ワインは世界に10万種類あると言われていて、まあその10万種を全て把握している人など世界に存在しないでしょうが、量販店などに行くとそれだけでも膨大な種類のワインを目の当たりにできます。
 ワイン初心者はきっとそれだけで圧倒されて、しかもラベルに書いてあるのはわけのわからん外国語なのですから何を基準にして選べばいいのかわからず、ワインへの敷居をものすごく高い物と感じていることは想像に難くありませんが、しかしこの違いは案外わかりやすい要素からきています。


 以前、ワインは農産物であると書きましたが、つまり農産物が持っている違いをワインも同じく持っています。それは大きく分けると「産地」「品種」「生産者」の違いで、それらを掛け合わせただけ、世界にはワインの種類があるというわけです。


 さてワイン飲みが楽しんでいる事に、ワインの飲み比べがありますが、ただ単に漠然と選んだものを飲み比べてもあまり面白くありません。意図を持ったチョイスで、飲み比べが楽しく、またワインの個性をはっきり感じられる好機となります。


 具体的には、似たようなランクでぶどうの品種だけ違う物を選んだり、同じ産地・品種でも違う生産者の物を選んで飲み比べるというようなことをすれば、ぶどうの品種の個性、あるいは生産者の特徴などがはっきり現れてきます。これらは一本ずつを飲んでもなかなかわかりにくい事で、飲み比べをして始めて判る事もかなりあって勉強のためにも有用です。


 人数がある程度集まらなければできない遊びではありますが、気心の知れた人たちとこういうことをするのはとても楽しいものです。だからこそ、ワインを飲んでいるのだ、と言ってもいいですね。


koume

ドン・P.X モンティーリャ・モリレス[2002](375ml ハーフサイズ)ドンPX モンティーリャ・モリレス 2001


ぶどう品種:ペドロ・ヒメネス

飲んだ日:2005.08.10~09.14

価格:¥1,900ぐらい

個人的評価(10点満点):7点


スペインの極甘口ワイン、シェリーです。正確には「フォーティファイド・ワイン(酒精強化ワイン)」であり、ブランデーまたはアルコールを添加してワインのアルコール度を高め、味にコクをもたせたものです。同じ種類に、他にはポルトガルのポート・ワイン、マディラワイン、フランスのヴァン・ド・ナチュール(VDN)などがあります。


大阪市に行った際、タカムラというワイン店に行ったのですが、そこで見かけ、値段もちょうどよかったので購入しました。シェリー自体、初めて経験するワインですし(^^ しかもペドロ・ヒメネスのシェリー自体珍しいものなので。


暗い茶褐色で透明な、琥珀色。ねっとりしてて、とろ~り。コーヒー、樽、バニラ、カカオ、胡椒のような香りがしてきました。飲むと、黒糖のようなとても甘い香りが広がった後、コーヒーや胡椒のようなピリッとしたかすかな刺激に強い甘みがきました。アルコール度も高い(17%)ので鼻にくる香りは強いですし、甘みも当然強いですから、ここは好みが分かれるところでしょうね。ちなみに甘いものは特に好きではない私にはちょっと強すぎたです。

ためしにバニラアイスにかけて食べてみるととても美味でした(*^^* ロックもちょうどいいです。メロンにもかけてみましたが、なんか大人のデザート用フルーツになった感じ(笑 甘いものとお酒が好きな方には良いと思います。あらゆるデザートに合いそうな、とても衝撃的なワインでしたね。


suzu

くさねむ

 米作農家の農業も、かなり佳境に近づいています。収穫が終わった田んぼもちらほら出てきました。


 さて、農業において雑草を取る作業というのはかなり重要なウエイトを占め、春から秋までずーっとやり続けているといっても過言ではないのですが、雑草の中でも害の大きい雑草・小さい雑草というのが存在します。
 どんな雑草が生えるかはその土地でもまちまちなのですが、私がいる地域では、その害の大きさでトップクラスに入るのがオニビエ、イボクサと並んでこの「クサネム」です。


 写真のクサネムは、田んぼの中から引き抜いて、農道に置いた写真ですが、これには写真を取った後に除草剤をぶっかけました。除草剤を持っていない時は、この草は車の荷台などに載せて、遠くの田んぼが無い場所まで運んで捨てなくてはいけません。この草はとても害があるために、引き抜いてその場にただ捨てていく、というわけにはいかないのです。


 雑草の害には何パターンかあります。前述の、オニビエやイボクサの場合は、作業の邪魔になるという害です。オニビエは根や茎がやたら硬く、しかも大きくなるために、生えっぱなしにしておいては稲刈りの際にコンバインを壊す恐れすらあります。
 イボクサはものすごい繁殖力があり、上には大きくならずに平べったく広がるのですが放っておくとまるで緑の絨毯のようになり、蔓のように絡まって稲を地面に引き倒したりします。これも機械に絡まる恐れもあり、とても邪魔です。


 クサネムは、生えているだけではさほど邪魔にはなりませんし、刈り取りもできます。がしかし、これの場合は刈り取れてしまうことがむしろガンであり、問題なのです。
 写真をよく見ると、まるでサヤエンドウのような物がついているのですが、これはクサネムの種です。これがやばいんです。


 稲は、刈り取りが終わるとまず乾燥機に入れて乾燥します。乾燥して水分をうまい具合に調整したら、次に脱穀を行い、その後選別をします。
 選別は簡単に言うと、網に通して小さい物を振り落とす作業で、米の中でも未成熟な物や、米以外の雑草の種は粒が小さいために、そういうものを捨ててちゃんとした米だけを選り分けることが必要なのです。ちなみに網の目の大きさは品種や場合によって違いますが普通の米の場合はだいたい1.85mm~2mmくらいで、最初にその選別に勝ち抜いた米を一番米(ゴメ)といい、玄米となります。


 余談ですが、その網でふるいにかけられ、こぼれた物は2番米といい、くず米になります。このくず米をもう一度、今度はもう少し目の細かい網にかけて、くず米の中でも比較的マシな物を取り出す作業をすることがあり、これによって得られる米を「中米(ちゅうまい)」といいます。中米にすらならなかった米は本当のくず米になり、しかし捨てられることなく、味噌やおせんべいなどの原料になったりします。中米は、主に農家自身で食べるための飯米になったり、安い米を求める外食産業系の業務用米になったりします。


 話は戻りますが、クサネムがなぜ害かというと、クサネムの種は大きくありませんが厚みが普通の米と同じくらいあり、網の選別をくぐり抜けて一番米の中に混じってしまうのです。
 クサネムの種は黒くて、玄米の中に混ざれば一目瞭然です。まるで最初からゴマを混ぜたような見た目となり、食べてもまぁ害はないでしょうが検査の等級は間違いなく2等以下になり、クサネム入りの米が1等になることはまずありえません。1等と2等の米は価格にして1俵(60キロ)あたり1000円は違うのでこれは結構大きいです。


 また、クサネムの種は非常に生命力があり、ただ単に抜いて放ってあるだけでは、来年必ず、また同じ場所に生えてきます。雑草を抜く作業はできれば無いに越したことはないのですから、そのために、引き抜いたクサネムは遠い離れた場所に捨てに行きます。


 こういう害のある雑草ですが、時たま冗談のように膨大な量のクサネムが生えている田んぼを見かけることがあります。よその農家さんが作っている田んぼなのですが、クサネムはそれ自体は結構目立つために、ちょっと離れた場所からでもすぐわかります。さてこの農家さんは、クサネムの害を知らないのでしょうか?
 実は、本当に知らないんです。なぜなら、普通の農家は、自分で乾燥・選別作業をしないから、クサネムが混ざると黒いゴマが玄米の中に入り込むという事情を知らないんです。
 ある程度大きな規模を持つ農家なら、自分で乾燥調整施設を持っていますが、兼業農家や、小さな規模の田んぼを作っている農家はそういうものを持っていません。米を刈り取ると、JAが運営する乾燥調整施設へ直接持って行き、作業を委託します。


 では、JAの職員の側から、「クサネムが田んぼにあると、黒い種が混じって等級が下がるから、極力取ったほうがいいよ」という指導は入らないのでしょうか?いやあ、結構無視されるんですね。なぜなら、JA側としては、等級が下がって買い取り価格が安くなったほうが儲かるのですから。
 クサネムの種は、それが混じった米を色彩選別機にかければ結構簡単に取れるのです。それを取れば1等米と変わらない、という米が1000円安く仕入れられるのですからJA側としては万々歳です。
 では農家が色彩選別機を入れると・・・いやいやこれってものすごく高価な機械なんですよ。数100~1000万くらいします。しかも、米を直接販売する業者にしか、ほとんど意味の無い機械です。


 まあ、いろいろそういうわけで私はクサネムを見つけるたびに恐怖におののき、すぐさま田んぼに入ってそれを排除しまくっているのですが、いやあなくならないもんです。雑草ってのは、踏んでも蹴っても倒れない存在だと誤解している人が主にスポーツ業界に多いですが、それは間違いで実は雑草ってのは抜いても抜いても生えてくるという実にうっとうしい存在なのです。


koume

聞いたことあるようなないような、ミルキークイーン。


ミルキークイーンとは、農林水産省のスーパーライス計画の中で改良に改良を重ねて生まれた「低アミロース米」です。かのコシヒカリの突然変異米でもあります。でんぷんの構造にはアミロースとアミロペクチンがありますが、コシヒカリやササニシキなどのうるち米はアミロースを20%ほど含みます。対して、もち米はアミロペクチン主体です。この違いは主に粘りと歯ごたえとして表れます。詳しくは→コチラ


ミルキークイーンはもち米とまではいきませんが、低アミロースなので、うるち米よりもややもちもち、てかてかとなるわけです。炊いてから時間が経ったり冷めてもおいしく食べられるという性質があるようで、おにぎりやお弁当のご飯に適しているそうです。また、他のお米と混ぜることで、より一層味を向上させる部分もあるとのことです。


実際にはどーなのか。

koumeさんとひょんなことでミルキークインの話題になり、koumeさんちでミルキークイーンも育てているということでタダで分けてもらいました(^^)v 私は茨城産コシヒカリを食べてますが、それとのブレンド率を変えつつ、ミルキークイーンを食べた感想です。


1.コシヒカリ:ミルキークイーン=7:1(12.5%)

 水量は通常通り。炊いてるときや炊いた後に、もち米の炊き上がりのような香りがしました。食べてみると、コシヒカリの旨みに加えて、もち米独特の甘みに歯ごたえが感じられました。そして何より一番違いが感じられたのは、冷めてきたときでした。コシヒカリだけだとやや淡白なのですが、このときは冷めてくるともち米の甘みが強くなってきて、熱々ご飯よりも美味しかったのでした!多分熱々のときは洗い落としきれなかったヌカの香りが強くて、それに隠れてしまってるのだと思います。確かに弁当に向きますね。


2.コシヒカリ:ミルキークイーン=3:1(25%)

 炊き上がった米の表面はコシヒカリのときよりも、つやつやてかてかになってました。味や香りは12.5%のときと同じくらいです。水加減を少し減らすと、やや締まった米になってますますもち米に近くなっていました。私はもち米ご飯が好きなので、この時点でミルキークイーンに惚れました(笑) 冷めたご飯だけでも食べてしまうぐらい美味しいです。


3.コシヒカリ:ミルキークイーン=1:1(50%)

 25%のときと大体同じ。もち米の香りが強くなってきたことぐらいかな。


4.コシヒカリ:ミルキークイーン=1:3(75%)

 ここまでくると、炊きたての熱々ご飯でもはっきりともち米の香りがしてきました。食べると、もち米を食べてるときのような甘みがあるが、あの歯ごたえがない、って感じですね。もち米はしゃきしゃき、ぽりぽり?ってぐらい歯ごたえがありますが、そこまでではないってかな。食べた感触はコシヒカリなのに、もち米の味がするのが不思議でおもしろいです(^^) これは50%割合以上から表れてきました。


5.コシヒカリ:ミルキークイーン=0:1(100%)

 確実にもち米であってもち米ではない、ですね! 冷めると甘みが強くて美味しいです。


12.5%入れただけでもち米のニュアンスが感じられ、かつ冷めても十分美味しいので今は12.5~25%で炊いています。味が向上するので、健康のために玄米も加えたり。ミルキークイーンの偉大さを忘れないために、たまにはコシヒカリだけも食べながら・・・(笑

koumeさんちのミルキークイーンは契約栽培なので、今は販売していないようですが、冷めても美味しいところはいやさか米 でも味わえます(^^

・・・ん、じゃなんでいやさか米を食べないのかって? 完全に商品なのでタダでもらえないから(爆死

 最近、マスコミの中では、何かの専門的な知識を持つと「○○ソムリエ」と呼ばれることがあります。「野菜ソムリエ」とかね。
 しかしソムリエって別に「専門職」とかそういう意味ではなくて、もともとは「樽を運ぶ者」から来た、歴としたワイン用語です。


 ワインの世界には資格があります。
 認定機関はいくつかありますが日本で最も権威があるのは「社団法人 日本ソムリエ協会(JSA)」  。ここで認定している資格は「ソムリエ」「ワイン・アドバイザー」「ワイン・エキスパート」です。
 それぞれの違いは、

 ソムリエとはレストランなどでお客様相手にワインや飲み物をサーヴィスする職業のこと、

 ワイン・アドバイザーは種類業界で働く人、例えば酒屋などの従業員、醸造・生産者、輸入・流通業者などのための資格、

 ワイン・エキスパートは要するに単なるワイン・マニアです。
 ただし、ワイン業界に関しては「ソムリエ」という名称がやたら有名で一人歩きしているくらいなので、ワイン・アドバイザーのことも「ソムリエ」と呼ぶことがあります。もちろん正確には違いますが、例えばワイン・ショップで「ソムリエがいる店」とか宣伝してある場合、その人はたいていワイン・アドバイザーのことです。
 
 それぞれ試験を受けて得る資格で、内容は結構難しくて受験者数も多く難関です。
 試験そのものは、1次試験(筆記)は3種類とも共通で、2次からがそれぞれの専門分野に照らした試験となります。ソムリエとワイン・アドバイザーに関しては試験を受けるための必要条件があり、ソムリエの場合はレストランなど飲食業のサーヴィス業務経験、ワイン・アドバイザーの場合は酒類業界での実務経験、または調理等の専門学校での講師などの経験がそれぞれ数年間必要です。


 ちなみにソムリエとワイン・アドバイザーには上級の資格があり、シニア・ソムリエとシニア・ワインアドバイザーがあります。それぞれソムリエあるいはワインアドバイザーとして数年の経験が必要で、さらに難しい試験を経て取得できる資格です。


 ただ、私の周囲にもこれらの資格を持っている人は何人かいますが、ワイン・エキスパート以外は資格を持っているだけではただの人です。別に私はその人たちを馬鹿にしているわけではなく、本人たちがそう言っています。
 ソムリエとは職業であって、その個人を表す言葉ではありません。当たり前ですが、微妙な勘違いが世間に蔓延しています。ソムリエは別にワイン・マニアという意味ではなく、レストランでのサーヴィス・マンであって、お客様相手にいかに楽しい食事をさせるかということに心を砕く店員さんなのです。
 松坂大輔はマウンド上に立っている時のみピッチャーであって、グラウンド外では有名人としての責任はあるでしょうがそれ以外の面ではピッチャーではありません。プライベートで彼のことをピッチャーと呼ぶのは間違ってる・・・んんん、何を書きたいのかわからなくなってきました(爆


 ところで「名誉ソムリエ」というものは何なのかいまいちよくわかりません。芸能人でたまにこういう人がいますが、上に書いたとおり、ワインをサーヴィスしなけりゃその人はソムリエでもなんでもないのです。単なる見栄でしょうか。


 私は、ワイン・エキスパートの試験は受けてみたいなぁと思うことはありますが、肝心の試験日程が、本業が最も忙しい時期とモロかぶりなのでなかなか受けることができません(^^;


koume