一疋の青猫 -119ページ目

沈黙の春を生きて


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「沈黙の春を生きて」

これは 坂田雅子監督の 枯葉剤問題を 取り上げた ドキュメンタリー作品

「花はどこへいった」 に続く 第二作

枯葉剤 とは ベトナム戦争時 ジャングルでの ゲリラ戦に 手を焼いた アメリカ軍が

ジャングルの枯死 農耕地の破壊を 目的として 大量に散布した 化学兵器である

それらに含まれる ダイオキシン等の 毒性の強い 化学物質は 当然 人間にも 害をもたらした

ベトナム人は 無論 従軍した アメリカ兵さえも

そして その遺伝的影響は 子供 孫と 現在に 続いている

奇形出産 発育不良 発ガン率の上昇

ベトちゃんドクちゃん と言えば 思い出されるだろうか その惨禍は 未だ 続いている


・・・・・・・・・


タイトルにある 「沈黙の春」 は

レイチェル・カーソンの 同名の著書から 採られている

同書は 農薬等の 化学物質による 環境破壊を 告発した 名著

これに 関心を持った 時の大統領 ケネディにより 農薬の散布が 規制されるようになった

ただ この 農薬の規制と 前後して ベトナムでは 枯葉剤の 散布が始まったのである

この 奇妙な 連関が 映画の タイトルと なっている

映画の 冒頭でも 沈黙の春より 以下の 言葉が


化学物質は放射能と同様に不吉な物質で
世界のあり様、そして生命を根源から変えてしまいます


この 言葉通りの 悲惨なる光景が 描かれる

ベトナム帰還兵の娘 生まれながらの 障害を持つ彼女が

訪れる ベトナムが 映画の舞台

人の いのちの 尊さと

人の 行いの 愚かさと



フクシマ以後 を生きる 私たち

そこにも 奇妙な 相似を みる

人体には 影響無い とする政府

告発に対して 反論を 展開する 化学・薬品業界団体



そして 未だ 帰還兵の 二世・三世の 健康被害は 認定されていない

枯葉剤の 影響であるとの 立証は 被害者がせねばならぬ(おかしな話!)

きっと この構図は 何年後かに 表面化する フクシマの被曝被害も 同様であろう

「原発事故とガンの因果関係は認められない」 と

国 電力会社 業界団体 が 御用学者を擁して そう 言うのは 眼に見える



少し 話が 横道に 逸れました

最後に 「沈黙の春」 からの 言葉を


「私たちはいま、二つの道の分岐点に立っている。しかし、両者は広く知られているロバート・フロストの詩のように、どちらも正しいということではない。私たちが長い間歩んできたのは、偽りの道であって、それは猛スピードで突っ走ることの出きるハイウェイのように見えるが、行く手には大惨事が待っている。もう一つの道は、人も「あまり通らないが」、それを選ぶことによってのみ私たちは、私たちの住んでいる地球の保全をまっとうするという最終の目標に到達できるのである」



「沈黙の春を生きて」 →公式サイト

●岩波ホール →http://www.iwanami-hall.com/contents/next/about.html

●2011年9月24日(土)~10月21日(金)まで

●当日料金:/一般¥1,800/大学生・シニア¥1,500


ぜひ ご覧下さい




「沈黙の春を生きて」 予告編























横浜トリエンナーレ2011


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自宅で 仕事をしながら 台風を 様子見してたら

午後になって 空が 晴れて来たので

ちょいと 「ヨコハマトリエンナーレ2011」を 開催中の 横浜美術館へ

到着したのは 最寄の 桜木町駅

ここは 敢えての 立ち食いそば

ゲージュツに 満腹は 厳禁^^


いざ(笑)




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「五つの点が人を成す」    ジェイムス・リー・バイヤース

暗い部屋に 天井からの スポット 黒いドレスの パフォーマーが 光を めぐる




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トビアス・レーベルガー

59個のランプは 横浜に住む 子供の部屋の スイッチに連動して 点灯する




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ライアン・ガンダー

モニターの画像が 逆さまに映る 不思議と みんな しゃがむ(笑)




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田中 功起

物置では ありません これも作品 ガラクタ? で セパレートされた空間は 意外と居心地よく 休憩




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畳スペースも(笑) 色んな形の椅子も そこに座って パチリ 撮ってます




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「Telephone in the Maze」   オノ・ヨーコ

中央の 電話機に オノ・ヨーコ 本人から 電話が かかってくるらしい



$一疋の青猫




<追記>

オノ・ヨーコ からの電話を 信じない方が いらっしゃるようなので(笑) 写真追加しました



・・・・・・・・・



なかなか 楽しめました

ただ 日曜の午後 子供が多くて 落ち着いた日に また・・・

いえ

こういった 作品は 観客が 参加することで はじめて 成立するものもあったり

( 触ったり 覗いたり 中に入ったり )

「見る人を見る」 楽しみもある

そういった点では 子供は 思いがけない 反応を示して 面白いんだけれど

中途半端に 高校生くらいになると 携帯見ながら くっちゃっべってね


・・・と ちょっと オヤジ風な 意見を 言ってみました


全体としては こういった展覧会が はじめての方も

楽しめる 企画になっていると 思います

機会があれば どうぞ


あ あとここは 一部作品を除いて カメラ撮影も OKなんですよ



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「ヨコハマトリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR -世界はどこまで知ることができるか?-」
2011年8月6日(土)~11月6日(日)11:00~18:00 ※入場は17:30まで
[休場日:8月、9月の毎週木曜日、10月13(木)、10月27日(木)]
公式サイト:http://118.151.165.140/


巧まざる


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こまかな さざ波の 湾内で ゆらり

ほぼ 直線とも見える 正弦波を 描いて

比較的 周期 長めで 揺れている



初めて 海に 浮かべた時には

まさか

だれも

こんなカタチに

こんな色合いに

なってしまうだなんて・・・

本人だって 思っちゃいなかったろうね



波が洗う外板には そこらの ペンキを塗り

狭っ苦しい スペースに ダクトは 紆余曲折を 余儀なくされ

取り付けられた 銘板も 船名なのか 標識なのか 呪文なのか



増築に 増築を 重ねた 怪しげな スラムの様でもあり

隠し扉に 落ちる床 進入を 拒む 要塞の様でもあり

終末戦争を 生き延びて スクラップで 作った 我が家の様でもある



きっと この姿に 至るには

いちいちの それぞれの 理由 理屈が あったのだろう

その時の 事情なり 都合は お互い 知る由も無く

近くて遠い 隣合せの 他人同士が 巧まず 作り出した この姿



時に

哀れな程に 滑稽で

賑やかなのに 淋しく

不器用だけど ほっとする



剥き出しの 無機質に

時間 と 自然 と 偶然 が 悪戯して



そこに 命が宿ったような