ヒンドゥーにおける欲求としての人生の四大目的
ヒンドゥー教の重要な理念に、チャトゥル・プルシャールタ(4つの人生の目的)というのがあります。人間の生活における4つの適切な目標(目的)です。それらを得たいと思うことは人生の根本的な欲求です。
①ダルマ (dharma) : 宇宙法(正義)
②アルタ (artha): 富(願望達成の物質的手段)
③カーマ(kāma): 願望(感覚的な願望の満足)
④モークシャ(mokṣa): 自由(精神的解放)
例えば、エアコンが欲しいと思う(カーマ)ときそれを手に入れる手段はお金(アルタ)です。その際、盗むのではなく、正当に得たお金を払って購入するという道徳価値(ダルマ)が必要です。善悪を識別し善い人生を生きるのを支えるのがダルマです。
アルタとカーマがダルマに即していれば人は解脱(モークシャ)の方向に向かいます。ダルマは、モークシャ実現のための手段であり、モークシャは「究極の人生の目標」「カイヴァリャ」(最終解脱)です。
カーマ(願望)には、愛欲、肉欲などの意味もありますが、本来は、喜びや愛で満ち足りた心です。ダルマ(正義)に元づく手段により、願望が達成され、喜びに満たされます。
その前提として、自然法に即した生き方(ダルマ、正義、法)が重要です。それにより、物質的、経済的な豊かさを手に入れ、究極はそれらを超えた意識に確立され解脱を得ます。
ダルマの上にアルタとカーマがあり、その究極的なゴールはモークシャということです。
(続く)
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