バレーボールワールド     中西美雁の日々是排球 -25ページ目

二次ラウンド進出!

e4e28f15.jpg今日はベンチワークの勝利でしたね。

サイドアタッカーもセッターも、替えどころでびしっと替えて効果を上げてました。

隆弘はまあまあでしたが、おとといほどはいかず、素子さんいわく「まだまだできるはずたから、まだ誉めてあげないわ(笑)」

ミリンコビックはやはりあの国で長らくスーパースターやってるだけあって侮れませんでした。難しいコースに上がったトスでも、にまいぶちぬいて打ってくるし。

四年前のアルゼンチン大会でのアルゼンチン戦、体育館が物理的に揺れるような大ブーイングの中、フルセットのラストにいいコースでライン際、ボール一個分はインだったスパイクをアウトジャッジされて負けた記憶が鮮明に残ってるので、是が非でも隆弘にリベンジしてほしかったのでした。

プレス席で「今のはイン、インだああああ!!!」と叫んでもなーんにも聞こえないくらいの大騒ぎでしたねえ…。日本がサーブやスパイク打つときに笛吹いたりぶーいんぐしたりもすごかったし。

二次進出おめでとう。ポーランドは強いけど、勝てない相手ではありませんから、一点でも多くむしりとって勝ちを拾い、仙台につなげましょう。


写真とコメントは後程。

プエルトリコ戦勝利

勝利
勝利の瞬間



山本ミックス
今日は本当に勝ててよかったです。最後自分で決められて最高です。大砲復活?それはまだまだです。はい。2セット目の後、監督にいろいろと叱咤激励されたんですが、自分も負けず嫌いなんで、このまま終われない、やるしかないと思い切り行きました。3セット目はちょっと押されてしまいましたが、その後開き直って行くことができました。世界バレーのメンバーに選んでもらえて、試合に出してもらえて、本当にありがたいと思っています。そしてその試合で勝てて嬉しく思っています。

日本記者会見
山本
欲しかった2勝目があげられて良かったと思います。昨日ミーティングでチーム、スタッフが一丸となって、厳しい練習を乗り越えてきたことを思い出して、とにかく明るく、点を取ったら喜びを表していこうと話し合いました。
サーブについては、今日はそんなに強く打っていないんです。自分の後が石島、越川と強いサーブだし、前はブロックが低くて大変ですから、自分のところでミスしてしまうと続く石島、越川が勝負にいけなくなってしまいますから狙って、しかもミスしないように意識して打っていきました。4セット目16点は監督の指示で思い切りいきました。
4セット目後半ですが、打ち合いになったからどうと意識はしていなかったです。ただ、ソト選手には絶対負けられないつもりでやりました(笑)


千葉
1,2セットはレセプションがしっかり返っていたのでクイックを絡めて様々な攻撃をしかけていけたのですが、やはり、3セット目サーブレシーブが乱れだしてから相手のペースでゲームを展開されてしまったのがターニングポイントだったと思います。4セット目も最初リードしていたのにリズムが崩れてしまったり。ただ、今日はそこで終わってしまうことなく粘りを出せたし、最終的には勝つことができたので良かったと思います。

自分自身としてもスタメンで出続けて、チームをまとめる…というか攻守、精神的にチームがかみ合うよう努力していけたのではないかなと思います。集中力は…サーブカットで僕が切れたとこもありましたけど。


リーダーシップに関しては僕は僕なりのカラー、やり方があり、荻野さんと同じことをしても、それはマネにしかならないと思います。昨日の反省を生かしてやれたのは良かったです。



山村
今日はお互いにフォローしあってプレー出来ていたと思います。ただ3セット目にコンビミスが出てしまったりしたのが痛かったですね。セットを落とした原因の一つになってしまったと思います。


ただ、全体としてはミスの少ない試合だったのではないかと思います。どのチームも力が拮抗しているので、ミスのあるチームから削られていく訳ですから、やはり如何にミスを少なくしていくかが今後のポイントになると思います。



朝長
まずどうしても欲しかった2勝目があげられて良かったです。1,2セット日本はリズム良く点が取れていたんですが、3セット目以降データをもとにしたコーチからの指示に従って速攻に絡めて時間差にいくつもりだったんですが裏目に出てしまい、そうする内にサーブレシーブのリズムが崩れて取られてしまいました。4セット目は途中から捕まりましたが最後は勝ててよかったと思います。



荻野
1人1人の個性をうまく使ったゲームが出来たのではないかと思います。相手のセンターの7番のクイックが決まっていたんですが、齋藤が2回コミットで止めたことが後にも影響したりとか、個々人の特性を生かしたプレーが良いところで出たのがよかったと思います。

植田監督
プエルトリコのデータから、ミスの多い相手だと判断していました。相手のミスを待っていたわけではないのですが、今日はプエルトリコのミスは少なく、苦戦を強いられました。


2セット終わったときに山本に注文をつけたのですが、決まった後、または決められなかった後、どう振る舞うのか、エースとしての姿を見せろと言いました。途中から彼らしいプレーが出来てエースらしいことができたし、彼としてもひとつ抜け出せたのではないかと思います。越川も良いプレーができましたが、相手のレシーブもよくてなかなか点に結びつきませんでした。石島にはサーブレシーブでもう少し我慢できるようになれと話をしました。



ブロックについては、特に12番はレフト側は若干早く、ライト側はやや遅めに来るので、滞空力もあることだしブロックの出だしのタイミングを指導したのですが、他のプレイヤー…1番とかのイメージがだぶったりしてなかなか難しかったようです
またセッターについてはクイックを多く使うために真ん中を使うのがややうまい朝長で行くことにしていました。


ごっつもごっつとか言われていますが(笑)まだまだ若いし経験も足りない。若手代表として越川と石島両方がんばってもらいたい。



隆弘スパイク

主砲復活。
2年前の悪夢から、この日まで長い道のりだった。4セット目には会場DJと関係なく声援が自然に沸きあがる。
序盤はトスの本数が少なく、2段トスしか来ない状況だったが、モチベーションを維持し、最後は見事エース同士の打ち合いに競り勝った。



ちばっちスパイク

北川によれば「ちんぴらみたいなフォーム」らしいが(ちんぴらがスパイクを打つのかどうかは北川に訊かれたし)、苦しい場面でよく決めていた。
昨日の反省を生かし、キャプテンシーも発揮。サーブで狙われても自分で取り返して流れを引き寄せた。




ちばっちサーブ

序盤からセット終了間際の緊張感を強いられる場面まで、常に良いサーブを放っていた千葉。この試合のサーブ本数はなんと27本。他の選手が多くて大体17本や15本なので、いかに千葉のサーブが効果的だったかが分かる。





越川交代

ごっつにかわって途中出場の越川
「嬉しいし、なんていうかやっとちゃんと仕事できてほっとしました」



もとこさん

試合の経過を見守る大先輩



おのけん

ワンポイントブロッカーとして登場










朝長とちばっち

千葉がサービスエースを決めた直後にハグする朝長




つまがり

アウトサーブをよける津曲選手。いつもにもまして機敏な守備が光っていた。








たつやさん

おまけ。山本が「ソトは松下に来る外国人選手なので、絶対こいつだけには負けるものかと思ってやりました」とちょっと冗談ぽく付け加えたところ、「今考えたやろ」と破顔していた植田監督。「違いますよ」と笑顔で答える山本選手に荻野主将が「ほんなら試合の最中に考えたんやな」とつっこみ。
普段ならともかく、会見でこんな笑顔を見せるのは大変珍しいこと。



隆弘会見

激闘勝利!!

9c3dc3a3.jpgまたまた魔の10分になりかけでしたが、隆弘・越川・千葉らサイド陣、センター二人の攻撃陣も、朝長も津曲もみんな何かが乗り移っていたかのような素晴らしいプレーで、最後まで集中力を切らさずに36-34の大接戦を制し、今大会2勝目をあげました。

コメントなどはまたのちほど

中国戦

沈



ごっつ
今日の出来はどうもこうもありません。勝たなければ仕方ないです。明日は大丈夫です。自分の問題であるサーブレシーブをきちんとしたいと思います。

中国記者会見コメント
キャプテン
今日の日本戦では、自分たちの高いレベルで戦いができました。日本もよくやっていましたが、5セット目は中国の方が処理能力が上回っていました。1セット目とセット目は、リードしていながら後半取られてしまったのですが、そこであきらめずにいけたのが良かったです。


8番
今日は私たちのチームワークを発揮することができました。日本チームの方が実力は上だと思いますが、今日は勝てたので良かったと思います。今日は初めてこのような大きな大会に出場したのですが、監督からは特に要求されたことはありませんでした。そのため、気負わずにプレイすることができました。

周監督
今日の試合は素晴らしかったです。努力の過程において、いい結果が出せたと思います。前半リードしていながらセットを取りきれないところが課題です。要のところでどう戦うか、若いチームだけにそこがポイントです。リベロについては昨日今日が初めての大会ですが、大変満足しています。


日本記者会見コメント
越川
フルセットで、13点で負けてしまったので、一言で言うと悔しい試合でした。途中で入った者の役割は、チームを立て直すことです。一時良いムードになったのですが、最後もう1本欲しいところで決める人が決める、止める人が止める、ということができなかったので結局負けてしまいました。もう一度中国と当たることは出来ないので切り替えていきたいと思います。

千葉
中国も日本もミスが多い試合だったと思いますが、日本の方がよりミスが多かったと思います。4,5セット終盤のような粘りが出ないと日本のバレーにならないし、練習でもそういうプレーができるよう、ずっとやってきたので明日以降は粘りが出せるよう、やっていきたいです。今日は途中出場でしたが、いつでも最初から気を抜くことなく出るつもりでいるし、ずっと試合に出たいと思ってきたので、自分のやれることを精一杯やりました。自分の仕事はそこそこ出来たと思うけど、チームをまとめるなどできなかったことも多いので課題が残りました。

荻野主将
今日は我慢するべきところでできなかったのが敗因だと思います。つなぎが悪くてスパイカーに託せなかったということもありました。また、サーブカットで、相手がねらいを絞って打ってきたときの対応に遅れがあったということもありました。

植田監督
これまでの中国とメンバーが何人か入れ替わっているということで、ポーランド戦の結果を見てもレベルアップしていたという印象を持ちました。こちらも17番に替わって入った8番をマークしたりと対策をたてながら臨んだのですが、押さえ切れませんでした。今日はOQTのこともあり、勝ちたかった試合ですし、選手たちもショックがあると思いますが、明日の対策をしっかりたてて次に向かいたいです。どことやっても簡単なチームなどありませんから気を引き締めていきたいと思っています。



齋藤さん

中国は11番がサーブ・スパイクともに良い選手に成長していた。




3人で喜んでるところ




チバシンストレート

荻野にかわって途中出場した千葉が、サーブ、スパイクともに良い働きを見せ、ムードづくりにも努めていた。








越川サーブ

弾丸サーブ、やっとスタート。今日はエース1本。
明日は安定性とのかねあいをどうとるか。全部エースだと良いね。





越川ガッツ

ブロックを決めた後の会心の笑顔。



朝長セットアップ

阿部にかわって登場した司令塔。途中まではよかったが、第5セット途中からは若干クイックが読まれ気味だったか。




takahiro

スタメンからいったんベンチに下がった後、また4セット目から登場。ここからやっと往年のエースとしての風格を取り戻し始める。是非とも明日につなげたい。






朝長ミックス

ゲームを振り返り、反省する朝長。




しばきょー

石島帰国合流の日に代表から外れるという過酷な選考過程と結果だったにもかかわらず、観戦応援に来ていた柴田。「一緒に闘っているつもりで応援していました。サーブレシーブや速い攻撃など、課題を克服してまた戻ってきたいと思います」



エジプト戦会見とか画像とか

エジプトキャプテン
今日は大変な試合になりました。日本は1,2セットは最高の出来でしたが、逆にエジプトは3,4セットに良い力が出せました。5セット目は日本の経験とディフェンスの良さに阻まれました。残念な結果になりましたが、いい出来だったと思います。

エジプト監督
日本対策は考えてきたのですが、うまくいきませんでした。最初の2セットは簡単に取られましたが、その後選手たちはよく成長し、その後のセットは良いプレーをしました。5セット目はまだ若い選手が多く、プレッシャーも影響したため、落としてしまいました。しかし大会中にも成長していくと思うので、勝利もつかめると思います。
日本は8番の荻野選手や7番の山本選手など経験を積んだ選手が出ていたことがよかったのではないかと思います。

荻野
1,2セットスタートもよく、自分達のペースで行けたんですが、3セット目からサーブが弱くなったのと、攻撃が単調になってしまって、もっと時間差とかも取り入れていけば良かったんですが、ブロックにかかってしまいました。明日はバリエーション豊かな攻撃を仕掛けていきたいと思います。5セット目に関しては、とにかくサーブレシーブを返してサイドアウト取れば勝てると信じてやっていきました。
2番のサーブに3人で対応するか4人入るか考えていたのですがちょうどポジション的にオポジットが真ん中で自分が端と言う風になってしまって、まずかったですね。もうちょっと早めに気づけばよかったんですが。
ごっつについては公式戦で一緒にやるのは初めてですが、アメリカとの練習ゲームで一緒にやって若さもパワーもあるし、自分はレシーブの方に専念するつもりでいこうと思ってました。最初ちょっと入りが悪かったんで声を出してごっつがのっていけるようにやっていきました。

植田監督
1,2セットはプレシーズンマッチで出ていたいい形、サーブとブロックとレシーブがいい形でできていました。しかし3セット目からは相手のサーブ順が変わったこと、こちらのサーブの強い選手、石島とか山本のサーブが走らなかったことなどで後手に回ってしまいました。今日のゲームは相手のエラーに助けられて勝ったようなものです。ただ、1,2セットがいい形でとれたのが今日の勝利の礎になったのは確かだし、途中から入った直弘と朝長のサブの選手もよくやってくれました。
強いサーブで崩していくことを考えると、越川、千葉にも今後期待しています。
昨年採用しなかったオポジットを入れたのは、やはり世界でトップを目指すには2段を打ち切れる選手が必要だと判断したからです。山本はプレシーズンマッチでも調子が上がってきていましたのでスタメンと言う形で入れました。



阿部ちゃんガッツ





高いブロック3枚








隆弘







隆弘スパイク






ゴッツとさいとーさん




ゴッツスパイク












ゴッツとおぎさん





4枚サーブレシーブ







朝長

とりあえず

なんとか勝ちました。

魔の10分インターバルになるかと思った(男子の場合、ここで流れが変わるのを何度も見てきたので)(^o^;

ゴッツが会見で相変わらず相変わらずでした。
荻野のことをどう思うかきかれて「体形も似てますし、誕生日も1日違いですし、そういう面では違和感がないです」。

それ以外ではあるんかい!などとつっこんではいけませんね。


後半ちょっとミスが目立つ展開でひやひやしましたが、ほぼみんなで出て、みんなでとった勝ちってことで。

いつも言うけど、辛勝であっても、負けるよりは百倍いいのさ。

記者会見でエジプトが何も言わないのにわざわざ「日本有利なジャッジがいくつかありましたが、どうですか?」と聞いてた人がいたけど、そういうジャッジも確かにあったかもですが、タッチネットなんかはむしろ日本に厳し目にとられてたんじないかな?

ワールドカップバレーフランス戦とか思い出しても、日本びいきというよりは誤差の範囲でしょう…。

それより、ミスが多すぎるのが気になる。エジプトも結構ミスしてくれたから助かったけど。
明日はもっと気を引き締めて確実に勝ちましょう!

携帯からなので写真は後送。

後程Fさんより戦評と会見がアップされます。

NumberPLUS 記事に入りきらなかった話 リベロというお仕事

ちょっと間があいちゃいましたが、NumberPLUSの記事に入りきらなかった話の続き。

久光の成田


大阪ラウンドは、名古屋ラウンドに急遽行ったしわ寄せが、体力・お財布・お仕事スケジュール諸々にやってきて行けませんでした。カメラマンSさんにお任せです。
セリンジャーにも久しぶりに話を聞きたかったんですけどね。

ああでもやっぱりファイナルは見たいかなあ……
アテネでファイナルを見といて、地元でやってるのに見れないのはなあ…。
全日本も今日頑張ってオランダに勝ったしね。
でも明後日から男子だし、大阪日帰りはやっぱり体力的に無理か。。。。
明日起きてから考えよう!



8月のエントリで「スパイクレシーブが得意なタイプのリベロ」と「サーブレシーブが得意なタイプのリベロ」と、どちらが「全日本では」必要なのか、という話題を出したんですが、このとき(2003年夏)宇佐美は「どっちなんだろ…」と結論を出しあぐね、金子監督(当時)にも同じ質問をしたところ「うーん、私も今考えてるところなんですよねえ…」と仰ってました。

私は個人的に一つの仮説を立てていて、今回成田にその質問をぶつけてみたら、明快に回答してくれて非常に興味深かったです。
彼女の回答は私の仮説とほぼ同じで(さらに宇佐美と金子監督の疑問をぶつけてみました)、理由も大変明晰に説明してくれたので、今大会初めてバレーをご覧になった方にも、長く見ていらっしゃる方にも是非読んで頂きたい部分です。


この本は基本的に女子がメインなので、男子の話は、流れをすっきりさせるためと文字数的に割愛せざるを得なかったところがたくさんありました。女子だけの話にするのでも、本当はエビちゃんの話も聞きたかったし、入れたかった。
でも、確かに構成の面から考えると、4人はちょっと多すぎるんですよね。散漫になっちゃう可能性が高い。それでなくても3人の話をまとめていくのも難易度が高いのに。

エビちゃんは電話して「記事には直接ならないけど、話を聞かせてくれるかな?」とお願いすればきっと「いいですよ~!」ってにこにこ言ってくれると思うけど、悩んだ末にそれはやめました。Vリーグ(ぷ、ぷれみあリーグ…でしたっけ?)のあんまり人がいない会見のときとかによもやま話ついでに聞いてみよう。



リベロというポジションには、個人的に結構思い入れがあります。
『リベロ革命』は私が企画から協力して連載されていたマンガですし、リベロについて専門誌で連載させて頂いたり、大森というじみーな(でもサーブレシーブは非常に上手かった)選手を何年かかけて掘り下げて「君の歌は、僕の歌」を書いたりなどなど……。


*余談の余談ですが、編集さんは私がそういう仕事をしてきたことを全くご存じないままに今回の記事の依頼をくださったそうで、なんだか不思議な縁みたいなのを感じてしまいました。編集さんの嗅覚も鋭かったのかも知れませんね。


で、もともと私のライター歴は(観戦歴は女子の方が早かったかな?)男子メインなので、直接知ってるゲームや選手、エピソードなども男子の方が多いのですよ。

『リベロ革命』の時にネタになりそうな話をいろいろ教えて頂いて「へえ~!」の連発だったけど、「わしが現役のうちは記事にしたらあかんで。企業秘密やけえ」というお約束だったために、「君の歌は、僕の歌」でも意識的にあまり取り上げなかった山本コテツさんについてのいろんなエピソード、スパイカーへの未練に苦しむ西村や大森の葛藤、エトセトラ、エトセトラ。



今年の春に青山さんが引退されたときに、「ジャンプが落ちてるのは確かですけど、リベロならまだいけるんじゃないですか?」と訊ねた際の青さんの答えがふるっていました。


ちなみに彼はリーグ中でも1、2を争うディフェンス力の高い選手でしたし、寺廻ジャパンのときも田中ジャパンの時も、何度か国際大会でリベロを務めた経験があります。



「中西さん、専門職なめちゃあいけねえよ。俺はリベロってのはね、レシーブがちょっと上手いアタッカーが、スパイクが通用しなくなったからって、ちょちょっと手ぇ出してやれるようなポジションじゃないと思うね。だから俺にリベロはやれない。俺はアタッカーの意識を捨てきれないし、ブロックの指示だししたりデータを把握してコート内に伝えたり、いろんな『リベロならではの役割』つうのがあってさ。そんなややこしいことは俺には向いてないのよ(笑)」



もう少しあったんですが、全部ブログで書いちゃうのも長くなりすぎるしもったいないんで、次のワールドでコテツさんの話と共に(話が聞ければエビちゃんにも聞いて)展開してみるつもりです(こんな事書くと、また他誌さんに先にやられちゃってスタッフに怒られちゃうかなあ…むずかしい)。まあとにかく、こんな答えが返ってきたんですね。私も、上記のような経緯があったので、リベロを軽視しているつもりは全くなかったんですが(むしろ田中さんが全然リベロについて真面目に考えていただけないことをもったいないことだと思ってましたし、だからこそ青山繁というディフェンス力もクレバーさも兼ね備えた選手に、アタッカーとしての道をすっぱりあきらめた上でもう一度トライしてみてほしかったんですが)、すかっ!と断言されて「ああやっぱりなあ」と納得しきりだったのでした。



で、その話を成田に取材のつかみでしたら、彼女もそれについていろいろ反応してくれたので、ホントはその辺も入れたかったんですよ。特に上で紹介した部分は、「守備が上手い低身長スパイカーの定義するリベロ」という意味で、是非入れたかった。明確な定義付けと、そのポジションに対するリスペクト、そしてそれ故に求められる高いハードルがそこにはあったからです。

2人の定義と評価、お互いに対する評価なんかも落とすのに忍びない要素でした。青さんも成田も、本当に守備、攻撃共にテクニックに定評のある小型選手でしたから。でしたじゃなくって成田は現役だけど。

青さんは成田のことを高く評価してますし、成田も青さんを評価してますしね。
ワールドカップサッカーと時期的にかぶったせいか、青さんの引退はナンバーでは一言も取り上げられなくて、あれだけの人が、しかも天皇杯フル出場で優勝、MVPを獲って引退したのに全く無視されたままなのもなんだし、時期的にもまだいけるかなあとも思ったので。


まあでもその辺は泣く泣く割愛。
読まれるときは、そんなような下地があったんだなーと思って読んでみてください。


『リベロ革命!』では単行本の折り返しに1人ずつOB・OGに登場して頂いて(選手はJVAが『広告活動に当たる』と許可してくれなかったんですよ。がっかりしたなあ…。こちらとしては、少年マンガを読んでるちびっ子達に、少しでもバレーのおもしろさと、選手達のことをPRしたい気持ちでいっぱいだったんですが、理解はして頂けませんでした)バレーのおもしろさ、リベロというポジションについてを語って頂いたのですが、その中に、当時は引退されてた大懸(現成田)さんも登場していただきました。んで、「サーブレシーブはメンタルなプレー」と彼女が説明してくれたのが、非常に印象に残り、その後あちこちで「サーブレシーブってメンタルなプレーなの? スパイクレシーブとは違うの?」と色んな選手に確認する元になりました。


でもって、みんなの答えが「そう、サーブレシーブは精神的なところがすごく大きい」。なんでなんだろう…と不思議に思っても、そこを上手く説明できる選手はあまりいなかったのでした。で、今回、大元の本人に「何でなんですかね?」と訊ねたら、やっぱり明快に答えてもらえたので「なるほどなるほど!」て感じでした。


自分がこれまでずーっと積み重ねてきたことを活かせて、しかもさらにその延長線上で知識を上乗せ出来た、とっても面白い取材でした。佐野ちゃんもちょっとタイプが違うんですが、やっぱりいろいろ「なるほどなあ」って話が聞けて、字数が許せばもっといろいろ書きたかったですね。



かおる姫は、怪我がまだ治りきってない頃だったので、ちゃんと取材を受けて話を聞かせてくれただけでもありがたかったです。その辺、やっぱり真面目な人柄なんだなあと思いました。撮影があるのをすっかり忘れていたのは、相変わらずの天然ぶりでしたが……。撮影が終わった頃には、美人を見慣れてるはずのファッション系カメラマンさんとアシさんがすっかり「いいですねえ…」とファンになってたので、すっぴん美人は強いでなと。なんか肌がライトで飛ばさなくても陶磁器みたいなんで、彼女とメイクの話をしてもしょうがないなーと思いました。


あと、ちょっと話が横道にそれるんですが、日本の女子バレーではサーブレシーブのことを現場では「キャッチ」っていうんですけど、その辺については超長くなっちゃったんでまた今度。サッカーの「ボランチ」の事まで含めて「へえ~」だったんで、気が向いたときに書きます。


って最後ちょっと脱線しちゃいましたが、アテネ女王にも勝って5位につけられるか?

シンちゃんがまた爆発して荒木と杉山が調子よかったら……なんとかならないかな……。


そんじゃまた!

*あ、忘れてた千葉と直弘です。
ちばなおひろ

プレミアリーグ?

http://www.vleague.net/article/info200611130001.php

私はネーミングのセンスないんで(ワールドのタイトルも、ガイチさんに付けて頂いたくらい)、あんまし何とも言えないんですけども……。

Vリーグってそんなまぎらわしかったかなあ…。10年かけてやっと定着してきたところだと思うんですが。
最初の頃は結構こっぱずかしくって(やっぱりサッカーの物まね感が強かったから)、日曜の予定聞かれて「ぶ、ぶ、ぶいりーぐ見に行こうかなと」って感じだったけど、最近は普通に使ってたし。


サッカーのJ1、J2とV、V1が紛らわしいというのは確かにあったけど……。プレミアとチャレンジ……うーむ。

ふつーに、ふつーにきいたら、「日曜の予定は?」「プレミアリーグ見に行こうかなと」って……やっぱり言う方もきく方も恥ずかしいと思うんですけどコレも慣れなんでしょうか。「イギリス行くの?」とか聞き返れてしまいそうな予感。


男子ブラジルと松下、男子プエルトリコとつくばユナイテッドを見に行ってたら移動ばかりでちょっとへたってましたが、このニュースには驚いた。


ブラジルはマルセロが出てきてから、松下にリードされててレゼンデが相当怒ってたけど、20点超えたらやっぱりひっくり返してたところがまあなんといいますか、強豪たる所以。

ウサミ様は松下の攻撃を速くするには非常によかったと思うんですが、センター線が全然ついてってないのが気がかり。スタッフも、「アタッカー指導もひっくるめて期待してますから(笑)」だってよ!

リカルドとウサミがネットを挟んでるのを見ると、なんだか国際試合を見てるみたいでした。

松永と岸本もいたので、グラチャンメンバーが3人もいたわけです。
2人とも去年のリーグよりずいぶんよくなっていたので、今季はちょっと期待できるかも。


NECにいたアンデルソンがゲーム後に「なんでウサミはここにいるの?」
英語力ないんだから、難しいこと聞かないでアンディ。


ウサミがディグに突っ込んで、2本目を谷村孝がそのままスパイクしたのには思わず拍手。ゲーム前に下村監督と「コウは巨大リベロにしたらどうですか? カットいいし、ディグも反応いいし、手足長いから届くし」「それもいいかもしれませんねえ~。でもあいつブロックいいですから、それがもったいないな」と言ってたのが聞こえたのか?


つくばVSプエルトリコ、プエルトリコはまだ寝てました。1セットごとに起きてきた感じだったので、どんなチームなのかはまだちょっと分からないですな。身体能力はものすごく高そうでしたが、セッターがえらい下手だったのは時差ぼけのせいなのかもともとなのか。

それより、志賀が途中で怪我して運ばれてっちゃったのが心配です。都澤先生に伺っても、ここではとても書けないようなきつーいジョークで切りかえされただけだったんですが、結構重傷そうだったように見えました。

つくばの4年がみな丸坊主だったので、ユニフォームになって番号が見えるまで、三上がどこにいるのかさっぱり分からず、自分の顔面識別能力の低さを再認識させられました^^;
インカレに向けて気合いを入れたということでしょう。

帰りのタクシーで運ちゃんが「何のイベントだったんですか?」「バレーの世界選手権に出るプエルトリコチームと筑波の親善試合だったんですよ」「え? 今テレビでやっとる奴の? 男子もやるんかね」「……やりますよー! 男子も頑張ってますから、見てくださいね!」

会場アナウンスで、世界バレーのことをちゃんと告知してたつくばのスタッフ。イベントを見に来られた地元の方は、きっとプエルトリコ戦だけでも見てくれるはず。
番宣に予算が割けないというのなら、DJに一言言ってもらうくらいはただなんでないのかしら。だめ?

女子は、イタリアに完敗は残念でした。ボニッタいなくなってもあんまり影響なかったりして。


しかしアテネ女王が4強落ちとは……郎平呼び戻した方がいいんでないんでしょうか。トラディショナル・アジアンバレーを大型選手でやってる感じがすごく好きだったんだけどなあ。


メッセージを頂いた方、ありがとうございます。
まだまだ勉強中なので、もっと頑張らなくっちゃ!

あ、「千葉さんが直弘さんに指導してる写真がありません!」と指摘してくださった方、すみません。さっき見たら、間違えて整列の写真をアップしてたみたいです。
そのうちアップします。

5~8位戦も気を抜かずに頑張ってね。
モチベーションの維持が大変だと思うけど……長丁場だし。
いろんな思惑とかはとりあえずおいておいて、自分のために全力を尽くしてください。

そんじゃまた!

TBSさんにお願い

普段地上波を全然見ないのですが、名古屋ラウンドで出張中に珍しく地上波をずっと見ていてショックを受けました。


男子の開幕が一週間後に迫っているのに、ずーっと見ていても男子の話題が全くない。話題どころか、簡単な告知さえ私が見ていた時間帯では一度も流れませんでした。

また、海外勢同士の試合についても、ほとんど情報がありません。


人気がないから、と言われるかもしれません。
でも、「オリンピックよりも由緒ある最大の大会」を謳うのであれば、おのずとそれに見合った報道をしていただきたいのです。

17日から開幕! 男子大会

という告知テロップだけでも流してほしい。


日本男子バレーが女子よりも「つまらない」「だらしない」「弱い」
と言うメディアの方々は、悪条件下で8連戦を戦い抜き、10年ぶりにアジアの覇者になったゲームを見ても、去年のグラチャンでのプレーを見ても、本当にそう思ったのでしょうか。

私は、女子も男子も、一緒に強くなって一緒に人気が出てくれればいいと思う。
ブラジルだって、イタリアだって、セルモンだって、ロシアだって、かつてのキューバだってそうやって男女ともに人気も強さも上昇してるんだし。


それに、女子の海外勢同士の試合や、男子大会をここまで徹底的に省くことは、本当にTBSさんにプラスになっているのでしょうか。
前々回の日本大会では、パスカルをはじめとして、グルビッチ兄弟やジャーニ、パピら多くの海外スター選手が生まれました。今回の女子の海外勢同士だって、いくつものドラマがあり、名勝負があり、素晴らしい選手達がいます。


何度もあった男子バレー人気の中でも、アトランタ不出場後のどん底からプレーヤー人口減少に歯止めをかけるほどだった「朝日・加藤・西村」ブームは、98年世界選手権で生まれたものです。


私はそれまでも断続的にバレーを観ていましたし、その頃にはぺーぺーとはいえ、バレーライターもやってましたから3人とも知ってましたけど、一般的には全く無名の3人でした。私も、3人それぞれに良い選手だとは思っていましたが、あそこまでブレイクするとは全く思っていませんでした。
目の前で彼らが一試合ごとにどんどん輝きを増していくのを見るのは非常に興味深い経験でしたね。


そしてそれに負けまいと活性化するベテラン選手達も。
チーム状況はかなりいろいろあったみたいですけど、とにかく男子バレー人気の一時代を築いた大会だったわけです。

閉会式のセレモニーの中、たくさんの海外選手達が感涙にむせんでいました。
いくつもの死闘があり、中でも準決勝のイタリアvsブラジルのフルセットは、サイドアウトシステムラストを飾るにふさわしい素晴らしいゲームでした。
プレスルームでおにぎりを食べていたら突然目の前に現れたベラスコに「我々は史上初の3冠を成し遂げたんだ! これがどんな偉業なのかわかるか? 何故君は私にインタビューしないのか」と詰め寄られて喉に詰まらせそうになったのも、まあ良い思い出です。
表彰式ではその、強面のベラスコ監督も、目に涙が光っていました。それだけ嬉しい、つまり栄誉ある大会だったわけです。
イタリアのメディアでは、このときのベラスコの記事ががんがん出ていたとか。

オリンピックは12チームしか出られないけど、世界選手権は24カ国が集まってじっくりと試合をこなしていく。勢力図がダイナミックに塗りかえられ、または強豪がプライドをかけて地位を維持するために世界最高峰のプレーを惜しげもなく繰り広げる。

サッカーやテニスなどでは、海外チーム、海外選手同士の試合でも楽しむようになっていますよね。
男子サッカーが3位に入れないからといって、「男子サッカーは見る気しない、だらしないから」とはならないでしょう。海外の試合を楽しんだり、日本代表の試合をちゃんと楽しんでいるじゃないですか。
バレーボールだってそれができるはず。

そういうポテンシャルを秘めたコンテンツなんですよ。この大会は。そして、この競技は。

一ヶ月強、まさに最大規模の試合を国内で展開するこの大会は、そのムーブメントを起こす絶好の機会であり、それができるのは主催し、地上波で独占放映するTBSさん以外にありません。

男子大会だって結局ゴールデンで放映するわけですし、ファイナルの方は男女とも海外勢どうしになるわけだし、盛り上げるに越したことはないと思うんですが……。


アイドル起用や会場DJなんかにも思うところはいっぱいありますけど、長くなりすぎたのでこの辺で。

明日はセルモン戦。
ちょいと別の仕事を入れてしまったので、早めに終われば名古屋に駆けつけます。間に合わなかったら、テレビ観戦ですね…。
いずれにしても、選手みんながどんな場面でも心を折らずに最後まで戦えるよう祈ってます。

そんじゃまた!

トルコ戦フォト


さおりんサーブ







トルコ4番







ネスリハン









かおるひめ








さおりしん







すぎやなぎもと









すぎまほ







すぎまほ2










すぎ










竹下バックトス









アップゾーン