レッドネヘレスコール

旧約聖書ゆかりの 世界最古の品種とも言われる ネヘレスコールの改良種
特徴はそのサイズで ひとつの房が大きなものでは数キロにもなる
こちらの葡萄園でも 他の品種よりも棚を高く拵えてあった
大きな房のまま観賞用に飾り 干し葡萄にしてもよいのだとか
例年にもましての 今年の猛暑
すっかり参ってしまった人も少なくないようですが
この暑さが葡萄には良かったらしく 甘みが乗って 近年最高の出来だったとのこと
それでも秋の連休に台風襲来で客足鈍く なんとも ままならないとも
無事に収穫に至ってさえ 自然を相手の仕事 商売は大変なことと つくづく思う
降る雨は降るし
倒れる稲はたおれる
たとえ百分の一しかない蓋然が
いま眼の前にあらわれて
どういう結果になろうとも
おれはどこへも逃げられない
……春にはのぞみの列とも見え
恋愛そのものとさえ考えられた
鼠いろしたその雲の群……
もうレーキなどほうり出して
こういう開花期に
続けて降った百ミリの雨が
どの設計をどう倒すか
眼を大きくして見てあるけ
たくさんのこわばった顔や
非難するはげしい眼に
保険をとっても弁償すると答へてあるけ
( 宮澤賢治 「 作品第一〇八八 」 )
*
稲と葡萄の違いこそあれ
ここにも自然に翻弄される人の姿がある
そして 必ずしも思い通りにはゆかない現実を
見つめる眼差しが 甘んじて引き受けようとする意志が ある
都合のいいことばかりは 必然で
具合の悪いことは 偶然と言う 時には想定外とさえ
そんな 「 専門家 」 が 溢れる時代
百にひとつを 「 蓋然 」 と言い
「 おれはどこへも逃げられない 」 と言う
農地改良 肥料設計 と奔走した 賢治の覚悟が胸を打つ
無論 賢治とて 自然相手にはどうにもならぬこともあり
「 オロオロアルク 」 しか無かったことも多かろうが・・・

秋の陽を受けて かがやく葡萄の実
光の中に息づくものがある
私はすでに 都合よく脳内補完しては
グラスの中にたゆたう光を見つめている
品種だって違ったって平気(笑)

こちらは 「 ピッテロビアンコ 」
「 レディ フィンガー 」 の異名も
爪の先を赤く染めた 「 マニキュア フィンガー 」 という品種もあるが
今年はもう シーズンを過ぎてしまったとのこと
気が付けば そう 十月なのですね・・・
「 さざ波 」 荒井由実
※ グレイの影と私だけの十月・・・
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夜の社会見学

キリンはどうも夜行性のようで・・・
先日訪れた マースクの山
夜はひっそりとしているのかと思いきや

昼間以上に活動的で・・・
引っ切り無しに行きかう車 警告音とともにクレーンが動く
ただ これ以上迫力のあるショットは
望遠レンズを買うか 港湾関係者のお友達を作るか
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トレーラーに乗ってて ブログを書いている方
ぜひ アメンバーにして下さい^^

やむなく ここで社会見学は中断・・・
無念

それでも 場所を移して
引き続き
夜の社会見学
続行
あくまでも勤勉な私です(笑)
「 Jazz Ain't Nothin' But Soul 」 Esperanza Spalding
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輝ける月の夜に

「 イツカ、向コウデ 」
人生は長いと、ずっと思っていた。
間違っていた。おどろくほど短かった。
きみは、そのことに気付いていたか?
なせばなると、ずっと思っていた。
間違っていた。なしとげたものなんかない。
きみは、そのことに気づいていたか?
わかってくれるはずと、思っていた。
間違っていた。誰も何もわかってくれない。
きみは、そのことに気づいていたか?
ほんとうは、新しい定義が必要だったのだ。
生きること、楽しむこと、そして歳をとることの。
きみは、そのことに気づいていたか?
まっすぐに生きるべきだと、思っていた。
間違っていた。ひとは曲がった木のように生きる。
きみは、そのことに気づいていたか?
サヨウナラ、友ヨ、イツカ、向コウデ会オウ。
( 長田弘 詩集「死者の贈り物」より )

十五夜から数日が過ぎて 月も随分痩せた
それは それで とても 美しいと思った
肥え太ってゆくよりも やさしき熟成 美しく枯れてゆくこと
奪い合っては 食べ切れず 捨ててしまう程 木の実は残っていないのかも
競い合い 奪い合い 相手を打ちのめすのは ゲームの中だけで結構
*
今更ながらですが・・・
五輪招致成功 それほどめでたいことでしょうか ?
私にはそうは思えません
候補地選定のプロセスまでがショー化されて胡散臭いばかり
プレゼンに感動 ?
競技者を そのフィールドにおいてでは無く その技量においてでは無く
政治の場に引っ張り出すことの滑稽さ
無責任に原発は問題ないと語る某都知事の容貌も
作家時代に比べて随分と政治家らしくなって
美しく齢を重ねているようには 私にはとても思えません
目に見えぬ毒に すっかり汚れてしまった 私とあなた
せめて 美しく
輝ける夜の 月の光の 沐浴を・・・
「 ギブス 」 椎名林檎
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