「オール・アバウト・マイ・マザー」や「トーク・トゥ・ハー」「ボルベール<帰郷>」のペドロ・アルモドバル監督が、再びペネロペ・クルスを主演に迎え、同じ日に赤ん坊を出産した2人のシングルマザーの数奇な運命を描いた人間ドラマ。共演は本作が長編2作目の新星ミレナ・スミット。2021年9月1日、第78回ヴェネツィア国際映画祭のオープニング作品としてワールドプレミア上映され、観客から9分間のスタンディングオベーションを受けた。本作でペネロペ・クルスは、ヴェネツィア国際映画祭、ロサンゼルス映画批評家協会、全米映画批評家協会、サンディエゴ映画批評家協会などでも主演女優賞を受賞している。
フォトグラファーのジャニスは 考古学者のアルトゥロと出会い、彼にスペイン内戦で亡くなった親族の遺骨発掘について相談すると、これをきっかけに2人は深い仲となっていく。やがて既婚者であるアルトゥロの子を妊娠したジャニスは、シングルマザーとなることを決意する。出産を控え入院した病院で、ジャニスは17歳の妊婦アナと出会い、彼女もひとりで出産すると知り仲良くなっていく。2人は同じ日に女の子を出産し、再会を誓い合って退院するが、ジャニスは娘と対面したアルトゥロから自分の子とは思えないとDNA検査を要求され腹を立てる。その後、気になって自ら検査したところ、実の子ではないという衝撃の結果を突き付けられてしまったジャニスがとった行動は…。
ペドロ・アルモドバルはスペインの鬼才&天才監督。本場アメリカのアカデミー賞では 1999年の「オール・アバウト・マイ・マザー」で外国語映画賞、2002年の「トーク・トゥ・ハー」で 脚本賞と、2度の受賞を誇ります。スぺイン本国では、ゴヤ賞(スペインのアカデミー賞)を4度受賞と、スペイン映画界史上最高の監督です。その作風は独特で、メロドラマやポップカルチャーのスタイルを利用しながら、複雑な脚本やブラック・ユーモア、光沢のある色彩を使用する。人間の欲望や情熱、同性愛、家族や個人のアイデンティティといった問題をテーマに据えて、現代社会の問題点を観客に問いかけます。
今回は、新生児取り違えを扱った作品。そこに、スペイン内戦が絡んできます。ピカソの『ゲルニカ』の題材として有名なスペイン内戦とは、フランコ将軍率いる右派と、左派の人民戦線との血で血を洗う争いでした。最終的にフランコ率いるファランヘ党が勝利し、負けた人民戦線派の残党は2万人が処刑されたといいます。その後に起こった第二次世界大戦よりこちらの方が、スペインでは悲劇でトラウマなのです。話を映画に戻すと、今回も監督の手腕は素晴らしいです。「家族とは血縁関係だけではない」ということが見事に表現されています。主演に起用したペネロペ・クルスとの相性もバッチリでしたねぇ~(^_-)-☆
「パラレル・マザーズ」(2021年)
監督 ペドロ・アルモドバル
製作 アグスティン・アルモドバル、エステル・ガルシア
脚本 ペドロ・アルモドバル
撮影 ホセ・ルイス・アルカイネ
編集 テレサ・フォント
音楽 アルベルト・イグレシアス
出演 ペネロペ・クルス (ジャニス)
ミレナ・スミット (アナ)
イスラエル・エレハルデ (アルトゥロ)
アイタナ・サンチェス=ヒホン(テレサ)
ロッシ・デ・パルマ (エレナ)
フリエタ・セラーノ (ブリヒダ)
アデルファ・カルボ (ブリヒダの姪)
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オスカー2度受賞 スぺインの鬼才
ペドロ・アルモドバル監督作品です
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