町田康さんの読書会2 | 弁護士宇都宮隆展の徒然日記

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くにたち法律事務所@吉祥寺 東京大学法学部卒 東京弁護士会所属(35489) レアルマドリー・ボクシング・小説・マンガ・音楽・アート・旅行・猫などが中心のブログです

吉村萬壱さんの「前世は兎」を読んだのは、読書会の課題図書だったからです

昨年出席した際は次も必ず参加しようと思っていたのですが(2018-03-24)、うかつなことに告知を見逃してしまい、キャンセル待ちで滑り込みセーフ!

上記短編集は7つの短編からなっているのですが、今日は冒頭のタイトル作品のみが扱われました

フィクションとしての体裁とその裏にあるリアルな事実が混沌としている点で異彩を放っており、取り上げるにふさわしい作品だと思います

町田さんは、読み方を押し付けることなく聞き手の「気づき」を呼び起こすのがとてもうまくて、ただ聞いているだけで次々とアイデアが湧いてくるため、今回も非常に刺激的な時間を過ごすことができました

また、終了後に男性作家が女性を主人公にした小説を書くことのハードルについて質問したところ、作家のタイプによるかもしれないという回答をいただきました

演じるタイプのような作家であればハードルにはならないのではないかということです

太宰なんかはうまかったし、昔の演歌なんかで作詞家男性・歌い手男性でも女の情念を歌い上げていたというお話に納得しました

以前も感じたのですが(2018-06-10)、いつも例えがうまくて話がわかりやすいですね

来年は告知に気をつけて、キャンセル待ちしなくてよいように気をつけたいと思います