ベッドで泣いていた彼女はこう言っていた。「あなたの事を考えてあげられなかった自分が嫌で、そう考え出したら自己嫌悪ばかりが増幅してきた」と。
俺は「ごめんなさい」と謝り、手を握る。
が、「手が疲れちゃうから」と手を離すよう言われた。「大丈夫だから」とも。
ところが、その後トイレに立った彼女が戻って来ない。
迎えに行ってみると、風呂場で倒れこんでいる。
後から分かった事だが、水に入って自殺しようかと思っていたらしい。
布団に連れ戻し、抱き締めて眠る。
だが、彼女の鬱スイッチはONのまま。
時間が来てしまう。
午前4時半、家に帰らねばならない。
生活があるのだ。
焦点の定まらない、虚ろな目をした彼女を独りにしてしまう事が凄く怖かった。
それから2晩目の夜がやってきた。
もう、死ぬ事しか考えられないのか、身辺整理をつけると呟いている。
彼女の鬱スイッチを、また押してしまった。
あれは、今週火曜日の夜。
月曜日から彼女の見舞いに来て、一緒にご飯を食べて一晩過ごす。
翌日の火曜日、天気が良かったから気分転換を図るために、生駒高原へドライブ。
晴れ渡った青空に、満開を迎えた一面のコスモス、屋台の焼きそばを食べてご機嫌な彼女。
お昼には、初めて食べるという鯉の洗いと鯉こくをお腹いっぱいに頂いた。
そこで家に帰れば良かったのだろうが、調子に乗った俺たちは、イオンモールと夜の街まで繰り出した。
そして9時過ぎに、彼女のアパートに帰ったのだ。
酔っていた私は、布団に横になり、彼女もその隣に寝た。
前置きが長くなったが、事件はそれからのことだ。
いつも寝付けない彼女が、俺にキスをしたり、胸を押し付けたり、いろいろいじってきた。
疲れからだろう、頭痛がしていた俺は、「お願いだから、触らずにいてくれ」と頼んだのだ。
割れるような頭痛に、草臥れた体、翌日の仕事の事などを考えて、休みたかったのだ。
それが、スイッチだった。
暫くして、彼女が隣からいなくなり、ベッドで泣き出してからしか、気付いてやれなかった。
また、思わずに押してしまった彼女のスイッチ(>_<)

朝、電話にて「三連休に家に閉じ籠って、寝てばかりいたらダメ人間になってしまうね」と彼女。
「いや、(二日間もゴロゴロしていたのだから)もうダメ人間だろう」と俺。
「ダメ人間」というワードを肯定したのが、引き金だった(;_;)

俺がそんなこと言わなければ良かったのは、重々解っている。
悪かったと反省しきりだ。
今朝までは、街まで買い物に行くつもりだった彼女。でも、もう何もする気が起こらないらしい。