なかでも人生の師と仰ぎたくなる島津豊久が、関ケ原での捨て肝(すてがまり)で壮絶な、そして伝説の戦死を遂げたのが31歳だったという事実に先ほど気づいて、一人で悶絶しております。言わずと知れた木曽義仲も、そして源義経も。あの坂本龍馬も。もちろんあの人も。私の心をとらえる英雄たちがいつも三十一歳で死んでいることについてはだいぶ前から気が付いてたし、私もそのくらいで死ぬはずだったのに生き恥を晒しておりますが、そうか。豊久も、天命31仲間だったのか。だからこんなに心がざわつくのか!いずれ劣らぬ英雄たち、その死に際も、いつもは何とも思わない鎧が今日はやたらと重く感じられたり、仁王立ちする忠臣とともに北国で散ったかと思ったらうっかり大陸で騎馬帝国を作っているかも、と言われたり、夢も希望も失って、ただ誇りとともに戦場の花と散ったり、都の往来で謎の暗殺事件の被害者となったり、それぞれにあまりにドラマチックな天命31のメンバーたちですが、豊久も負けてないどころかトップ級の見事な散りざま。姪っ子は、「そんなどいつもこいつも31歳で死ぬのって、呪いなんじゃないの!」と興奮していましたが、どいつもこいつも、ではない。わたしの琴線にひっかかかるひとがなぜかみな、31歳でいなくなっているだけなんだ・・ほんと不思議。

  • 01Sep
    • FLEUR D’ORANGER(ZARA)レビュー その2  冥界の果実の画像

      FLEUR D’ORANGER(ZARA)レビュー その2  冥界の果実

      ZARAがJo Malone女史と作り上げた新作香水シリーズのひとつ、フルール・ドランジェ。フランス語で「オレンジの花」という名前を持つこの香水のレビューに、古今・新古今和歌集やら古事記にかかわってくるとはだれも想像してない(求めてもいない)ような気もしますが、きっとますますこの香りが好きになる、日本の歴史とオレンジの花のかおりの物語。もうちょっとだけ続けさせてください。その1はこちらから。「FLEUR D'ORANGERレビューその1 花橘は甘く切なく」オレンジの花とは、日本語で言えば花橘(はなたちばな)。五月待つ 花橘の香をかげば 昔の人の 袖の香ぞする(詠み人知らず、古今和歌集)(初夏のその日、橘の花の香がふと、鼻をくすぐる。むかし愛したあの人を抱き寄せたときと同じその香り――あの頃の恋が、こんなにも懐かしく鮮やかに。)からの、帰り来ぬ 昔を今と思い寝の 夢の枕に におう橘(式子内親王、新古今和歌集)(もう戻れない日々を思いながらうとうとしていたら、幸せな夢を見たのかもしれない・・まだ夢から覚め切らないからなのかしら、橘の香り・・まるであの頃のように・・)・・現代語訳を書いているだけで切なくて暴れだしたくなるようなお歌なんですけど・・そして花橘は確かに花なのに、その見た目の美しさではなく香りばかりがフィーチャーされてるところも味わい深い。それほど、日本人にとっては懐かしく切なく愛おしい香りだということでしょう。そしてそもそも橘(たちばな)。これがものすごく曰くのある植物で・・話せば長くなるっていうか・・そもそも、この橘、「あの世(常世)の食べ物」で、それを求めた垂仁天皇の命令で、田道間守(たじまのもり)という貴族が常世まで行って取ってきた、という、いわゆる「冥界の果実」。これどこかできいたことありますよね冥界の果実。一般的には柘榴とか林檎とか言われている、食べたらやばいことが起きるアレ。この連載の初期のころ話題だったアレ。→柘榴と神話と物語橘(オレンジ)も、その系列の果物なわけです!!そしてたいてい、冥界の果物なんかを探しに行った場合は、間違ってそれを食べちゃって二度と戻ってこられなくなる、というのがお約束ですが、この時の田道間守は頑張った!きっちり橘を探して持ち帰ってきた・・のに、思った以上に時間が経過していて、それを命じたはずの垂仁天皇はすでに崩御されていた、という浦島太郎的なオチ。で、せっかくの橘は、天皇の御陵(お墓)の前に植えられるわけですが・・なんと私、きっちりそこ行きました。去年。この木が、常世(冥界)から持って帰ってこられた橘。そして果物という性質上(?)お菓子の神様とも言われる田道間守に「美味しいお菓子がたくさん食べられますように」とお願いするうちの甥。垂仁天皇陵のすぐそばにあります。近くには、よみがえれ橘畑も!!(こんなものすごいところを連れ回される小学生の姪、幼稚園生の甥は、さぞかしものすごい大人に育つことでしょう)そしてそんな大変な思いをして持って帰ってこられた橘ですから、当然、その後の天皇たちからも寵愛されます。それが、いわゆる右近の橘。御所の中核である紫宸殿のお庭には、左近の桜と並んでいまも右近の橘が植えられています。向かって左が橘。お雛様の七段飾りでも、桜と橘、飾りますよね。まあそういうわけで、橘くん(本名)!真物の橘が見たかったら、奈良の垂仁天皇陵近くか、京都御所にGO!そしてこれを書いている間、もちろん香水はFLEUR D'ORANGERをつけているわけですが、これがやっぱりとてもよい。オレンジの果実の話を書いているせいもあって、いつもより強くオレンジの酸味が感じられるような気がする・・そして式子内親王のお歌のせいできょうはさらに切ない・・橘を冥界から来た果実とすると、お歌の意味ももっと切なく感じられます。しかも私、前回、この香りは静御前に似合う香り、とかいているのですが、式子内親王のお歌も、静御前が義経の死後に詠ったといわれるお歌も、「昔を今に」という願望なんですよね。前回はすっかりそんなこと忘れて静御前の名前を出したのだけど、やっぱり花橘という語感、そしてこの香りには、そういう切なさがこもっているのだと思う。しづやしづ しづのおだまきくりかえし 昔を今に なすよしもがな(静、静、とこんな私の名前を何度も繰り返し呼んでくれた愛しいあの人。あの声もあの人ももう二度と帰ってくることはないと、わかっているのに――)愛する人を殺した相手の前で恨みと悲しみをこめて詠われた悲しいお歌ですが、冥界の果実であり、そしていなくなってしまった恋人との名残でもある花橘の香りが絡みつくようです。

  • 28Aug
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      FLEUR D'ORANGER(ZARA)レビュー  花橘は甘く切なくほろ苦く

      というわけでZARAとJO MALONE女史のコラボ香水シリーズ、ZARA EMOTIONSのレビュー。美女研究所風に参りますよー!!第一回FLEUR D'ORANGER(フルール・ドランジェ、オレンジの花)結論から言うと、この香水に似合いそうな歴史上の登場人物は義経との別離のあとの静御前です・・このノリについて来られる方のみ読み進めてください!公式な説明文は以下の通り。FLEUR D'ORANGER(オレンジフラワー / ネロリ / イランイラン)初めて誰かと出逢った瞬間、初めてのデート、そして可憐なイタリアンウエディングでレースのヴェールに包まれた無造作ヘアに裸足の花嫁の人生における”ファーストタイム”をイメージしたオレンジの花の香り。まあ香水の紹介文ってどうしてもこうなりますよね。とりあえずイメージの共有が大事だから!なんですが・・まあ・・あんまりそういう感じはしないかな、っていうか・・。ごめんJO MALONE女史!!申し訳ないんだけど私には、「初めての何か」みたいな初々しさとか「裸足の花嫁」のナチュラル感とかは感じられないです・・だって初々しくもみずみずしくもないもん。FLEUR D'ORANGRとは読んで字のごとく「オレンジの花」という意味で、この名前から普通に想像すると「オレンジのにおい」になるんだろうな、とは思うのですが、香水界隈ではオレンジのにおいとオレンジフラワーのにおいは別物。フルーツ系ではなく、あくまでお花のにおい。しかも、薔薇とかとは全然ベクトルが違う・・白くて小さな、夏の初めのころ、生垣とかに咲く細かくて白いお花の下を通った時に香る感じのにおい。オレンジの果実ではなくて、このお花。爽やかな甘さなんだけど、ジューシーなみずみずしさではなくて、どこか粉っぽいような、若干、煙の苦さが加わったような・・飾りげはないなんだけど、野性的なセクシーさも感じさせる感じ?まあ、オレンジの花ということは虫を誘って受粉させてもらって果実を実らせるための香りなわけで、そこに動物を誘う植物のセクシーさがあるのは当然といえば当然な気もします。薔薇とか、観賞用の花とはやっぱり違う方向性の花のにおい。わたしは基本、お花の匂いなら薔薇一択、って感じなので~(マイベスト香水はJO MALONEのRED ROSESとHERMESのROSE IKEBANAだから・・)って、思っていたのですが。これが意外と、癖になる。このパウダリーなのにくどくない感じと、奥のほうに潜むかすかなオレンジの酸味、なぜか感じる、夏の夕暮れのほろ苦さが、幸福感やテンションアップにはならないんだけど、日常を文字通り、「彩ってくれる」感じ。刺激的というほどでもない、かといって無難でもない。ちょうどいい感じの「彩り」。そういえばオレンジの花というのは日本では橘ですよね。花橘(はなたちばな)。五月(さつき)まつ 花橘の香をかげば むかしのひとの 袖の香ぞするとの古今和歌集お歌でも有名なくらい、日本では昔から愛されている香りで、このお歌の意味も十分色っい。ふと漂う香りで、やたらと鮮やかに思ってもみない人の思い出がよみがえってくる、というのは誰にでもある経験と思いますが、橘の花はどこか切なく懐かしい。総じて、この香水の魅力は、甘さの奥に隠れた乾いたほろ苦さにあると見ました!だから裸足の花嫁や初めてのデートじゃないと思うの。そんな若々しさ炸裂の感じじゃなくて・・それこそ、昔の恋人と久しぶりに食事するときに、恋の再燃はあり得ないと知ったうえで、でも懐かしく美しく当時のことを思い出すような感じっていうの・・?というわけで、この香水に似合う女性は静御前。義経とは不幸な別れになってしまったけれど、静御前の胸に残った義経との思い出が、この香りのように甘くて、けれどすこし苦しくて、でも心地よいものだったらいいなあ、と思います。って何の話なんだ。

  • 27Aug
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      ZARAとJO MALONEのコラボ香水レビューやります。

      お、お久しぶりです!なんだかすっかり弛緩してしまって、すっかりブログの存在さえ忘れていたのですが、しばらく使ってみて落ち着いたので、ZARA EMOTIONSの香水レビューを。(画像はZARA.COMのサイトより)こんな感じで勢ぞろい!わたしは外見のほとんどがZARAで出来ているというくらいにZARAが大好きで、ほとんど毎日ウェブサイトを見ているくらい。そして、最近の香水はJO MALONEばかり。この二つのブランドのコラボは、私のストライクゾーンを針の穴を通す正確さで付いてくるまさかの展開だったんです~なにしろ、片や、1万円出せばほとんどのお洋服が買えてしまうお値段と、ファッション性に全振りした膨大なコレクションが魅力のスペインの巨人・ZARA。一方は、ボトル1本2万円、という高価な価格帯と、シンプルな洗練とセレブ感、レイヤリングという贅沢な楽しみ方はやはりイギリス貴族のスノッブさなのか、というJO MALONE(というかいまはJO LOVES)。この二つがコラボするなんて、予想の斜め上じゃないですか!基本的には私はお洋服は安くておしゃれなもの探すのが楽しみ、香水とアクセサリーだけにはお金を惜しまない、のがファッションに対するスタンスなのですが・・この香水、40MLで2900円。ちなみに、JO MALONEは30MLで8800円。軽く三倍!!!そんなのあり?もちろん、世の中でも大いに話題となり、発売当初はしばらく手に入らない状態が続いておりました。私も発売当日にネットショップでスタンバイしてたけど、なにしろオンラインで初めての香水を買うというチャレンジが難しくて悩んでいる間に次々と完売・・なんとか1種類だけ手に入れたのを覚えています。その時のレビューはこちら。https://ameblo.jp/vitabeata/entry-12600363305.htmlVETIVER PAMPLEMOUSSEを「巴御前に似合いそうなかおり」とか言ってます(笑)その後、現在5種類を所有し、しばらく使ってみたので、日常使いの感想を書き留めていきたいと思ってます。所有しているのは、VETIVER PAMPLEMOUSSEFLEUR D'ORANGERTUBEROSE NOIREBONY WOODBOHEMIAN BLUEBELLの五つ。なんか・・長くなりそうなので・・ちょっと記事、わけようかな。次回はまず、FLEUR D'ORANGRから!

  • 02Aug
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      お返事の時間【ベニカの文芸サロン その16】

      祝・毎日連載100回達成!!というわけで謎の達成感と、コロナ全然収束してないじゃん!という無力感とともに本日を迎えておりますが・・ええとわたし、この騒動で仕事でもプライベートでも大打撃を受けている自信があります!収入激減だし!この先の見通しも真っ暗だし!!普通に、第二の故郷っていうか年に数回以上行くのが当たり前だったイタリアにいつ行けるのかわからない、というのだって精神的ダメージがでかい。皆様にはぜひ、そんな私の苦境と、それでも何となく楽しそうに過ごそうと努力しているところを汲んでいただいて、日々の慰めにしていただければ、と・・。むかし、「生き物になろう展」みたいなのでダンゴムシになった時に学んだことがあるんです。人生には、自分の力ではどうにもできない逆境や敵が現れるときがある、と。そしてそういうときには逆らったり無謀に戦おうとしたりせずに、とにかく固く身を守って、どうしようもないことはどうしようもないと諦めて、過ぎ去るのを待つのが一番だ、と。もちろん、できる限りの努力はしますが、どうしようもないことについてはあまり思い悩まずやっていこうと思ってます。皆様、頑張りましょう!お返事の時間については、コメントなど頂けたら毎週日曜日にお返事していくスタイルは続けていきますのでみなさま!どしどし(?)お寄せくださいませ~!さて今週はこの方から!(私の、「浮気するならせめて、私より格上の女として欲しい」という感慨に対して)木月さん「いや、これはどうでしょう?頭中将の正妻とか、六条御息所クラスだと、「夫が自分より格上の女と浮気する事」はもう個人の問題では無く、一族巻き込んだ脅威になってしまいそうです。自分よりちょっと格下の女なら、まだ良かったのでしょうか?(いや、駄目そう…)」じつはコメント欄にもこっそりお返事したんですが、この「浮気は私より格上の女として欲しい」というのは私の個人的な思いのたけがこもってしまって・・(笑)確かに、特Aクラスの身分の女性たちは、それ以上格上が来られるとちょっと色々政治的にアレになっちゃうかもしれないですよね、子供とかできちゃうと、さらに。この光源氏のBクラス女子ブームは、作者である紫式部自身が「Bクラスの女」であるというところから、なかなかいろいろ意味深だと思ってるんですよー。紫式部に一番近いのって、たぶん空蝉じゃないかな、って私は思っていて、そこはかとなく自己投影ゆえの自虐もあるんだけど、やっぱり愛があるな、とも感じていて。そして逆に夕顔については、愛が感じられないなって思ってるんです。夕顔こそ、いろんな意味で、「異性に好かれて同性に嫌われる女」だったんだろうな~、と思っていて、だからこそJasminお姉さま「娘から聞いたのですが、学生時代に「源氏物語のなかでどの姫君が好きか?」と男子学生に聞いたところ、「夕顔」という方が多かったそうです。頼りなげではかなげに死んでしまうところが良いのだとか。それとも、やはり「ほどほどの女性」が良いということなのかしら・・・・・・」ってことになるんだろうな、と。頼りなげではかなげに死んでしまうというより、「男の言いなりになって流されゆく、ほどほど、かつ都合のいい女」ってことなんじゃないかと思ってるんですけど。で、男性に最も人気がない女君は絶対に六条御息所ですよね。「女として完璧だけど気位が高く嫉妬深い女」が、男性からは多分一番嫌われてる。でも女として、御息所の気持ちって、わかりますよね・・?わかっちゃいますよね・・??「ちょっと馬鹿なふりができる女が一番モテるんだ」とか言われるとイラっとくる気持ち・・「おいしいレストランを知ってる女よりも、おいしいレストランに連れて行ったら喜んでくれる女のほうがモテる」というのにも通ずるものがあるっていうか・・(私今、地雷ふんでるかな・・)男女間におけるニーズの食い違いというか、現代にもものすごく通じるこのパラドクス。源氏物語ってやっぱりすごいですよね・・木月さん:生霊とばす六条の御息所を疎んじていた光源氏ですが、後年、柏木をにらんだだけで殺害する(しかも実体なのに…笑)フォースの強さに、人の事言えないじゃん…もうこの頃は光源氏では無く、闇源氏だ、と思う今日この頃です闇源氏(笑)うまい!紫式部は途中から確実に、源氏をDISりにかかってますよね。ほめ殺しというか・・遠まわし(になってないような気もするけど)に、男性に対する不満やDISを源氏に向けて発散しているというか。男性優位社会で生きるキャリア女性の思いが詰まっていて、大人になってから読むとすごい共感できる・・!玉鬘や秋好中宮が「おっさんが言い寄ってきてキモ!!」ってなるあたりとかすごい気持ちいいっていうか。はやくその辺まで連載、書き進めたいなー。うまいことをおっしゃっている、といえばこちら。M先輩「確かにかなりの不祥事。秘密の恋の最中に突然相手が死んでしまうって、ダウントンアビーにも出てきたし、比較するには低レベルですが押尾学事件なんかを思い浮かべてしまいます。。。この緊急事態をどうやって処理したのか、その広報戦略が気になります」まさかの押尾事件。たしかに!!とひざを打ちました。比較するには低レベル・・ってほどでもないような・・?まあ犯罪行為とまではいかないのでちょっと違うのか・・いや、でも、人一人の死体を故意に秘密裏に処理するのって、人間の倫理に照らせば十分犯罪行為ですよね! まして、残された子供もいるというのに、母親の死体を適当に処理してなかったことにするとか!まあこの当時の有力平安貴族にとっては、不祥事がバレることにのみ「罪と罰」が発生するので、惟光のやったことは全くもって正解なのですが、普通に考えたらひどいです。そしてそんな汚れ仕事をさらりとこなすブラック平安貴族、惟光に関してはこの方からひと言。Fお兄様「コレミツはかなりいいですね。欲しいですね、この手合。目配り気配り、色々と顔も利きそうだし」いやほんと、欲しいですよね、この手合(真似してみる)。倫理とかはともかく、利害の一致してる子分というのは本当に重宝!! そしてご安心を、惟光はこのあときっちり出世しますからね!仕事ができる男がちゃんと評価される、というのは良いことです。現実世界でもそうであってほしい。男性陣のご感想は、女目線に終始しがちな私と違ってすごく新鮮で面白いです。男性目線の源氏物語は「橋本源氏」しか知らなかったので、日々新たな発見をさせていただいておりました!源氏物語がたりはやっぱり超おもしろい!!これからもどうぞよろしくお付き合いくださいませ。

  • 31Jul
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      祝!!連載100回突破!!!【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その100】

      なんと皆様!!!今回で、この毎日連載企画、100回目!!!目標の100回目です!!!一日も休まずに完走した~!!!!というのはそもそもこれ、緊急事態宣言で外出自粛になって、おまけに外国から人が来たり私が外国行ったりできなくなったものだからお仕事激減・・急にできた時間を使って、少しでも世間の皆様に楽しんでいただけるものをご提供できないか?という理由で始めたものでした。今さかのぼってみたら、4月3日から、ほぼ丸4か月!もともとは、ルネサンスのころのイタリアで、ペストの流行のために逃げてきた男女10人が100個の小話を語りながら暇をつぶして楽しむ、という文学界の巨人ボッカチオの「デカメロン」をモデルに始めたこともあり、そして連載の途中で小野小町と深草少将の百夜通いを思い出しちゃったこともあり、なんとか100回までは毎日やりたいな、と思ってたんです。そしてそれが今日!!!達成!私凄い!!!デカメロンの語らいbyウォーターハウス。もはや、当サロンメンバーの皆様にしか見えない・・古事記に始まりギリシア神話、聖書周辺のお話で美女が首を切ったりいろいろ切られたり、処女神たちが荒ぶったり少年愛が全盛を極めたり、アーサー王やシェイクスピアが入り乱れたかと思ったら中国が美女のせいで滅びまくったり、いろいろありましたね~そしてまさかの、モテ男・オデュッセウスつながりからの源氏物語。最後にまとめて語ろうと思ってとっておいたら、なんと、連載100回まで来たのに全然語り切れてない。あと50回くらい必要、というこの事態。何はともあれここまで読んでくださった皆様には、心から感謝です、ありがとうございます!とはいえ、まさかここで放り出せないので、連載自体はこれからも続けます!が、毎日連載、というのはちょっとなしにする・・目標は週に2-3回くらいで、もうちょっと落ち着いて続けていきたいと思っております。源氏物語編に関しては、前回まで(正確には夕顔が死んじゃったところ)で、一応私の中での「第一部」というか「準備運動」は完結していて、物語はここから「紫の上」という絶対的ヒロインを中心として展開する、いわゆる「本編」ともいえる「第二部」に突入しますので・・何とか書き続けていきたいと思います。ぜひこれからも、ご贔屓いただけたら!※ただちょっと、このプラットフォーム(アメブロ)で書いていることに疑問が出てきたのは事実です。右も左も、あまりにもテイストが違う方々のブログの中でこれを書いていることが果たして正解なのか・・ただ、フォローしてくださっている方もいるので簡単にお引越しするわけにもいかず、でもせっかく書くなら場違いにならないところで書くほうがいいに決まっているので、現在お引越し先なども含めて検討しています。少しお時間をいただいて、体制を整えてから再スタートしたいと思っていますので、どうか私のことお忘れにならないで・・もちろん、お引っ越しの際にはこちらで告知しますし、なんなら懐かしのコルティジャーナのメルマガ経由でお知らせも致します!!まあ・・わたしの百夜通いならぬ百日語りが完遂されたというのに、そもそもの願掛けでもあったコロナの終焉は程遠く、先の見えない世界ではありますが。改めて、物語の力、人間の文化的遺産や想像力、いわゆる「人文的教養」というものが何よりの娯楽であるということを実感できたこの4か月。こんなことでコロナを防ぐこともできないし、ワクチンを作ることもできないし、経済を回すこともできないし、現世利益にはつながらないかもしれないけれど、それでも人間の生きている意味の一つであり、人間が人間たる所以だなー、としみじみ思っています。だって私たちは誰もが必ず死ぬ。コロナで死ななかったとしても、必ず、死ぬ。でも人間が語り続ける限り、「人間の物語」は続いていくし、続いていくなら、美しくて楽しいものを続かせたい。歴史や文学、芸術、神話を楽しみ、そしてその楽しみに何かを乗せて、より楽しく美しいものとしてのちの世につなげていく、って、人が生きていく意味として十分ありなんじゃないかな、と。というわけで貴重な語りの場として、毎週日曜日のお返事の時間は引き続き開催します。更新が毎日じゃなくてもコメントは毎日チェックさせていただきますので、遠慮なく書き込んでください!そして語りましょう、人間の美しくも愉快な遺産について。これからもご一緒に楽しんでまいりましょー!!

  • 30Jul
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      ダンジョン「あさがお」の攻略に失敗した!【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その99】

      われらが勇者・光源氏が「太政大臣の地位」と「理想の女性」というゴールに向けて冒険を繰り広げるRPG 源氏物語。一応シリーズものなので、興味のある方は上記リンクをたどって最初からご覧ください。さて、Bクラスなのに特Aクラスの男性をメロメロにする魔性の女・夕顔は、特Aクラスなのに恋愛下手な六条御息所に殺されてしまったわけですが、源氏物語には実は、夕顔のほかに、朝顔という名の姫君も出てきます。物語に登場する時期も同じくらいなので、作者の紫式部は「ゆうがお」と「あさがお」を対比して登場させていることは間違いないかと思われます。ダンジョン「ゆうがお」は、簡単に攻略できそうに見えてまさかのバッドエンドに終わりましたが、ダンジョン「あさがお」の攻略はどうなったかというと・・朝顔の姫君は、光源氏の父親である帝の弟、式部卿宮の娘。光源氏にとっては父方の従姉妹にあたります。そして当時は従姉妹というのは余裕で恋愛対象。むしろ、身分のつり合いも取れてちょうどいい。宮家の姫らしく高雅で落ち着いた従姉妹(多分年上)は、若き日の勇者・光源氏にとってもちろん「攻略対象ダンジョン」の一つでした。時系列的には夕顔の一件よりちょっと前、まだBクラスの女の魅力に目覚めていないころ。だから、特Aクラス狙い撃ちだったころですね~朝顔の姫君もスーパー特Aではないものの準特Aクラス。しかしこれが、落ちない!!夕顔と光源氏の出会いは、どう見ても身分が高そうな男である光源氏を下町で見かけた夕顔が逆ナンパして誘い込む、という、若干危険な香り漂うものでしたが、それと対比される朝顔とのやりとりは清廉潔白。正確には、ほんとに一度も何もなかったのかどうかについては文中に描かれていないのでわかりませんが・・「ゆうがお」「あさがお」の対比で出してきている以上、私としては何もなかったとして話を進めたいと思います。そして、結論から言うと、光源氏はあしかけ20年ちかく、彼女を口説き続けています。ちょいちょい、手紙のやり取りとかが出てきたり、実際に会いに行ったりしている。けど、朝顔は決して、求愛に応じることはありませんでした。光源氏はダンジョン「あさがお」の攻略にしっぱいした!!物語の途中、朝顔は、「斎院」という、未婚の皇族の姫にとっては花形(?)の役職についています。神に仕える「斎宮」「斎院」は、最も偉い巫女みたいなもので、男女のこととかダメ、絶対!清く正しく美しい天皇家の姫たちだけが務められる役職。なのに、勇者はこの「神様のダンジョン」にも懲りずに攻撃を仕掛け、そして朝顔がこのお役目を得た後にも引き続き、口説きます。斎院やっていたくらいだから、(若いころの光源氏と過ちを犯していない限り)おそらく清い乙女のままで一生を終えたと思われる朝顔の姫君は、光源氏に「落ちなかった姫君」「攻略できなかったダンジョン」として、源氏物語の中でも異彩を放っています。そして光源氏から終生、出会ったころと同じテンションで求められ続けた稀有な女君。ま~、示唆に富んでる、っていうか、そのまんまですよね。ちょっとRPG離れちゃってアレなんですけど、源氏物語には、ありとあらゆる男と女の不幸なすれ違いが描かれているとは思うんですが、一般論として、男というのは追いかけて「相手を征服したい」生き物。女というのは追いかけられて「相手に征服されたい」生き物。というところまでは、男女の欲求はかみ合ってるんですよね。さすが神様、うまく作ってる!!ってくらい。ところが、「征服した(された)あとの人生」というのがあるから、なかなかうまくいかない。一度征服してしまった獲物をもう一度追いかけてもしょうがないわけで、男はまあ、別の獲物を征服しに行く。そして征服されてしまった女が余る。まあ・・普通のことなんですけど・・源氏物語においてはたいていの女がそれで病む。そして「征服の過程」なんてせいぜい数年、その後の人生は十年単位、ってことを考えると、男女の欲求がかみ合って無さ過ぎる!!神様、何考えてこんなセッティングにしたの?! って話になる。そこで現れるのが「征服させない女」朝顔。征服されないんだから延々と追いかけてもらえる。けれど朝顔にだって、「征服されたらおしまい」ってことはちゃんとわかってる。光源氏のこと嫌いなわけじゃないし、むしろ好きだったりするし、求愛されてうれしいけど、でも征服されたらおしまいだし、振り向けは死屍累々のほかの女性たち見たくなるのは絶対嫌だから、征服させない。つまるところこれが唯一の女の勝ち筋なのか。朝顔は、光源氏を倒したのか・・?!空蝉の時にも引用したアポロンとダフネの物語、同じテーマですが、こっちのダフネは朝顔っぽい。byロベール・ルフェーブル愛と官能に翻弄されて身分を落とし、最期は呪い殺される「夕顔」と、愛と官能を拒むことで高貴な身分と平穏な一生を送った「朝顔」。どちらが女の幸せなのか、っていうテーマに絞っただけでも現代小説になりそうなことを1000年前の小説家がわき役二人に語らせてるところに源氏物語のすごみを感じる今日この頃です。わたしは・・どっちもやだ・・現時点での勇者・光源氏のステータスカリスマ臣下レベル 28 (今回は特に成長なし)装備:呪われた光の剣(葵上) 獲得アビリティ:「光り輝く美しさ」「帝の寵愛」「左大臣家の後ろ盾」←惟光のおかげで事なきを得た背負う呪い:「光り輝く禁断の不倫」「地雷女の嫉妬」頼れる仲間:従者コレミツ

  • 29Jul
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      惟光はニフラムを唱えた!死体は光の中へと!【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その98】

      われらが勇者・光源氏が「太政大臣の地位」と「理想の女性」というゴールに向けて冒険を繰り広げるRPG 源氏物語。一応シリーズものなので、興味のある方は上記リンクをたどって最初からご覧ください。さて、前回ご紹介しました二人の男性、光源氏の義兄で唯一の男友達にしてちょっと格下のライバル、頭中将(とうのちゅうじょう)と、光源氏の一の子分で汚れ仕事もこなすできる男、惟光(これみつ)。この二人は、勇者・光源氏の大きな躓きを作った女性・夕顔の事件に大きくかかわってきます。貧しい下町の女、けれど超絶セレブ&エリートな光源氏を虜にした夕顔は、実は、もともと頭中将の愛人だったのです!!前の記事でも書いた通り、光源氏は断トツ抜群の当代一の貴公子。彼に少しでも近づける男は、頭中将を置いてほかにいません。(それでもその差は歴然ですが・・)ということはこの夕顔という下町の女性は、この時代の最高のイケメン二人を両方とも虜にしたということに・・。ただならぬ女です、夕顔。そもそも光源氏が「中くらいの程度の女」をターゲットに絞ったのも、ある晩、残業中に、頭中将から頭中将「女ってやっぱり高すぎず低すぎず中くらいがいいんだよな・・面倒なことを言い出さず男を立ててくれて、癒されるわ~。うちの妻みたいな特Aクラスの女って気位が高くて疲れるんだよなあ。・・実は俺にもそういう女、いたんだけど、いきなり消えたんだよなあ・・ほかに男でもできたのかなあ・・いやヒカルちゃんの妻も、我が妹ながら、特Aクラスじゃん。疲れるのわかるよ・・けどもうちょっと大事にしてやってくれると兄としてはうれしいけどなー」(私の妄想込みの意訳)みたいなまあまあゲスな男の言い分を聞いたから、なんですけど。そしてこの「いきなり消えた、昔の癒される女」こそが夕顔だったわけです。そしてそして、いわゆる特Aクラスの女である頭中将の正妻にいじめられて、身を隠さなければならなくなり、結果、下町のボロ家に住むことになった、と。当代最高のイケメンを二人、メロメロにさせ、そしてそれぞれの「特Aクラスの女」からの嫉妬により迫害される夕顔。かわいそうと思うか、魔性と思うかで、いろいろ分かれそうですね(笑)いやーわたしは、別に特Aクラスの女というわけではないのでアレなんですけど、でも頭中将の正妻とか、六条御息所の気持ちも、わかりますよ。浮気するならせめて、私より格上の女として欲しい。格下の女に対して「癒されるから」とか「馬鹿でかわいいから」とか「頼りなさそうで放っておけないから」とかいう理由で浮気に走られるのはなかなか辛いと思う。絢爛豪華ではない、頼りなくも儚い美女は、確かに魅力があるけれど・・死と乙女byエゴン・シーレただ、まあ男たちが「中くらい(Bクラス)の女」にはまるのもそれなりの理由があってー、というのは、この時代、恋も結婚も政争の道具。特Aクラスの姫君や貴婦人は、エリート貴族の男子たちにとって「口説かなくてはならない相手」。だれと結婚するか、はもちろんですが、誰と恋愛関係にあるか、まで含めて、男同士の政治マウンティングに直結するバトルフィールド。もちろん、そこには通常の恋愛沙汰とは違うやりがいもあるとは思いますが、人間、「やらなければならないこと」と「やらなくてもいいこと」だったら、たいてい「やらなくてもいいこと」をやりたくなるんですよね。Bクラスの身分の低い女たちとの恋愛は、エリート貴族たちにとって、「やらなくてもいいこと」。だからこそ燃えるし、萌えるし、はまる・・そして「口説かなくてはならない」という理由で口説かれ、傅かれ、表面上は蝶よ花よと扱われている特Aクラスの姫君たちには、これはどうしようもできない構造上の欠陥。身分というのは、自分の力では高くなれないのはもちろん、低くもなれない。というわけでBクラスの癒し系美女、あるいは低い身分なのにエリートたちを骨抜きにする魔性の女、どちらとも解釈することのできる夕顔は、特Aクラスの六条御息所に呪い殺されるわけです。そして、特Aクラスの光源氏は、身分の高い人には許されないような恥ずかしい破廉恥行為の末、一緒にいたBクラスの女が死んでしまうという不祥事を起こし、これがバレたら大炎上間違いなし、失脚すらも考えられるという危うい立場に置かれるわけです。荒れ果てたお屋敷でお供のものたちもほとんどいない中、死んだばかりの女の死体を抱えて、どうする光源氏。既婚のエリートサラリーマンの皆様、出張のたびに関係を持っていた現地の水商売のお姉さんと場末のラブホテルで一夜を明かしていたら、相手が死んじゃったときの絶望を想像してください。しかもこの時光源氏、17歳。大人の知恵もなければ経験もない。(いや知恵と経験があっても絶体絶命だけどな!)まずどうする、死体の処理!!!そこで活躍するのが、光源氏の頼れる従者(乳兄弟)・惟光。惟光だってまだまだ若い青年のはずですが、この親分の危機にさっそうと駆けつけると、惟光「これはヤバい、バレたら絶対やばいやつ! 殿はとにかく何もかもなげうってお家に帰って、お布団をかぶって寝ていてください。こっちは俺がどうにかします。どうにかなるはず!とにかく殿だけは逃げ切って!(殿が失脚したら俺もおしまいなんだから)」と言っててきぱきと死体をむしろに包んで運び出し始めます。光源氏は暢気に(?)、「寺まで付き添いたい」とか「愛しい女がむしろに巻かれているなんて・・」とか嘆きつつ、とにかく家まで戻って引きこもり、お布団をかぶって寝るわけですが、いや惟光は使えるなー。結論としては知り合いのお寺に預けてきたらしく、お金には困っていないのでそこはどうにもなったとは思いますが、それにしても人一人の死体を秘密裏に処理するという汚れ仕事。しかもこれを見事にやり遂げてくれたおかげで、光源氏は危機を脱します。勇者・光源氏は、従者による現実処理能力のおかげで、何とかこの場を逃げ切るのです。惟光は、ニフラムの呪文を唱えた! 夕顔の死体は光の中に消え去った!ということで、いったんは夕顔の死も、そして六条御息所の呪いのパワーも不問となったこのイベント。身分制度とは恐ろしいもので、そしてあるいは、この時代の人命というのは軽いもので、夕顔の死は、本人の周りでやや波紋を立てた以外はまるで何事もなかったかのように隠蔽されてしまいます。そうこれは平安貴族社会という特殊な磁場。光源氏の罪と罰があるとすれば、それは「妙な場所に愛人を引きずり込んで事故死させたこと」ではなく、「みっともないことをしたことが貴族社会にバレること」。身分の低いものの命より、身分の高いものの体面のほうがずっとずっと大切な世界。だから、惟光の活躍で、罪も罰も消え去った。少なくとも、今は。けれどこの事件はいろんな事件の伏線となって、勇者・光源氏の冒険を広げていくことになるのです・・現時点での勇者・光源氏のステータスカリスマ臣下レベル 28←レベルダウンしなくてよかった装備:呪われた光の剣(葵上) 獲得アビリティ:「光り輝く美しさ」「帝の寵愛」「左大臣家の後ろ盾」←惟光のおかげで事なきを得た背負う呪い:「光り輝く禁断の不倫」「地雷女の嫉妬」頼れる仲間:従者コレミツ←NEW

  • 28Jul
    • 源氏物語のサマルトリアの王子【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その97】

      われらが勇者・光源氏が「太政大臣の地位」と「理想の女性」というゴールに向けて冒険を繰り広げるRPG 源氏物語。一応シリーズものなので、興味のある方は上記リンクをたどって最初からご覧ください。さあ!盛り上がってまいりました勇者・光源氏の大冒険。まだまだ全然序盤ですが、いわゆるオフィシャルな敵ボスである「弘徽殿女御」に加えて、プライベートな敵ボス「六条御息所」が出現。二人とも、光源氏より年上で、いわゆる「格上」の女性。順調に女殺地獄を行くわれらが光源氏。ところで源氏物語にも一応、ほかの男子の登場人物もいます。いまのところ、光源氏の父親であるところの帝、くらいしか出てきていませんが、この時点でもう二人、まあまあ重要な男子が登場しておりますので、ご紹介しておきましょう。一人目は、光源氏をローレシアの王子とするなら、サマルトリアの王子的立ち位置(?)左大臣家の跡取り息子、通称、頭中将(とうのちゅうじょう)。いや、まあローレシアの王子とサマルトリアの王子というのはドラクエ2の主人公たちで、関係は確か、いとこ同士。もう一人のいとこ、ムーンブルク王女を加えて3人チームで世界を救う勇者たちで、実力はだいたい同等・・なのかな・・でも作中の扱いというか、人々の認識として、ヒーローはローレシアの王子、サマルトリアの王子はその補佐役、って感じですよね? 違ってたらすみません・・。こちらの二人は、義兄弟同士。左大臣家の跡取り息子ということは、光源氏の正妻であるところの葵上の兄君です。(そして母親が帝の妹なので、この人たち、いとこでもあるんですけど・・まあそれをいうと登場人物の多くが近しい親戚なので・・)そして、もちろん、超エリートセレブ。妹である葵上が美貌の姫君であることからもわかる通り、外見も美しく才能にあふれ、光源氏よりも年上。通常であれば「当代一の貴公子」というのは、左大臣の息子である彼のものだったでしょう。ところがこの頭中将、同世代に光源氏がいたのが不幸だった。美しさも賢さも華やかさも、ことごとく年下の義弟である光源氏に及ばず、なにかというと引き立て役扱いに回されてしまいます。でもそれでも!光源氏と「並び称される」ことができるのは、後にも先にもこの頭中将だけ。そして光源氏にとっては唯一の「男友達」もこの人です。ちなみに頭中将という呼び名はお仕事上の肩書なので、(イメージとしては営業次長くらい?若手出世頭のポジションという感じ?)出世とともにもちろん変わっていくのですが、何しろ本名が分からないので、便宜的に「固有名詞として頭中将」、と呼ばれるのが一般的です。この時代の身分の高い人たちはみんな名前を呼ばれないからわかんないのよ!そしてもう一人の重要な男性、こちらはちゃんと名前がある、惟光(これみつ)。名前があるのは、比較的身分が低いからという理由だと思われますが、その正体は光源氏の乳兄弟(母親が源氏の乳母)にして、一の子分。光源氏がなにかをやろうとしたり、やらかしたり、いろんなところで登場し、サポートしています。身分が低いとは言ってももちろん普通の人からしたら雲の上の人なんですけどね・・最終的にはきっちり参議(超えらい)になってるしね・・けれどそれも、光源氏のために献身的に数々の汚れ仕事を引き受けてきたから、とも言える。昔の出世競争っていまもむかしもあんまり変わらないのかも・・。さて、源氏物語に登場するこの時点で数少ない重要な男性であるこの二人。二人とも、前回の記事で殺されてしまった夕顔に深く関連しています。サイキック地雷貴婦人である六条御息所に遠隔で呪い殺されてしまった夕顔と、彼らの関係とは・・続きます。現時点での勇者・光源氏のステータスカリスマ臣下レベル 28装備:呪われた光の剣(葵上) 獲得アビリティ:「光り輝く美しさ」「帝の寵愛」「左大臣家の後ろ盾」←消滅の危機背負う呪い:「光り輝く禁断の不倫」「地雷貴婦人の嫉妬」←NEW現時点での敵(プライベート)・六条御息所のステータス絶世の貴婦人レベル 42(当代一の美貌と教養をたたえられる貴婦人)装備:全東宮の妃の肩書獲得アビリティ:「遠隔で他人を呪い殺すサイキック能力」背負う呪い:「貴婦人のプライド」「年上女の憂鬱」「捨てられた女の怨念」

  • 27Jul
    • 新たなる敵ボスは「サイキック地雷女」【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その96】の画像

      新たなる敵ボスは「サイキック地雷女」【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その96】

      われらが勇者・光源氏が「太政大臣の地位」と「理想の女性」というゴールに向けて冒険を繰り広げるRPG 源氏物語。一応シリーズものなので、興味のある方は上記リンクをたどって最初からご覧ください。現在発生中のイベント:「荒れ果てた館でのオカルト殺人事件」下町で見つけた不思議な女・夕顔との関係にドはまりした光源氏は、非日常をさらに非日常として楽しむべく、長いこと人が使っていなかった屋敷でお忍びデート。勇者・光源氏にとってはちょっとハードなグランピングというか、ワイルドな愛と官能の一日というか、とにかくちょっとしたアバンチュールだったことでしょう。実際、最初は怖がっていた夕顔も十分楽しんでいる様子。二人は誰にはばかることなく、情熱的な逢瀬を満喫したわけですが。結論から言うと、その夜、夕顔は死にます。幽霊となって表れたときの夕顔。お化けになっても儚く、頼りない風情のまま。(原作にはないシーン)源氏夕顔巻 by月岡芳年光源氏の夢に、美しく身分の高い女性が現れ、謎の女 「この私を泣かせておいて、こんなあばずれとアバンチュールなんてありえない!」(意訳)とか言って夕顔に襲い掛かります。すると、隣で寝ていた夕顔が苦しみだし、ただならぬ気配に光源氏も、夕顔にただ一人付き添っていた女房(側仕え)の右近もただただ右往左往する中、ものすごくあっさりと、夕顔は息を引き取ってしまいます。想像してみてください。17やそこらのセレブの若者が調子に乗って女連れで心霊スポットでのワンナイトパーティーをやらかしてみたらまんまと心霊現象で連れの女が死んでしまった、という状況を。勇者・光源氏の最強のアビリティは「光り輝く美しさ」「帝の寵愛」「左大臣家(正妻の父)の後ろ盾」。どれも、不祥事にはもっぱら弱い。平安貴族社会は、SNS全盛の現代にも通じるくらい、うわさの拡散も第三者からの批判も、誹謗中傷もものすごく激しい。現代と違って男の(時に女の)浮気も不倫も、そこまで非難はされませんが、そこには一定のルールが存在します。光源氏は、臣下に降ろされたとはいえ帝の皇子。妻は、現在位置版の権力者である左大臣家の姫。そんな光源氏が、どこの誰とも知れない貧しい女と心霊スポットで密会し、まして、その女を死なせるような事件を起こすなんて・・これぞ、炎上案件。すごい雑に言うと、超人気若手俳優がこっそり不倫していたファンの女の子と野外セックスの最中にその女の子が事故死くらいの感じ。これはやばい。自慢のアビリティ全滅の危機。愛する女性を失った悲しみは悲しみとして、光源氏としては自分の名声、妻やその父、そして実の父である帝からの叱責や、社会からの批判を思って生きた心地もしなかったことでしょう。そして目先のこととして、死体の処理という大仕事も待っている。という、勇者・光源氏の大ピンチシナリオのせいですっかり忘れてしまいそうになりますが、これは、「悪霊による殺人事件」。高貴な身分で、光源氏のつれない仕打ちに恨みを抱いていて、そしてこんな身分の低い女を愛している光源氏に嫉妬しすぎて殺しちゃうくらいの力を持った女性。はっきりとは書かれていないけど、該当人物、物語に描かれている限りでは一人しかいないですよね・・数回前の記事ですっかりメンタルをやられてしまった高貴すぎる貴婦人・六条御息所。光源氏の前に、スーパーサイキック殺人ができるアビリティを持った敵ボスが出現したといっていいでしょう。光源氏はのろわれてしまった!光源氏の呪いステータスに「地雷女の嫉妬」が追加された。オフィシャルには、帝の正妻であり、現東宮の母親である弘徽殿女御という敵が立ちはだかっている中、プライベート方面に、遠隔殺人能力を身に着けた地雷女・六条御息所という敵が出現。そして危機にさらされるチート・アビリティの数々。どうなる、勇者・光源氏!!現時点での勇者・光源氏のステータスカリスマ臣下レベル 28装備:呪われた光の剣(葵上) 獲得アビリティ:「光り輝く美しさ」「帝の寵愛」「左大臣家の後ろ盾」←消滅の危機背負う呪い:「光り輝く禁断の不倫」「地雷女の嫉妬」←NEW現時点での敵(プライベート)・六条御息所のステータス絶世の貴婦人レベル 42(当代一の美貌と教養をたたえられる貴婦人)装備:全東宮の妃の肩書獲得アビリティ:「遠隔で他人を呪い殺すサイキック能力」背負う呪い:「貴婦人のプライド」「年上女の憂鬱」「捨てられた女の怨念」

  • 26Jul
    • お返事の時間【ベニカの文芸サロン その15】

      毎日連載100回を目標にここまでやってまいりましたが、達成目前!お返事の時間もなんと、15回目を迎えることとなりました。まあどうやってもRPG源氏物語シリーズが100回まででは終わらなさそうなので、今後どうなるかは未定ですが!まずはいってまいりましょうお返事の時間!!>モテる人問題オデュッセウスや光源氏など、モテる男に共通する要素は何かを分析してくれるのはmafちゃん。mafちゃん「やはり生来のセンシティブさとある種の傲慢さが必要なのかな、と思います。オデュッセウスや光源氏はまさになんですが、心に王冠というか、与える側であるという意識というか。そして友達にはなりたいが絶対恋人にはしたくない(笑)」あ~すごいわかる~。モテるひとって、モテたいと思っているわけじゃなくて、もともと「自分はモテる」っていう前提のもと、そして「自分からの好意が相手にとって嬉しいに違いない」という確信のもと、好意を配ってあげてる、だからこそモテる、の循環作用があるよね。根本からの意識が「僕はみんなのもの」っていうところあると思う。アイドル的自覚というか・・だから浮気というか、多方面に愛情を向けることに対して罪悪感がないし、だからこそ、独占したいと思ったら負け、って感じ。からの>小野小町問題小野小町もモテモテな割に誰のものにもならなかった(ということになっている)ことで有名ですが、mafちゃん「各種伝説を聞いたら、扇か袖の影で「うふふ」って舌を出してそうな気配ありますよね。好きに生きたのよ、ごめんあそばせ。って感じがします」上記のモテる人の系列に小野小町もいるような気がする・・各種、落ちぶれた伝説も、「こういうお話のほうがみんな楽しいだろうからそれでOK」というか、「モテない人たちはこのあたりの話で我慢しておいでなさい」と言いつつ勝ち逃げした感ある!与えられる側の人々に愛情と物語を与えてあげるのが、心に王冠を持つ者のノーブレス・オブリージュだ!的な。>フィリッポ・リッピ問題木月さん「フィリッポ・リッピの聖母マリア…確かに禁断の関係と言うと、この絵のいきさつでも言えますね。ルネサンスの芸術家たち…綺羅星のような面々のエピソードは、そのまんま問題児たちの奇行録とも言えるかも?」禁断の関係って燃えるんでしょうね・・いや、普通にわかりますよね、理解できる。禁じられた果実こそ美味なもの。わたしはこのリッピの聖母マリアがウフィッツィの絵の中で一番好きなのですが、やっぱり芸術家ってこれくらいいっちゃってないと傑作って描けないんだろうなあ・・としみじみします。問題児だからこそ芸術的に優れている、というのは、まあ、神の配剤っていう気もしますよね。意味は違うけど「天は二物を与えず」というか、「凸があれば凹もある」っていうか・・>源氏物語、登場人物を語ろう問題Fお兄様「光ちゃんねぇ。何かがいつもカンに触るというか(笑)そして毎回号を読むたびに思い出す男のやってることと被るんですよね」このあたりまでなら掲載オッケーでしょうか。思い出すお知り合いがいらっしゃるんですね。それはかなりのゲス男なのか、心に王冠を持ったモテ男なのか!光ちゃん(って呼び方!!)はなにが一番すごいって、お金持ちなんですよね。女の子に人気があるのは美貌とか能力のおかげなんだけど、トラブルがあってもたいていのことを金と身分で解決しちゃうっていう、おぼっちゃまくんもびっくりの財力と権力。私この、とにかくかかわった相手に経済的な援助を惜しまない、というおぼっちゃまくんっぷりが結構好きなのですが・・お知り合いの男性は大富豪なのかしら・・ともあれご安心ください、光源氏無双は最後までは続きません! 光り輝かない人たちの復讐が始まる後半をお楽しみに(ネタバレかな、これ)Hちゃん「私空蝉が好きです!」そうなの?Hちゃん空蝉好きなの?意外~。まあ賢く、「弁える」ということの大切さを教えてくれる貴重な女性だよね、空蝉。夕顔がある種の「弁えない」女性だから、この二人の結末の対比を見ると、紫式部も空蝉、好きだったんだろうな~っていうかたぶん紫式部自身を投影してたんだろうな~と思う。でもHちゃんが好き、っていうのは意外・・(二度いう)mafちゃん「にしてもゲームとしたら六条御息所は闇堕ちフラグがびしばし感じられますね…格云々と寂しいからって彼氏をチョイスしてハマってしまうのは危険」確かに設定からして漂う闇落ち懸念・・。モテる彼氏を恋人にすることは、女にとって確かに名誉ではあるけれど、その彼氏はモテるから価値があるのであって、モテる以上は嫉妬したら負け、という二律背反。あと諦めることを知らない女の不幸、というのも思うわー。人生、思い通りにならないことについては「あきらめる」っていうのが大事よね~。木月さん「夕顔ですが、一説には頭中将の元を去った後、娼婦のような事をしていた、という説もあるそうです。父を無くして、宮仕えルートも無し…子供と仕える者達を抱えた若い女性が出来る事って当時はそれしかないと思います。あわよくば、自分達の今後を託せる男を物色しつつ。自分がやらなくても、周りの女房達がセッティングしかねないこの時代。それなのに…男の側は都合良い部分だけ受け取って燃え上がるんだからまあ」仕える女房たちを女手一つで、ってなるとまあそうなっちゃうかもしれないですよねえ。そもそも出会いの時の歌の詠みかけ方とか、いわゆる逆ナンパですけど、客をとってるような感じがしないでもない。娼婦とは言わないまでも、愛人稼業はしてたんでしょうねえ、っていうかそうでないとほんと、生活できないですよね・・そしてそれは意外と、普通のことだったのかもしれないですね。夕顔がもしも殺されず、そのまま源氏との関係が続いていたらどうなってたんでしょうね・・頭中将との再会もあったかもしれないし、それはそれでドラマチック。女君たちのなかでいわゆる「床上手候補」って夕顔と、あと朧月夜くらいじゃないですか。(紫の上は、源氏の仕込み以上でも以下でもないだろうからなあ・・)だから源氏は結構一生大事にしたかな、って気もしてますが。いい意味でも悪い意味でも、光源氏くらいの男になると、女の都合の良い部分だけ切り取って消費することが可能ですもんね・・女のほうはいい迷惑、かもしれないし、夕顔とかだとそれでもいいのかな、って気はする。源氏物語は本当に語れば語るほどおもしろくなってくるするめのような小説で・・これからしばらくお付き合いくださいね!

  • 25Jul
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      Bクラス女子の星に訪れた鬱展開【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その95】

      われらが勇者・光源氏が「太政大臣の地位」と「理想の女性」というゴールに向けて冒険を繰り広げるRPG 源氏物語。一応シリーズものなので、興味のある方は上記リンクをたどって最初からご覧ください。順調に経験を積み、カリスマ臣下レベルを上げていく光源氏、17歳付近。現在のマイブームは「中くらいの女」という名のお手軽なダンジョンをできるだけたくさん攻略して、HPMPを温存しつつ経験値をあげること。人生は何事もピラミッド構造、今まで光源氏が相手にしてきた特A級の女性などというのはこの世に何人もいませんが、中くらいの女なら比較的たくさんいる。そして中くらいの女たちは、超絶セレブ&カリスマ&イケメンの光源氏を、精神的にも肉体的にも拒むすべがありません。すなわち、ロックオンされたら落とされたも同然。多くの女性は、そのロックオンを心待ちにしていたことでしょう。いまとは倫理観や恋愛観、結婚観も全然違う平安貴族社会。光源氏のような男性と「一夜の恋」を経験することは、女性たちにとっても夢。いや、今でも当てはまるのかなあ・・夢中になったアイドルと、一夜でもいいから共にしたい、という女性は結構多いと聞きますし・・。そして今も昔も、そんな「一夜」を夢見る女性たちはどこかで、「でももしかしたら、一夜ではなく、その先も・・あの人は私を本当に愛してくれるかも!」という夢を描く、のかもしれません。知らないけど。そしてそんな「中くらいの女」たちの星、それが夕顔。光源氏にとっては、普段はいかないような下町で偶然出会ったちょっと風変わりで色っぽい女。攻略すべきダンジョンというよりも、むしろトラップ?女のほうから誘われて、ついふらふらと上がり込み、関係を持ってしまった女です。(病気、怖くないのかな・・)夕顔は、下町に住む身分の低い女、というわりには美しく、当然、身分の高い女たちに比べてとってもカジュアル。難しいしきたりも細々した男女の決まり事なども気にすることなく、抱きたいときに気軽に抱けるいい女。お屋敷の奥にいるわけでもなく、下町のワンルームみたいなところに住んでいるので通っていくのには楽でいいですが、さすがに天下の光源氏がこんなところに通っているとは知られたくない。光源氏は身分を隠して、覆面までつけて、夕顔のもとに通いつめます。かと言って、本当に下賤の身分というわけではないらしく、和歌も詠めるし仕草なども愛らしく、そして忠実な女房たちにかしずかれている。まあ、ワケありです。これぞ、ミドルクラスガール・ドリーム?ほんの一夜の遊びになっても不思議ではないところを、夕顔は見事に、カリスマセレブの愛を勝ち得ることができたのです!!光源氏「なるほど、中くらいの女っていいもんだな~。めんどくさくないし、優しいし、床上手だし」というところでしょうか。当時のベッドでのお作法などは、さすがに私も想像するしかないわけですが、身分の高い姫君たちが床上手になれる可能性は限りなく低いと思われます。すくなくとも、六条や葵あたりは絶対床上手じゃない気がする(イメージの問題です)。藤壺や空蝉も、もし上手だったとしても、コトの成り行きからして、光源氏に対してベッドテクニックを披露する展開になっているとは全く考えられない。その他の女性たちとの情事についてはよくわかりませんが、状況証拠として、光源氏が夕顔に(性的な意味で)はまっていたのはまず、間違いないかな~と。自分から誘っちゃうくらいだから、そもそも経験豊富なんだろうし(後述しますが一児の母でもあるし)、まあ外の音が聞こえるような小さな家で、覆面をしての情事、というのに非日常の興奮を覚えた、というのもあるとは思いますが。とはいえ、いつも覆面をして、外の物音を気にしながら愛し合うのもめんどくさいな、と思ってしまった光源氏。身分を気にせず、周りを気にせず、自由に抱き合いたい!!というわけで、夕顔を誘って、もう長いことつかれていない古いお屋敷へと一泊旅行に出かけます。まあ、光源氏がやりたかったことってこういうことだと思うんですけどね。草上の昼食byエドアール・マネこれもまた、高貴な姫たちには絶対言い出せないアドベンチャー。身分の低い夕顔だからこそ、そんなところに連れ出して、はしたない行いにつきあわせることができるわけです。普段からおつきの人々に取り囲まれた豪奢なお屋敷で寝起きして、夕顔の家ですら非日常を感じていた光源氏にとっては、荒れ果てた古いお屋敷で愛する女と二人きり、というのはものすごくエキサイティングな大冒険だったことでしょう。(性的な意味でも)しかしこれは、勇者・光源氏の大冒険のなかでも類を見ないくらいのバッドルート。ここまでも割と多くのルート選択間違いを繰り返して、バッドルートへのフラグを立てまくっていた光源氏ですが、ここでついに、避けられない鬱イベントが発生してしまいます。ピンク色に煙っていた画面が突然、真っ暗になり、流れ出す不吉なBGM・・いったい何が!待て、次号!!現時点での勇者・光源氏のステータスカリスマ臣下レベル 28装備:呪われた光の剣(葵上) 当代一の貴婦人(六条)獲得アビリティ:「光り輝く美しさ」「帝の寵愛」「左大臣家の後ろ盾」背負う呪い:「光り輝く禁断の不倫」強制イベント:「荒れ果てた館での殺人事件」発生中!←NEW

  • 24Jul
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      イケメンを拒絶したら一生面倒見てもらえた話【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その94】

      さてわれらが勇者・光源氏が「太政大臣の地位」と「理想の女性」というゴールに向けて冒険を繰り広げるRPG 源氏物語。一応シリーズものなので、興味のある方は上記リンクをたどって最初からご覧ください。現在、勇者(カリスマ臣下)レベル25、義理の母への恋情という呪いは抱えつつもとりあえず絶好調な勇者・光源氏。お手軽なダンジョン(中くらいの女たち)の複数攻略に精を出しておりますが、そんな中、ちょっと仕掛けの難しいダンジョンがありました。それは、とある受領の若い後妻となった女性。ここでは便宜的に空蝉(うつせみ)と呼びます。ものすごく乱暴に現代に当てはめると、光源氏は、大企業の社長の令息のうえ、着々と実力をつけている絶世のイケメン。この空蝉の夫は、その会社で定年間近、若い人にどんどん出世を追い越されながら、万年課長として勤めている冴えない老人。とでも思っておいてください。空蝉は、父親を亡くしてしまったので、庇護を求めてこの老人と結婚するしかなかった、うら若い後妻。万年課長とはいえ、課長にはなっているわけだから、当然、生活に問題はない。ただしこの夫には前妻の子供たちがいて、空蝉はほとんど年の変わらない義理の息子や、義理の娘と暮らしているわけです。まあ・・ちょっと特殊だけれど全然光り輝かない、中産階級の家族の肖像。そこに、社長令息というか帝の皇子であり、超絶セレブ&イケメンの光源氏がやってきて、勝手に波乱を巻き起こします。何しろ現在、勇者・光源氏のなかで「身分が高すぎて息苦しくもなく、身分が低すぎて見苦しくもない中くらいの女」がマイブーム。ある日、偶然にも一夜の宿を借りたお屋敷に、「中くらいの身分のすごく若い後妻さんがいるらしい、しかも、夫は留守」と聞いて目が輝きます。空蝉の寝ている部屋になんなく忍び込む光源氏。中くらいの女が、絶世のセレブ&カリスマ&イケメン光源氏を、いろんな意味で拒めるはずもなく、その日は難なく、一夜を共にしてしまうのです・・だがしかし!これでダンジョン攻略かと思ったらとんでもなかった!アポロンとダフネの場合、ダフネはそのまま木に変身して逃げ切るので、ちょっと違いますが・・構図としてはこういうこと?byジョン・ウィリアム・ウォーターハウス勝手に「お手軽なダンジョン」扱いをされてしまった空蝉ですが、こちらにはこちらの事情があります。万年課長の妻、という立場の女が、出世街道驀進中の社長の令息と不倫を続けた先にどんな未来があるというのでしょうか・・。出征街道驀進中のイケメンが、いつまで、単なる中産階級の主婦である空蝉を気にかけてくれるでしょうか。お手軽なダンジョンを攻略したことなど、お手軽に忘れて、もっときらびやかで難しいダンジョンに向かってしまうのが分かり切っている勇者のために、とりあえずは平和な未来を約束してくれる夫(万年課長)を失えるでしょうか。そこは賢い中産階級の主婦、空蝉。てゆーか、お手軽ダンジョン使いされるのも腹が立つし。空蝉「そもそも一度抱いたからってお前のものになったとか思うなよ、この若造が!!!」という気概で、そこから先の光源氏の手紙も逢瀬の約束も完封します。意地になった光源氏は、空蝉の弟を味方に引き入れしつこく迫ってきますが、これも完封!みたか、これが普通の主婦の意地!!!最終的には焦った光源氏が無理やり空蝉の館に押し入るという、(光源氏は常習犯ですが)犯罪行為の被害者になりかけますが、危機管理能力で危険を察知した空蝉は、光源氏が部屋に入ってくる直前にそこを脱出。この時、身軽に逃げられるように着物を脱ぎ棄て、下着一枚で出ていったことから、光源氏は抜け殻となった着物を持ち帰るというストーカーまがいの行為の末、彼女を「空蝉」(蝉の抜け殻のような着物だけ残していった人)と呼ぶようになるわけです。アポロンに求愛された(襲われかけた)ダフネは、手も触れさせずに逃げ切りますが・・構図としてはこういうこと。by ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス光源氏は「空蝉の脱ぎ捨てた着物」を手に入れた!光源氏は「空蝉の脱ぎ捨てた着物」を使った! 光源氏は、経験値1800を手に入れた!いや~あっぱれあっぱれ。光源氏はしかたなく、その時部屋に残っていた空蝉の義理の娘を相手にしちゃったりして、まあまあカオスな状況にはなりますが、ともあれ空蝉は逃げ切り。光源氏は、お手軽なダンジョンを攻略したつもりが返り討ちに遭うという経験を積んで、ちょっとだけ大人になったわけです。これぞWIN WIN!!その遠い未来になりますが、頼みの万年課長が他界してしまい、あっさり心もとない身の上となったうえに義理の息子に迫られる、というこれまた家庭内セクハラにさらされ、尼になった空蝉を、光源氏はきっちり引き取って、死ぬまで経済的な面倒を見てあげています。たった一度しか抱いたことのない女(しかも人妻)を忘れず、生涯にわたって面倒を見てあげたということで、光源氏の株は爆上げになるのですが、それもこれも、空蝉がちょっと変わった特徴的なダンジョンとして、光源氏に経験値と思い出を残してあげたからではないかな、と。中産階級の主婦がセレブとのアバンチュールに爪痕を残す方法としては、もしかしたら有効かもしれません。カリスマ臣下レベル 27(さらにイロイロ経験、積んでます)←NEW装備:呪われた光の剣(葵上) 当代一の貴婦人(六条)獲得アビリティ:「光り輝く美しさ」「帝の寵愛」「左大臣家の後ろ盾」背負う呪い:「光り輝く禁断の不倫」

  • 23Jul
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      お手軽ダンジョンの陰で貴婦人は病んでいく【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その93】

      さてわれらが勇者・光源氏が「太政大臣の地位」と「理想の女性」というゴールに向けて冒険を繰り広げるRPG 源氏物語。一応シリーズものなので、興味のある方は上記リンクをたどって最初からご覧ください。当代一の貴公子と、当代一の貴婦人の恋。都中のだれもが羨む、最高に美しく雅なカップルが誕生し、光源氏の承認欲求も、六条御息所の将来不安も一時は解決したように見えたのですが。そうは問屋が卸さない。まあありていに言って・・飽きたんでしょうね、光源氏。というかそもそも、手に入らない義理の母との不倫の恋の代償として、あるいは満たされない承認欲求を解消する手段として「落としたかった」六条御息所。絶対に負けられない戦いは、勝つところまでがドラマ。勝ってしまったら、そのあとは・・?好きな男に既読スルーをされるときの苦しさは、古今東西同じなのよね・・キルケ by ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス見栄えと体裁がすべての平安貴族社会において、女が男に捨てられることは「夜離れ(よがれ)」といって、なかなかのダメージです。男性が女性のところに夜な夜な通ってくるスタイルの恋愛事情、女性のほうはそもそも家から出られないし、取れるアクションといえば手紙を書くことくらい。そのあたりの機微は今と変わらないと思うんですが、メールもラインも、相手から返事がないのに何通も送り続けるわけにもいかないし。通ってきてくれないとなれば、女にできるのは待つばかり。ただただ、待つ・・来るか来ないかもわからない男性をひたすら待つ・・そして夜の通いがなくなったことは、近所の皆様にはまるわかり。恋に破れて心が弱っている女に降り注ぐ、「捨てられた女」という評判・・辛い!!辛すぎる!!!当代一の貴婦人としてのプライドも木っ端みじんです。そしてそんな六条御息所を放っておいて、光源氏が何をしていたかというと~青春を謳歌してました!六条御息所のおかげでいろいろ満たされた17歳の光源氏は、誰にはばかることなく、そして何を気にすることなく、恋のアドベンチャーになだれ込みます。誰が言ったか、「女は、あまり身分が高すぎてもプライドばっかり高くて息苦しいし、身分が低すぎるとつまらないし自分の名前を落とすことになる。つまり、中くらいの女が最高!!」という、現代にも通じる男子のゲス話に乗せられて、Bランクの女を探して東奔西走。ほんと、これだから男って。本当に、これだから男って。(大事なことだから・・)そうなのよね、今も昔も男は、気軽に付き合えて、わがままを聞いてくれて、男を立ててくれる「中くらいの」女が好きなのよ。われらが勇者・光源氏は、ここまで左大臣家の一の姫である葵上を正妻に持ち、帝の寵愛するお妃である藤壺に恋い焦がれ、そして当第一の貴婦人の名をほしいままにする六条を恋人とする、という、特Aランクの女ばかりを相手にしてきてますからね・・(合間合間に各姫君たちのおつきの女房に手を出したりしてるけどそれは恋の相手としてカウントしないのがお約束)中くらいの女、というのは、勇者・光源氏にとっては、ちょっと時間があるときにレベル上げに行ける手軽なダンジョン、くらいの感じ。特にすごいお宝もないだろうけど、経験値くらいは獲得できるし、こちらが怪我をしたりHP・MPをすり減らすこともない。その程度のダンジョン(女性)は周りにたくさんあるわけですが、そんな中でも二つほど、特徴的なダンジョンが。一つは、(光源氏から見たら冴えない)万年課長を夫に持つ人妻。一つは、あばら家に住んでる妙に色っぽく頼りない謎の女。日に日に(精神的に)病んでいく六条御息所をわきに置いたまま、光源氏はこの興味深いダンジョン攻略にいそしんでいるのでした‥現時点での勇者・光源氏のステータスカリスマ臣下レベル 25(イロイロ経験、積んでます)←NEW装備:呪われた光の剣(葵上) 当代一の貴婦人(六条)獲得アビリティ:「光り輝く美しさ」「帝の寵愛」「左大臣家の後ろ盾」背負う呪い:「光り輝く禁断の不倫」

  • 22Jul
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      彼氏マウント争いは全女子を不幸にする【恋とエロスと教養と 美女研究所編 その92】

      さてわれらが勇者・光源氏が「太政大臣の地位」と「理想の女性」というゴールに向けて冒険を繰り広げるRPG 源氏物語。一応シリーズものなので、興味のある方は上記リンクをたどって最初からご覧ください。いろんな呪いを背負い過ぎて、「絶対に負けられない戦い」に赴く光源氏。その対象は、誰の手にも落ちない高嶺の花、前東宮の妃にして当第一の美女・六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)。美貌、教養、お金、すべて兼ね備えたスーパー貴婦人六条御息所は、全盛期のクレオパトラになぞらえて。by アレクサンドル・カバネルいや六条からしたら本当にいい迷惑ですよ。ほとんどの姫が男性の愛や権力に振り回されるこの時代にあって、最高の結婚相手である東宮が早くに亡くなったことで「東宮の未亡人(しかも子供あり)」という、おそらくほかのだれよりも恵まれたポジションをとることができたっていうのに。現代だって、結婚してなかったり子供がいなかったりすると外野にいろいろ言われてうんざりする女性も多いと思いますが、平安時代の姫君たちは結婚してなんぼ、子供を産んでなんぼ。けれど六条御息所は、六条「え、結婚もとっくに出産も済ませましたけど、何か? ちなみにお相手は東宮様でしたけど、何か???」とドヤ顔で啖呵切れるんだから強い。年齢は、当時としてはそれなりに年増な二十台半ばですが、そこは美貌と教養でカバー。お金にも困らない。男たちなどは彼女を遠くから崇め奉っていればいいわけで、六条はサロンの女主人として、気に入った女の子たちを周りに侍らせて楽しい日々を過ごしていたことでしょう。そんな恵まれた、おそらく当時としては最も理想的な立場の女性として君臨していた六条に、狂戦士状態の光源氏の攻撃が降り注ぎます。ああ本当に迷惑!!もちろん最初は迷惑としか感じていなかった六条。けれど、幾度も幾度も、手紙や歌や、熱烈な愛の言葉という攻撃にさらされると、女は弱い。こちらも当代一の貴婦人なら、あちらも当代一の貴公子。思わず揺れ動く女ごころ。そして当第一の貴公子に愛されてみたいという社会的承認欲求も頭をもたげてくる。誰もが崇める女神と、今を時めく都で一番のイケメンに愛される女って、どっちがマウントとれる??どんなに崇め奉られても、女の年齢がそのまま女の価値と反比例する時代。いつか、ひとりで朽ち果てるのなら、若いイケメンに頼ってしまいたい・・いや女って弱いですよね。彼氏の格でマウントとりあうという、全員が不幸になるに決まってる不毛な戦いからはなかなか逃れられない。何不自由ない貴婦人である六条も、「彼氏無し」という現状にふと、不安と寂しさを感じることもあったことでしょう。そして、光源氏の相手として自分よりふさわしい女はいない、とも思ったことでしょう。というか、自分よりふさわしい女に光源氏を取られてしまったら、相対的に、自分の格が落ちる、とか。結局、度重なる攻撃についにこのダンジョンは陥落。当代一の貴公子と、七歳年上の貴婦人は、愛と官能の日々に突入します。光源氏は、装備品「当代一の貴婦人」獲得した。光源氏の呪い「満たされない性欲と承認欲求」が解消した。六条御息所を落としたことで、貴族(もちろん男子)たちの間での光源氏の名声は高まるばかり。とりあえずは承認欲求も性欲も満たされ、順風満帆かと見えた光源氏の青春期、ですが・・まて、次号!現時点での勇者・光源氏のステータスカリスマ臣下レベル 22(六条御息所を落としたことでレベルアップ)←NEW装備:呪われた光の剣(葵上) 当代一の貴婦人(六条)←NEW獲得アビリティ:「光り輝く美しさ」「帝の寵愛」「左大臣家の後ろ盾」背負う呪い:「光り輝く禁断の不倫」