一疋の青猫 -32ページ目

恋の面影


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「・・・スペインの 『elBulli』 って、もう、ここは伝説的なレストランでね・・・」




その時

甘く 囁くように Sax が流れた




「・・・少し、外の風に当たってから 飲み直そうか ? 」




「・・・この上に、部屋を 取ってあるんだ・・・。 」



*

*

*



ホテルのフロアを横切る 束の間 許されし


15 秒間の妄想


そこは


わが家へと続く 駅への近道だった・・・(笑)





夕暮れ前には 自宅へと戻り


まるちゃんと共に ひなあられで飲む 一杯の酒



正しき 週末の夕べ


今週もがんばりましょう







「 The Look of Love 」   菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール









神奈川県立近代美術館・・・のカフェ


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ベン・シャーン展以来となる 神奈川県立近代美術館の葉山館

今日は展示はスルーで 温かいお茶を一杯・・・


このシーズンならではの 海の透明度と 人影の少なさ おススメです

あまり人気の無い展示の時期に訪れるのがコツ(笑)


日溜まりのテラス席は 広がる海 余計なBGMもなく 潮騒と風の音のみ 

「 もう 春ですね 」

隣り合わせた人に そう 告げたくなるような 柔らかな日差し





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美術館前の砂浜は 葉山の御用邸へと続く


美術館の敷地も そもそもは皇族の別邸であったもの

鎌倉や逗子のビーチよりもずっと穏やかでいい





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美術館の屋上に佇むのは・・・


アントニー・ゴームリー作 「 TWO TIMES 」

この彫刻作品は 自分の身体から 直接型どりしたものだそう





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あまりに暖かいので 冷たいお飲み物も^^


そんなことをしていると・・・





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更に時は流れ 日は傾き 黄昏の色に染まり始める


右手のガラス窓が 併設のカフェ・レストラン





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帰り道

波も 時間も おだやかなままに・・・



日曜日 みなさまにも暖かで穏やかな一日となりますよう









「 Antonio's Song 」  Michael Franks (Unplugged version)






いひおほせて何かある


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ひなたぼっこをする 馬服を着たロバ君と健全なる夏みかんちゃん






「 いひおほせて何かある 」

(去来抄)


これは かの俳聖 芭蕉のことば

全てを言ってしまったら 何も残らないではないか・・・と

余韻や余情 時には余白によってのみ 語られるものもある


*


この言葉は 俳句の何たるかについて述べるに留まらず

広く表現について また 日々の暮らしの中においても首肯するところ

私自身の性向として これまでの数々の失敗を 「過不足」 という点からみるなら

足りないよりも 「過剰」 やり過ぎての失敗が 圧倒的で・・・

だからこの言葉は 私自身への戒めのようにも感じたりしています

文章を書くことにおいてもしかり 撮った写真についてもしかり

また 野菜炒めを作っても やっぱり シナシナになってしまうのです(笑)

やりすぎちゃってね わかってるんですけど


人柄は とても謙虚なんですけどね(笑)


*


ただ

やや意味合いは異なりますが

ブログって 「いひおほせた」 後に 始まるものでもあるような気がします

平凡な人生も数十年と生きていれば 「へえ」と思うような出来事のふたつやみっつは

同年代相手なら 懐かしさに共感を呼ぶようなところで 更にいくつか

でも そんな私生活や思い出を切り売りするような記事では 一年過ぎれば息切れ ?

私のこの拙いブログでも 気が付けば二年を過ぎて 近頃では

「そう言えばこんな記事、まえに書いたかな?」 と 不安に駆られることも(笑)

まあ 同じ人間が書いている訳だし 三月になればもうすぐ桜だと 浮かぶのも自然の事

ただ 大いなるマンネリズムの中で つまらなくなって閉じてしまうのも想像に難くなく・・・


でも

ぐるりと一回りして帰ってきた今年の春は 去年の春とは同じな訳は無く

やはり 新しい春で 一年一年積み重なってきた なつかしくも新しい春で

派手ではなくとも 大笑いすることがなくとも きっと 今年の春は ここにある

そんな眼差しを感じさせる言葉を持っているひと

少しずつ移ろう光や風の気配を 口ごもったその言葉の先を 丁寧に汲みあげるひと

日々を丁寧に生きることこそが 日々を新しくするのでしょうか

大いなるマンネリの中で そのような言葉に出会えることが 何よりの楽しみです




まもなく 3月11日 を迎えます

こんな 春へと向かう 春を待つばかりの季節だったのだと

いま 改めて 思っています










「 Dance me to the end of love 」 Madeleine Peyroux