回転ビーズ(M,L)の強度測定 | T.Tの釣行記録

T.Tの釣行記録

趣味の釣りのブログです.主に船釣りの釣行記録を載せています.

イカメタル仕掛けでは回転ビーズのMサイズが広く用いられています.ふと思い立って強度測定をしてみましたので,記録として残しておきます.

 

お断り: 通常の釣りではこのような限界ギリギリの負荷をかけることはないと思います.このデータは参考程度としてご理解ください.

 

今回もIMADA社製のディジタルフォースゲージ ZTS-500Nを用いて強度を測定しました.1ms間隔で(1秒間に1000回)張力を測定し,そのピーク値を記録できるものです.

 

ビーズに通す糸は太めのフロロカーボン6号を使いました.まず,糸単体での直線強度を測定しておきます.40cmぐらいに切った糸の両端にエイトノットでチチワを作り,ディジタルフォースゲージに引っ掛けて破断するまで引っ張ります.本来は治具を用いて一定の増分で張力を掛けないといけませんが,人力で引っ張っています.案の定,5回ともエイトノットで切れてしまいました.糸の直線強度ではなくノットの強度測定になってしまっている感がありますが,ピーク張力の平均は8.86kgでした.

 

ここから,主目的の回転ビーズの強度測定(強度確認)に入ります.下図に,試験方法について示します.回転ビーズを介して両端にエイトノットのチチワを作り,人力で破断するまで張力を掛けて,そのピーク張力を測定します.

 

測定結果を以下に示します.4個の回転ビーズ(M)を使いました.いずれも初回でビーズが破断しました.糸が切れることはありませんでした.破断時のピーク張力は5.26kg~6.46kgと幅があり,平均は5.77kgでした.

 

破断した回転ビーズの外観を下の写真に示します.いずれも短軸の穴から糸が外れるように破断しています.短軸の穴は短く,中心から少しずれた位置に開けられているので強度が弱いのかもしれません.

 

一般的なフロロカーボンラインの直線強度は,3号で4.6kg,3.5号で5kg,4号で6.1kg程度です.わずか4個のビーズの試験結果ではありますが,今回確認できた回転ビーズ(M)の強度は5.26kg~6.46kgでした.これらの比較から,回転ビーズ(M)は,フロロ4号以下の糸と組み合わせて使用するのが適していると考えられます.イカメタル仕掛けでは,フロロ3~4号を使いますので,回転ビーズのサイズMの使用は妥当であるといえます.確認できてスッキリしました!

 

前回は,回転ビーズ(LL)について試験し,その強度は11.7kg~14.6kgでした.回転ビーズ(M)はおそらく9kg前後の強度と思います(推測値).サイズが違うと随分と強度に差があります.回転ビーズのサイズ選びの重要性を感じました.

 

ご参考になりましたら幸いです.

 

追記:回転ビーズ(L)の強度測定

 

後日,加太飲ませ釣り用に回転ビーズのLサイズを入手しました.確認のため,縦糸にフロロ10号,横糸にフロロ8号をセットして強度を測定したところ,9.93kg~10.78kgという結果でした.推測値よりも強かったです.フロロ6~7号での使用に適しているようです.

 

関連投稿