宝物

その作業は一本の電話から始まりました。。。

「新築の部屋にどうしても移設したい部材があるから明日一番で施主さんの自宅に伺って解体取り外しの後、もらい受けてきてよ。」

解体?取り外し?もらい受け?  それまで新築施工ばかり引き受けてきて全て新品の部材で施工してきた我々にとって初めての依頼。

その柱は思った以上に重く、思った以上に頑丈に取り付けられていたので取り外しは困難の極み。

旧邸宅から移設されたそれは、まるでマンモスの骨から削り出されたような風合いのコラム(柱)でありました。

 

「それがこの写真の中にあるコラム(柱・施工後)です。」

   一体このコラムにはどんな歴史と、どれ程の価値があるのだろうか?

「大事にお願いします」の一言が一層の重さとなり圧し掛かる。。。

 
石タイルの中央には細かいモザイクタイルが施されています
 
「I様、勝手にお写真使用していますが。。。施工がハードで写真撮るの忘れてました。
でっ、オイラ(リーダー)ですのでお許しください。」

 

 

木造3階建で作られたこちらの邸宅の三階部には、

なんと中庭があり、それを取り囲むように各部屋があります。

十二角形の階段室を上るとそこは天国のようでした

(天使もいました。。。)

 

欧米住宅伝統様式の巨匠K氏のデザイン設計です